「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの? | 映画鑑賞中。

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?

ヒューマンドラマ

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?
リドリー・スコット監督、主演ラッセル・クロウが贈る感動の物語。
アカデミー賞では作品賞、主演男優賞、音響賞、視覚効果賞、衣装デザイン賞の5部門
ゴールデングローブ賞の作品賞、英国アカデミー賞の作品賞を受賞した。

ローマ時代中期。ローマ軍の将軍マキシマス将軍は農民の出身でありながら、次期皇帝を約束されるほどの有能な将軍だった。
自分の立場が危ういと知った皇帝の実子コモドゥスは、次期皇帝を公表する前にを皇帝を暗殺。
強引に新皇帝の座につくと皇帝暗殺の罪をマキシマスにかぶせ、妻と子どもを処刑した。
マキシマスは絶望の中 追っ手から逃れ、新皇帝への復讐を果たすため再び剣を握る。

原題:GRADIATOR
制作年:2000年
本編時間:155分(劇場公開版)172分(完全版)
制作国:アメリカ
監督:リドリー・スコット
脚本:デヴィッド・フランゾーニ、ジョン・ローガン、ウィリアム・ニコルソン
原案:デヴィッド・フランゾーニ
関連:小説/ダニエル・マニックス『Those About to Die』

キャスト&キャラクター紹介

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?

(引用:http://jasminekyoko.strikingly.com/blog/e24df09eab4

マキシマスラッセル・クロウ
農民出身のローマ軍の将軍の1人。
人望に厚く、皇帝を始め周囲から信頼を寄せられている。
出世欲はなく、戦争が終われば家族と一緒に故郷で暮らしたいと考えている。
家族が何よりも大切で、愛する妻とひとり息子のために毎晩お祈りを欠かさない。

 

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?

(引用:https://lacasamia2.exblog.jp/14522221/

コモドゥスホアキン・フェニックス
皇帝の実子(皇太子)の長男。
作中では年齢は語られないが、記録上は18歳となっている。
自己中心的で支配欲が強くナルシスト。
権力を使って何でも自分の思う通りにしてきた。
次期皇帝は自分だと思い込んでいる。
皇帝は彼の性格を正そうと厳しく接してきたが良い方向には働かず、さらに性格を歪ませた。
皇帝の愛情に気が付かず育ったため、常に愛情に飢えている。
実の姉であるルッシラに恋愛感情を抱いている。

 

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?

(引用:https://ameblo.jp/beatifulmonster2/entry-11472826444.html

ルッシラコニー・ニールセン
コモドゥスの実の姉。父親に似て賢明で心優しい性格。
彼女が男に生まれていれば確実に次期皇帝だったと周囲は皆思っている。
若い頃はマキシマスと恋人だったが、身分の差が原因で別れている。
現在はアウレリウスの共同皇帝ルキウス・ウェルスと結婚し、幼い一人息子のルシアスがいる。

 

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?

(引用:https://ameblo.jp/beatifulmonster2/entry-11472826444.html

プロキシモオリヴァー・リード
剣闘士団の団長。
当時、ローマでは奴隷同士を大衆の前で戦わせる見せ物(闘技会)が流行していた。
奴隷を買って剣闘士として鍛え上げ、闘技会で大衆を喜ばせて金を稼ぐ。

 

「グラディエーター」ネタバレ解説|最後の意味や歴史的背景・実話なの?

(引用:https://ameblo.jp/beatifulmonster2/entry-11472826444.html

マルクス・アウレリウス皇帝リチャード・ハリス
現皇帝で、コモドゥスとルッシラの父親。
”賢帝”と呼ばれる通り賢い皇帝で、常にローマの未来を考えている。
マキシマスに絶大な信頼を寄せ、次期皇帝はマキシマスを指名しようと考えている。

・その他のキャスト
グラックス議員(新皇帝反対派)…デレク・ジャコビ
ジュバ(黒人奴隷)…ジャイモン・フンスー
ファルコ議員(コモドゥスの側近)…デヴィッド・スコフィールド
ガイウス議員…ジョン・シュラプネル
クィントゥス将軍…トーマス・アラナ
ハーゲン(奴隷)…ラルフ・メラー
ルシアス(ルッシラの息子)…スペンサー・トリート・クラーク
カッシウス(コロシアム支配人)…デヴィッド・ヘミングス
キケロ(マキシマスの将軍時代の部下)…トミー・フラナガン
タイグリス…スヴェン=オーレ・トールセン ほか

