映画『愚行録』ネタバレ解説|登場人物についてなど14の考察 | 映画鑑賞中。

映画『愚行録』ネタバレ解説|登場人物についてなど14の考察

ヒューマンドラマ(クライム)

映画『愚行録』の解説、考察をしています!
絵に描いたような幸せな家族、田向一家3人が惨殺された事件から1年。
記者の田中武志は後追い取材を続け、犯人につながる手がかりを追う。

制作年:2017年
本編時間:120分
制作国:日本
監督:石川慶
脚本:向井康介
原作:小説『愚行録』貫井徳郎 著

愚行録【電子書籍】[ 貫井徳郎 ]

感想(5件)

 

キャスト、キャラクター紹介

田中武志妻夫木聡

出版社『蒼幻社』に勤める週刊誌の記者。
未解決の田向家一家殺人事件を取材する。
取材を始める少し前に実の妹が逮捕されている。

 
田中光子満島ひかり

田中の妹。実娘の千尋に対する育児放棄の疑いで逮捕、勾留されている。
兄の武志を誰よりも信頼している。
罪悪感を持たない発言が多いため、精神鑑定を受けることになる。

 
田向浩樹…小出恵介

一家殺人事件の被害者。当時は37歳で、大手不動産会社に勤めていた。
夏原友季恵と結婚し、女の子を授かり幸せな生活を送っていたが、自宅で殺害されていた。

 
田向友季恵(旧制:夏原)…松本若菜

一家殺人事件の被害者。当時36歳の田向の妻。
田中が取材する彼女の大学時代の知人は皆、彼女を旧姓で呼ぶ。
モデルのようなスタイルと容姿から、大学時代は男女を問わず人気者だった。
夫の浩樹と同じく自宅で殺されていた。

 

その他のキャスト

橘美紗子(弁護士)…濱田マリ
杉田茂夫(精神科医)…平田満
渡辺正人(田向の同僚)…眞島秀和
宮村淳子…臼田あさ美
稲村恵美(田向の元交際相手)…市川由衣
尾形孝之(宮村の元交際相手)…中村倫也
山本礼子(新入社員)…松本まりか
三橋孝子(武史、光子の母)…山本容莉枝
大友祐一(内部生)…小林竜樹
中山唯(宮村の友人)…相馬有紀実
垣内早苗(田向の元恋人)…橘美緒
バスの乗客…酒向芳
岩田(田中の先輩)…高橋洋
丸山(田中の上司)…山崎直樹
文應の内部生…前田公輝植田健李千鶴
文應の外部生…小園茉奈
三橋(孝子の夫)…田野良樹 ほか

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あらすじ前半


(警察署から出た田中と橘 引用:https://twitter.com

東京で週刊誌の記者をしている田中武志(妻夫木聡)は、数日前に保護責任者遺棄容疑で逮捕された妹の田中光子(満島ひかり)の面会に訪れ、衣類などを差し入れた。
光子は約半年ぶりとなる武志との再会を素直に喜んでいた。
挨拶程度で面会を終わらせた後、武志は弁護士の橘(濱田マリ)から、光子に精神鑑定を受けさせた方が良いと勧められた。
彼女の態度や発言に、育児放棄に対する罪悪感が全く感じられないからだった。
光子の娘で3歳児の千尋は、保護された時は1歳児程度の体重しかなかったそうだ。
また、2人の両親とは何年も疎遠のため、光子が頼れる身内は武志しかいないも同然だった。

 

仕事に戻った武志は、未解決の『田向家一家殺人事件』を記事にするため、関係者への取材を始めた。
今から約1年前に起きた、夫婦と一人娘が自宅で惨殺された事件だ。
遺体は包丁で何度も刺されていたので、警察は犯行動機を怨恨と見て捜査していたが、現在も容疑者すらあがっていない。
殺された夫・田向浩樹(小出恵介)は有名私立大学出身で大手不動産会社に勤めるエリート。
妻の友季恵(松本若菜)も夫の大学と同ランクの有名私立大学出身で、誰もが羨むような美人でもあった。
娘もまた母親似の美人で、まさに絵に描いたような幸せな家族だった。
事件の後、近所住民は次の被害者になることを恐れて次々に引っ越した。


