『ブラック・フォン』ネタバレ解説考察|名前を忘れる理由、誘拐犯のモデル、ゲームについてなど | 映画の解説考察ブログ

『ブラック・フォン』ネタバレ解説考察|名前を忘れる理由、誘拐犯のモデル、ゲームについてなど

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ブラック・フォン サスペンス

映画『ブラック・フォン』の解説・考察をしています!
仮面男グラバーの元ネタは?ゲームとは?男の子たちが名前を忘れた理由などについて書いています。

鑑賞済みの方のための記事です。まだ観ていない方はネタバレにご注意ください。

ブラック・フォン

制作年:2022年
本編時間:104分
制作国:アメリカ
監督:スコット・デリクソン
脚本:スコット・デリクソン、c・ロバート・カーギル
原作短編小説:『ブラック・フォン 』ジョー・ヒル 著
この映画はPG-12の年齢制限があります。
簡潔な殺傷・出血及び薬物吸引の描写がみられるためです。(参照:映倫

キャスト紹介

フィニーメイソン・テムズ
コロラド州の田舎町に住む少年。
誘拐犯に連れ去られる。

グウェンマデリーン・マックグロウ
フィニーの妹。母親譲りの強い霊能力を持ち、誘拐されたフィニーの居場所を夢で探そうとする。

グラバー(誘拐犯)イーサン・ホーク
マスクをつけた誘拐殺人犯。
幼い男の子ばかりを狙う。

ミスター・ショウ(フィニーとグウェンの父)…ジェレミー・デイヴィス
ロビン(誘拐された男の子・フィニーの友達)…ミゲル・カザレズ・モーラ
ブルース・ヤマダ(野球少年)…トリスタン・プラヴォン
バンス・ホッパー(誘拐された男の子)…ブレイディ・ヘプナー
ビリー(誘拐された男の子・新聞少年)…ジェイコブ・モラン
グリフィン(誘拐された男の子)…バンクス・レペタ
ライト刑事…E・ロジャー・ミッチェル
ミラー刑事…トロイ・ルドシアル
マックス(グラバーの弟)…ジェームズ・ランソン
ドナ(フィニーのクラスメイト)…レベッカ・クラーク
ムース(喧嘩に負ける男の子)…J・ギャバン・ワイルド ほか

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あらすじ紹介

1987年のアメリカ コロラド州の出来事です。
主人公の少年フィニー(メイソン・テムズ)が暮らす町では、男の子の失踪事件が頻発していました。

フィニーが野球の試合で投げた球を褒めてくれたブルースも、フィニーをイジメから救って強くなる方法を教えてくれた友人のロビンも行方不明になってしまいます。

そんなある日の夕方、フィニーは1人で下校していた時に遭遇した自称マジシャンの男(イーサン・ホーク)に薬で気絶させられ誘拐されてしまいました。
フィニーは壊れた黒い電話のある地下室に監禁されます。
誘拐犯はなぜかフィニーに危害を加えませんが、解放してくれる気配もありませんでした。

フィニーが困り果てていた時、地下室に設置されている黒い電話が鳴りました。
誘拐犯は「この電話は昔から壊れてる」と言っていたし、実際に電話線も切られているので電話がかかってくるはずがありません。
フィニーが恐る恐る受話器を取ると、喋っていたのは先日行方不明になったはずの野球少年ブルースでした。
ブルースはフィニーに「タイルの下が柔らかくなってる場所がある。そこを掘れ」と言って電話が切れました。

その後も、フィニーは電話を通して行方不明になった5人の男の子たちと会話し、グラバーから攻撃されない方法を教えてもらったり脱出できる可能性のある方法を教えてもらってなんとか地下室から抜け出そうと奮闘します。




解説・考察・感想など

 

誘拐殺人犯グラバーのモデルは?

ブラック・フォン
(引用:https://www.esquire.com

イーサン・ホーク氏が演じた誘拐犯グラバーのモデルは、「キラークラウン(殺人ピエロ)」の異名を持つ連続誘拐殺人犯のジョン・ウェイン・ゲイシー・ジュニアだと監督がコメントしています。
他の有名な映画だとスティーブン・キング原作の『IT』のピエロも彼がモデルです。
そういえば原作者のジョー・ヒルはスティーブン・キングの息子なので、関係あるのかもしれません。

ジョン・ゲイシーの犯行内容や生い立ちなどを簡単に紹介します。
ゲイシーは1972年から1978年の間に33人の少年を誘拐し、強姦した後に殺して自宅地下室に死体を埋めました。
ゲイシーが彼らを殺したのは、同性愛者であることを隠すためだったと言われています。

ゲイシーは社会的には「成功者」と呼ばれるほどの資産家で、賢く働き者でチャリティー活動にも熱心だったため、周囲からも人望の厚い男でした。
彼がキラーピエロと呼ばれるのは、チャリティー活動の一環でピエロの格好をすることで有名だったからです。
また、映画の中で「グラバーは寝ていない」というセリフがありますが、これはゲイシーが同僚などから「眠らない男」と呼ばれていたのが由来と思われます。

一方でゲイシーは幼少期に実の父親から虐待を受けた過去を持ち、心に大きな闇を抱えたまま成長したことが犯行の根本的な原因であるとされています。
ゲイシーが父親から受けた虐待は、ベルトや砥ぎ革で何度も叩かれる体罰や、しつこく罵声を浴びせるなどの言葉による虐待でした。
ゲイシーの父が怒るのは、大きな音を立てたり行儀の悪いことをした時など「マナーや礼儀作法に関する失敗」をした時だったそうです。
振り返ってみるとゲイシーの父親像は、フィニーとグウェンの父ショウのキャラクターに詰め込まれていたように感じます。

ゲイシーは裁判で多重人格障害の精神疾患を理由に無罪を主張しましたが、詐病(病気のフリ)と判断されて12回の死刑判決、21回の終身刑の判決を受けます。
しかしゲイシーはお金持ちだったため、刑務所から出るために何度でも再審請求したり冤罪を主張してみたり、死刑制度の撤廃を訴えてみたりしていましたが、服役中に知り合った18歳の少年を強姦しようとする騒動を起こし一気に信用を失くして再審請求などは全て却下され、52歳の時に投薬による処刑が実行されました。

仮面をつけているグラバーがイーサン・ホークじゃなく見えるシーン(明らかに体型が違うとこ)があったり、仮面の表情が変わっていたりしたのも多重人格を彷彿とさせる演出だったのかな?と後で思いました。

 

黒い電話はなぜ鳴った?

説明するまでもないかもしれませんが、ブラックフォンが鳴ったのは殺された男の子たちがフィニーに伝えたいことがあるからでした。

グラバーが死体を埋めていたもう一つの家もグラバーの家だったので、もしかしたらあの黒電話は元々は地下室同士を繋ぐ内線電話だったんじゃないかな?と思ったりもしています。

 

殺された男の子が名前を覚えていない理由

ブラック・フォン
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フィニーが電話で喋った男の子たちは全員自分の名前を忘れていました。
個人的な解釈ですが、この子たちは死んでも成仏できず地縛霊的にこの世にとどまっているから自分の名前を忘れているのではないかと推測しています。

何か無念があってこの世にとどまっている魂は、悔しい、悲しいなどの感情に捕らわれていて、生きていた頃に与えられた名前や死んだ時の年齢などは忘れているケースが多いと何かで見聞きしたことがあります。

 

次のページに続きます!

2ページ目はゲームの内容考察、仮面を剥がされて怯える理由などです。




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