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ネタバレあらすじ前半

西暦180年。最盛期のローマ帝国は勢力をアフリカの砂漠から英国の北限地域まで伸ばし、世界の人口の1/4はローマ帝国の支配下にあった。
ローマ軍の将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)は大勢の部下たちから慕われる、統率力にずば抜けて長けた戦士だった。
ゲルマニア征服を目前に彼らは原住民たちと戦いを繰り広げ、アウレリウス皇帝(リチャード・ハリス)が直々に見守る中、マキシマス率いるローマ軍は大勝利を収めた。
※この戦いは皇帝がわざわざ見に来るほど重要な戦いだった。
戦いの翌朝。アウレリウス皇帝はマキシマスを呼び出して次期皇帝をマキシマスにしたいと考えているが、どうかと訊ねた。
アウレリウスは皇帝になり国の繁栄・拡大のために尽くしてきたが、今のローマの高官や政治家たちは自分の利益ばかりを考える汚い心を持つ者ばかり。
このままでは彼の理想である共和制(民主主義)の時代はいつまでたっても実現されず、権力者ばかりが得をするような国になってしまうと危惧していた。
一方マキシマスは出世欲もなく、権力者が集まるドロドロした世界は正直うんざりだった。
それに、家族と共に自然の中で生きることが一番の望みだったため「謹んで辞退します。コモドゥス皇太子を次期皇帝に」と答えた。
皇帝はコモドゥスの次期皇帝の可能性をきっぱりと否定し「君の無欲なところも私が見込んだ理由だ」と食い下がった。
マキシマスは悩み、日没まで返事を待ってもらうことにした。

次期皇帝の件を知ったコモドゥス(ホアキン・フェニックス)はショックを受け、アウレリウスに懇願したが、アウレリウスは「許してくれ」と答えるばかりだった。
絶望したコモドゥスは、※その場でアウレリウスを強く抱きしめて窒息死させてしまった。
※後に解説有
マキシマスは皇帝が亡くなったことを聞き、皇帝のテントへ向かった。
中にはコモドゥスと、コモドゥスの姉ルッシラ(コニー・ニールセン)がすでに居た。
マキシマスは呆然と遺体を眺め、涙を流した。
言動から、皇帝を殺したのがコモドゥスだと気付いたマキシマスは「新皇帝に忠誠を誓え!」と手を差し出すコモドゥスを無視してテントから出ていった。
※当時は手にキスすることが忠誠を誓う証だった。マキシマスが自分の思い通りにならないとわかると、コモドゥスはマキシマスを排除するために動き始めた。
※ルッシラはコモドゥスにビンタを食らわせた後、彼の手にキスをして忠誠を誓った。
※後に解説有
マキシマスが自分のテントに戻ると、すぐに将軍仲間のクイントゥス将軍(トーマス・アラナ)に捕らえられた。
マキシマスは死を覚悟していたが、妻と子供も処刑の対象になったことを知ると怒り狂った。
近衛兵たちをなぎ倒し、家族を守るために故郷へと馬を走らせた。

マキシマスは一睡もせず馬を走らせて故郷にたどり着いたが、彼を待っていたのは焼き払われた自宅と畑、そしてすでに処刑されて焼き殺された妻と息子だった。
マキシマスは2人の亡骸の前で泣き崩れた。

2人の墓を作り、喪失感と絶望感、疲労感に教われたマキシマスは墓の前で死んだように眠り、墓の前で倒れている彼を見付けた奴隷商人の男たちにさらわれた。

マキシマスは荷車の上で目覚め、黒人奴隷のジュバ(ジャイモン・フンスー)から自分が奴隷商人の荷車に乗っていることを聞かされた。
マキシマスは荷車から降りることなく、ローマ帝国の領土である南スペインのズッカバールに到着した。
マキシマスとジュバはそこで剣闘士団の団長プロキシモ(オリヴァー・リード)に気に入られ、奴隷として買われた。

マキシマスは他の奴隷たちと共にプロキシモの訓練所に連れていかれた。
プロキシモは奴隷たちを一列に立たせると、言った。

「お前たちの哀れな生涯をあと数日で終わりにしてやる。
お前たちを高値で買ったのは死なせて儲けるためだ。
お前たちの死は大観衆の拍手をあびる。剣闘士(グラディエーター)たちよ、良い闘いを」

