『TENET テネット』ネタバレあらすじと感想｜世界を救う名もなき男

映画『TENET テネット』のあらすじと感想を紹介しています！

名もなき主人公が第三次世界大戦を止めるため、相棒ニールや仲間の兵士達と共に現在と過去を行き来する。

・解説、考察記事はこちらです！

『TENET テネット』解説・考察｜時系列整理、逆光と背景の整理、主要キャラの正体と謎、名も無き男のその後など

映画『TENET テネット』の解説、考察をしています！ 本作を観て難解さに震えて脳みそこねくり回しながら３回鑑賞しました。 この記事では、主要キャラの行動理由や目的、彼らの主義、名も無き男のその後などについて追及します！ この記事は本作を鑑...

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キャスト＆主要キャスト紹介

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あらすじ前半

あらすじ①：選ばれた主人公

※主人公には名前がないので『主人公』と表記します。

CIAエージェントの主人公（ジョン・デヴィット・ワシントン）は、ウクライナの首都キエフのオペラハウスでテロ組織に紛れ込んで仕事を遂行します。
テロ騒ぎの中で殺されかけた主人公は『逆行する兵士と銃』に助けられました。
逆行兵士は正体不明でしたが、コインのチャームを付けたリュックサックだけが印象に残りました。

（逆行男のチャームとリュック　引用：https://movies.stackexchange.com）

オペラハウスから出た後、主人公はテロ組織に正体がバレて尋問＆拷問を受けてしまいます。
主人公は黙秘を貫き、用意していた自殺用の薬を飲みこんで意識を失いました。

しかし、薬は毒薬ではなかったため主人公は死にませんでした。
主人公はCIA上官のフェイに「オペラハウスは特別任務のためのテストだった。君はこれから人類を救うための計画に参加してもらう」と告げられます。

主人公は『両手の指を組むジェスチャー』と『TENET（テネット）』という謎の計画名だけを教えられて海に残されました。
海上の風車の中で何日か潜伏した後、地上に戻った主人公は車のカーナビが示した研究施設に行きます。

主人公はそこでバーバラ博士に会い、特別任務が『第三次大戦を止めるため』にあることや、逆行する銃弾や人物の説明を受けます。
逆光の仕組みが理解できない主人公に、バーバラは「頭で考えず、ただ感じて」と言います。

（ラボに保管されている未来の部品　引用：https://www.spotern.com）

あらすじ②：インドでニールとプリヤに出会う

逆行する銃弾にインド特有の物質が使われていることを知った主人公は、インドの大物武器商人サイジェイ・シンに会うためインドのボンベイに行きます。

会うにが難しいので主人公がCIAに協力者を要請すると、青年エージェントのニール（ロバート・パティンソン）が来てくれました。
主人公とニールがサイジェイの自宅に押し入って話をすると、武器商人だったのはサイジェイではなく妻プリヤ（ディンプル・キャパディア）でした。

プリヤは、ロシア出身の英国情報部員で武器商人の裏の顔を持つ男アンドレイ・セイターが現在と未来の仲介人（ブローカー）だと教えてくれました。
主人公はセイターを調べることにして、プリヤから現役引退した英国情報部員のマイケル・クロズビー卿（マイケル・ケイン）を紹介してもらいました。

あらすじ③：キャサリンに接触

主人公はイギリスでクロズビー卿に会いました。
クロズビー卿は「セイターに近づきたいなら、まずは妻キャサリンに近づけ」と言い、1枚の贋作絵を主人公に渡します。

セイターの妻キャサリン（エリザベス・デビッキ）は絵画の鑑定師です。
彼女の両親は名家の貴族で、セイターはキャサリンの父のコネで英国情報部に就職しています。
現在セイターとキャサリンの関係は破綻していて、キャサリンはトマス・アルポという男性画家との不倫が噂されています。

噂の理由は、アルポが描いたゴヤの贋作絵を、キャサリンがセイターに「本物のゴヤの絵」と騙して高値で売った過去があるからです。
クロズビー卿が主人公に渡した絵は、アルポが描いた贋作絵の１つでした。

（絵画の鑑定士キャサリン　引用：https://ameblo.jp）

主人公はキャサリンに贋作絵を見せてレストランに誘いだし「不倫と詐欺行為をバラされたくなければセイターに会わせろ」と脅すと、キャサリンは「セイターは贋作絵だと知っていてあえて買った」と答えます。
そしてキャサリンはセイターから贋作絵詐欺をネタに「社会的に破滅させてやる」「息子と暮らせないようにしてやる」などと脅され支配されていると打ち明けました。

