映画『踊る大捜査線』真由美(小泉今日子)の目的、青島が誘拐犯を逮捕しない理由などネタバレ解説考察 | 映画の解説考察ブログ

映画『踊る大捜査線』真由美(小泉今日子)の目的、青島が誘拐犯を逮捕しない理由などネタバレ解説考察

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踊る大捜査線1 クライムドラマ

映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』の『結末までの簡単なネタバレあらすじ』『3つの事件概要』『犯人と動機』『日向真由美(小泉今日子)の目的は?』『青島が誘拐犯を逮捕しなかったのはなぜ?』『減給の理由』『青島と室井の対立はいつから?』『青島が公安に呼ばれた理由』について解説・考察を書いてます。

観賞済みの方向けの記事なので、まだ見ていない方はご注意ください。

踊る大捜査線1

制作年:1998年
本編:119分
監督:本広克行
脚本:君塚良一
主題歌:『LOVE SOMEBODY』唄/織田裕二

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キャスト紹介

踊る大捜査線1

(C)1998フジテレビジョン
青島俊作…織田裕二
湾岸署刑事課強行犯係の刑事。
同時に誘拐事件・殺人事件・窃盗事件の捜査に追われ多忙を極める。

川で見つかった死体の事件をメインに捜査する。

踊る大捜査線1
(C)1998フジテレビジョン
室井慎次…柳葉敏郎
出世ルートに乗る警視庁刑事部の警視長であり参事官。
副総監誘拐事件を本部長として指揮する立場を任されるが、上からの指示で現場の指揮を乱され苦悩する。
踊る大捜査線1
(C)1998フジテレビジョン
恩田すみれ…深津絵里
湾岸署刑事課盗犯係の女性刑事。
湾岸署内で起きた窃盗事件をメインに捜査する。
前作の事件から警察を辞めるか悩み、辞表を机の引き出しに忍ばせている。
柏木雪乃…水野美紀
和久平八郎…いかりや長介
真下正義(係長)…ユースケ・サンタマリア
新城管理官…筧利夫
日向真奈美…小泉今日子
河原崎宗太…正名僕蔵
神田総一朗(湾岸署長)…北村総一朗
秋山晴海(副署長)…斉藤暁
袴田健吾(課長)…小野武彦
魚住係長代理…坂戸井けん太
中西警部補…小林すすむ
警務課長…山崎一
会計課長…温水洋一
緒方警官…甲本雅裕
森下警官…遠山俊也
吉田副総監…神山繁
山下圭子…星野有香
大林中隊長(第一特殊捜査専任管理官)…隆大介
島津管理官…浜田晃
安住警備局長…大和田伸也
警察庁次長…原田清人
横山公安部長…大杉漣
SIT捜査員…津田寛治
坂下始…北山雅康
始の母…大塚良重
看護師…木村多江 ほか

『踊る大捜査線 THE MOVIE』の簡単なネタバレあらすじ

主人公の青島刑事(織田裕二)が勤務する湾岸署内で、連続窃盗事件、副総監誘拐事件、猟奇殺人事件という3つの事件がほぼ同時に発生します。

副総監誘拐で、警視庁は大規模な捜査本部を湾岸署に設置しますが、現場の青島たちは情報を与えられず、ただ膨大な裏方業務をさせられました。

一方で青島は真下係長(ユースケ・サンタマリア)、柏木雪乃(水野美紀)とともに猟奇殺人の捜査を進め、警察署に現れた犯人の日向真奈美(小泉今日子)を逮捕しました。

日向の逮捕直後、警察官になりすまして署内を出入りしていた窃盗常習犯・河原崎宗太(正名僕蔵)が見つかり逮捕しました。

その後、副総監の友人でもある和久刑事(いかりや長介)の地道な捜査と、日向真由美の助言で、誘拐犯が未成年であると気づいた青島とすみれは、和久が見つけた怪しい少年の自宅を特定し、犯人の坂下始を確保します。

捜査本部の室井参事官(柳葉敏郎)は、幹部陣の命令を無視して青島に坂下逮捕の許可を出しますが、青島は室井のために本部の人間が来るのを待つ間、坂下の母に包丁で刺されて倒れました。

