『ディパーテッド』ネタバレ解説|封筒の中身、主要キャラについての疑問など徹底考察! | 映画鑑賞中。

『ディパーテッド』ネタバレ解説|封筒の中身、主要キャラについての疑問など徹底考察!

サスペンス

映画「ディパーテッド」のあらすじ紹介、解説・考察をしています!

香港映画『インファナル・アフェア』シリーズをマーティン・スコセッシがリメイクした作品。
犯罪組織のスパイとして刑事になったコリンと、潜入捜査官として犯罪組織に潜り込んだビリー。
互いの存在が組織内部に知られ、お互いを探り合う。

原題:THE DEPARTED
制作年:2006年
本編時間:150分
制作国:アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ
制作:マーティン・スコセッシ、ブラッド・ピット、ジェニファー・アニストン、ブラッド・グレイ、グレアム・キング
原作:映画『インファナル・アフェア』シリーズ

キャスト&キャラクター紹介


(引用:https://decider.com
ビリー・コスティガンレオナルド・ディカプリオ
ボストン南部で育ったアイルランド系アメリカ人の警察官。
彼の亡き父も警察官だった。
金や私利私欲では動かず、強い正義感を持つ人物。
警察学校で成績トップを誇る頭脳を持つ一方で、親せきに犯罪者が多いことからクイーナン警部に見込まれ、5年に及ぶ潜入捜査を命じられた。

 


(引用:https://www.fandango.com
コリン・サリバンマット・デイモン
幼少時代…コナー・ドノバン
ビリーと同じくボストン南部で育ったアイルランド系アメリカ人の警察官。
コステロの金とコネで警察学校に入り、警察官になったコステロのスパイ。
自分以外の人間を「道具」としか見られないサイコパス。

 


(引用:https://tsutaya.tsite.jp
フランク・コステロジャック・ニコルソン
ボストン南部の一角を牛耳る犯罪組織のボス。
コリンの賢さを見込んで警察学校に入れてスパイにした。
警察官だったビリーの父親とは知り合いで、敵対関係でありながらビリーの父の人間性を高く評価していた。

 


© 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
マドリンヴェラ・ファーミガ
出所後のビリーのメンタルを支える精神分析医。
警察署でコリンと出会って真剣交際に至るが、コリンの性格を知るにつれて徐々に不安を抱くようになる。

 


(引用:https://blog.goo.ne.jp
クイーナン警部マーティン・シーン
コリンが配属されたSIUのトップ。
警察学校の生徒だったビリーをスカウトしてコステロ組織に送り込んだ。
誰に対しても平等で、部下に優しく頭の切れる上司の鏡のような人物。

 


(引用:https://www.wallpaperbetter.com
ディグナム巡査部長マーク・ウォールバーグ
クイーナン警部の部下。口が非常に悪く短気で好き嫌いがハッキリしている。
誰に対しても口と態度が悪いが、クイーナン警部だけには敬意を払う。

 


(引用:https://www.imdb.com
エーラビー警部アレック・ボールドウィン
特別捜査課(SIU)の課長的存在。
コリンの直属の上司でクイーナン警部の部下。
コリンを信用するという致命的なミスを犯している。

 

ブラウン(ビリーと同期の警察官)…アンソニー・アンダーソン
ミスター・フレンチ(コステロの右腕)…レイ・ウィンストン
いとこのショーン(ビリーのいとこ、麻薬の売人)…ケヴィン・コリガン
バリガン(コリンの相棒の刑事)…ジェームズ・バッジ・デール
フィツィ(コステロの手下)…デヴィッド・オハラ
デラハント(コステロの手下、潜入捜査官)…マーク・ロルストン
フランク・ラツィオ(FBIから来た助っ人)…ロバート・ウォールバーグ
グウェン(コステロの女)…クリステン・ダルトン
知事…トーマス・B・ダフィー
エドワード(ビリーの叔父)…ディック・ヒューズ
不動産業者…J・C・マッケンジー
ビリーの叔母…メアリー・クラッグ
ミス・ケネフィック…ペグ・ホルズマー
リズ(コステロの女)…サリイ・トウセイント
ジミー・バッグ(潜入捜査官)…ミック・オルーク 
チャイニーズ・マフィア…ロバート・チャン ほか

≪U-NEXT≫で『ディパーテッド』が見られます! 31日間無料キャンペーン実施中。
※このページの情報は2022年2月時点のものです。最新の配信状況はサイトにてご確認ください。