(武志と渡辺 引用:https://cinemagene.com

武志は、田向浩樹と同期入社で友人だった関西出身の渡辺正人(眞島秀和)に取材を行った。
渡辺と田向は同じ大学だったものの、入社試験の時に初めて出会って意気投合し、それから事件発生までの約15年は親友ともいえる交友関係を築いていたそうだ。
渡辺は「あいつは本当に良い奴だった。事故ならまだしも、殺されるなんて考えられない」と心中を語った後、女性絡みで最も印象的だった出来事を話した。
それは、渡辺と田向が入社2年目の春、新入女子社員との親睦会がきっかけだった。
その飲み会で、田向は新入社員の山本礼子(松本まりか)とその日の内に男女の仲になった。
数か月後、渡辺は話の流れで田向から「山本さんとは遊びのつもりだったのに、彼女はそうじゃないみたいで困ってる」と打ち明けられた。
渡辺は真剣交際を勧めてみたが、田向は「初めて会った日に最後までやっちゃう女、嫌だよ」と苦笑いした。
だが、田向ははっきり別れを告げるのも気が進まないようだったので、渡辺は田向を助けてやることにした。

渡辺は、田向と山本の関係を知らないテイで山本に近づいて肉体関係を持ち、数週間恋人のような関係を続けた。
彼女の気持ちが完全に渡辺に移った頃、「君の彼氏って田向なん?田向と俺が仲良いの知ってて、すごいな。おかげであいつと気まずくなった」と山本を責めた上で別れを告げた。
この作戦は、山本自身も当時結婚相手を探していて、男に貪欲だったからこそ成功した計画だった。
その後、田向と渡辺は、山本のエロさについて語り合いながら楽しく飲み明かしたそうだ。
それから約2年後、山本は彼女の後輩にあたる男性社員と結婚して寿退社し、現在は子供も生まれて幸せにしているらしい。

取材を終えた後、渡辺は「田向が死んだことがやっと身に染みてきた。なんであんな良い奴が殺されなあかんねん」と泣きながら帰路についた。

 

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(杉田医師と話す光子 引用:https://eiga.com

その頃、光子は精神科医の杉田医師(平田満)の元で精神鑑定を受けていた。
彼女は幼い頃、母親がご飯を作ってくれず、武志がいつも作ってくれていたことなどを打ち明けて「もし生まれ変わっても、お兄ちゃんだけはそのままが良い」と兄に対する信頼を語った。

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武志は、田向友季恵の大学時代の知人で同じクラスだった宮村淳子(臼田あさ美)を取材した。
宮村は現在、出身大学の近くで美味しいハーブティーが売りのカフェを経営している。
宮村と夏原(友季恵の旧姓)の出身大学『文應』は幼稚園から大学までの一貫校で、エスカレーター式に大学入学した生徒は『内部生』、よその高校から来た生徒は『外部生』と呼ばれていた。
内部生は家柄も立派で裕福な生徒の集まりのため、外部生にとって内部生は憧れの存在であり、内部生たちにもその自覚があった。
大抵の外部生は内部生グループに仲間入り(昇格)したがったが、内部生は彼らを家柄や両親の職業などでふるいにかけるので、昇格できる外部生はほんの一握りだった。
宮村も夏原も外部生だったが、彼女らのクラスで一番最初に昇格したのが夏原だった。
彼女は育ちもそれなりに良く、何よりもルックスが良かったからからだろうと宮村は語った。
夏原は誰にでも平等で優しかったので、内部生に憧れる外部生は夏原の取り巻きになっていたという。
宮村は「夏原さんは、取り巻きの女の子達が彼女を真似るのは許すけど、彼女と同列になることは絶対に許しませんでした。
彼女はそれを決して表に出さなかったけど、実際に彼女の取り成しで昇格した生徒がいなかったことがその証拠です」と語った。


(睨み合う大学生当時の宮村と夏原 引用:http://blog.livedoor.jp

宮村自身は文應特有の格差社会を嫌悪して内部生に近づく気はなかったが、ある日、夏原に声をかけられて1度だけ内部生主催の合コンに参加した。
宮村が夏原と関わったのはこの合コンだけだったが、後に宮村は当時の恋人で同級生の尾形孝之(中村倫也)と、夏原が原因で別れていた。
その合コンに参加していた尾形が夏原に惚れて、宮村に別れを告げたのだ。
その時のことを、宮村は「夏原さんは私に憧れていたようだから、尾形を奪って、それが私にわかるように仕向けたんだと思う」、「私は夏原さんが嫌いじゃなかったけど、彼女はそういう人だから、誰から恨みを買っていてもおかしくないし、だからああいう死に方をしたことは不思議じゃない」と真顔で話した。

 

武志は、宮村淳子と夏原友季恵の元交際相手の尾形孝之を取材した。
尾形は、宮村への未練を感じる態度も見せつつ「夏原さんは普通の女性と違って俺の話をちゃんと聞いてくれた。だから好きになったんです」と打ち明けた。
宮村が夏原をどのように言っていたか聞いた尾形は、「逆ですよ。淳子はかなり対抗意識を燃やしてましたから、淳子が夏原さんに憧れていたんですよ。
実際、夏原さんに憧れてる人は多かったですし。
それに、淳子が夏原さんを『嫌いじゃない』なんて、大嘘ですよ」と笑った。
尾形は宮村を悪く言う一方で、夏原については褒めちぎるばかりだった。


