映画「私の奴隷になりなさい」あらすじネタバレ・解説|美ボディ以外の見どころ

覆面作家サタミシュウによる同タイトルのSM官能小説を映画化したエロティックドラマ。
主演を大人気グラビアアイドルの壇蜜が演じることとなり話題となった。
監督は、映画『幼獣マメシバ』(2009)の亀井享。
ある男の性奴隷になりMに目覚めた女と、その女に恋をしてしまった男の物語。

制作年:2012年
本編時間:96分、111分(ディレクターズ・カット版)
制作国:日本
監督:亀井亨
脚本:港岳彦
原作:小説/サタミシュウ『私の奴隷になりなさい』

出演者・キャスト&キャラクター紹介

真山明大

出版関係社に中途入社した青年。
イケメンで、多くの女性と奔放に関係を結ぶ自信に満ち溢れたプレイボーイ。
絵を描くことが好きで、いつかは仕事にしたいと思っているが、失敗を恐れて本気ではやろうとしない。
私生活においても、誰とも本当の恋愛はしておらず、自分に惚れた女を都合の良いようにあつかったりと自分勝手な節がある。
周りが見えなくなりやすく、入社早々 香奈を質問攻めにして他の社員たちからKY認定されている。

ただならぬ色気を放つ先輩社員の香奈に惹かれ、香奈が既婚者であることもいとわず猛アピールする。
だが香奈の反応はそっけなく、しまいには「不愉快だ」と怒られてしまう。
その後は大人しくしていたが、ある日仕事中に突然香奈から『今夜セックスしましょう』とメールが入った。
理由を聞いても香奈は何も答えず、仕事の後に落ち合うとすぐにホテルで肉体関係を結び、それからは他の女が目に入らなくなるほど香奈にのめり込んだ。
その後も香奈から連絡があれば関係を結んだが、香奈はほとんど話もせず行為が終わるとすぐに帰ってしまい、僕は香奈の心に触れられない切なさを感じていた。

ある日の土曜日は僕の誕生日だった。
その日は招かれて香奈の自宅に行くと、着いたとたんに香奈は僕を置いて出かけてしまった。
香奈の家に残ることにした僕は、香奈から僕へのプレゼントのDVDを再生した。
そこには、香奈が奴隷となって過激な姿で、香奈が”先生”と呼ぶ男と行為をしている一部始終や、先生から「会社にいるしつこい男(僕)とセックスしてきなさい」と命令されている場面、香奈から先生への感謝のメッセージなどが収められていた。
香奈が他の男の性奴隷だったこと、そして自分と関係を持った理由がわかると、僕は耐えられなくなって香奈の家を飛び出した。
男としてのプライドを傷つけられ、こみ上げる寂しさと切なさと嫉妬心を埋めるために彼女の1人であるミドリを抱こうとしたが、気持ちをミドリに見透かされて別れを告げられてしまう。

数日後。香奈に呼ばれたバーに行くとそこに香奈は現れず、やって来たのは先生だった。
僕は香奈を奴隷にした先生に怒りをぶつけたが、先生から自分自身の不甲斐なさを指摘されると何も言い返せなかった。
翌日の昼間。僕が男としても人間としても先生に負けたことに落ち込んでいた中、突然香奈からメールで呼び出された。
恐らく送り主は先生だろう。
僕は仕事もほっぽり出してメールで指定されたバスに乗ると、中には香奈と先生が少し離れた席に座っていた。
先生は小さなスイッチを持っておりそれをオンにすると、股間にバイブが仕込まれていた香奈が静かに悶えた。
僕は2人のプレイに巻き込まれたのだ。
先生は「私はなぜ君を呼んだと思う?君はなぜここに来た?」と聞いた。
僕が答えずにいると、先生は「君に宿題を出そう」とつぶやき、僕にスイッチを手渡してバスから降りていった。
どうすべきかわからず香奈の隣に座ると、香奈は自らバイブのスイッチを入れて僕に助けを求めるようにすがったが、僕はその異常さに耐えられなくなり香奈を拒絶し、バスを降りたあと道端で嘔吐した。

