映画『グラディエーター』ネタバレ解説|ラスト考察、どこまで実話?歴史的背景など | 映画の解説考察ブログ

映画『グラディエーター』ネタバレ解説|ラスト考察、どこまで実話?歴史的背景など

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映画「グラディエーター」の解説・考察をしています!

ローマ時代中期。農民出身でありながら、次期皇帝を期待されるほど有能な将軍だったマキシマスは、次期皇帝の立場が危ういと知った皇帝の実子コモドゥスにはめられ、皇帝暗殺の罪をなすりつけられ妻子を殺されてしまう。
マキシマスは絶望の中、新皇帝コモドゥスへの復讐を果たすため剣を握る。

グラディエーター

原題:GRADIATOR
制作年:2000年
本編時間:155分(劇場公開版)172分(完全版)
制作国:アメリカ
監督:リドリー・スコット
脚本:デヴィッド・フランゾーニ、ジョン・ローガン、ウィリアム・ニコルソン
関連書籍:ダニエル・マニックス『Those About to Die』

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主要キャスト紹介


(引用:http://jasminekyoko.strikingly.com/blog/e24df09eab4

マキシマスラッセル・クロウ
元農民のローマ軍の将軍。
人望に厚く、アウレリウス皇帝を始め周囲から信頼を寄せられている。
出世欲はなく、戦争が終われば農民に戻って家族と暮らしたいと考えている。
家族が何よりも大切で、愛する妻とひとり息子のために毎晩お祈りを欠かさない。

 


(引用:https://lacasamia2.exblog.jp/14522221/
コモドゥスホアキン・フェニックス
皇帝の実子(皇太子)。
次期皇帝は自分と思い込んでいる。
自己中心的で支配欲が強くナルシストで、権力で何でも思うままにしてきた。
皇帝の愛情に気付かず育ったため、常に愛情に飢えている。
実の姉ルッシラに恋愛感情を抱いている。

 

グラディエーター
© 2000 Universal Studios. All Rights Reserved.
ルッシラコニー・ニールセン
コモドゥスの実の姉。父親に似て賢明で心優しい性格。
彼女が男に生まれていれば確実に次期皇帝だったと周囲は思っている。
若い頃はマキシマスと恋愛関係にあったが、身分の差が原因で別れている。
現在はアウレリウスの共同皇帝ルキウス・ウェルスと結婚し、幼い一人息子のルシアスを何よりも大切にしている。

 

グラディエーター
© 2000 Universal Studios. All Rights Reserved.
プロキシモオリヴァー・リード
剣闘士団の団長。
ローマで流行していた奴隷同士を大衆の前で戦わせる見せ物(闘技会)の主催者。
奴隷を買って剣闘士として鍛え上げ、闘技会で大衆を喜ばせて金を稼いでいる。

 


(引用:https://renote.jp
マルクス・アウレリウス皇帝リチャード・ハリス
現皇帝。コモドゥスとルッシラの父。
『賢帝』と呼ばれる通り賢い皇帝で、常にローマの未来を考えている。
マキシマスに絶大な信頼を寄せ、次期皇帝はマキシマスを指名しようと考えている。

 

グラックス議員(新皇帝反対派)…デレク・ジャコビ
ジュバ(黒人奴隷)…ジャイモン・フンスー
ファルコ議員(コモドゥスの側近)…デヴィッド・スコフィールド
ガイウス議員…ジョン・シュラプネル
クィントゥス将軍…トーマス・アラナ
ハーゲン(奴隷)…ラルフ・メラー
ルシアス(ルッシラの息子)…スペンサー・トリート・クラーク
カッシウス(コロシアム支配人)…デヴィッド・ヘミングス
キケロ(マキシマスの将軍時代の部下)…トミー・フラナガン
タイグリス…スヴェン=オーレ・トールセン ほか

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あらすじ紹介

あらすじ①:はめられたマキシマス


(マキシマスの勝利を称えるアウレリウス © 2000 Universal Studios. All Rights Reserved.)