(尾形を取材する田中 引用:https://times.abema.tv

取材中、尾形がたばこの吸い殻を持て余していたので、田中は持っていた携帯灰皿を差し出した。

その後、田中は記事を書き上げたが、雑誌の表紙に大きく取り上げられたのは芸能人のスキャンダルだった。
田中の先輩の岩田(高橋洋)は「結局しょうもないスキャンダルに持っていかれちまうんだから、必死で取材するのが空しくなるよ」と正直な心境を語った。

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あらすじ後半※ネタバレしてます


(取材中の稲村恵美 引用:https://twitter.com

週刊誌が発売した日の夜、「一家殺人事件の記事を書いた人と話したい。私は田向浩樹を誰よりも知っていて、犯人にも見当がついている」と電話があった。
電話の主は、田向の大学時代の元恋人の稲村恵美(市川由衣)という人物だった。
彼女は大学卒業後、父親の会社(商社)の倒産をきっかけに帰省して、現在は父親の会社の元社員と結婚して専業主婦をしていた。

稲村は、大学時代の田向の女絡みのトラブルを打ち明けた。
稲村と田向は同じサークルで、入学当初の数か月付き合っていたが、田向の二股が原因で別れてそれから疎遠だった。
就活が始まる頃、稲村は突然田向から会いたいと言われ、興味本位で会ってみた。
すると、田向は商社への就職を狙っていて、会社の社長である稲村の父を紹介して欲しいと言う。
図々しさに呆れたが、二股の仕返しをしたくなり「彼氏としてなら紹介してあげても良いけど、私、今彼氏がいるからあなたは2番目ね」と告げてヨリを戻し、父親を紹介した。

しかしその後、田向は稲村に「実は、不動産が本命なんだ」と告げ、稲村の父の会社の内定を蹴って、別の不動産会社に内定が出たのでそっちに行くつもりだと明らかにした。
不審に思って問い詰めると、その会社の社長の娘と関係を持って取り次いでもらったことがわかった。
その社長の娘は、同じ大学の教育学部の垣内早苗という生徒だった。
怒った稲村は、垣内と田向を呼び出して「私たちは田向に利用されている」と垣内に告げた。
二股をその時に知った垣内が問い詰めると、田向は「君が社長の娘だから近づいた点は否定しない。でも、コネがあるなら使った方が良いし、家柄を含めて2人とも好きだ」と明かし、「卒業後の最初の就職先は、今後の人生を左右する最も重要なポイントだ。
将来持つ妻や子供を絶対に幸せにしたいから、今出来ることはなんだってする」と熱く語った。
稲村が「利用された私たちは何なの?」と聞くと、田向は「君たち2人は僕の嫁候補だったけど、今日のことでその可能性はなくなった」と答えた。
その後結局、田向は垣内の父の会社の内定も蹴り、現在の就職先になんのコネも使わずに実力で受かった。

稲村は「犯人は妻の友季恵で、浮気されたことに絶望して一家心中したんだと思う」と暗に告げた。
なぜそう考えるのか証拠を示すように、稲村が連れてきていた男の子の赤ちゃんが、田向と稲村の子であることも暗に示した。

武志が『田向家一家殺人事件の新しい犯人像』として稲村の証言を元にした記事を提出すると、その週の雑誌の表紙になり、大きく取り上げられた。

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その後、武志は橘弁護士に呼び出された。
両親との生活を聞かれた田中は、彼自身も光子も実の父親から虐待を受けていたことを明かした。
武志は暴力だけだったが、光子は小3の頃から長期に渡って父親から性暴力を受けていた。
武志は中学生頃にそれに気付いて何度も止めようとしたが、当時は父親の方が力が強く、敵わなかった。
成長と共に力関係は逆転し、武志が高校生の頃、光子を襲おうとした父を何度も殴って家から追い出したことも明かした。
橘が千鶴の父親を尋ねると、武志は「それだけは俺にも教えてくれないんです」と答えた。

父が出て行った日、光子が孝子に性暴力の件を打ち明けると、孝子は「誘惑したお前が悪い」と怒り、光子をぶったそうだ。

 

宮村から電話があり「夏原さんに人生を狂わされた生徒を思い出した」と言うので、武志は閉店後の彼女の店に行き話を聞いた。
宮村は「田中光子さんという同級生が、夏原さんにひどい目にあわされていたのを思い出しました。
彼女が夏原さんに劣らない美人だったことが原因だったのかもしれません」と語りはじめた。(宮村は、田中武志と光子が兄妹なのを知らない)