あらすじ紹介

あらすじ①:警察のネズミ ビリー・コスティガン


(ビリーとコステロ 引用:https://www.phenomena-experience.com

警察学校でトップの成績を誇る生徒ビリー・コスティガン(レオナルド・ディカプリオ)は、ボストン警察SIUのクイーナン警部(マーティン・シーン)に見込まれて、犯罪組織のボスのフランク・コステロ(ジャック・ニコルソン)の組織に潜入捜査を命じられました。
ビリーの仕事はコステロの動向をクイーナンに報告し、現行犯逮捕に導くことです。

コステロはとても用心深いため、ビリーは本当に犯罪歴を作って刑務所に数年服役した後、コステロの敵対組織プロビデンス派の男をぶちのめして存在をアピールし、コステロの方から接触してくるのを待ちました。
コステロと相棒のフレンチはビリーを使えると判断し、ビリーが警察ではないことを何度も確認してから組織入りさせました。

ビリーは組織の下っ端として働きながら『正体がバレたら殺される』というストレスに常にさらされていました。
相談相手もおらず、ビリーは次第に心を病み精神安定剤に依存するようになります。

 

あらすじ②コステロのネズミ コリン・サリバン

ディパーテッド
(引用:https://www.imdb.com

一方、コステロの援助で警察官になったコリン・サリバン(マット・デイモン)は少年時代に両親を亡くした直後にコステロと出会い、コステロを2人目の父のようにして育った男です。

コリンは成長過程でコステロの影響を大きく受けた結果、出世に貪欲で『成功者』になるためなら手段を問わない完全合理主義者、言い換えるとサイコパスになりました。

警察学校を卒業して警察官になったコリンは、警察官としてキャリアを積んだ後は政治家になるという目標を持ち、学校を卒業した直後に集会議事堂がよく見えるファミリー向け高級物件を借りて住み始めました。
賃料はコステロからのお小遣いで賄います。

コリンは持ち前の機敏さとコステロの裏の支えでどんどん出世して、2~3年であっという間にエリートが集まる『特別捜査課(SIU)』に配属されます。
しかし、SIUの仕事はコステロの逮捕だったので、コリンはどうするべきか悩んでいました。

コリンはSIUに配属されてすぐ、精神分析医のマドリン(ヴェラ・ファーミガ)と結婚を前提に付き合い始め、交際から数か月で同棲を始めます。

マドリンはコリンの賢さや巧みな話術に惹かれて交際を始めましたが、同棲直後からコリンとの性格の不一致を感じ始めていました。

 

あらすじ③コリンの変化


(封筒の受け渡しをしたコステロとコリン 引用:http://3.bp.blogspot.com

ある時、コステロ側に警察のスパイ(ネズミ)がいると知ったコリンはクイーナンに情報開示を求めますが、クイーナンはコステロのネズミが警察内にいることを懸念して拒否しました。

すると、コステロは組織メンバー全員の個人情報が書かれた紙を封筒に入れてコリンに渡し、ネズミの特定を迫ります。

コリンは危険を冒して警察官全員が登録されているデータベースを調べますが、封筒に入っていたメンバーは誰も該当しませんでした。

この頃から、コリンはコステロのスパイであることを重荷に感じますが、関係を切ることが出来ず悩みます。
コステロと関係を切ろうとすれば、コリンは間違いなく殺されるからです。

ある日、コリンは「警察内部にいるコステロのネズミを特定しろ」とエーラビー警部に命じられます。
警察内部にもネズミがいると知ったビリーがクイーナン警部に報告し、クイーナンはエーラビーにネズミ特定を命じ、エーラビーはそれをコリンに横流ししたのです。

コステロのネズミはコリン自身です。
『自分探し』を命じられて困ったコリンは、『クイーナン警部がコステロのネズミかもしれない』と警察側が思うような状況を作り上げた上で、クイーナンをコステロ一味に襲わせて殺してしまいました。
コリンは同時にコステロ側にいる潜入捜査官(ビリー)も特定しようとしていましたが、失敗しました。

クイーナン警部の死後、ビリーの正体を知るのはディグナム巡査部長1人だけです。
コリンはディグナムに情報開示を訴えますが、クイーナンの死で傷心したディグナムは「誰も信用できない」と言い、警察を辞めてしまいました。


