『ブラック・フォン』ネタバレ解説考察|名前を忘れる理由、誘拐犯のモデル、ゲームについてなど | 映画の解説考察ブログ - Part 2

『ブラック・フォン』ネタバレ解説考察|名前を忘れる理由、誘拐犯のモデル、ゲームについてなど

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ブラック・フォン サスペンス

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グラバーの『ゲーム』とは?

フィニーがなぜ自分は殺されないのかと男の子の幽霊に聞いた時、男の子は「君がゲームをしないから」「君が何かしないとあいつは君に手出しできない」と答えました。
ですが、その「ゲーム」について説明が少なくよくわからなかったので考えてみます。

グラバーのモデルがジョン・ゲイシーであることから推測すると、グラバーは自分自身が虐待する側になり、過去に父親から受けた虐待を誘拐した男の子たちに行っていて、殺してしまうのはその延長線上だったと思われます。
グラバーが父親から暴行されたのは、言われたことを守れなかったりマナー違反をした時でした。
言い換えると、言われたことを守って大人しくしていれば体罰を受けることはないのです。
フィニーは殺されてしまった男の子たちからのアドバイスで「失敗」をしなかったので、グラバーはフィニーに何もできなかったのです。

グラバーは虐待する側になることで虐待された恨みや怒りを昇華し、さらに彼らをレイプして同性愛者としての欲求も満たしてしまうモンスターになり果てたのです。




警察が突入したのが空き家だったのはなぜ?

フィニーの妹グウェンは殺された男の子たちの夢からグラバーの家を特定しますが、そこは監禁場所ではなく殺された男の子たちが埋められていた向かいの空き家でした。

グウェンが家を間違えてしまったのは夢に込められたメッセージを読み間違えていたからです。
グウェンが神様にお願いしたのは確かに「フィニーの居場所」でしたが、夢で見たのは殺された男の子たちからのメッセージが込められたものでした。

殺された男の子たちがグウェンに伝えていたのは「僕たちの死体を見つけて欲しい」というメッセージです。
それが現れていたのは、被害者で不良少年のバンス・ホッパーが喧嘩相手の腕にナイフで文字を切りつけた時の数字だったり、彼が入っていった家の番地が強調されていた点です。

あの家は殺された男の子たちが埋められている方の家で、監禁に使われていたのは向かいにある別棟でした。
グウェンはフィニーの居場所を特定することしか頭になかったですし、死者からのメッセージを受け取ることに慣れていないため勘違いしてしまったのでしょう。

 

グラバーが仮面を剥がされて怯える理由

ラスト、フィニーがグラバーに猛反撃して仮面を取ると、グラバーは慌てて両手で顔を覆い明らかに怯えた様子を見せました。
こちらも個人的な解釈ですが、ジョン・ゲイシーが男の子たちを殺した理由は自分の本当の姿(ゲイであること)を隠すためでした。
また、父親から「お前はゲイか」と罵倒されて育ったゲイシーは、成長してから自分がゲイだとわかった時に「父が言っていた通りになってしまった」と絶望したと語っていたようです。
つまりゲイシーはゲイであることに強いコンプレックスがありました。

なので、ゲイシーは自分自身のありのままを認められず、周囲に本当の自分を知られることを極端に恐れていました。
グラバーが仮面を剥がされて怯えるシーンには、そんなゲイシーの弱さが込められていたように思います。

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