マキシマスは剣闘士として持ち前の戦闘力や統率力の高さを武器に闘技会で勝ち続け、マキシマスはみるみるうちに人気の剣闘士になった。

同じ頃、コモドゥスはローマで盛大な※凱旋式を終えた後、※元老院たちと共に政治に関する会議に初めて参加した。
※凱旋式:市民の前で行われる国の勝利を祝う式 ※元老院:共和政ローマの実質的な統治機関会議でコモドゥスはグラックス議員(デレク・ジャコビ)を始めとする元老院たちにバカにされ、怒って会議の場から立ち去った。

会議が終わった後、ルッシラはいらだっているコモドゥスに「元老院を潰すことは絶対に無理よ」と忠告し、上手く立ち回るようアドバイスした。
コモドゥスは元老院も思うままに動かしたいと考え、そのための策として※民衆を味方に付けられるようなアイディアを考えた。
※後に解説有コモドゥスは市民の流行に目を付け、父アウレリウスが健在の頃ローマにしいていた『闘技会禁止令』を解き、巨大なコロシアムを建てて大きな大会を開こうと思いついた。

その頃マキシマスは奴隷たちからも一目置かれる存在となり、観客たちからは”スペイン人”と呼ばれる人気の剣闘士になっていた。
ローマで闘技会が開かれることを知ったマキシマスは、プロキシモに新皇帝がしでかした悪行を打ち明け、「会場で皇帝の前に立ちたい」とプロキシモに頼んだ。
プロキシモはかつて自身もアウレリウス皇帝に助けられた過去を明かし、前皇帝に報いるため、要望を聞くことを約束した。
今まで無気力だったマキシマスの心に新皇帝への復讐の炎が燃え上がった。

マキシマスたちは翌日開かれる闘技会に出場するためローマへ帰ってきた。
そこには今までに見たことがないほど巨大なコロシアムが建てられており、一同は目を見張った。
プロキシモは「観衆を味方につけろ!」とアドバイスして彼らをコロシアムへ送り出した。

その日の夜。コモドゥスはうるさい元老院たちに我慢が出来ず、ルッシラに愚痴を吐き出していた。
ストレスのせいか顔色も体調も悪そうだ。
ルッシラはコモドゥスをなだめ、もう寝るように促した時、※コモドゥスは「暗闇が怖いから一緒に寝て欲しい」とせがんだ。
ルッシラは添い寝を断り、「じゃあせめてキスを」とせがむコモドゥスのおでこにキスをして足早に立ち去った。
※後に解説有
翌朝。マキシマスは用意された防具や武器を身に着けて会場に出た。
観客席にはコモドゥス新皇帝、ルッシラ、ルッシラの一人息子ルシアス(スペンサー・トリート・クラーク)が居た。
マキシマス新皇帝をにらみつけていたが、顔が隠れる防具を着けていたため3人がマキシマスに気づくことはなかった。
「まずは”ポエニ・ザマの戦い”を模した闘技を始める」と司会が紹介すると、会場に、2人乗りの馬車に乗って弓矢を持った兵士たちが現れた。

ポエニ・ザマの戦いとは、過去に北アフリカのザマで起こったローマ軍とカルタゴ軍の戦いで、もちろんローマ軍が勝っている。

馬車の敵がローマ軍で、マキシマスたちはカルタゴ軍を模した防具と武器(槍と剣)だった。
マキシマスの合図で訓練で練習したフォーメーションを組み、一致団結して見事なチームワークで”ローマ軍”に勝利した。
観衆は大歓声を上げ、コモドゥスも感心して司会に「あの男(マキシマス)に会わせろ」と命じた。
すぐに場内が片付けられ、コモドゥスが会場内に降りてきた。
マキシマスは後ろ手に矢を握りしめ、コモドゥスが近づいたら襲おうと殺気立ったが、はしゃいでいるルシアスも場内に降りてきてしまった。
ルシアスはマキシマスの息子と年齢が同じ位で、どうしても可愛く見えてしまう。
マキシマスは襲撃を諦めることにした。
コモドゥスは会場でその腕前を褒めたたえると「顔を見せて名を名乗れ!」と命じた。
マキシマスは仕方なく頭の防具を取って正体を明かし、観客に大声で言った。

俺は新皇帝に妻と子どもを殺された!恨みは必ず果たす!今世が無理ならば、来世でも!