1週間後。再び先生に会った僕は、先生に「香奈さんのことを教えてください」と頼み込んだ。

 

佐々木香奈壇蜜
僕が入社した会社の先輩28歳。
会社で出会った男性と結婚しており、夫は現在 大阪支社に出向していて週末は旦那の所に通っている。
ある時バーで謎の男”先生”と出会ってから、先生の性奴隷になった。
先生から虐げられることにある種のよろこびを感じている。

執拗に話しかけてくる僕が不快で嫌いだったが、その後に先生から僕と寝ることを命じられた。
先生の指示に従って僕と関係を結び、証拠に僕との行為を全てビデオカメラに納めている。

 

先生板尾創路
香奈を支配している謎の男。
先生と呼ばれているが職業柄とは関係なく、全てを見透かすような物言いと話し方などからそう呼ばれている。
香奈と出会ったバーの常連客で、香奈だけでなく他にも多くの奴隷を育てている。

・その他のキャスト

ミドリ(僕の彼女、僕の同級生)…西条美咲
純子(僕が落とした大学の先輩)…美知枝
ヨシユキ(純子の彼氏)…海東健
五十嵐さん(香奈の後輩、僕の先輩)…菜葉菜
マキ君(男性社員)…草野イニ
先生の奴隷…石井明日香〈現 新宮明日香
男性社員…塚本康博
バーの店主…ウダタカキ
僕の上司…高松泰治
バーの客…古舘寛治
バーの客(先生の奴隷)…杉本彩 ほか

 

以降はあらすじ詳細でネタバレ含みます。
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あらすじの結末

僕は、今からおよそ1年前に香奈と先生が出会ってから香奈が奴隷になるまでの話を聞かされた。
先生と出会う前の香奈は、仕事熱心で男遊びもしない堅実なタイプの女だった。
当時グチばかり言っていた香奈は、先生に「つまらない女だ」と罵られた後、「綺麗になりたいか?」と聞かれてうなずいた。
初めて会ったその日の夜に先生と肉体関係を持ち、香奈はタガが外れたように先生にのめり込んでいった。
SMプレイを好む先生の香奈への要求は次第に過激になっていき、先生が首輪を渡した時、香奈は先生の奴隷になった。
そして今では、先生の要求ならば何でも喜んで聞く立派なドMへと進化を遂げた。

先生は「絶対的な主従関係は美しさを生む」と持論を展開し「君は※フランシス・ベーコンに学びなさい」と僕にアドバイスするとバーから立ち去った。

※フランシス・ベーコン(1561~1626):『知は力なり』の名言で知られるイギリスの科学者であり哲学者。『実際に経験することが最も重要である』という経験論哲学を説いた。

香奈が忘れられなかった僕は、再び先生に連絡して香奈に会わせてもらうことにした。
指定された部屋へ行くと、先生はソファに座り、その隣には香奈が全裸で正座していた。
「宿題はやったか?」と聞く先生に、僕は「香奈さんを解放するために、僕を導いた」と答えると、先生は納得した。
次に先生は「香奈が好きだということを私に証明しなさい」と、先生の目の前でセックスするように僕に命じた。
僕は少し考えた後、香奈をベッドに連れていき、抵抗しないながらも嫌がっている香奈を抱いた。
香奈は始終、「先生!」と助けを求めるように小さく叫びながら涙を流した。
香奈の悲鳴に耐えられなくなった僕は、行為の途中で香奈から離れ、壁の方を向いて泣き崩れた。

先生はベッドに座ると、僕に香奈を解放する理由を明かした。
今までにも先生は香奈のような奴隷を作ってきたが、香奈だけは先生にとっても特別だったらしく、情が移ってしまった。
情が移ってしまったからこそ解放するのだと語った。
先生は僕が見ているのも構わず香奈を抱いた後、香奈の手を振りほどいて去っていった。
先生が香奈を抱いている間、僕はその場にしゃがみこみ嫉妬で震えながらも、何もできずただ2人を見つめていた。

