映画『愚行録』の「光子が大学に通えたのはなぜ?」「光子はなぜ笑う?」について解説考察しています!
ネタバレありきの記事なので、まだ見ていない方はご注意ください。
映画『愚行録』は〈楽天TV〉で見られます!月額利用料無し、単品レンタル可能です。
〈U-NEXT〉で映画『愚行録』が見られます!31日間無料キャンペーン実施中。
※本ページの情報は2025年8月時点のものです。最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。
光子はなぜ有名私立大学に進学できた?
©2017『愚行録』製作委員会
映画で明かされていた武志と光子の生い立ちだけだと、
2人は貧乏で私立大学の学費をどうやって工面したのか謎でしたが、小説にはもう少し詳しい2人の生い立ちが書かれていたので紹介します。
結論を最初に書いておくと、武志と光子の大学費用は祖父(孝子の父)が払っています。
光子が産まれた頃、武志と光子の両親は不仲で別居していました。
母の孝子は、武志と生まれたばかりの光子を祖母父に預けて愛人と暮らし始めます。
祖父は一流企業の元重役でそれなりに裕福だったので兄妹はしばらく穏やかに暮らしましたが、光子が4歳の頃に祖母が癌で倒れて育児できなくなり、兄妹は孝子の元に返されました。
ほぼ同時期に別居していた夫が孝子の元に舞い戻ってきて家族4人暮らしが始まります。
孝子の夫が戻ったので愛人は去りました。
孝子の夫はすぐに武志と光子に暴力をふるうようになります。
孝子は愛人との生活を奪われたのが不満で、夫のDVを見て見ぬふりしました。
光子が小学校中学年位になって父親から性的虐待を受け始めると、
母親は光子を「泥棒猫」と呼び憎み、家族関係はますます悪化します。
(映画では光子への性的虐待を孝子が知ったのは夫が出て行った後ですが、
小説ではずっと気付いていたのに放置しています)
母親は光子憎さから、光子の見ている前では武志をこれみよがしに可愛がりました。
武志はそんな母親の態度に気付いており、内心嫌悪感を抱いていました。
その後、武志が高校生の頃に孝子と夫はようやく離婚します。
孝子は新しい恋人と生活するために、再び武志と光子を1人になった祖父に預けました。
光子が大学入学する頃に祖父は他界していましたが、2人にまとまった遺産を残してくれていて、そのお金で光子は私立大学に通うことができました。
また、光子が文應の入試をパスできたのも、祖父の賢さを光子が受け継いでいたからでした。
光子が笑う理由
©2017『愚行録』製作委員会
娘の千尋が死んだことを杉田医師から知らされた時、光子は笑っています。
我が子が死んだのに笑うなんて不自然ですが、光子は傷ついた時や、辛い過去を思い出した時などに笑ってしまう癖があるようです。
壮絶な過去を持つ人は「笑い話にしないとやってられない」的な発言をされているのよく聞くので、光子もそういう心境だったのではないでしょうか。
他にも光子が内部生の大友と肉体関係を持った翌日、
光子は大友が行く食事会に一緒に行きたいと言いますが、
大友は気まずそうに断ります。
断られたのが家柄のせいだと悟った時、光子は笑います。
両親から受けた虐待について話す時も、
独り言で田向一家を殺した時のことを話すときも、光子は笑っています。
千尋が死んだ後に武志と面会した時も、光子は笑顔で謝罪します。
小説の光子も、ずっと笑いながら喋っているんじゃないかな、と思うような口調で台詞が書かれています。
千尋が死んだことを聞かされた時、光子は絶対になるまいと思っていた『虐待親』に自分自身がなっていたことに気づき、辛すぎて笑ってしまったように見えました。
もう一つ光子の気になった癖が、耳たぶをよく触ることです。
心理学的に、耳たぶを触るのは『安心したい』『感情をコントロールしたい』『甘えたい』などがあります。
他にも理由はありますが、光子に該当しそうなのはこの3つでした。
以上です!この記事がお役に立てていたらハートマークを押してもらえると嬉しいです(^^)
・関連記事
映画『愚行録』は〈楽天TV〉で見られます!月額利用料無し、単品レンタル可能です。
〈U-NEXT〉で映画『愚行録』が見られます!31日間無料キャンペーン実施中。
※このページの情報は2025年8月時点のものです。最新の配信状況はサイトにてご確認ください。
感想などお気軽に(^^)