(口論するコリンとディグナム 引用:https://www.wallpaperbetter.com

その後、コリンはクイーナン警部の携帯に残っていた履歴から『コステロがFBIとつながっている』という新事実を知りました。
警察はコステロの敵派閥であるプロビデンス派と繋がっていたので、コステロは対抗するためにFBIの情報提供者になっていたのです。
つまり、コステロは状況次第でコリンというネズミの情報をFBIに売るかもしれないのです。

その日の夜。コリンはコステロのネズミをやめる決意をしました。

 

あらすじ④コリンとコステロの決別

一方ビリーは、先日の銃撃戦で死んだコステロ一味のデラハントが、ビリーと同じ潜入捜査官だったとニュースで知って驚きました。
コステロの部下たちは安心して、ネズミ探しは終わりました。

後日。コステロがこれから行う麻薬取引に部下全員を連れて行くと知ったコリンは、応援を要請して取引場所の倉庫でコステロ一派と戦いました。
この戦いでコステロの部下のほとんどが死に、コステロはコリンに助けを求めますが、コリンは迷わずコステロを殺しました。

こうしてコステロ一派は壊滅して捜査は幕を閉じます。
コリンは功労賞を授与されて、同僚たちや上司からも称賛されました。

あらすじ⑤結末

ディパーテッド
(警察のデータベースをチェックするコリン © 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.)

コステロは死にましたが、コリンの気がかりはまだありました。
それはコリンの正体を潜入捜査官(ビリー)が知っているかどうかです。

やがて、潜入捜査から解放されたビリーが警察署に現れて、コリンと初めて顔を合わせます。
コリンはこの時『ビリー・コスティガン』という身分はクイーナンが用意した『架空の身分』で、彼の本名は『ウィリアム・コスティガン』だと知りました。
コリンがコステロの部下を調べた時に誰も該当しなかったのは、そういうカラクリでした。

コリンが席を外している間、ビリーはコリンのデスクに置いてある『封筒』に目が釘付けになります。
それは、コステロが部下の個人情報を入れていた封筒でした。(コステロがコリンに渡した封筒)

コリンの正体を悟ったビリーは、すぐに警察署から姿を消しました。
正体がバレたと勘付いたコリンは、警察のデータベースからウィリアム・コスティガンの戸籍情報を削除してしまいました。
『ウィリアム・コスティガン』は警察官ですが、『ビリー・コスティガン』はただの前科者の一般人です。

警察官である証拠が無ければビリーはコリンを逮捕出来ないし、例え訴えられても『前科者のビリー』の発言の信ぴょう性は低くなります。

その後、ビリーはその足でマドリンに会い「俺に何かあったらこれを使って欲しい」と茶封筒を渡し、コリンの自宅宛てに小包を送りつけました。

数日後。マドリンの妊娠が発覚して2人は喜びました。
しかしその後、マドリンはビリーがコリンに送った小包を見付けて不思議に思い、中身を確認して失望しました。
小包の中身はコリンがコステロのネズミだという証拠の音声でした。
その音声は、コステロが生前「俺に何かあったらビリーに渡してくれ」と弁護士に預けていたものでした。

コリンの正体を知ったマドリンは、すぐに同棲も婚約も解消して出て行きました。

その後、ビリーはコリンを捕まえて警察署に連行しようとしますが、突然現れたコリンの元相棒のバリガン刑事に撃たれて死んでしまいました。
バリガン刑事もまた『コステロのネズミだった警察官』でした。
バリガンは「お互い助け合おう」とコリンに申し出ますが、コリンは迷わずバリガンを撃ち殺しました。

その後、コリンの意に反してビリーが潜入捜査官だったことが明らかになりました。
コリンは全ての罪をバリガンになすりつけて、ウィリアム(ビリー)には功労賞を贈ると声明を発表し、ビリーの『演奏付きの立派な葬式』が厳かに行われました。

ある日の休日。コリンが買い物を終えて自宅に戻ると、コリンの部屋でクイーナンの部下だった元警察官のディグナムが待ち構えていました。
その風貌は明らかにコリンを殺しに来ています。
状況を理解したコリンは、観念して大人しく撃たれて死にました。
コリンの死を見届けたディグナムはニット帽を深くかぶると、足早に立ち去りました。

挿入歌(印象に残ったもの)
Dropkick Murphys『I’m Shipping Up To Boston』

解説、考察や感想など

Departed
(引用:https://www.esquire.com

好きな俳優さんだらけ(ジャック・ニコルソン、マット・デイモン、レオナルド・ディカプリオ)で、まさに私得な作品でした!