先生がいなくなると、香奈はもう先生への想いを断ち切ったかのように冷めた表情で僕を見つめて「まだ私のことが好き?」と訊ねた。
僕が迷わず「はい」と答えると、香奈は「じゃあ、私の奴隷になりなさい」と僕に告げた。

 

主題曲:壇蜜『fade』
挿入歌:彩月『蜜月の赤糸』

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解説、考察や感想など

本作の主な見どころは壇蜜さんの美しすぎるボディが堪能できることですが、それ以外の作品としての見どころなどを解説しようと思います。

 

・”先生”によって変えられていく”僕”の性格

作品の前半で描かれている”僕”は常に自信満々で、何人もの女性と関係を持っています。
言葉では語られていませんが、僕は今まで女性に困ったことがなく、落とせない女性はいなかったのでしょう。
彼女に自分から突然セックスを迫っておいて、彼女が生理だと知ると気分を害したり、彼女で性欲が満たせないとわかるとすぐ近くにいた別の女性を口説くという自分勝手な性格も描かれています。

そんな僕が転職先で香奈と出会い、香奈が一目で気に入った僕はいつものように、香奈に積極的に話しかけます。
香奈が結婚していることは気にもとめず、夫が単身赴任していることを知ると、寂しさに付け込もうとしたりして何とか自分が入る隙間を探ろうとします。
やがて僕がイヤになった香奈は、直接僕をって拒絶し、恐らく初めて女性から拒絶された僕はショックを受け、大人しくなりました。

それからすぐ、突然香奈から僕に夜の誘いのメールがありました。
香奈の行動が理解できないながらも、僕は内心舞い上がって香奈の誘いに乗り、ホテルで関係を持ちました。
それからというもの僕は香奈に夢中になりますが、香奈は僕の誘いには乗らずいつも一方的で態度もそっけなく、必要最低限の言葉しか交わさず、ただ性的な行為だけをして僕の前からいなくなります。
いつも多くの女性から愛情を受けてきたばかりだった僕は、このとき初めて女性の心が手に入れられないむなしさを味わいます。

僕の誕生日の日、僕の男としての自信が崩れ去るような事件が起きます。
香奈がプレゼントにくれたDVDには、香奈が他の男の性奴隷であり、僕を誘ってきた経緯が収められていました。
僕はプライドを傷つけられ、香奈が先生に見せる態度が自分と全然違うのを見て傷つき、寂しさに襲われます。
この時に僕は、香奈のことが本当に好きになっていたことを自覚します。
このDVDも、先生の指示で香奈が用意したものなのでしょう。
香奈を手に入れられない寂しさを紛らわすために、僕の彼女であるミドリを抱こうとしますが、ミドリには僕の心を見透かされ、別れを告げられてしまいます。

すっかり落ち込んでしまった僕でしたが、香奈のことを忘れられず、再び香奈から呼び出されると会いに行ってしまいます。
このときに現れたのが、香奈ではなく先生でした。
先生が香奈に呼び出させたのです。
先生は僕と初めて会ったにも関わらず、僕は僕自身がぬるく生きていることも見透かされ、指摘されてしまいます。
こうして男としても人間としても先生にかなわなかった僕は、絶望感に打ちひしがれます。
この頃には、かつての自信満々な僕の姿は消えてしまいました。

傷つけられても、先生に香奈との羞恥プレイを見せつけられても、まだ香奈が好きだった僕は先生に連絡を取り、香奈のことを教えてほしいと頼み込みます。
そしていつの間にか、僕は先生に操られるようになっています。

このように、進むにつれて変わっていく僕の様子が楽しめます。
てか先生すごすぎでしょ(笑)
先生役の板尾創路の先生っぽさが意外にハマっているのも見ものです。
余談ですが、僕役の真山明大を本作で初めて拝見したんですが、ディーンフジオカに見えてしまって急いでキャスト確認してしまいました(笑)

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・参考記事

・現代ビジネス
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49007