西暦180年。最盛期の古代ローマ帝国は勢力をアフリカの砂漠から英国の北限地域まで伸ばし、世界人口の1/4はローマ帝国が統治していた時代です。

ローマ軍の将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)は大勢の部下に慕われ、統率力にずば抜けて長けた戦士です。
その日、マキシマスの軍隊はローマにとって重要な戦いで勝利しました。

翌朝。アウレリウス皇帝(リチャード・ハリス)はマキシマスを呼び『お前に次期皇帝になって欲しい』と言いました。
アウレリウスは高官や政治家による汚職が絶えない現在の政治体制を危険視し、マキシマスが皇帝になれば、アウレリウスが理想とする共和制(民主主義)を実現してくれるに違いないと思ったのです。

一方マキシマスはドロドロした政界に興味は無く、農民に戻って家族と暮らすのが望みだったため「次期皇帝はコモドゥス皇太子にお譲りください」と答えて辞退しようとしました。
しかしアウレリウスは「コモドゥスは育て方を間違えた。新皇帝にはお前がなるべきだ」と引きません。
マキシマスは答えに悩み、日没まで返事を待ってもらうことにしました。

その日の夜、コモドゥス(ホアキン・フェニックス)は父がマキシマスを次期皇帝にしようとしていると知ると、父を殺して無理やり王位継承して皇帝の座を手に入れました。
その後、マキシマスはコモドゥスを新王と認めず、コモドゥスはマキシマスが思い通りにならないとわかると排除しようと動き始めます。

捕まったマキシマスは死を覚悟していましたが、コモドゥスがマキシマスの妻と子供も殺そうとしていることを知ると怒り狂い、追っ手を振り払って逃亡しました。
マキシマスは必死で馬を走らせて自宅に着きますが、既に自宅も畑も焼き払われ、妻と息子は無残に処刑されていました。
マキシマスは泣きながら2人のお墓を作り、疲れてお墓の前で眠った所を奴隷商人にさらわれました。

マキシマスはローマ帝国の領土だった南スペインのズッカバールに運ばれ、剣闘士団の団長プロキシモ(オリヴァー・リード)の手に渡り、市民の間で流行中の、人間の奴隷同士を戦わせる見世物『闘技会』のための『剣闘士(グラディエーター)』として飼われることになります。

マキシマスは持ち前の戦闘力や統率力の高さを武器に闘技会で勝ち続け、その強さはローマ中で話題になりました。

 

あらすじ③:コモドゥスとマキシマスの計画

同じ頃、新皇帝コモドゥスはローマで盛大な凱旋式を終えて皇帝として政治に参加しますが、元老院の一部に『アンチコモドゥス派』がいることを知り憎らしくなります。

※凱旋式:市民に向けて行われる国の勝利を祝う式典
※元老院:当時のローマの実質的な政務機関で、皇帝がよい良い統治を行うために皇帝に対して発言力を持つ賢人、有識者の集まり。

コモドゥスは元老院制度そのものを廃止して絶対君主的な体制を望みますが、信頼する姉のルッシラ(コニー・ニールセン)に「元老院廃止は絶対無理」と一蹴されました。

コモドゥスは元老院を黙らせるために市民を味方に付けようと考えて、父アウレリウスがローマにしいていた『闘技会禁止令』を廃止し、巨大なコロシアムを建てて民衆を楽しませるための大きな闘技会を開くことにしました。

ローマでコモドゥス主催の闘技会が開かれることを知ったマキシマスは、プロキシモ団長にコモドゥスとの因縁を打ち明けて「コモドゥスに復讐したいから力を貸して欲しい」と頼みます。
プロキシモにとっても、アウレリウス前皇帝はむかし命を助けられた恩人でした。
コモドゥスの悪行を知ったプロキシモは、マキシマスに協力することにします。
妻子を失くしてから無気力だったマキシマスに『復讐』という生きる理由が生まれました。

 

あらすじ④:ローマでの闘技会


(協力プレイ中のマキシマスとジュバ 引用:https://www.memories-of-movie.com

コモドゥス主催の闘技会の日になりました。
プロキシモは「観客を味方につけろ!」とアドバイスして、マキシマス達を完成したばかりのコロシアムに送り出しました。

闘技会1日目。マキシマスが参加する試合の観客席にはコモドゥス、ルッシラ、ルッシラの幼い息子ルシアスが居ました。
マキシマスは防具で顔を覆っているので、コモドゥスもルッシラもマキシマスに気付きません。

司会者の案内とともに、マキシマス達は『ポエニ・ザマの戦い』を模した闘技をさせられます。

ポエニ・ザマの戦いは、過去に北アフリカのザマで繰り広げられたローマ軍とカルタゴ軍の戦いで、ローマ軍が勝利した戦のひとつです。

マキシマス達は『カルタゴ軍』のコスプレをさせられて、ローマ軍を模したコモドゥスの兵士と戦い、一致団結したマキシマス軍が勝利しました。

会場が大歓声に包まれる中、グラディエーターの強さに感心したコモドゥスは「リーダーの顔が見たい」と場内に入ります。
マキシマスは正体がバレる前に不意打ちでコモドゥスを殺そうと思っていましたが、近くにルシアスが居たので諦めて、仕方なく正体を現します。
マキシマスを知る者たちが驚く中、マキシマスは「俺はコモドゥスに妻子を殺された!この恨みは必ず果たす!」と宣戦布告しました。