本作は伏線や登場人物らの発言、行動の裏に多くの意味が含まれている場面が非常に多いです。
私のわかった範囲でその意味などを考察してまとめました。

コステロと中国人との取り引き

コステロは、ある会社から高性能マイクロチップを盗み、中国の政府高官に高値で売り付けようとしていました。

クイーナン警部ら役職者はこの取引現場に突撃する計画を立てていて、取引開始直前になってから突然コリン達部下に計画を明かして指示を出しました。
役職者が部下に計画を前もって伝えていなかったのは、この捜査で警察内部にコステロのネズミがいるかどうか確認し、できれば特定するという目的もあったからです。

突然の指令に焦ったコリンは家族への電話を装ってコステロに警告した後、さらにこっそりポケットの中で携帯を操作して、携帯のGPS情報が見られていることを伝えました。
コステロはコリンに助けられて逮捕を逃れますが、この時コリンは取引現場に警察が仕掛けていた監視カメラの存在までは伝えられなかったにも関わらず、コステロは監視カメラの存在も、取引現場の裏口には監視カメラが無いことまで知っていました。
これは警察内部にコリンの他にもネズミがいることを示唆していて、役職者たちは警察内部にネズミがいると確信しますが、特定にまでは至りませんでした。

コリン・サリバンについてのあれこれ


(引用:https://www.imdb.com

まずは彼の性格を知ることがストーリーを理解する大きなヒントになります。
コリン・サリバンは簡単に言えばサイコパスです。
少年時代にコステロと出会い、コステロなりの人生哲学を教えられたコリンは、コステロそっくりの完全合理主義者に成長しました。

コリンは貧しかった少年時代に対する反動から『成功者』になることに執着します。
『成功者』になるために必要なのは、誰もが羨むような社会的地位、経済力、理想の家族を持つことです。
逆に、これらが手に入らないなら死んだ方がマシと考えるほどの執着ぶりでした。
推測ですが、少年時代は貧乏が原因でいじめにあったりバカにされたりしてきたのかもしれません。
そんな時期にコステロと出会い、父親を求めていたコリンはコステロを頼ります。

ここからは、主にコリンの言動から話の流れや意味を深追いしていきます。

 

逮捕されたギボンズとコリン

まずはコステロの部下フィッツ・ギボンズが逮捕されたときです。

ギボンズ逮捕と同時に、警察のガサ入れが進行中でコステロに危険が迫っていると知ったコリンは、ギボンズ逮捕がまだ上司に知られていないのを良いことに、取り調べ室の監視カメラを停止させ、部下の刑事ブラウンの携帯を使ってギボンズが待っている弁護士に成りすまして、コステロの右腕フレンチに警告の電話をさせます。

コリンが弁護士に成りすましたのは、ギボンズとコリンに面識が無かったことと、ギボンズと弁護士にも面識が無かったことを利用して、コリンが弁護士に成りすました方がギボンズに身バレしないで済むし、無駄な説明も不要になり手っ取り早いと判断したからでしょう。
このとき監視カメラを止めたことと、わざわざブラウンの携帯を借りたのは、後に取り調べの詳細が明らかになった場合にコリンの不利益になるような証拠を残さないためです。

しかも、この時ギボンズがフレンチに電話した発信履歴から、部下にフレンチの位置情報を特定させて、コステロに関する新たな情報を掴んだとアピールすることで自分の有能さを周囲に印象付けようともしています。
ここにどんな人物でも関係なく利用し、保身もぬかりないコリンの人間性が描かれています。

ついでに『コリンはなぜギボンズが弁護士と面識がないとわかった?』と質問をいただいたので考えます。
ギボンズは取調室に入った時、ブラウン刑事に「弁護士を呼べ」と言ってメモを渡しています。
そしてブラウンはそのメモに書かれていた電話番号に2度かけましたが、弁護士は出ませんでした。
ギボンズがただ『メモを渡しただけ』だったことから、コリンは『ギボンズは弁護士の電話番号以外の情報を知らない』→『ギボンズと弁護士は面識がない』と推測したのではないでしょうか。
こういう時は早く来て欲しいはずなので、ギボンズがもし弁護士の番号以外の情報を知っていればブラウンに伝えているはずです。