その直後、室井が現場に駆けつけて坂下親子を逮捕し、副総監は土手の倉庫内に閉じ込められているのを発見・保護されました。

事件解決後、入院していた青島は湾岸署が心配で、1日でも早い退院を目指してリハビリに励みます。

辞職を悩んでいたすみれは、思い直して辞職願いを破り、刑事として仕事に励みます。




解説・考察・感想など

見ていて思ったことや疑問に感じたことを書き出しています。

湾岸署内で起きた3つの事件を整理

1・副総監誘拐事件
警視庁の幹部である吉田副総監(神山繁)が誘拐され、犯人から家族に向けて1億円の身代金が要求されました。
この事件は湾岸署に特別捜査本部が設置され、室井参事官の主導で副総監の救出と犯人特定が行われます。

2・猟奇殺人事件
湾岸署管轄内の川で会社員の原田邦夫31歳の刺殺体が発見されました。
被害者の胃袋にはテディベアが詰め込まれ腹部が刺繍糸で縫合されていたことから、他殺と見て青島刑事真下係長、新人刑事の柏木雪乃が中心となり捜査をはじめます。

3・湾岸署内連続窃盗事件
湾岸署内で警察官の財布や時計、領収書などが立て続けに盗まれる事件が発生します。
青島の同僚 恩田すみれ(深津絵里)が中心となり捜査します。

 

事件の犯人と犯行動機まとめ

1・副総監誘拐事件

副総監を誘拐したのは、副総監の息子19歳と同級生の少年グループでした。

坂下始をリーダーとする3〜4人のグループが、副総監の息子が「会社の副社長」という噂を信じ、遊び感覚プラス身代金目当てで副総監を誘拐しました。

ちなみに「副社長」と思われた原因は、作中で警察官たちが周囲に身元がバレるのを防ぐため、普段から警視総監を「社長」、副総監を「副社長」のように「本来の役職を普通の会社の役職」に置き換えて冗談半分で言い合う習慣からです。

2・猟奇殺人事件

会社員の原田を殺した犯人は、「仮想殺人ファイル」のサイトの管理人であり「teddy」というハンドルネームを使っていた日向真由美(小泉今日子)です。

日向には恐らく殺人衝動的なものがあり、このサイトを通して自殺願望があった原田と知り合い、殺害しました。

胃袋にテディベアを詰めたのは、原田が「なにか食べたい」と言ったからだと証言しています。

3・湾岸署内連続窃盗事件

窃盗事件の犯人は、警察署内に制服を着て紛れ込んでいた窃盗常習犯の河原崎宗太(正名僕蔵)です。
河原崎は連続ドラマ版でも現れていた男で、本作で窃盗犯だったことが判明して逮捕されます。

また、青島やすみれの領収書を盗んでいたのは神田署長北村総一朗)です。
神田が副署長の秋山(斉藤暁)に指示し、青島たちが経費報告用に保管していたレシートを盗んで捨てていました。

署内で「お金がない」「経費節約しろ」と署員たちに何度も言う姿が伏線になっています。

神田は冗談ぽく逮捕されてどこかに連れて行かれていますが、実際にはどのような処分になったのか、映画内では描かれていません。




青島とすみれが減給になった経緯は?

映画冒頭で、青島とすみれが減給処分になったことを嘆いています。

2人とも、前作のドラマスペシャル版「秋の犯罪撲滅スペシャル」の中で起きた事件で関係で減給処分になりました。

ドラマ内の事件で、すみれが事件に関わる重要な情報を隠していると疑われた時、青島はすみれを守ることを優先して本部からの命令に従いませんでした。
その結果、青島は報告義務違反の罰として3ヶ月の減給になります。

ちなみにこの件で青島と室井の対立が始まります。

すみれは事件に関わる女性の情報を本部からの命令に背いて隠したことで、青島と同じ理由で減給処分を受けていて、その設定が映画でも続いています。

室井と青島の対立関係はいつから?

踊る大捜査線1
(C)1998フジテレビジョン

元々は協力関係だった青島と室井が、本作では対立状態というか、出会いしながとにかく気まずそうです。

理由は、こちらも前作ドラマでの出来事が原因です。
前作のドラマで、青島は現場の刑事が自分で考えて動くことを重視して上からの命令に背きました。

その行動は結果的に間違っていませんでしたが、室井としては上からの命令に背く規律違反を犯した青島の行動を認められる立場ではありません

なので、今回の青島と室井は「現場の刑事」vs「警察組織を背負う室井」という関係で対立しています。

まぁ、対立と言っても割とすぐ仲直りしてるんですけどね(笑)




青島が公安から呼ばれた理由は?