(大学に走る光子 引用:https://motion.nowtice.net

実は光子も夏原、宮村と同じ年次に文應大学の商学部に入学していた。
光子は当時の心境を「最低な生活から抜け出したくて、勉強を必死で頑張って受かった」と語った。
光子はひときわ美人で多くの男子生徒の目を引いていたが、彼女は『一般家庭』だったため昇格できなかった。
しかし、光子は内部生との繋がりを人一倍求めていたし内部生も彼女と遊びたがったので、夏原は何人もの内部生に光子を紹介した。
やがて紹介しつくされると誰も光子の相手をしなくなり、宮村が卒業する頃には彼女を大学で見かけなくなったという。
宮村は「私が田中光子さんだったら、夏原さんを殺したくなると思う」と締めくくり、お茶のお代わりを淹れに行った。
武志は宮村を追いかけて彼女を鈍器で殴り殺し、喫煙者の宮村が使っていた灰皿の中に尾形のたばこの吸い殻を入れて立ち去った。

その後、宮村淳子殺害の容疑者として尾形孝之が警察に逮捕された。

 

田向一家を殺害した犯人は光子だった。
光子は犯行当日、デパートでたまたま夏原と彼女の娘を見かけ、話がしたくて近づいたが無視された。
そのまま光子が後をつけると、彼女は23区内にある素敵な一戸建てに住んでいて、いかにもエリートらしい夫が居て、幸せそうにしていた。
我を忘れた光子は夜になるのを待ってから田向家に行き、家の裏口が開いていたのでそこから侵入し、キッチンで包丁を手に入れ、3人を殺害した。

という内容を、光子は誰かに告白でもするように1人で喋った。
光子が喋っている途中、緊急の電話で席を外していた杉田医師が戻ってきて、千尋が今朝亡くなったことを告げた。

 

橘弁護士は、武志と光子の母・三橋孝子(山本容莉枝)の話を聞くために、彼女の自宅を訪れて千尋の死を伝えた。
橘が、千尋の父と光子が同一人物である前提で話をしていると、孝子は「あなた、知らなかったんですか?」と言った。
橘は、孝子の様子から千尋の父親が田中武志だと察して目を見開いた。

愚行録【動画配信】

 

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感想・解説や考察など

タイトルから暗い話だろうなとは思いつつ、観た後しばらくどんより感を引きずりましたが、周辺人物の証言から中心人物の性格がリアルに浮き彫りになっていくのが面白く、引き込まれました。
少し理解に苦しんだ点を挙げると、光子が犯行後にシャワーを浴びていたのに逮捕されていない点です。
排水溝とかに光子の体毛残ってなかったのかな?と疑問に思いました。

映画を見た後、原作小説が気になって読んだので、原作との違いも含めて内容を深追いしていきます。

バスに乗る武志

冒頭、武志は初老のサラリーマンに指摘されて渋々おばあさんに席をゆずり、嫌がらせとして自分自身が足に障害を抱えている演技をして、リーマンとおばあさんが気まずそうにしている様子を見ていました。
『愚行』にふさわしいシーンですよね(笑)
このシーンは、武志がいわゆる『信頼できない語り手』だと強調していたように見えました。
話が進んで武志が父親から暴力を受けていた過去がわかると、武志がバスで愚行を行った相手が彼の父親世代位の男だったので、武志は自分の父親世代の男に漠然とした嫌悪感があるのかな~と、行動原理が理解できた気になります。
まぁでも、初対面の人に「席譲りなさいよ、何ボサッとしてるんだ」とか命令口調で強要されたら誰でもイラっとしますよね。

一方、ラストで若い妊婦に自ら席を譲るのは、妊婦と光子が重なったためだと推測しています。

 

光子が逮捕された理由

光子はネグレクトで逮捕されていましたが、本人は『あの子は元々食が細い』、『ちょっと子育てが下手なだけで逮捕なんて、警察の人もひどい』と発言していたことから、育児放棄していた自覚がそもそも無かったのでしょう。
たしか新聞記事に、千尋が動かないことに気付いて不安になった光子が自ら救急車を呼んで、病院が警察に通報したようなことが書かれていた気がします。

杉田医師に『あの子全然笑わない』、『抱きしめたくても、体が動かない』と話してことから、光子は千尋に対して愛情が持てないことを悩んでいた様子も見られます。
個人的には千尋が笑わないことが武志に似ている(父親である)ことを示す伏線だったのかなと、後で思いました。

小説では、光子の育児の様子がもう少し詳しく書かれています。
光子は『立派な母親』になるつもりで育児に奮闘したことや、その具体的な育児方法を武志に語っていますが、彼女は根本的に赤ちゃんが赤ちゃんだと理解できず、自分と対等に見ているような発言がたくさんあって、結果的にネグレクトだと言われても仕方ないような育て方をしています。

 