恐らくですが、ギボンズが持っていた弁護士の連絡先のメモは、警察に捕まった時のためにコステロが部下全員に配っていたものだったのではないかと推測します。

高級マンションとコリン

コリンが契約していた高級マンションについてです。
コリンは新米刑事の給料では到底払えないような、マサチューセッツ州会議事堂がよく見える景色の良い高級マンションに入居します。
部屋の内見に来た時に、コリンが独身の新人刑事だと知った不動産業者が途端に貸すのを渋り出したことから、新米刑事にはお給料的にも見合わない&独身向けの物件でもないことが伺えます。
コリンがこの部屋を借りられたのは、コステロから資金援助を受けていたからです。

コステロの援助ありきで部屋を決めている点は、子どもが親を頼るかのように、コリンがコステロを親のように思い、経済的に依存していることを表していたように見えます。

 

コリンがマドリンを選んだ理由


(引用:https://www.andsoitbeginsfilms.com

コリンが刑事になった当初からちらほら署内の女性を見定めている様子が描かれ、コリンが女性を求めていることが窺えます。
世間体を良くして出世につなげるために早くパートナーを見付けたかったからです。
そんなコリンが偶然出会った美人女医マドリンに積極的にアプローチをしたのは、彼女が美人だったことに加えて『一流大学出身の医師』だったから。
つまり、コリンはマドリンの外見とステータスに惚れたのです。

サイコパスは外面は非常に魅力的でコミュニケーション能力に長けている人物が多いそうです。
コリンも例外ではなく、独特のユーモアや賢さに惹かれたマドリンは結婚前提の真剣交際をするに至りました。

コリンが彼女の『公共奉仕の精神』に理解も共感も全く示さないのも、コリンがマドリンの『中身』に興味が無いことを表しています。

 

コリンがマドリンの写真を撤去した理由

マドリンとコリンは交際を始めて2、3カ月で同棲します。
引っ越し後の荷解きの真っ最中、コリンはマドリンが子どもの頃の写真をリビングに飾っているのを見て「リビングに合わないから飾らない。僕のも飾らないから」と勝手に片付けてしまいます。

コリンの幼少時代は彼にとってほぼ黒歴史だったようなので、幼少時代を思い出すようなものをリビングに置きたくなかったのと、写真を見たゲストに幼少時代について質問されたりするのも避けたかったのではないでしょうか。

コリンの泣き言

コステロ側にいるネズミ(ビリー)を特定するための封筒をコステロから受け取った後、コリンはマドリンに「(自分の給料相応の部屋に)引っ越そうかな」、「僕はダメ男だ」など弱音を吐いていました。
これは、コステロと関わり続けることの危険性を理解しつつ、縁を切れないことにうんざりし始めていることを示しています。

コリンにとってはある意味親離れの始まりなのかもしれません。
今まで散々世話になり、警察官になれたのもコステロのおかげなのに、キャリアのためならあっさり切り捨ててしまえるところにコリンらしさ(サイコパスっぽさ)を感じます。

 

コリンはなぜ大人しく殺された?


(引用:https://uproxx.com

コリンが殺される直前、買い物を終えてマンションに戻ってきたコリンが他の部屋の女性とすれ違ったとき、その女性はあからさまにコリンを避け、すれ違った後には他の住人とひそひそ話をしています。

これは恐らくマドリンが封筒の中身を使って、事件の全貌がメディアなどで報道されたということになります。
警察署内にあった『ウィリアム・コスティガンの身分』はコリンが消したはずなのに、その後の捜査でビリーが警察官だったと判明したのも、恐らくマドリンが適切な対応をとったからです。

こうして世間的にも『裏切り者の犯罪者』になったコリンは、警察関係者からの情報、もしくはメディアを通じて全貌を知ったディグナムに殺されることになります。
ディグナムがコリンを殺したのは『クイーナン警部への仕打ちに対する報復』です。
誰に対しても挑戦的で口の悪いディグナムが、クイーナンだけには常に敬意を払い全幅の信頼を寄せていたのは明らかでした。

コリンが抵抗しなかったのは、マンションの住人に無視されたこと、ディグナムが自分を殺しに来たことから、正体が世間に知れ渡ったことを悟ったからです。
婦人に無視された後、コリンがドアの前で顔を覆っている仕草がコリンの心境を物語っています。
コリンは、自分が思い描いた通りの人物になれないのなら、生きていても仕方がないと考えていたため、大人しく殺されました。

次のページに続きます!

考察内容は『ビリーとコステロ』、『マドリンの子ども』、『封筒の中身』などについてです!

