韓国版『最後まで行く』（2014）の解説考察を紹介しています！
イ・グァンミンの計画は？リヤカーは何を意味していた？などについて書いています。
日本リメイク版は岡田純一、綾野剛のダブル主演で2023年5月に全国公開予定です！
制作年：2014年
本編時間：111分
制作国：韓国
監督・脚本：キム・ソンフン
あらすじ記事はこちらです。
あらすじ紹介
ある日の夜。ソウル西部署の刑事コ・ゴンス（イ・ソンギュン）は、母親の葬式の日に同僚から連絡を受け、猛スピードで警察署に向かっている途中で男を車ではねてしまいます。
被害者の男はホームレスらしき身なりで、もう死亡しています。
悪魔の誘惑に負けたゴンスは人身事故を隠蔽してしまいました。
２日後、ゴンスは事故を目撃したという謎の男パク・チャンミン（チョ・ジヌン）に執拗な脅迫を受けるようになり、次第に追い詰められていきます。
解説・考察など
日本版リメイクは今年の５月に公開予定、フィリピンでは2021年にリメイク版が作られています。
人気の秘訣は恐らく主人公刑事の憎みきれないキャラクターや、とっさの対処法にユーモアが効いていて、クスッときつつ賢いと思えるところです。
この記事では主要人物の行動の振り返りや、描かれていない部分の考察などをしています。
ゴンスはなぜ急いで車を運転してた？
ゴンスは母親が亡くなって葬儀の喪主をしていたところに、同僚から「警察署に内部監査が入る」と連絡を受けて職場の警察署に車を走らせていました。
ゴンスはいわゆる汚職刑事で、机の鍵付きの引き出しには監査に見られたらマズイ物が入っていました。
引き出しのカギはゴンスが持っていたため同僚にも頼めず、ゴンス自身が警察署に行くしかなくなっていたのです。
ゴンスは死体をどうやって処分した？
(C)2014 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND AD406 ALL RIGHTS RESERVED.
ゴンスは轢いてしまった男の死体を母親の棺に一緒に入れて土葬してしまいました。
母親の遺体は納棺の後は一晩安置室に置かれ、翌朝にお墓のある山に土葬されます。
納棺の後、ゴンスはいったん葬儀場を出てから風船を買って戻ってくると、まず男の死体を長い紐でしばって紐の先端をおもちゃのラジコンにくくりつけてから、外にある換気口に男の死体とラジコンを入れました。
そして葬儀場に入って職員に「２人きりで母親にお別れさせてほしい」と頼んで安置室にいれてもらいます。
ゴンスは安置室の中の防犯カメラを風船で覆い隠すと、ラジコンを操縦して安置室の換気口まで持ってくると、死体とつながっている紐を思いきり引っ張って、通気口を通して死体を安置室に引っ張り入れました。
それからゴンスは母親の棺に男の死体を一緒に入れてから蓋をして、何事もなかったように葬儀場を去りました。
翌朝、母親と男の死体が入った棺は予定通り山に運ばれてお墓に埋められました。
ちなみに韓国では儒教の『死体を焼くのは冒涜行為である』という教えに基づいて古くから土葬が主流でしたが、現在はお墓のスペース確保が難しくなっていることや衛生面からも火葬が主流になりつつあります。
パクの正体は？なぜグァンミンを追っていた？
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パク・チャンミンはソウル中部署の警部補でありながら、麻薬で裏社会のボスを狙う男でした。
パクは警察が押収した数トンもの麻薬が廃棄された後でこっそり回収して自分の物にすると、麻薬の一部を売りさばいて得た金で『麻薬入りのお酒』が楽しめるナイトクラブを立ち上げます。
麻薬酒に依存した客のおかげでパクの店は大繁盛して裏社会でも有名になると、ヤクザとも手を組む段取りになりますが、パクの部下だった（と思われる）グァンミンにパクの金庫のカギを盗まれてしまいました。
パクはグァンミンから金庫のカギを取り戻すために血眼で探していたのです。
パクのカギはどこにあった？
パクのカギはゴンスがグァンミンの体内から取り出した直後からしばらく登場せず、次に出て来るのはラストで娘のミナがおもちゃにしていた時です。
ゴンスは恐らくサンホに捕まった時にカギをとっさにポケットに入れ、その後は恐らくゴンスが自分の車の中のどこかに隠していて、お墓参りの日にたまたまミナが見つけておもちゃにしていたと推測しています。
もしくは、ゴンスが一度帰宅してソクチョのホテルの予約を取った時に、ミナのおもちゃのどれかに隠していた可能性も捨てきれません。
次のページに続きます！
２ページ目は『グァンミンの半生と計画を考察』、『道路わきのリヤカーの意味は？』です。
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