コモドゥスとルッシラは彼が生きていたことに驚いた。
コモドゥスはすぐに「奴を処刑しろ!」と護衛たちに命じたが、護衛たちがマキシマスを取り囲んだとき、観客席から大ブーイングが起こった。
マキシマスは観衆を完全に味方につけていた。
コモドゥスは構わず処刑させようとしたが、ブーイングはさらに大きくなる。
市民からの評判が下がる行為はマズいと感じたコモドゥスは処刑をやめ、護衛を下がらせた。
すると観客からは歓声があがり、コモドゥスは悔しがりながらすぐに場内から立ち去り、マキシマスは命拾いした。
プロキシモの「観衆を味方につけろ」とはこのことだったのだ。
マキシマスは感謝を込めて観衆たちに腕を上げると、観衆はさらに沸き立った。
こうして闘技会1日目は終了した。

その日の夜。マキシマスは番兵に呼ばれて独房に入れられ鎖でつながれた。
このまま処刑されるのかと思ったが、マキシマスの前に現れたのは変装したルッシラだった。
ルッシラはマキシマスに、コモドゥスに対する恨みや不安を告げ「弟を暗殺して欲しい。今日はそのために来たの」と打ち明けた。
そして、新皇帝反対派の元老院と会ってほしいと頼んだ。
マキシマスは正体がもうバレてしまったので いつ処刑されてもおかしくなく、自分があてにならないことを告げて断ると、ルッシラは「勇敢だったあなたはどこに行ったの?」と涙をにじませて立ち去った。
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マキシマスは処刑されることなく翌朝を迎えた。
この日の観客席には、マキシマスのかつての従者キケロ(トミー・フラナガン)が噂を聞きつけ駆けつけていた。
コモドゥスは市民からの好感度が下がるのを防ぐため、マキシマスを普通に処刑せず、闘技で殺してしまおうと考えた。
そこで急遽予定を変更して”ガリアのタイグリス”を模した敵を用意させた。

ガリアのタイグリスとは、かつて『ガリアの虎戦士』と呼ばれて伝説になった虎使いの剣闘士タイグリスのこと。

コモドゥスは腹を空かせた本物のトラも3頭用意させ、タイグリスに有利になるように手配していた。
そしてコモドゥスは、タイグリス&トラ3頭VSマキシマス1人で戦わせるよう命じた。
コモドゥスの思惑とは裏腹に、マキシマスはたった1人でタイグリスとトラ3頭も見事に倒した。
コモドゥスは地面に倒れたタイグリスを見て落胆しながら、マキシマスに向けて「タイグリスを殺せ」と合図した。
(親指を突き出した握りこぶしの親指を下にする合図、グッドジェスチャーの逆)
だがマキシマスは殺さず、タイグリスを『一戦交えた戦士仲間』として接した。
この行動に観客たちは「慈悲深い!」と大盛り上がり。
逆にコモドゥスにはブーイングの声が響いた。

コモドゥスは観客の操り方を自分よりもずっと心得ているマキシマスに嫉妬や羞恥心を抱き、さらなる殺意を覚えた。
マキシマスが場内から去った後も”マキシマスコール”は鳴りやまなかった。

マキシマスが会場から出ると、将軍時代の部下キケロが人ごみに紛れてこっそり彼を呼んでいた。
マキシマスは出待ちのファンと握手する素振りでキケロに近づくと「私が生きていることを俺の部下たちに伝えろ」と指示した。
キケロはマキシマスと握手し、小さな包みを渡して消えた。
包みの中には、マキシマスがお祈りするときにいつも使っていた木の人形が入れられていた。
マキシマスが処刑を命じられたあの日から、キケロがずっと持っていてくれたのだ。
マキシマスは家族が殺されてから「神なんてくそくらえ!」と思っていたが、思い直すことにした。

この日の闘技会を見て、新皇帝反対派の元老院たちは一気に市民からの好感度が下がった新皇帝を、この勢いに乗って排除してしまおうと考えた。
城に戻ったコモドゥスは、マキシマスの復讐も新皇帝反対派の動きも本格的になり、恐怖心を抱いた。
市民からの人気を得ようと思って大金を払った闘技会も、結局自分の好感度を下げ、逆に全市民がマキシマスの味方に付く事態になってしまった。
頭を抱えていたコモドゥスに、側近の※ファルコ議員がアドバイスした。
※コモドゥスに媚びて権力を得た、新皇帝支持派の元老院