青島は捜査本部が作った誘拐犯候補者の写真を見せられた後、公安にも呼ばれて別の写真を見せられました。

公安は捜査本部とは別で副総監誘拐の犯人を独自に捜査しており、公安は警察内部の人間が犯人である可能性を視野に入れていました。

青島が捜査本部から離れた暗い部屋に連れて行かれたのは、捜査本部の人間に公安の捜査内容や進捗を知られるのを避けるためです。

幹部陣の円卓で、安住警備局長(大和田伸也)が「公安だけで20代の警察関係者を中心に洗え」と電話していました。

この会話から安住は公安のトップであり、電話の相手は恐らく公安部長の横山(大杉漣)であることも予想できます。

ちなみに、安住の隣にいた男に「奥さんに電話ですか?」と言われていたのは、隣の男には安住の会話が聞こえていて、「洗え」という言葉を「奥さんに洗濯でも頼んでるのか?」と私生活の話にわざとすり替えて茶化していたようです。

確かにあんな席でこの指示を出すのはちょっと油断しすぎでは?と思いました(^^;)

 

日向真由美(小泉今日子)は何がしたかった?

踊る大捜査線1
(C)1998フジテレビジョン

猟奇殺人の犯人だった日向真由美は警察署に何をしに来たのでしょうか。

「パソコンを返してもらいに来た」「警察が逮捕しに来ないから自分から来た」「雪乃の手術がまだ途中だ」「私を死刑台に連れて行け」

などよくわからないことを話していましたが、総合すると、恐らく日向は殺人サイトを作ってしまうほどに殺人に興味があり、原田を殺したのも殺人衝動が抑えられなかったからなのでしょう。

日向は自分自身の異常性を理解していたので、死刑になりたくて(誰かに自分を殺してほしくて)警察署に自ら行ったのではないでしょうか。

賢い犯人なのかと思いきや、警察署に死刑台があると思い込んでいたり、発言に矛盾を感じるので、個人的には日向には何らかの精神疾患があったのではないかと推測しています。

日向真由美のモデルは絶対に映画「羊たちの沈黙」のレクター博士ですよね。
レクター博士をモデルにするならもう少し賢いキャラが良かった気がするのですが(笑)、どう思われましたか?

日向があの後どうなったのか描かれませんが、望み通り死刑になったのか、精神障害で無罪になったのか、他に余罪はあるのかなど色々気になるキャラクターではあります。




「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」の意味は?

踊る大捜査線1
(C)1998フジテレビジョン

映画公開後に流行語になるほど当時流行ったセリフです。

現場は犯人を確保できる状況なのに、本庁の幹部たちが会議室で手柄を奪い合い判断を引き延ばしていることにイラついた青島が怒鳴ります。
会議室と現場との認識のギャップに対して「いい加減にしろ」という叫びです。

幹部陣は現場の状況を考えず、それぞれが自分たちの都合を優先する指示を出して現場を振り回し、犯人逮捕は遅れています。

青島は、現場を忘れている幹部陣たちに、緊迫感を少しでも伝えるために「事件は現場で起きている」とあえて言いました。

幹部陣たちは叱られた子供のように一瞬うろたえますが、室井が現場について逮捕劇が終わると、「良い仕事した」と言わんばかりの雰囲気で早々と離席します。

青島が刺されたという報告を幹部陣が誰も聞いていないのは、彼らがもう現場の人々のことを考えたり思いやったりすることが出来ないということを強調しています。

 

青島が誘拐犯を逮捕しなかった理由は?

青島は、副総監誘拐の犯人である坂下始の自宅に突入しましたが、逮捕せず部屋で待機していました。

青島が坂下を逮捕しなかったのは、幹部陣の命令を嫌でも聞かなければならない室井の苦悩を汲み取ったからです。

青島が坂下を見つけて指示をあおいだ時、室井は幹部陣から「本部の人間が行くから待て」と命令されて困っていました。

幹部陣は誘拐犯が未成年だという情報を信じず見当違いの捜査をしていたのに、いざ犯人が見つかったら「自分の部下に逮捕させる」と手柄を奪い合います。

幹部同士のつまらない争いや思惑で現場が振り回されることが、室井の言う「正しいことができない」状況の大きな原因として強調されています。

また、室井に対して幹部陣がやたら責任負えとか当たりがきついのも気になるんですが、新城との会話に出てきた学歴差別的なものもあったのかもしれませんね。

新城は東大出身で、もう点数稼ぎの必要がないけど、室井は東北大出身だからもう少し頑張れ、みたいなこと話してましたよね。

また、室井が青島のいる現場に向かったのは、本部側の人間である室井が坂下を逮捕することが、幹部陣からの反感が最小限になり、現場で怒っていると思われる青島をなだめるのに一番効率が良いと考えたからです。

以上です!読んでいただきありがとうございました(^ ^)




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