映画『愚行録』で田中光子(満島ひかり)が一人娘をネグレクトしてしまった理由について解説しています。
ネタバレありきの記事なので、まだ見ていない方はご注意ください。
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光子がネグレクトしたのはなぜ?
©2017『愚行録』製作委員会
光子は娘に対するネグレクトで逮捕されていましたが、
光子は『あの子は元々食が細い』
『ちょっと子育てが下手なだけで逮捕なんてひどい』
と発言していたことから、
本人には育児放棄していた自覚がそもそも無かったことがわかります。
たしか新聞記事にも光子が娘の千尋の異変に気付いて自ら救急車を呼び、ネグレクトが発覚したようなことが書かれていました。
光子は医師に『あの子は全然笑わない』、『抱きしめたくても、体が動かない』と話してことから、光子が千尋への接し方で悩んでいた様子も見られます。
個人的には千尋が笑わないのは武志に似ているから(=武志が父親)という伏線だったのかなとも後で思いました。
原作小説には、光子の育児の様子がもう少し詳しく書かれています。
光子は『立派な母親』になりたいという気持ちはあったものの、
どこか赤ちゃんを赤ちゃんと思っていないフシがあり、
お世話がまともにできず千尋が倒れてしまいました。
例えば光子は千尋が泣き止まないと
「私だって泣きたいのに千尋だけ泣いてずるい」
「泣けば何かしてもらえると思うな」
「私は頑張ってるのに何が不満なのか」
と感じ、怒って放置してしまう傾向があったようです。
また、光子が「私はあの子に手をあげたことは一度もなかった」と言ったのは、
「私がしたことはネグレクトかもしれないけど、千尋に暴力はふるったことがない だから私はあの両親とは絶対に違う」という意味で、
武志に同意してもらいたかったのでしょう。
光子に絡みつく手の意味は?
ベッドに寝ている光子の全身に多くの手がはい回る描写が何回かあります。
あれは多くの人間に利用・搾取されてきた光子が心に抱える闇を強調していたように見えました。
まとわりつく手が体毛のない中性的なぬるっとした手だったことも、
光子が利用されたのは男からだけではないということが表現されていたように感じます。
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