反対派やマキシマスをわざと泳がせておいて、彼らが行動に出たその時に、全員始末すれば良い。
これは正当防衛ですよ

マキシマスはルッシラが言っていた新皇帝反対派の元老院グラックス議員と会うことにした。
マキシマスは議員に、自分が考えた計画に協力してほしいと頼んだ。
それは、まず※グラックス議員がプロキシモからマキシマスを買い取って自由にする。
※後に解説有そしてマキシマスはかつての部下たちと共に城を襲い、コモドゥス新皇帝を暗殺する。
目的を果たした後はすぐにローマから立ち去り、二度と戻らない。
というものだった。

グラックス議員に託されたのは、バレてしまえば死刑が免れない危険な行為だった。
議員は少し考えた後「前皇帝は君とルッシラを信頼していた。だから私も信用しよう」と答え、計画は2日後に実行することになった。

マキシマスはプロキシモに買収のことを伝え、同意してほしいと頼んだ。
プロキシモは渋ったが、マキシマスの熱意に折れて同意した。

翌日。グラックス議員の動きは事前に網を張っていたコモドゥスにバレてしまい、議員は捕まった。
なりふり構っていられないと考えたルッシラはこっそり城を抜け出して、議員が捕まったことと、キケロに脱走用の馬と武器を用意させているから、作戦は予定通り決行してほしいとマキシマスに伝えた。

ルッシラが城に戻ると、コモドゥスはルシアスを人質に取っており、知っていることを全て話すよう脅した。
ルッシラは他になす術もなく涙を流しながら、コモドゥスに暗殺計画を明かした。

その後、剣闘士団のところにコモドゥスの使いの兵士がマキシマスを捕えに現れた。
プロキシモは兵士を無視してマキシマスを逃がしたために殺され、何人かの奴隷仲間もマキシマスを助けようとしたために殺された。
マキシマスは抜け道を通って用意されていた防具を着こみ、待ち合わせ場所へ走った。
マキシマスがキケロと再会した瞬間、キケロに繋がれていたロープが上がり、キケロは首吊り状態になった。
これもコモドゥスの罠だった。
マキシマスが必死で助けようとしたとき弓矢が放たれ、キケロも死んでしまった。
そして、マキシマスは彼を待ち構えていた大勢の兵士に捕らえられた。

コモドゥスはマキシマスを捕えたと報告を受けてほくそ笑むと、椅子に縛り付けたルッシラに囁いた。

私が少しでも不快と思う行動をお前が取れば、息子を殺す。
例えばお前が自害したら、その時も息子を殺す。
…お前は私の子を産め。それが私の慈悲だ

コモドゥスは市民が納得するようなマキシマスの殺し方を考え、自分とマキシマスが闘技場で一騎打ちするというシナリオを思いついた。
しかし、あれだけ有能な戦士と、武術に自信のないコモドゥスが対等に戦えるわけがないため、マキシマスにこっそりハンデを負わせることにした。
コモドゥスは一騎打ちの直前にマキシマスのわき腹を短剣で突き刺した。
そしてマキシマスに鎧を着せて傷を隠すよう番兵に命じた。

会場では多くの兵士と、審判のクィントゥス将軍に囲まれて、大勢の市民が見守る中、一騎打ちが始まった。
深手を負ったマキシマス相手でも、コモドゥスは歯が立たなかった。
やがてマキシマスに剣を弾き飛ばされ、コモドゥスは将軍に「剣を拾え!」と命じた。
将軍はマキシマスの様子が明らかにおかしいのを見てコモドゥス皇帝の浅ましさに失望し「だれも剣を渡すな!」と兵士たちに命じた。
戦いの最中、マキシマスの目の前にだんだんと美しい我が家が見えてきて、思わず剣を落とした。
コモドゥスは隠し持っていた短剣を取り出して襲い掛かるが、マキシマスはもうろうとしながらもコモドゥスの腕を掴み、その胸へ短剣の刃を向けた。
そのまま力を緩めることなく、刃はコモドゥスの胸にゆっくりと刺さっていった。
やがて深く突き刺さりコモドゥスが絶命すると、会場は静寂に包まれた。
マキシマスは奴隷たちの解放と、グラックス議員を新皇帝にするようルッシラに告げた直後、帰らぬ人となった。
彼の周りにはルッシラ、グラックス議員、ジュバ、その他多くの彼を称える者が集まり、遺体を皆で担いで運んだ。
マキシマスを埋葬した後、ジュバはマキシマスが大事にしていた木の人形を土に埋め「また会える。いつかな。」とつぶやいた。

主題歌:オリジナルソング

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簡潔なあらすじ

長々と読むのがイヤだという方のためにあらすじを簡潔にまとめると

皇帝に家族を殺された将軍が復讐を果たすために剣を握り、
周囲の協力を得て復讐を果たす(皇帝を殺す)ことができました。
皇帝との戦いで将軍も深手を負い、直後に命を落としますが、
最愛の家族と死後の世界で再会できました。

という感じでしょうか。
参考にしてもらえれば幸いです!