(観客に語り掛けるマキシマス 引用:https://eiga.com

コモドゥスはすぐ「マキシマスを殺せ」と護衛に命じますが、観客から大ブーイングが起こって殺せませんでした。
この時マキシマスは、プロキシモが言っていた『観客を味方につけろ』の意味を理解して闘技会1日目は終了しました。

その日の夜。ルッシラがマキシマスにお忍びで会いに来て『コモドゥス暗殺』を依頼しますが、マキシマスは「俺は正体が割れたから暗殺は無理だ」と断ります。
ルッシラは「勇敢だったあなたはどこに行ったの?」と涙をにじませて去りました。

闘技会2日目の朝。
コモドゥスは、マキシマスを普通に処刑すると市民に嫌われることを悟り、闘技で殺そうと考えました。
そこで今日は『ガリアのタイグリス』を模した兵士を用意させて、マキシマスを絶対的に不利な状況下で戦わせることにします。

『タイグリス』は、かつて『ガリアの虎戦士』と呼ばれて伝説になった虎使いの剣闘士の名前です。
『ガリア』は地名で、現在のフランス、ベルギー、スイス、オランダと、ドイツの一部の地域を指します。

コモドゥスは腹を空かせた本物のトラも3頭用意して、タイグリス役の兵士1人&トラ3頭 VS マキシマスで戦わせるよう命じますが、マキシマスはたった1人でタイグリスとトラ3頭にも勝ちました。

グラディエーター
タイグリスVSマキシマス © 2000 Universal Studios. All Rights Reserved.

ガッカリしたコモドゥスは、マキシマスに『タイグリスを殺せ』と合図しますが、マキシマスは合図を無視してタイグリス役の兵士を『一緒にショーを盛り上げた仲間』として扱い、助け起こして握手を交わしました。
マキシマスの行動に、観客たちは「慈悲深い!」と感動し、逆にコモドゥスにはブーイングの声が響きます。

コモドゥスは民衆の操り方を心得ているマキシマスに嫉妬し、さらに殺意が増しました。

この日の会場には、マキシマスの将軍時代の忠臣キケロがお忍びで駆けつけていました。
マキシマスとキケロは生きて会えたことを喜んだ後、こっそりキケロに「俺の部下を集めろ」と指示しました。

 

あらすじ⑤:水面下の争い

コモドゥス反対派の元老院たちは、闘技会で市民の好感度が一気に下がったコモドゥスを、この勢いに乗じて皇帝の座から引きずり降ろそうと画策します。

コモドゥスは市民からの人気獲得に失敗し、マキシマスからの復讐と反対派元老院に怯えます。
頭を抱えていたコモドゥスに、側近のファルコ議員が「反対派とマキシマスをわざと泳がせて、彼らが行動に出た時に全員始末すれば、市民から非難されることはない」とアドバイスしました。
ファルコはコモドゥスに媚びて権力を得た、コモドゥス支持派の元老院です。

その頃、キケロとの再会で勇気を取り戻したマキシマスは、ルッシラを通してコモドゥス反対派の元老院グラックス(デレク・ジャコビ)と密会させてもらい「コモドゥス暗殺計画に協力してほしい」と頼みました。
その計画は、マキシマスが仲間と共に城を襲撃してコモドゥスを殺す、というもので、そのためにはまずマキシマスが奴隷から解放される必要があります。

グラックス議員は、2日後にプロキシモに金を払ってマキシマスを解放すると約束してくれました。

しかし翌日、グラックス議員の動きはコモドゥスにバレていて逮捕されてしまいました。
なりふり構っていられなくなったルッシラはお城を抜け出して、マキシマスにグラックスが捕まったことを知らせ「脱走用の馬と武器を用意するから計画は予定通りにしてほしい」と伝えます。

しかし、ルッシラもお城に戻った直後にコモドゥスに捕まり、ルシアスを人質に取られて暗殺計画を喋ってしまいました。

 

あらすじ⑥:結末

その後、コモドゥスの部下が剣闘士団のテントに現れてマキシマスを捕まえようとします。
プロキシモと奴隷仲間がマキシマスを守ろうとして次々に殺されました。

マキシマスはルッシラに教わった抜け道を通ってキケロとの待ち合わせ場所へ走りますが、それが罠だと気付いた時にはもう遅く、キケロは殺され、マキシマスはその場で捕まりました。