光子にまとわりつく手

ベッドに寝ている光子の全身に多くの手がはい回る描写が何回かあります。
不気味な腕が何本も出てきて光子を覆っていたのは、今まで彼女を利用してきた多くの男たちや夏原のような女だったり、彼らに陥れられた光子が心に抱えた闇を現わしていたように見えました。
まとわりつく手が毛の生えてない中世的で不気味なぬるっとした手で、手の性別の判断が付きにくかったことも、男女問わず光子を利用した人たちを抽象的に表していたように感じます。

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渡辺正人と田向浩樹


(引用:https://twitter.com

田向浩樹の友人だった渡辺は、繰り返し田向を『良い奴だった』と言っていましたが、渡辺が語ったエピソードは一般的にみると性格の悪さが露見するものだったので『良い奴』という言葉がひどく浮いて感じました。
しかし、渡辺自身が田向を良い奴だと思っていたのは本当だったようです。
過去のエピソードから、渡辺と田向が性格的に非常に似ていたのは明らかです。

渡辺が「お互い様」と言っていたように、彼らは山本礼子に悪いことをしたとは少しも思っていなかったようです。
彼らにとって彼女の『尻軽さ』は結婚相手として見られない原因であると共に、彼女の真の狙いが社会的地位の高い男性との結婚であり、そういう男性なら誰でも良いと思っていることが、山本の行動から透けて見えたからです。
その行動は、彼女がいとも簡単に田向から渡辺にターゲットを乗り換えた点にあります。
彼女の誠実さに欠ける行動に対して、渡辺と田向はそれなりの対応をしただけなので、彼女に悪いことをしたとは考えていないということです。
2人はむしろ、彼女の性格を矯正してやった位に思っていたのではないでしょうか。
そして、彼女がそれなりに誠実であればこの作戦は成功していないし、このような仕打ちもしていなかったのでしょう。

渡辺の言う『良い奴』というのは、2人は固い友情で結ばれていたので、たとえ悪友でも気の合う仲間だったようですし、こんな自分とも仲良くしてくれたという意味での『良い奴』だったのではないかと感じました。

山本礼子のキャラクターというか行動原理は、光子と非常によく似ています。
また、結婚に引いてしまう男性心理や、結婚したいことがにじみ出る女性は、男性から『痛い女』認定されてしまうこともよくわかります。

ちなみに原作小説で、渡辺は他にも田向のエピソードをいくつか語っているのでざっくり紹介します。
入社したての頃、分譲マンションを購入した田向の客が、些細なことを理由にゴネだして最終的にストーカー化して精神的に追い詰められていたことや、そのストーカーが解決した直後に山本礼子達との飲み会があったこと、その数年後、田向は合コンで出会った女性に恋をしますが、その女性は合コンに同席していた田向の同期の男との交際を決め、田向は振られてしまいます。
すると田向は上司に根回しを行って、その同期を出世争いから脱落させて地方に転勤させています。
そこまでした理由は、その同期は田向が内心見下していた男で、プライドを傷つけられたからです。

個人的には映画の渡辺の話のシーンで『初対面の人にこんな話よくできるな』と違和感を感じましたが、小説内では『自分と田向がどれほど仲が良かったかを証明するエピソードとして、ちょっとえぐめの話もします』という前置きがあります。

 

夏原友季恵が尾形孝之と交際した理由


(引用:https://mdpr.jp

夏原、宮村、尾形の関係について考えます。
まず、元恋人の尾形が発言していたように、宮村はかなりの『見栄っ張り』なので、宮村が夏原をどう思っていたかについては尾形の見解『かなり対抗意識を燃やしていた』が正しいでしょう。
宮村の話しっぷりからも、隠し切れない気の強さや負けず嫌いな性格がにじみ出ていたように感じました。
それに、宮村と夏原は親しかったわけでもないのに、宮村が夏原の性格の深い部分まで考察できていたのも、彼女が注意深く観察していた証拠です。

感情を表に出さない夏原は、宮村をどう思っていたのか正確に捉えるのは難しく(特に映画だけだと)、ほとんど行動だけで推測するしかないですが、夏原は尾形が宮村を嫌いになるような発言をしています。
それが「宮村さん、尾形さんの恋人なら、もう少し尾形さんを褒めてあげても良いのにね」です。
裏を返すと、宮村は周囲に尾形のグチを言っていると告げていることになり、少なくとも夏原は宮村を良く思っていないことが表れています。
夏原は誰からも好かれていないと気が済まない完璧主義者で、宮村は夏原の反感を買い、マウントを取られた というのが実際だったのではないでしょうか。
自分の方が格上であることを、尾形を宮村から奪う形で示したのだと推測します。

小説で夏原は、宮村が尾形のグチを喋っている一部始終をテープレコーダーに録音して尾形に聞かせた上で、別れることを勧めています。
また、尾形と夏原の交際期間は映画では明かされませんが、小説では2人は約1か月しか交際しておらず、尾形は夏原と手をつなぐことすら許してもらえなかったと語っています。

