『借りぐらしのアリエッティ』解説考察①ハルの目的、借りは盗み?ネタバレあらすじ | 映画の解説考察ブログ

『借りぐらしのアリエッティ』解説考察①ハルの目的、借りは盗み?ネタバレあらすじ

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借りぐらしのアリエッティ ファンタジー

ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』の解説考察、あらすじ結末ネタバレを書いてます。

観賞済みの方向けの記事なので、まだ見ていない方はご注意ください。

借りぐらしのアリエッティ

制作年:2010年
監督:米林宏昌
脚本:宮崎駿、丹羽圭子
原作小説:『床下の小人たち』著者/メアリー・ノートン

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キャスト紹介

借りぐらしのアリエッティ
© 2010 Mary Norton/Keiko Niwa/Studio Ghibli, NDHDMTW
アリエッティ…志田未来
小人族の少女14歳。牧家の床下に家族3人で暮らしている。
牧家に居候する翔に姿を見られてしまう。
借りぐらしのアリエッティ
© 2010 Mary Norton/Keiko Niwa/Studio Ghibli, NDHDMTW
…神木隆之介
親戚である牧貞子の家で療養することになった少年。
牧家に着いた初日にアリエッティを目撃し、交流を図る。
心臓に持病があり、移植手術を控えている。

・その他のキャスト
ポッド(アリエッティの父)…三浦友和
ホミリー(アリエッティの母)…大竹しのぶ
スピラー(小人族)…藤原竜也
ハル(家政婦)…樹木希林
牧貞子(大叔母)…竹下景子 ほか

『借りぐらしのアリエッティ』ネタバレあらすじ

絶滅寸前の小人族であるアリエッティと両親は、人間の老婦人の牧貞子と、家政婦のハルが暮らす大きな一軒家の床下に暮らしています。

小人たちは、深夜に人間の生活スペースに忍び込み、ティッシュなどの日用品や食品を少しずつ拝借しながら生きていました。
アリエッティたちは、そんな自分たちの生き方を『借りぐらし』と呼んでいます。

ある日、人間の男の子 は、庭でアリエッティを見てから小人たちと交流を図ろうとします。
我慢できなくなったアリエッティは、翔に「私たちに構わないで」と話しかけてしまいました。

父ポッドは翔に存在を知られたことを知ると引越しを検討しますが、今の家を気に入っているので、翔が無害かどうか判断するため様子を見ることにしました。

そんな中、翔は牧家に置かれていた高級ドールハウスが、翔の亡き曽祖父が小人用に購入したものだと知り、ドールハウスの一部をアリエッティの家に設置しました。

しかし、翔が小人の家をいじったことでアリエッティたちは怖い思いをして、ドアが壊れる被害も出ます。
ポッドは牧家からの引っ越しを決意しました。

さらに、長年小人を探していた家政婦のハルは、翔の行動を見て床下の家を発見し、ホミリーを捕まえ、ネズミ駆除業者まで呼んで一家全員を捕まえようとしていました。

アリエッティは翔を頼り、一緒にホミリーを探します。
翔はハルの目線からホミリーの隠し場所を特定してアリエッティに教え、空き瓶に閉じ込められていたホミリーを助けました。

ポッドは小人仲間のスピラーを頼り、急いで引越すことにしました。

アリエッティは翔にお礼とお別れを告げ、牧家を出て川を下りました。
牧家の敷地から初めて出たアリエッティは、川の向こうに広がる未知の世界と新しい生活にわくわくしました。

翔はアリエッティとの交流で生きる楽しさを思い出し、2日後に控える心臓の移植手術に備えます。




解説・考察・感想など

アリエッティたちの家での生活ぶりや、アリエッティとポッドが借りに出る様子を観察するのが面白かったです!
ティッシュを取ってどう畳むのか、家ではどのように使っているのかも気になっていたので、借りが途中やめになって残念でした笑

見ていて思ったことや疑問に感じたことを書き出しています。

『借り』と『泥棒』の違いは?