キャサリンはセイターと和解するために数週間前に船でベトナム旅行に行きましたが、結局仲直りはできず、怒ったキャサリンは息子マックスを連れて船から降りました。
その後セイターに「戻れ」と言われてキャサリンが戻ろうとしていると、謎の女がセイターの船から海に飛び込むのを目撃し、キャサリンが船に戻ったらセイターは船にいませんでした。
それからキャサリンはセイターへの愛が完全に冷めて、今は憎しみしかないようです。

その時、セイターが雇ったマフィアが主人公をこらしめに来ました。
主人公は帰ろうとするキャサリンに電話番号のメモを渡し、マフィアと戦って無傷でレストランを出ます。
主人公がマフィアに勝つのを見たキャサリンは、主人公を頼ってみる気になりました。

あらすじ④：セイターの美術品保管金庫

その後、主人公がキャサリンに「セイターが買ったアルポの贋作絵（キャサリンの詐欺の証拠）を処分するから、その見返りにセイターに会わせてほしい」と提案すると、キャサリンは「セイターはオスロ空港内にある『フリーポート』というレンタル金庫を借りていて、しょっちゅうオスロに行っているので、絵もそこにあるかもしれない」と教えてくれました。

主人公は、その金庫に『逆行』の手がかりもあるかもしれないとにらみ、ニールに協力を依頼します。
主人公とニールは計画を練った結果、空港で事故を起こし、騒ぎに乗じてセイターの金庫に侵入しようと考えます。
ニールはフリーポートに飛行機を追突させて火事を起こすことにして、仲間を数人集めます。
さらに周囲の気を逸らすため、追突に使うのは輸送される金塊が積まれた飛行機にしました。

数日後。主人公とニールは美術商に成りすましてレンタル金庫に潜入し、仲間が飛行機を追突して火事が起きたタイミングでロータス社（セイターの会社）の金庫に侵入すると、中には既に何者かが争った痕跡と銃弾が貫通したガラスがありました。

おかしいと思った直後、金庫室の奥にあった回転ドアから全身武装した逆行男が１人、逆行していない男１人が同時に現れました。
主人公は逆行男とバトルを繰り広げます。

（逆行男と戦う主人公　引用：https://plotaholics.com）

一方、ニールは逆行していないもう１人を追いかけますが、武装男の正体を知ると、男を逃して主人公の所に戻りました。
主人公が逆行男を追い詰めて殺そうとした時、ニールが止めに入ります。
次の瞬間、逆行男はフリーポートのシャッターの向こう側に吸い込まれるように消えました。

主人公はセイターが逆光と関係あることを確信する一方、キャサリンとの約束だった贋作絵の処分はする暇がありませんでした。
その後、主人公はニールが『逆光』の理解が驚くほど早いこと知り、『特別任務』の仲間に加わってもらいました。

主人公は再びプリヤに会って一部始終を報告すると、プリヤは金庫に現れた黒ずくめの男2人は同一人物で、『回転ドアは未来で作られた逆行を生むマシン』だと教えてくれました。

さらにプリヤは、セイターは今『プルトニウム241』を探しているので、主人公もそれを追えと言います。
プルトニウムに近づきたくない主人公は「セイターを殺した方が早い」と言いますが、プリヤは「セイターから情報を引き出してからでないと殺してはいけない」と答えます。
プルトニウム241は現在ウクライナ保安庁が所有していて、１週間後にタリンへ移送されるので、主人公は移送の時に盗むことにしました。

あらすじ⑤：セイターと初対面

イギリスに戻った主人公はキャサリンに「贋作絵は処分した」と嘘を言うと、キャサリンは約束通り主人公をセイターに会わせるために、夕食会に招待してくれました。
武器商人が裏稼業のセイターは身を護るために海上で過ごすことが多く、夕食会も船で行われます。

その日の夕方。主人公は夕食会でセイターに会えますが、セイターは主人公がキャサリンに近づくことに激怒していました。
主人公がプルトニウム241関連の話をするとセイターは表情を変え、明日の朝８時に待ち合わせてセーリングする約束をしました。