また、小説では田中が取材を行った当時、宮村も尾形もそれぞれ既婚者で、別々のパートナーがいます。

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稲村恵美と田向浩樹


(引用:https://eiga.com

田向の大学時代に交際していた稲村恵美は、田中を「犯人がわかった」と言い呼び出しますが、犯人が誰なのかについては明言しません。
その代わり、恵美は「その人、自分が単なる入れ物に過ぎないことに気付いて、壊れちゃったんでしょうね」という発言の後、彼女の子供の父親が田向であることも暗に示しています。
つまり、稲村と田向はお互いの結婚後も恋愛関係が続いていて、不倫に気付いた田向友季恵が壊れて一家心中したと言いたいのでしょう。

稲村の発言によると、田向は性格の異なる女性数人と同時に恋愛関係を築くことでバランスを取っていたらしく、簡単に言うと1人の女性に落ち着くことが出来ない浮気性タイプだったことがわかります。
お互いに結婚後も関係が続いていたことや、稲村の「父のために父の会社の社員と結婚した」など、明らかに恋愛結婚ではないような発言から、少なくとも稲村の本命はずっと田向だったんだろうな、と言葉の端々から感じられました。
田向も稲村も、本来のパートナーに欠けている部分を埋めるために付き合っていたことが垣間見えます。
本命の田向が死んでも稲村がどこか冷静だったのは、彼女が一番望んでいたポジションにいる田向の妻・友季恵に対する嫉妬から解放されたことへの安堵もあったのではないでしょうか。
田向がたとえ生きていても、稲村が田向の妻になれる可能性はなかったからです。
とにかく、稲村の予想は外れていたため、殺されることなく取材は無事に終わります。

ちなみに、映画では田向と稲村は同じ大学、山岳サークルの同級生だったようでしたが、小説では、稲村は田向の大学の近くにある短期大学生で、2人が所属していたのはスキー部でした。
また、映画では省略されてしまいましたが、田向の二股の相手だった『イズミ』のことも小説には詳しく書かれています。
ざっくり紹介すると、稲村が田向に好意を抱いた時、田向にはイズミという1つ年上の彼女がいましたが、稲村は諦めきれず田向に告白します。
田向は「君のことをよく知らないし、イズミとは気心が知れてるから別れるつもりはない。それでも良いなら」と言います。
稲村は『しばらくはお試し期間のようなもので、無事に彼女に昇格すればイズミとは別れてくれる』と解釈し、二股承知での付き合いが始まります。
しかし、明らかにお試し期間が終わった後でも田向はイズミと別れません。
しびれを切らした稲村が「私かイズミかそろそろ選べ」と問い詰めると、田向は「束縛する女は嫌いだ。どっちかを選ぶなんて話なかったろ。それに、最初にイズミと別れる気は無いと言ったじゃないか。」と答えます。
田向は最初から恋人を1人に絞るつもりはなかったということです。
ショックを受けた稲村は、イズミに田向の浮気を告げてから別れています。

 

光子はなぜ私立大学に入れたのか

映画で明かされていた武志と光子の生い立ちだけ聞くと、2人は貧乏で私立大学の学費をどうやって工面したのか謎のままですが、小説より、もう少し詳しい2人の生い立ちがわかります。
光子が産まれる頃、すでに両親の関係は破綻して別居していました。
母の孝子は、武志と生まれたばかりの光子を祖母父に預けて愛人と暮らします。
しばらく安泰でしたが、光子が4歳の頃に祖母が癌で倒れて面倒が見られなくなり、2人は孝子の元に返されます。
ほぼ同時期に、別居していた孝子の夫が戻ってきて4人での暮らしが始まります。
そして映画内で語られていたような虐待を受けながら育ち、特に光子は父親からの性的虐待に加えて、母からも泥棒猫呼ばわりされていじめられ、ひどい環境に置かれています。(映画では、光子への性的虐待を孝子が知ったのは夫が出て行った後ですが、小説では早い段階で気付いています)
武志は母親からは比較的可愛がられていましたが、どちらかというと光子を傷つけるためにあえて武志をかわいがるというような類のものでした。

その後、武志が高校生の頃に孝子と夫はようやく離婚して、孝子は新しい恋人と生活するために再び武志と光子を一人暮らしになった祖父に預けます。
この祖父が一流会社の元重役だったためそれなりの金持ちでした。
光子が大学入学する頃には祖父は他界していましたが、2人にまとまった遺産を残してくれていて、それで私立大学に通うことができたと書かれています。

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宮村が殺された理由


(引用:https://twitter.com

彼女が殺された理由は、持ち前の鋭い洞察力で犯人が光子ではないかと言い当てて、武志にその推理を披露したからです。
それに加えて、宮村は光子について『あぁはなりたくない』など光子を蔑む発言も連発していたのも、余計に武志の殺意を煽ったと思われます。