解説・感想や考察など

本作は主人公のマキシマスが架空の人物で、
その他の主要人物(主に皇族や元老院)は実際にいた人物、
物語の背景の大筋は実際の歴史と一緒のようですが、
マキシマスのストーリー自体はフィクションです。
プロキシモや奴隷たちもおそらく架空の人物です。

作品を観ていて疑問に思ったことなどを解説します。

コモドゥスがアウレリウス皇帝を殺した理由 

皇帝の立場が危ういことを知ったコモドゥスはアウレリウスに次期皇帝を自分にするように懇願しますが、叶わないことを知ると、アウレリウスを殺してしまいます。

マキシマスが次期皇帝になることをすぐに同意しなかったので、アウレリウスはこのことをまだ公表せずにいました。
通常は皇帝が亡くなると、次期皇帝は自動的に皇帝の実子が選ばれ、皇帝の血を引かない者が皇帝になることは異例の事態でした。
つまり、アウレリウスが何もしなければ次期皇帝はコモドゥスだったのです。

コモドゥスは、この件でアウレリウスが自分に愛情が無いのだと確信して絶望したことに加え、自分が皇帝になるためにマキシマスの件をアウレリウスが公表する前に殺してしまおうと考えたのです。

 

ルッシラがコモドゥスにビンタした理由 

アウレリウス皇帝が亡くなった後、新皇帝となったコモドゥスはルッシラの忠誠の意思を確認するために手を差し出します。
このとき、ルッシラはコモドゥスにビンタを食らわせた後、彼の手にキスします。

ルッシラもアウレリウスを殺したのがコモドゥスだと気付いていました。
しかしコモドゥスが新皇帝となった今、ルッシラは彼に反抗すると自分がどうなるのかわかっていました。
なのでどうすることもできず、忠誠を誓います。
ビンタしたのは、全て知っていることをコモドゥスに示すためです。
また、父を殺された娘として、怒りを表すために彼女ができた精一杯の行動でした。
怒りに身を任せて新皇帝を無視したマキシマスと比べると、忠誠を誓ったルッシラとの違いというか、女のしたたかさがよく伝わります。
コモドゥスも、もうバレてしまってどうすることもできないのと、彼女の怒りもわかるため怒りません。
どちらかと言うと、ビンタよりも忠誠を誓ってもらえたことの安心感が勝ったのでしょう。

 

ローマ時代の政治 

当時のローマは元首政という体制で『民会』、『政務官』、『元老院』の3団体によって成り立っていたとされています。
『民会』は一般市民全体、
『政務官』は一般市民による選挙で選ばれた、いわゆる政治家たち
『元老院』は元政務官の中から選ばれた者の集まりです。
※本作では政務官はほとんど登場しません。
皇帝は市民の第一人者として政治的権威を持っていたとされています。
実際どうだったかはわかりませんが、この3つは対等な関係でした。
つまり、元老院と皇帝の間に上下関係はありません。

コモドゥスが即位して初めて参加した会議で、コモドゥスは元老院たちにバカにされて恥をかきます。
会議の後、怒ったコモドゥスは元老院を潰す、もしくは支配下に置こうと考えますが、姉のルッシラに「それは絶対に無理」と一蹴されます。
いくら皇帝でも、独断で元老院のシステムや関係を変えることはできません。

そこで、コモドゥスは一般市民の人気を集めて元老院を操ろうとたくらみます。
市民に好かれるか否かは元老院にとって重要なことなので、市民がコモドゥスを支持すれば、元老院も自分に大きな顔ができなくなると考えたのです。

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コモドゥスがルッシラに添い寝をねだる 

闘技会が開かれる前日の夜。
コモドゥスは実姉のルッシラに子供っぽく添い寝をねだり、断られます。
するとコモドゥスはキスをねだり、ルッシラは仕方なくおでこにキスをして素早く立ち去ります。
このとき、コモドゥスは一見子どもっぽくふるまっていましたが、これはルッシラが自分に気があるかどうか(恋愛として)を見定める行動だったと感じます。
コモドゥスは明らかにルッシラを性的な目で見ている表情をしていました。
それを感じ取ったルッシラは驚きと共に嫌悪感を抱いています。

