映画『百花』ネタバレ解説考察|葬られた親子の過去は?服の色についてなど | 映画鑑賞中。

映画『百花』ネタバレ解説考察|葬られた親子の過去は?服の色についてなど

百花 ヒューマンドラマ

映画『百花』のあらすじ紹介、解説、考察をしています!

認知症を患い徐々に記憶を失っていく母(原田美枝子)と、母を支える息子(菅田将暉)の物語。
どこかぎこちない親子関係に隠された秘密とは?
鑑賞済みの方向けの解説考察記事です。まだ観ていない方はネタバレにご注意ください。

百花

制作年:2022年
本編時間:104分
制作国:日本
監督:川村元気
脚本:川村元気、平瀬謙太朗
原作小説:『百花』川村元気 著




主要キャスト

葛西 泉(かさい いずみ)…菅田将暉
レコード会社の中堅社員。
生まれた時から父親がおらず、母子家庭で育った。
母 百合子が徐々に記憶を失うことにいら立ちを隠しきれない。

葛西 百合子(ゆりこ)…原田美枝子
泉の母。現役時代は自宅でピアノ講師をしていた。
泉が実家を出てからは長年1人暮らししていたが、認知症を患い問題行動が増えたため施設に預けられる。

葛西 香織(かおり)…長澤まさみ
泉と社内恋愛で結婚した妻。
8月に第一子を出産予定。

永井(泉の後輩)…岡山天音
大澤(泉の上司)…北村有起哉
田名部(泉の後輩・大澤の恋人)…河合優実
関(ホームの職員)…坂谷由夏
工藤恵(百合子の同級生)…神野三鈴
浅葉(百合子の愛人)…永瀬正敏 ほか

 

あらすじ紹介

2022年の冬。レコード会社に勤める葛西泉は、妻 香織の妊娠が判明して人生の大きな転換期に差し掛かっていましたが、ほぼ同時期に泉の母 百合子が認知症を患っていることが発覚して動揺します。

泉は仕事も忙しく百合子のお世話をする時間が取れないため、介護ヘルパーを雇って週に何度かの訪問介護を頼みました。
百合子の症状の進行は思ったよりも早く、スーパーでレジをしないままお店から出ようとして店員に捕まってしまったり、夜に外を徘徊して警察のお世話になるなどの問題が起きてしまい、泉は悩んだ末に百合子を施設に預けることにしました。

泉が選んだのは入居者の居心地の良さや認知症の症状の緩和を重要視する人気の高齢者施設で、百合子は施設をとても気に入りました。
泉と香織は毎週のように施設を訪ね、百合子の様子を見守ります。

 

解説・考察・感想など

泉と百合子の『変な関係』とは?

香織は泉と百合子に過去に何かがあったことをなんとなく察していて、その理由を『変な親子だから』と言いました。

確かに年末年始に泉が香織抜きで実家に帰って百合子と2人きりでの年越しが恒例化していた点だけを見るとかなり仲が良い気がするものの、実際には泉は百合子に心を開いておらず遠慮がちだったのは違和感を感じます。

また、百合子が泉を浅葉と勘違いする素振りを見せると、泉はいつも真剣に拒絶しました。
わだかまりの無い親子だったら冗談で済ませられそうな所ですが、泉は昔 百合子に捨てられたことを許せていないので気分が悪くなってしまうのです。
事情を知らない人が見ると泉が冷たい息子に見えてしまい、そういう所も『変』の原因だと思われます。

 

泉と百合子の過去の確執は?

本編の後半で、泉と百合子の間に走る妙な違和感の真相が明らかになります。

泉がまだ小学校高学年だった頃、百合子はピアノ教室の生徒として知り合った浅葉(永瀬正敏)という既婚男性と恋に落ちました。
浅葉が神戸に単身赴任が決まると、百合子は泉を置き去りにして神戸に引っ越してしまったのです。

百合子は神戸の集合住宅で約1年、浅葉と夫婦同然の暮らしを送りますが、1995年の1月17日に起きた関西大震災で泉の大切さを思い出し、泉の待つ東京の自宅に帰りました。

百合子は戻った時に言い訳や謝罪を一切せず、1年家出していた事実すら無かったかのように振る舞います。
泉は困惑しつつ百合子の帰宅を受け入れますが、その日に百合子が作った味噌汁は食べられず、それからも味噌汁が苦手になりました。

震災発生当時大学にいた浅葉とはそのまま離れ離れになり、浅葉の生死はわからないままです。

 

百合子が見たがった半分の花火とは?

百合子が見たがって駄々をこねた『半分の花火』は、泉の実家の縁側から見える『マンションなどの建物で隠れて上半分しか見えない花火』のことでした。

泉は母親との思い出で忘れていないことなど無く、全て嫌というほど覚えていると思い込んでいましたがそれは間違いで、泉にも欠けている記憶は沢山あったのです。
泉が『半分の花火』を実際に見るまで忘れていたり、『魚釣りの思い出』が百合子の記憶が正しかったことなどがその証拠でした。

泉が幼い頃の記憶は百合子の方がよく覚えていて、百合子が老いてからの記憶は泉が覚えていて、2人の記憶が合わさることで初めて親子の歴史が完成します。

次のページに続きます!




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