なお、映画では武志は宮村を店内で殺して犯人を尾形に偽装しようとしていましたが、小説では、宮村を帰宅中の夜道で殺し、通り魔の犯行に見せかけています。

 

田中光子と夏原友季恵

夏原友季恵と田中光子の関係について考えます。
光子は夏原の紹介で内部生を何人も紹介されて、恐らくその全員と肉体関係を持っています。
光子は将来有望な結婚相手を捕まえるために大学入学したようなものでした。
そのために、昇格した夏原にも強い憧れを抱いたこともあり、次々に紹介を受け入れました。
しかし、内部生たちは『普通の家柄』の彼女と真剣交際する気は全くなく、最初から体目当てで紹介を夏原に頼んでいました。
光子は幼少時からの虐待で貞操観念が壊れていて、よかれと思って簡単に肉体関係を持ってしまうのと、『金持ちなら誰でも良い』と思っているのがにじみ出ていたことも要因になり、せっかく紹介してもらっても長続きしません。
内部生たちの対応は、浩樹の「そんな軽い女、イヤじゃん」と一致します。

夏原は、そういう内部生の目的を知った上で光子を彼らに紹介し続けました。
本当に友達だったら光子に多少の注意や警告をするはずですが、そのようなことも一切していません。

恐らく夏原は、光子の内部生への執着に内心呆れながらも、彼女が特別美人で内部生の目を引いていたために中山のようにはあしらえず、宮村の言うように内部生に対する『点数稼ぎ』として仕方なく光子を紹介していた節があったと思われます。
完全に推測ですが、夏原が好意を抱いた内部生も光子と仲良くなりたがったなど、嫉妬したタイミングもあったのではないでしょうか。

夏原が文應の内部生の誰とも交際しなかった(少なくとも描かれていなかった)のも、光子を通して内部生の裏の顔を知ったことが関係あるのかもしれません。
夏原の大学時代の恋人は、映画でも小説でも尾形孝之しか登場しません。

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田向浩樹と夏原友季恵

2人の馴れ初めが気になっていたんですが、映画でその辺は一切出てきませんでした。
小説にもあまり書いてなかったんですが、田向が働いていた会社の上司の姪が夏原友季恵です。
田向はその上司に気に入られて友季恵を紹介されると、当時付き合っていた彼女をバッサリ切り捨ててすぐに友季恵との結婚を決めたと書かれています。

 

光子が笑う理由


(引用:https://www.youtube.com

千尋が死んだことを杉田医師から知らされた時、光子は笑っています。
我が子が死んだのに笑うなんて不自然ですが、光子は落ち込んだ時や憎い両親を思い出した時などに笑ってしまう癖があるようです。
辛すぎるから雰囲気だけでも明るくしたくて笑う癖がついているというか、壮絶な過去を持つ人は「もう笑うしかない」「笑い話にしないとやってられない」など自虐的な発言をされているのよく見る気がするので、光子もそういう心境だったのではないでしょうか。
何回かそれらしいシーンがあって、ひとつは光子が内部生の大友と肉体関係を持った翌日、大友が行く幼馴染の家族との食事に光子が一緒に行きたいと言いますが、大友は断ります。
断られたのが家柄のせいだと悟った時、光子は笑っています。
杉田医師に対して、両親からの虐待について詳しく話す時も、独り言で田向一家を殺した時のことを話すときも、笑っています。
千尋が死んだ後に武志と面会で会った時も、目に涙をためながら、笑顔で「ごめんね」と謝罪してます。
小説の光子も、ずっと笑いながら喋っているんじゃないかな、と思うような口調で台詞が書かれています。

千尋が死んだことを聞かされた時、光子は絶対になりたくないと思っていた『虐待する親』に彼女自身がなってしまっていたことに対し、辛すぎて笑ってしまったように私には見えました。
「でもね、私はあの子に手をあげたことは一度もなかったよ」と言ったのは、彼女が『あの両親とは絶対に違う』ということを武志に認めてもらいたかったからでしょう。

もう一つ光子の気になった癖が、耳たぶをよく触ることです。
心理学的に、耳たぶを触るのは『体の一部を触って安心したい』『感情をコントロールしたい』『甘えたい』などがあります。
他にも理由はありますが、光子に該当しそうな理由は上記3つでした。

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犯行動機

犯行動機について、光子は「頭の中で何かがプツッと切れた」、「もう夏原さんのようにはなれないと言われた気がした」と発言していました。
小説でも、犯行動機を光子本人は「私にもわからない」とも発言していますが、嫉妬心からの犯行であることが明かな描写をされています。