借りぐらしのアリエッティ
© 2010 Mary Norton/Keiko Niwa/Studio Ghibli, NDHDMTW

小人のアリエッティたちは、自分たちの生き方を『借りぐらし』と呼びますが、見ていて「借りではなく盗みでは?」と思った方もいたのではないでしょうか。

なぜなら小人たちは日用品や食材を拝借しているシーンはありますが、人間に何らかの「お返し」をしている様子がないからです。
「お返し」か「返却」をしないと「借り」が成立しません。

広い意味で考えれば、小人族の存在そのものは、人間に妖精や妖怪のようなオカルト的な楽しみを与えています。

しかし、実際にはアリエッティたちは人間に見られてはいけないルールがありましたし、「少しずつならバレない」「落ちているものなら拾ってもいい」みたいな感覚で頂戴していたことは確かです。

そうは言っても小人たちに「盗んでいる」意識はなかったみたいなので、その辺は人間と小人族の価値観の違いみたいなものなのかもしれません。

一方で、アリエッティと翔の関係だけに注目すれば、心臓の病で心を閉ざしていた翔に、アリエッティは生きる勇気を与えたという「お返し」は成立します。

牧さんの家で借りてばかりだったアリエッティたちは、牧家の血縁者である翔に『お返し』をしたことで、初めて対等な関係になったとも言える気がします。

ちなみに原作小説では、小人族は人間を格下の生き物と思っている設定があります。
小説の中で、映画の翔に該当する男の子は、アリエッティの「借り」の話を聞いて「それは盗みじゃないの?」と訊ねます。
するとアリエッティは「あなたたち人間は私たち小人のために存在しているから、人間のものを私たちが使うのは盗みと言わない」というような返答をしています。

また、元々の舞台であるイギリスでは小人や妖精のおとぎ話や伝承は日本の妖怪並みに浸透していましたし、中世ヨーロッパでは上流階級に寄生して生きている人々も一定数いたので、
「小人の借りぐらし」という生き方は、舞台がイギリスのままであればそこまで違和感はなかったように思います。

原作小説も面白く読みやすいので気になる方は読んでみてください(^^)

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家政婦ハルさんが小人を捕まえたがるのはなぜ?

借りぐらしのアリエッティ
© 2010 Mary Norton/Keiko Niwa/Studio Ghibli, NDHDMTW

牧家の家政婦のハルさんは、小人を捕まえようと必死になっていました。

「前に小人を見たことがある」「やっと捕まえた」などの言動から、ハルさんは小人を捕まえて存在を周囲に証明したかったと思われます。

恐らく子供のころなどに、小人を見たことを周囲に信じてもらえず悔しい思いをした経験があるのでしょう。

ハルさんのように小人を捕まえようとする人間がいるから、小人族は人間から隠れて生きていたんですね。

ハルさんは小人を殺すつもりはないのでしょうが、少なくとも「写真も動画も撮ったから、帰っていいよ」とはならないでしょう。
閉じ込められて飼育され、見せ物にされたり、マスコミや研究機関も呼んだりするのではないでしょうか。

ただハルさんは悪人ではなく、人間の好奇心や承認欲求が、相手の立場を想像できなくさせる恐怖や、こういう人間もいるという一例が表現されていたんだと思います。

これは個人的な感想ですが、ハルさんの言動や仕草が「となりのトトロ」のメイちゃんがそのままおばさんになったみたいに見えてちょっと怖かったですw

 

アリエッティたちが住んでいた家は?

借りぐらしのアリエッティ
© 2010 Mary Norton/Keiko Niwa/Studio Ghibli, NDHDMTW

アリエッティたちが住んでいたお気に入りの家は、明らかにドールハウスでした。
恐らく翔の曽祖父が、かつてここに借りぐらししていたアリエッティの祖先(ポッドとホミリーの親や祖父母)にプレゼントしたものなのでしょう。

でも外観も含めて立派なドールハウスなのに、部屋を一個ずつ床下に設置してしまうのはなんだかもったいない気がします(人間目線だと)

どこかにドールハウスまるごとドンと設置して、そこに小人たちが住んでくれたら一番うれしいですが、そういうわけにはいかないですよね(笑)

記事②に続きます!




「借りぐらしのアリエッティ」解説考察②翔のセリフの意味、2人のその後、原作小説紹介など
「翔とアリエッティのその後」「君は僕の心臓一部だの意味は?」「小人族が減った原因は?生き残るためには?」「原作小説『床下の小人たち』と『野に出た小人たち』のあらすじ紹介」について書いてます。鑑賞済の方向けの記事です!

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