『ザ・ギフト』(’15)ネタバレ解説考察|子供の父親、最後のプレゼントの意味、ゴードンの目的は? | 映画の解説考察ブログ - Part 2

『ザ・ギフト』(’15)ネタバレ解説考察|子供の父親、最後のプレゼントの意味、ゴードンの目的は?

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サスペンス

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ゴードンの父親がゴードンを殺そうとしたのはなぜ?

高校時代、サイモンが『ゴードンはゲイ』とウソの噂を流すと、ゴードンの父は怒ってゴードンを焼き殺そうとした、とグレッグが明かしていました。
最近では世界的に見ても性の多様性は受け入れられつつありますが、ゴードンの父親世代、ゴードンの少年時代はまだまだ同性愛者は差別の対象でした。

同性愛を理由に社会的に排除されることが当たり前のように行われていた時代です。
ゴードンの父も漏れなく当時の価値観を持つ人間だったため、噂を信じて怒り、ゴードンを殺そうとまでしたのでしょう。

 

ダニー・マクドナルドの不正偽装

ダニー・マクドナルドはサイモンと同じポジションを狙うライバルでしたが、サイモンは彼の不正を偽装して陥れようとしていました。
後にサイモンの不正は暴かれて昇進どころかクビになりますが、マクドナルドの不正がバレたのは、おそらくサイモンの自爆です。

サイモンがマクドナルドを警察に突き出さなかったことで、周囲は「サイモンも警察に調べられたら不味いことがある」と察したのです。
もしかしたらマクドナルドに不正偽装の犯人を教え、サイモンの自宅を教えたのはゴードンだったのかもしれませんが、基本的には証拠などを残していたサイモンのミスです。

サイモンがマクドナルドを警察に突き出さなかったのは、恐らく彼が警察に事情を説明することで真実が明らかになるのを恐れたのと、真実を知るロビンもその場にいたので、マクドナルドを警察に突き出したらロビンとの関係がさらに悪化するかもしれないと恐れたからではないかと推測しています。

 

赤ちゃんの父親は?

ロビンは元気な男の子を出産していますが、彼女が妊娠する前、ゴードンはロビンをレイプしたかのような匂わせ行為をしています。
赤ちゃんの父親が誰なのかは、ゴードンの発言通り赤ちゃんの目の色などの特徴を見てみないとわかりませんが、DVDに写っていた男はお面をつけていたので、そもそもあれがゴードンだったかどうかも不明で、もし父親がサイモンでないとしたら誰の子なのかわかりません。

ただ、ロビンはゴードンに誠実に接していたし、ゴードンも彼女を人間的にも好いていたようなので、あくまでもターゲットがサイモンだけだったことを考えると、彼女に手出しはしなかったのではないかと思いたいところです。

 

最後のプレゼントの意味は?

ゴードンが最後にプレゼントした大きな箱には、ベビーカー、自宅の合いカギ、CD、DVDが入っていました。

まずベビーカーは一見出産祝いですが、ゴードンの復讐計画の謎が赤ちゃんに隠されていることを暗示しています。

自宅の合鍵は、ゴードンがいつでもサイモンとロビンの自宅に侵入できる状態にあったことを示し、サイモンに恐怖を与えると共に、ロビンが感じていた『家に誰かが居るような感覚』が錯覚ではなかったことを意味します。

サイモンの罵声が収録されたCDは、ゴードンが豪邸に2人を招いた時に苛立ったサイモンが言っていた発言を録音したものです。
ゴードンは家に盗聴器を仕掛けておいて、サイモンに本音を言わせるためにわざと家から出て行ったのです。
あえて罵声を録音した意図は謎ですが、もしかしたらサイモンが何に執着していて、何を恐れているのか、本音を聞くことで探ろうとしていたのかもしれません。

最後のDVDは説明不要かもしれませんが、サイモンに『ロビンがレイプされたかもしれない』という疑惑の種を植え付けるために一番大事なアイテムです。
ロビンが倒れた時期は妊娠が発覚した時期と同時期で、父親が誰なのかわからなくなりました。

 

ゴードンの復讐


(引用:https://nypost.com

ゴードンは高校時代、サイモンに性差別を利用した陰湿な嫌がらせを受けました。
ゴードンがゲイだという『偏見、印象』を周囲に植え付けて、ゴードンは小さな社会の中で他の同級生からもいじめの的にされ、父親からも殺されかけます。
ゴードンの復讐は、サイモンと全く同じ方法を取ろうとしていました。

それは、ロビンのレイプを匂わせることでロビンの子どもが誰の子なのかわからないという疑いの芽を植え付けたことと、過去にサイモンがゴードンに対する偏見を周囲に植え付け、自分自身は高見の見物をしていたように、ゴードンもサイモンをもてあそび、翻弄される様子を楽しそうに眺めていました。

おまけにサイモンは悪事が明るみになって会社もクビになり、社会的にも排除されようとしていたので、ゴードンは彼の落ちぶれていく姿が見られてさぞ満足できたのではないでしょうか。

この後、離婚したロビンがゴードンと恋愛関係になるようなことがあれば、それがサイモンにとってかなり大きな精神的苦痛&屈辱になるかもしれません。

以上です!ありがとうございました。
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感想などお気軽に(^^)

  1. せい より:

    初めまして!こちらのブログのあらすじ、映画を鑑賞する上で、とても参考になりました。いじめられっ子がいじめっ子に復讐を果たすという話だったんですね。

    ゴードンは鯉を殺した以外は暴力的な行為はしなかった点がホッとさせられました。ジャングルも無事に返したし。

    むしろ怖かったのは、だんだんロビンがサイモンの日頃の行動から次第に嫌悪感と疑惑を抱いていく過程でしょう。ゴードンに「謝罪して」と頼んだのに、徹底的に嘘をつき倒そうとするサイモン。ロビンが最後にカーテンの間から、サイモンを冷たくて見つめるシーンは最高に美しく怖かったです。
    結論としては復讐というより、いじめっ子の自滅。ザマァ、スッキリ。
    (私も、子どもは多分サイモンの実子じゃないか、と思います)

  2. 匿名 より:

    こんばんは。
    鯉が死んでた件とボージャングルがいなくなった件はゴードの仕業なんですかね?
    意図がいまいち分からなくて。
    ご意見を聞かせていただきたいです。

    • mofumuchi より:

      匿名さん
      こんにちは、管理人です。
      個人的な解釈ですが、、、コイとボージャングルの件もゴードの仕業だと思います。
      全てゴードの計算通りに事が進んだ前提で考えると、コイを殺してボージャングルを誘拐したのは
      ロビンを精神不安定にするための行動だった(不安の種をまいた)のではないかと解釈しています。
      ゴードは不安の種まきをすることで、ロビンが自ら精神安定剤に手を出すように仕向けたのです。
      ロビンが薬を飲んだことにサイモンが気づいて怒れば、この後に起こる『ロビンが薬を盛られて襲われた件』を、サイモンはゴードの仕業だとは思いもせず、ロビンの話も聞きません。
      サイモンが「生まれた子はゴードの子かもしれない」と知るタイミングを『ビデオを見た時(子どもが産まれた後)』にしたかったで、犯行直後に気付かれないための細工が『コイとボージャングルの事件』だったのではないでしょうか。

      長々とすみません(汗)コメントありがとうございました(^^)

      • 匿名 より:

        なるほど「不安の種をまいた」ですか。
        確かに冷静に考えてみればそれで納得できますね。
        ありがとうございます。

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