田向浩樹は、光子が『まさに捉まえたかったような男』だったので、ムカムカして殺し、リビングに居た男の子(映画には登場しない田向家の長男)は『頭も育ちもよさそうで、許せなかった』から殺し、夏原は、『光子がなりたかった通りの素敵なお母さんになっていた』から殺し、女の子は『かわいそうかなと思ったけど、1人だけ残してもしょうがないし、いい女になったらムカつくから』殺したと書かれています。

小説での光子が語った犯行動機について、印象に残ったフレーズを一部引用します。

それでどうして殺すことになるのかなんて、あたしに訊かないでよ。あたしだってわからないんだから。
ともかく、もう切れちゃったのよ。大事なものが切れたの。
それを切ったのは夏原さんだから、責任取ってもらわなくちゃって思った。  (引用:小説『愚行録』より)

 

嫉妬が原因なのはわかるんですが、光子は世の中で唯一特別で大好きな武志と結ばれて、その人との子供も授かって幸せだったはずなのに、なぜ田向一家を殺したのか不思議です。
やはり光子が探していた『兄のような男』と結ばれることが一番の願いで、兄本人と結ばれたことは最後の手段だったのかもしれません。
光子は自分の中にある嫉妬心をずっと心の底に隠して無視し続けていたけれど、夏原が幸せそうにしているのを見たのをきっかけに、あふれ出てしまったということではないでしょうか。

この告白は杉田医師が居ない間にひっそり行われていましたが、小説では武志を相手に語っていたものなので、映画においても、光子は目の前に武志がいるつもりで話していたのだと思われます。

 

武志が行った取材


(引用:https://twitter.com

武志が田向家殺人事件を調べていた理由は、表向きは記事にするためですが、本当の狙いは、光子が犯人だと知る人物がいるかどうかを調べて、もしいたら、その人物を殺害することにありました。

小説にはもっと詳しく動機が書かれていて、光子を守るための他に、光子が一緒に殺してしまった田向浩樹が殺されても仕方ないような人物だったかどうかを確認するためでした。
その理由は、光子が『夏原さんの旦那さんには悪いことしちゃったな』と気に掛ける発言をしていたからで、武志は光子の罪の意識を少しでも軽減してやるために、ついでに田向浩樹の人物像も探ったということです。

武志と光子

「千尋の父親は誰にも知られたくない」という発言と、光子が受けていた性暴力のインパクトで、橘弁護士は千尋の父親が武志と光子の父親だと思い込みますが、千尋の父親は武志であることが明かされます。

年齢から計算すると、千尋は光子が33歳の時の子どもですが、光子が妊娠する前後の武志との暮らしは映画にも小説にも全く描かれていないので、詳細は謎です。
なので完全に推測になりますが、武志が警察署に行った時、光子は「半年ぶり位?」と発言していたので、少なくとも2人は一緒に住んではいなかったことがわかります。
光子は何度も発言していましたが『秘密が大好き』で、武志と離れて暮らした方がより秘密は守られるので、そうした方が良いと考えていた可能性が高いです。

一方武志は、光子の口から『秘密』と出る度に表情が暗くなります。
彼は『秘密』を重荷に感じていたようで、それは小説にも書かれています。
なので、武志にとっては秘密から物理的に離れるために一緒に暮らしていなかったと受け取れます。
しかし、光子が「私はお兄ちゃんだけだよ、大好きだよ」と言う時、武志は何とも言えない嬉しそうな表情をします。
恐らく、お互いにとってお互いだけが唯一無償の愛を注げて、与えてもらえる存在だったのです。

武志の行動自体は光子への愛や責任感であふれているので、武志は単純に光子との恋愛が『禁忌』であることが耐えられないだけなのかもしれません。
小説では、武志の光子に対する好意はもう少しはっきり表れていて、光子に「夏原さんより綺麗だよ」、「夏原さんは光子が美人だから嫉妬していたんだよ」というような発言をしている風に書かれています。

さらに小説にヒントを探すと、光子は『お兄ちゃんみたいなお金持ちの男』を求めて大学に入り、夏原さんに沢山紹介してもらったけど、全員ろくでもないヤリ逃げ男ばっかりで、光子がお兄ちゃんだけが特別な存在だとに気付いたのは大学卒業後と書かれいるので、2人が関係を持つようになったのは光子の大学卒業後なのでしょう。

ただ、母の孝子が2人の秘密を知っていたのが、一緒に暮らしていた大体の期間や、不仲だったことなどから考えてもなぜなのか謎ですが、女の勘で気付いてしまったんですかね。
ちなみに、小説には光子が話す昔話としての孝子は登場しますが、孝子本人は登場せず、橘弁護士も登場しません。
小説で千尋の父親が誰なのかわかるのは、光子の会話の中からです。

 

以上です!読んでくださりありがとうございました~(^o^)

 

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