映画『空白』ネタバレあらすじと感想|パワハラクレーマー父が娘との距離に気付くまで | 映画の解説考察ブログ - Part 2

映画『空白』ネタバレあらすじと感想|パワハラクレーマー父が娘との距離に気付くまで

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ヒューマンドラマ

あらすじ結:空白を埋める

同じ日の夜、花音を轢いた軽自動車の運転手だった中山楓が自殺してしまいます。
中山は何度か添田に直接謝罪をしに来ていましたが、添田は彼女を無視していました。

添田が中山楓の葬式に行くと、楓の母の(片岡礼子)が出てきました。
緑は娘を失った直後にも関わらず、添田に誠心誠意 花音の件を謝罪するので添田は心打たれました。

警察署から花音の制服とカバンなどの遺品が返却されました。
添田は花音が部活動で描いていた絵を見て絵画を始めてみたり、花音が読んでいた漫画を読んでみるうようになりました。


(添田が描いたイルカの雲の絵 ©︎2021『空白』製作委員会)

別の漁師の船に乗っていた野木は「やっぱり充さん1人じゃ心配だから」と充の元に戻ってきました。
添田が少女漫画を読んでいるのを、野木は微笑ましく眺めます。

スーパーアオヤギは閉店することになりました。
在庫の片づけをしながら草加部は明るく振る舞いますが、青柳の表情は暗いままです。
その後、炊き出しのボランティアに参加した草加部は、不器用な夏美がカレーをこぼしたので怒鳴りつけてしまいました。
夏美が手を冷やしに行っている間、草加部は1人でカレーを片付けながらこっそり泣きました。

添田は花音の写真から顔の塗りつぶしを綺麗に消した後、クマのぬいぐるみの中に化粧品が隠されているのを発見しました。
驚いた添田は、それらを全て深夜の公園のごみ箱に捨てました。

花音の四十九日の法要の日。添田と翔子と野木は法要を終えた後に食事をしました。
マスコミは青柳と花音の事件など無かったかのように、今は芸能人の不倫話で盛り上がっています。
新しい夫との子どもの出産を間近に控えている翔子は「花音から名前をもらって明花音(あかね)しようって旦那が言うから、そうするつもり」と打ち明けると、気分を害した添田は翔子の旦那の悪口や、明花音という名前も気に入らないと言い出しました。

翔子は「八つ当たりはもうやめて!この子は不妊治療でやっと授かった子なんだから」と言い半泣きで帰ろうとすると、添田は翔子を引き留めて謝罪しました。
「新しい命が羨ましかったんだ。明花音を幸せにしてやってくれ」と素直に頭を下げます。
添田が謝るのは初めてなので、翔子も野木も驚きと共に感動しました。

その後、青柳は工事現場で現場作業員に転職し、偶然にも添田と再会しました。
添田は「あれから色々考えて、『花音は万引きしたかもしれない』と思ってる。だが、お前に対する疑念がずっと晴れない。
俺もお前も大事な物を失くしたのに、俺はお前に一度も謝罪していない。謝れるようになるまでもう少し時間が欲しい」と正直に打ち明けますが、添田がセカンドバッグに付けていた花音のキーホルダーを見た青柳は取り乱し、土下座してただ謝るばかりでした。
添田が「もうお前を責めるつもりは無い!話を聞け!」と言いますが、青柳は「ごめんなさい」しか口にしませんでした。

後日、今井は美術室に残っていた花音の絵を見つけ、添田の家に届けてくれました。
添田は大事そうに絵を受け取ると、今井に深く頭を下げました。
花音が描いた絵の中には、添田も描いて見事失敗作になった『イルカの雲と海の絵』がありました。
添田は花音を想って涙を流します。


(花音が描いた絵 ©︎2021『空白』製作委員会)

青柳が仕事の休憩中、スーパーアオヤギの常連だった男に声を掛けられました。
男は「アオヤギさんの焼き鳥弁当が大好きだったから、潰れてしまって残念です。またいつか食べさせてください。」とお礼を言って立ち去りました。
青柳はろくな返答をできませんでしたが、その男に深く感謝しました。

エンディング曲:『Beautiful』世武裕子




感想

心が500g位重たくなった気分になりました。
最初から1時間半位まで鬱展開が続いて心が折れそうになりますが、最後に希望が見えてきて本当に良かったです。

父 添田のパワハラ&クレーマー気質全開すぎて、三浦友和さん主演の『葛城事件』的なやつかしら…と緊張しながらも引き込まれて見ていましたが、添田が初めて笑ってからの水彩画で一気に緊張が解けました。

花音ちゃんがあの父親と今までどんな気持ちで生きてきたのかとか、あんな父を親に持ってしまうと自己主張できなくなってしまうのもわかるし、考えていると泣けてきます。
学校もマスコミも最低で胸糞悪さマックスなんですが、マスコミの情報操作のくだりはなんとなく演出感がすごくてリアルさは感じませんでした。

青柳はキャラクターが掴みにくくて、インタビューの通り本当に『何考えてるかわからない』状態が続いて、自殺しそうになって初めて「あ、この人はほんとにつらいんだな」とわかりました。

パートの草加部さんの在り方は、正義とは何かを考えさせられました。
正義感と恋愛感情がごっちゃになるとあんな感じになるのかと驚きます。
ナチュラルに押しつけがましい雰囲気とキスシーン最高でした。

添田の弟子の野木が良い意味でやばかったです。
添田が立ち直りつつあるのは間違いなく彼のおかげ。
あんなに素敵な若者は現実に存在するのか疑いたくなるくらい良い奴でした。
野木演じた藤原季節さんを主要な役でお見掛けするのは初めてでしたが、素敵でした。

俳優陣の演技もストーリーもすごく好きな作品でした。

以上です!読んで頂きありがとうございました。
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