映画『シャーロック・ホームズ』解説考察|ブラックウッドのトリック、モリアーティの暗躍など | 映画の解説考察ブログ - Part 2

映画『シャーロック・ホームズ』解説考察|ブラックウッドのトリック、モリアーティの暗躍など

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シャーロック・ホームズ アクション

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ブラックウッドの予言の意味は?

世界を揺るがす旅に君と私は旅立つ
論理の仮面に隠された君のもろさが 私は心配だ
鉄の心を持て 君が必要だ
あと3人死ぬ 君には救えない 己の無力さを知れ
責任が自分にあると知った時 君は正気ではいられなくなる

旅への誘いや「君が必要だ」と言うのは、ホームズをあわよくば仲間に引き込もうとしているからです。

後半の「あと3人死ぬ」以降の予言は、ブラックウッドはこの時点で既に政治家の大量殺人は計画しているので、リオドン、ロザラム、スタンディッシュの死の後でさらに大量殺人が起きれば、ブラックウッドを止められなかったホームズは責任を感じて正気を失うという意味だと思われます。
そしてホームズが完敗して正気を失ったら、むしろブラックウッドを崇拝して信者になることを期待していたのではないでしょうか。

工場爆破の時にブラックウッドが部下だけでなく自分も工場に行ったのは、恐らく今のままではホームズに計画を阻止されると危惧したからで、ホームズに精神的ダメージを与える狙いがありました。
証拠隠滅だけが狙いならリオドンの家と同じように信者に放火させれば良いだけです。

さらにアイリーンとワトソンも危険にさらすことで、少しでもホームズの推理力や判断力を鈍らせたかったと思われます。

また、刑務所でブラックウッドが唱えていたのはヨハネの黙示録の一節です。

耳のある物は聞け
海から来る獣を見た 7つの頭に10の角 10の王冠と 頭には神を汚す名
獣に権威を与えた竜は人々に拝まれ 獣も拝まれた
獣は豹に似ており 足は熊 口は獅子
竜はこの獣に力と王座と権威を与えた

『竜』というのは悪魔サタンのことで、ブラックウッドが「私は使者だ」と言うのは、ブラックウッド自身がサタンから王座と権威を与えられた獣の1人だと信じていたのではないかと解釈しています。




テンプル修道会が崇拝していたファラオとは?

シャーロック・ホームズ
ファラオのイラスト(引用:いらすとや

テンプル修道会が崇拝していたとされるファラオは、古代エジプトで『王』を意味する称号です。(私は割と最近まで人名だと勘違いしてました)
ファラオは古代エジプト王国において政治的にも宗教的にも最高権力を持ち、神の化身として崇められていたとされています。

歴代のファラオはスフィンクスを大切にしていました。
ホームズはスフィンクスを「無限の力の扉に導く存在」と言っていたように、スフィンクスは「冥界の入り口を守る守護者」でもあります。
スフィンクスは日本でいうところの狛犬のようなものなのでしょう。

 

モリアーティ教授の目的は?

モリアーティ教授の目的と行動を振り返ります。
まず、モリアーティがアイリーンを使ってホームズにリオドンを探させたのは、あの時点ではモリアーティが欲しい遠隔操作の部品はリオドンが開発者だとわかったからなのでしょう。
しかしリオドンは殺され、彼の自宅もめちゃくちゃにされて部品がどこにあるかはわかりません。
モリアーティは部品の在りかを特定するために、アイリーンにホームズの行動を監視させました。

そしてホームズたちの行動から、目的の部品が国会議事堂の地下にあることが判明します。
モリアーティとアイリーンが最後に会話したのは、工場爆破の後でアイリーンが列車に乗った時なので、モリアーティはこの時点でブラックウッドの目的と犯行ルールを推理して、アイリーンに何をすれば良いか指示していたと思われます。

翌日、ホームズは国会議事堂の地下でブラックウッドの犯行を止めるために戦います。
この時アイリーンが青酸ガスが入ったシリンダーを持って逃げたのは、ホームズを青酸ガスマシンから遠ざけるためでした。
ホームズがアイリーンを追いかけている間、モリアーティは自ら地下に入ってマシンから目的の部品を抜き取りました。

 

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