 

マキシマスがプロキシモから逃げなかった理由 

マキシマスは剣闘士としてローマに戻ってきて、コモドゥスを暗殺する計画を立てます。
そのために、まずは自分を新皇帝反対派のグラックス議員に買い取ってもらい、剣闘士団から解放される必要があると訴えました。
結局この作戦は失敗に終わりますが、マキシマス程武力に長けた人物なら、時間もお金もかかる正規ルートを通らずに、ただ脱走してしまえば良いとも思います。
なぜマキシマスは正規ルートで解放される必要があったのでしょうか。
状況から考えると、理由は2つ考えられます。

1つ目は、マキシマスがプロキシモの元から静かに去る必要があったからです。
マキシマスが大人気の剣闘士になり、プロキシモはそのおかげで大金を得ています。
そんな金の卵が逃げてしまえば必死に探すはずです。
マキシマスが逃げたと周囲に知られれば、コモドゥスを暗殺しずらい状況にもなりかねません。
そのため、プロキシモの説得はどうしても必要でした。

もう1つは、これは憶測ですが、マキシマスがプロキシモに少なからず恩を感じていたということです。
マキシマスはプロキシモに養ってもらい、また、彼の働きでコモドゥスと再会し、復讐というネガティブな形ですが、生きる目的を得ました。
自分が居なくなる代わりにお金を残したかったというのもあるでしょう。

 

コモドゥスとマキシマスの最後の戦い

コモドゥスとマキシマスの一騎打ちのとき、致命傷を負ったマキシマスは戦いの途中で何度も意識が飛びます。
故郷の我が家が見え、家に近づくとマキシマスを待っている家族の姿が見えてきます。
これは、出血多量で死にかけているマキシマスが、じわじわと死に近づいていることを表しています。
初めは焼けてしまう前の美しい我が家と畑が見え、さらに進むと、マキシマスを笑顔で迎える最愛の家族が待っています。
マキシマスが家族と再会したとき、魂は完全にマキシマスの身体から抜け出て、家族の元(あの世)へと到着します。
これはマキシマスがずっと望んでいたことであり、復讐も無事に果たしたマキシマスは何の未練もなく家族の元へ行くことができました。

 

ラストシーンのジュバ

マキシマスのお墓を作った後、マキシマスの友人だった奴隷のジュバが「また会える。いつかな。」とつぶやいて物語は終わります。

当時のローマで実際に生まれ変わりや来世といった概念があったのかはわかりませんが、本作ではそういった死生観が登場します。
ジュバの言葉の意味は「あの世、もしくは来世でまたいつか再会しよう」という意味です。
マキシマスとジュバがプロキシモの所にいたときは、「家族とは離れ離れになってしまったけど、必ずまたいつか会えるからその時まで頑張ろう」とお互いに言い合い、励まし合っていました。
ジュバはマキシマスに思いを巡らせ、この言葉を最後に送ったのでしょう。

実在の人物について

本作は史実を元にして作られたフィクションですが、中には実在した人物も混ざっています。
歴史や時代背景が忠実に描かれているため、世界史の授業なんかでもよく教材として活用されている作品です。

マキシマスや剣闘士団関連は架空の人物ですが、身分が高い人々のコモドゥスアウレリウスルッシラは実在した人物がモデルです。
以下、コモドゥスをメインにして紹介していきます。
文献によれば”コンモドゥス”が正しい名前のようです。

コンモドゥスは血筋だけで言えば、これほど皇帝になるのにふさわしい人物は他にいないと言うほどのやんごとなき生まれでした。
映画ではアウレリウスはコモドゥスを厳しく育てた風に描いてありましたが、実際は違っていたようです。
コンモドゥスには兄がいましたが若くして亡くなり、コンモドゥスも幼少期から体が弱かったことから、アウレリウスはコンモドゥスをそれはそれは手をかけて過保護に育てました。
それ故、コンモドゥスは優秀な将軍でもなかなか得られないような数多くの称号をアウレリウスから授けられています。
こうして溺愛されて育ったコンモドゥスは成長し、19歳の若さでアウレリウスが亡くなった後の皇帝になりました。
賢帝の1人だったアウレリウスも、子育てはあまり上手ではなかったのかもしれません。まさに『賢が子賢ならず』のような。