翌朝、キャサリンはセイターから贋作絵を見せつけられて、主人公が嘘をついていたことに気づきます。

その後、約束の８時に主人公はセイターとキャサリンと一緒にセーリングしますが、キャサリンは怒りのあまりセイターをヨットから海に突き落としてしまいます。
主人公は慌ててセイターを救出しました。

クルーズ船に戻った後、主人公は怒ったキャサリンに責められます。
主人公は素直に謝って事情のごく一部を説明して「セイターから情報を引き出したら殺すのを手伝う」と説得しますが、キャサリンは信じません。
セイターからの仕返しに怯えるキャサリンに、主人公は護身用の銃を渡しました。

セイターは主人公を部屋に呼び「助けてくれて感謝する。借りは作りたくない主義だから要求を聞こう」と言います。
主人公はまず「キャサリンを解放しろ」と頼みますが却下され、次に「プルトニウム241を盗むのを手伝って欲しい」と頼むと、セイターは了承しました。

主人公はセイターが心拍数が表示される腕時計を何度も気にしていることに気付きます。
セイターは10代の頃に故郷のスタルスク12でプルトニウムを探す仕事をしていた時、がれきの中からアタッシュケースに入れられたセイター自身の業務契約書を見つけます。
それは未来人からセイターに送られたものでした。
その後セイターはプルトニウム関連業務を独占して現在の地位に繋げたと語りました。

主人公はセイターの船に泊まることになりました。
その日の夕方、セイターの船にヘリが来て何かが運び込まれます。
主人公が物陰から覗き見していると、大量の金塊が運び込まれ、セイターが手をかざすと金塊が逆行しました。
セイターは未来から『役割に対する報酬』として金塊を受け取っていたのです。

あらすじ⑥：241を盗む

241が輸送される当日、主人公とニールはタリンで輸送車から241が入っているケースを盗みました。

主人公がケースを開けると、それは明らかにプルトニウムではなく、主人公がオペラハウスで確保して仲間に渡した物と同じ金属製の物体でした。
すると、酸素マスクをつけたセイターが逆行する車（アウディ）に乗って現れ、キャサリンに銃を突き付けて「241を渡せ」と脅します。

主人公は苦肉の策で、中身をこっそり抜き取ってケースだけをセイターに渡し、241本体は主人公の車（BMW）とアウディの間を走行していたシルバーの逆行車（サーブ）の車内に投げ込みました。
セイターはケースが空だと気づかず運転手と共に逃げて行きました。
主人公は暴走する車に取り残されたキャサリンを助けますが、ケースが空っぽだと気づいたセイターが戻ってきて捕まってしまいます。

主人公とキャサリンは倉庫で尋問を受けました。
倉庫内のガラスを隔てた向こう側に逆行するセイターとキャサリンが現れて、セイターはキャサリンのお腹を撃って主人公を脅します。
主人公はとっさに「241はBMWの中だ」と嘘をつきました。

（キャサリンに銃を向けて主人公を脅すセイター　引用：https://kultura.onet.pl）

そこにニールが呼んだ応援部隊が入ってくると、セイターは【回転ドア】の中に消えました。
他にも仲間がいたことを知らなかった主人公がニールを問い詰めると、ニールは「プリヤの部隊だ」と答えます。
また、セイターは結果を確認してから逆行して主人公の行動を予測しながら行動していたこともわかりました。

お腹を撃たれたキャサリンは危篤状態です。
回転ドアで逆行して撃たれた時間よりも前に戻ると症状は軽くなりましたが、それでも医療班には「もって１週間」と言われます。

主人公はキャットが撃たれた過去を変えるために、逆行世界で初めて外に出ることにしました。
注意点を聞いてから外に出て、用意されていたシルバーの車に乗ります。

（初めて逆行世界の外に出た主人公　引用：https://www.polygon.com）

主人公は241の正体を探るために241が入っていた空のケースに盗聴器を仕込んで会話を聞くと、セイターは『プルトニウム』のことを『アルゴリズム』と呼んでいました。

その後もアウディを追って遡り続けた結果、主人公が241をとっさに投げ込んでいたのは逆光している主人公自身が乗っていた車だったことがわかり、セイターにもバレてしまいました。
セイターは逆行中の主人公のサーブに追突し、転覆させて火を放ちます。
主人公が気を失っている間にセイターは241を手に入れて逃亡しました。

あらすじ後半と感想は次のページです。