感想などお気軽に(^^)

  1. ぱじゃ より:

    初めまして。
    解説わかりやすくて楽しく読ませていただきました。
    ありがとうございます(^^)
    コメント欄にある封筒の中身についてですが、
    私は今回アマプラで見て確かに封筒の中身は描かれていなかったのですが、
    何年も前にレンタルDVDで見た事がありまして、その時に確か封筒の中身をマドリンが見るシーンを見た記憶があるんですよ…。
    もしかすると未公開シーン等で収録されていたのかも知れません。
    曖昧な情報ですみません。。

    • mofumuchi より:

      ぱじゃさん
      初めまして!反応が遅く申し訳ないですが、ご報告です。
      ぱじゃさんのコメントを拝見してからDVDを調べて未公開シーン集が収録されているDVDを購入して見てみましたが、その中にも封筒の中身に関する未公開シーンはありませんでした(TT)
      もはや封筒の中身は私の中で『千と千尋の神隠し』の幻のラストシーンみたいになってます(笑)
      コメントありがとうございました(^^)

    • ぱじゃ より:

      そうでしたか(>_<)
      ごめんなさい。記憶違いでしたね。
      曖昧な記憶で余計なこと言って振り回してしまって申し訳ないです。

      映画好きなのでまた他の記事も楽しく拝見しますね。
      ありがとうございました(^^)

      • mofumuchi より:

        ぱじゃ さん
        とんでもないです!未公開シーン見れましたし、収穫でした♪
        どうぞ他も見てやってください(__)
        こちらこそありがとうございました(^^)

  2. mkMercury より:

    最近、10年以上ぶりに3度目のディパーテッドを見ました。テンポ良い面白い作品なはずなのに、やはりなんか分からない…(わけが分からないけど面白いのですが)、分かったらもっと面白いはずと思ってこちらの解説にだどりつきました。大変面白い解説で、わけがやっとわかりました。伏線もたくさんあるようですが、私にとっては理解レベル高度を要する伏線だなと思いました。こちらの解説を読んだ後で、また4度目を見たくなりました。もっと楽しめると思います。ありがとうございました。

    • mofumuchi より:

      mkMercuryさん

      コメントありがとうございます(^^)
      『わけがわからないけど面白い』は、私も1回目見た時同じことを思いました(笑)
      ディパーテッドが私がハマった初めての難解映画です。
      何となく話の流れだけはわかるけど、人物描写のようなシーンや伏線が直接的ではないからよくよく考えないと制作側の意図のようなものが理解できないです(笑)
      よくよく考えながら見る作品は好きなので、記事を読んでくださってさらに感想までいただけると、嬉しくなって記事を書いて本当に良かったと思います!
      ぜひ4度目も!私もまた見たくなりました(^o^)

  3. s より:

    とてもわかり易く面白い解説でした。
    これほど謎掛け?があった事すら気付かず、
    スコセッシ監督の印象が変わりました。

    アイコン?にされているモーターサイクルダイアリーズや
    名作ギャング映画などの解説もお聞きしたくなりました。
    ちなみに、茶封筒の中身については描かれていませんでしたね。

    • mofumuchi より:

      sさん
      わかり易いと言って頂けて嬉しいです!!

      仰られているアイコンは、実は『ブログ村』専用のアイコンで、このブログ独自のものではないんです。。
      他のデザインもあったんですが、可愛くてつい選んでしまいました。
      記事もないのに紛らわしいですね、すみません(^^;)

      封筒の中身については意見がわかれる所なのかもしれませんね。。
      嬉しいコメントありがとうございました(^^)

  4. ゴンゾ より:

    封筒の中身描かれてたけど?

    • mofumuchi より:

      ゴンゾさん
      コメントありがとうございます!管理人です。
      記事を読んでくださり嬉しいです(^^)

      あ、描かれてました?
      私は状況判断で中身を推測するしか出来なかったので、このような書き方をしました。。
      理解力が足りずすみませんm(__)m

      • 名無し より:

        読んでやっとわかった部分がありました!ありがとうございます!
        ただ、マークウォルバーグのお兄さんは、ドニーウォルバーグかな?

        • mofumuchi より:

          名無しさん
          コメントありがとうございます、お役に立てて嬉しいです!
          マーク・ウォールバーグのお兄さんについて、エンドロールにロバート・ウォールバーグと表記がありそのまま書いたはずなんですが、今見直すことが出来ず正確なお答えが出来ないです、すみませんm(__)m
          サラッと調べたところロバートさんもドニーさんもお兄さんのようです。(兄は2人いる)
          曖昧な回答で申し訳ないですm(__)m

タイトルとURLをコピーしました