初期の頃は父親から直々に教わってきた帝王学が活きたのか、良い感じに戦争や反乱を収めたりして賢帝アウレリウスにも負けない治国をしていましたが、まだ若かったコンモドゥスをいくつかの悲劇が襲い、徐々に精神を病んでいきます。
コンモドゥスの実の姉ルキッラは、映画でのルッシラにあたる人物です。
このルキッラは出世欲が強く、父アウレリウスに似て頭も良く、かなりプライドが高い人物だったようです。
そして、実は皇帝の座を狙っていました。
ルキッラは側近のことについて、自分の意見を聞かずに妻の意見を聞いたコンモドゥスを恨み、
(その他にも些細なことでルキッラのプライドを逆なでするようなことは何度かあったようです)
コンモドゥスを暗殺して皇帝の座を奪ってしまおうと計画します。
その計画は実現することなくルキッラは島流しの刑になりますが、実の姉から命を狙われたことでコンモドゥスは深刻な人間不信に陥りました。
コンモドゥスはルキッラに協力していた疑いがある人物は、真実を追求することもなく全員死刑にしたそうです。
主犯のルキッラだけ殺さなかったというのはなんか変な感じですが、幼い頃から頼りにしていた実の姉だったから殺せなかったんでしょうね。

このやり方があまりに勝手でコンモドゥスは宮廷内で孤立したため、宮殿から郊外へ移り住んで引きこもりのようになります。
コンモドゥスが不在の間、政治に関することはコンモドゥスが一番信頼していた親友クレアンデルが代理で行いました。
※クレアンデルは映画には登場しません。
このクレアンデルは人の上に立ってはいけないタイプだったようで、『皇帝からの絶大なる信頼』を振りかざして気に入らない人物を殺したり、賄賂で私腹を肥やしたりと好き勝手するようになります。
この頃、コンモドゥスは仕事はクレアンデルに任せきりで弓矢や投げ槍などの武芸に没頭していました。
周囲が耐えられなくなり、もう1人いた実の姉がなんとかコンモドゥスを説得してクレアンデルは処刑されました。

クレアンデルがいなくなり、コンモドゥスは仕方なく宮殿に戻って皇帝の仕事を再開しましたが、人間不信は治っておらず、宮殿からほとんどの人間を追い出したり処刑してしまいます。
隙あらば闘技会を開いて磨き上げた自分の武芸を披露したり「自分はヘラクレスの生まれ変わりだ」と言い始めて改名したりします。
当時、有名な神様の生まれ変わりだと主張することは、自分の価値を上げるためなどによく使われた手段だったそうです。
武芸やヘラクレス発言はコンモドゥスが自分の身を守るために武力を見せつけていたのだという見解が濃いようですが、
やはり皇帝としてはその行動は異常で、ついにオオカミの毛皮を身に着けて行動するようになりました。
このように方向性を見失っていくコンモドゥスを止める人物は誰もいませんでした。

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オオカミの毛皮をまとうコンモドゥス。
(引用:https://ja.wikipedia.org

ちなみに、映画ではコモドゥスは武道が苦手な風に描かれていました。
実際コンモドゥスは幼い頃は体が弱かったため運動とは無縁だったようですが、引きこもって訓練を積み、闘技会で周囲に披露した武術の腕前はかなりの物だったそう。

その後もコンモドゥスの『怪しい奴は全員排除!』は収まらず、コンモドゥスはついに自分の愛人マルキアも暗殺しようとします。
ある日、コンモドゥスは密かにメモしていた暗殺リストをそのマルキアに見られてしまいます。
そして暗殺リストのメンバーから逆に暗殺され、31歳で生涯を閉じます。

コンモドゥスの死後、元老院たちはコンモドゥスに対して「ダムナティオ・メモリアエ(=記憶の破壊)」という措置を決定します。
ローマ時代においては通常、皇帝が亡くなった後はその皇帝を神として崇め、その銅像を祀ったりするものでしたが、
この「ダムナティオ・メモリアエ」というのは、コンモドゥスが皇帝だったという事実を記録から抹消(破壊)する、という最大の罰だったようです。
議員や元老院や使用人を沢山殺したので仕方ないですが、コンモドゥスは周囲から相当憎まれていたんですね。
元老院たちによってコンモドゥスの銅像はほとんど破壊され、数体しか残っていないんだそうです。

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・参考記事

世界史の窓:ローマ帝国五賢帝

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