コモドゥスは市民が納得するようなマキシマスの抹殺方法を考えた結果『コモドゥス自身とマキシマスが闘技場で一騎打ちする』シナリオを思いつきました。
優れた戦士であるマキシマスと普通に戦っても勝ち目が無いことを知っていたコモドゥスは、試合の直前にマキシマスのわき腹を短剣で突き刺しました。
そして、観客に怪我がバレないようにマキシマスに重い鎧を着せました。

会場で大勢の市民、兵士、マキシマスの元戦友クィントゥス将軍が審判として見守る中、2人の試合が始まります。
コモドゥスは余裕で勝てると思っていましたが、負傷したマキシマスにも敵わず、さっそく剣を奪われ追い詰められます。
コモドゥスは周囲の兵士に助けを求めますが、マキシマスが負わされた『ハンデ』に気付いたクィントゥスや兵士は失望し、誰もコモドゥスに味方しません。

戦いの最中、失血死しかけていたマキシマスには愛しい我が家と妻と子供の姿が見えてきました。
マキシマスは最後の力を振り絞ってコモドゥスを殺すと「グラックス議員を新皇帝にし、全ての奴隷を解放して欲しい」とルッシラに言い残して帰らぬ人となりました。

マキシマスの周りには彼を称える者が集まり、遺体を担いで運びます。
埋葬が終わった後、元奴隷仲間のジュバはマキシマスが大事にしていた木の人形を土に埋めて「いつか、また会おう」とつぶやきました。

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解説・感想や考察など

本作は主人公のマキシマスが架空の人物で、その他の主要人物(主に皇族や元老院)は実際にいた人物、歴史的背景の大筋は史実に忠実ですが、本筋となるマキシマスとコモドゥスの因縁はフィクションです。
プロキシモや奴隷たちもおそらく架空の人物です。

作品を観ていて疑問に思ったことなどを調べてまとめました。

ローマ時代の政治

当時のローマは元首政という体制で『民会』、『政務官』、『元老院』の3団体によって成り立っています。
『民会』は一般市民全体、『政務官』は一般市民による選挙で選ばれた政治家の集まりで、『元老院』は元政務官の中から選ばれた賢者の集まりです。
※本作では政務官はほぼ登場しません。

皇帝は市民(民会)の代表として政治的権威を持っていました。
この『元老院』と『皇帝(民会)』と『政務官』の3つの機関に上下関係は無いというのが表面的な決め事でしたが、実際には現代と変わらないような忖度や癒着行為が横行していたようです。

コモドゥスが即位して初めて参加した会議で、元老院がコモドゥスをバカにしたのは、権力を振りかざすのが好きなコモドゥスに対して『皇帝と元老院が対等であること』を強調していたり、『俺達はお前を認めない』という牽制の意味合いがありました。

会議の後、怒ったコモドゥスは元老院を潰したいと考えますが、ルッシラに一蹴されます。
そこで、コモドゥスは一般市民の人気を集めて元老院を操ろうとたくらみます。
市民に好かれるか否かは元老院にとっても重要なので、市民がコモドゥスを支持すれば、元老院もコモドゥスに対して大きな態度を取れなくなるだろうと考えたのです。

 

コモドゥスが父アウレリウス皇帝を殺した理由


(引用:https://twitter.com

皇帝の立場が危ういことを知ったコモドゥスは、アウレリウスに「私を愛しているなら、次期皇帝の地位を私に」と懇願しますが、叶わないことを知るとアウレリウスを殺してしまいます。

皇帝が亡くなると、次期皇帝は自動的に皇帝の実子や血縁者が選ばれるのが普通で、農民のマキシマスが次期皇帝に選ばれるのは異例中の異例でした。

アウレリウスは国を任せる人物を選ぶのに血筋は関係無いと考え、純粋に国を託したくなったマキシマスを後継者に選ぼうとしたのです。
またアウレリウスは、権力を持つことを当然だと思っていたコモドゥスに学びを与えようとしていたのかもしれません。

しかしコモドゥスは、皇帝を継がせてもらえない理由を『愛されていないからだ』と受け取りました。
なのでアウレリウスを憎み、自分が皇帝になるためにも、アウレリウスが次期皇帝を公表する前に殺してしまったのです。

 

ルッシラのビンタからのキス

アウレリウス皇帝が亡くなった後、新皇帝となったコモドゥスはルッシラの忠誠の意思を確認するために手を差し出します。
手にキスをすることは、忠誠を誓う証のようなものです。
この時、ルッシラはコモドゥスにビンタを食らわせた後で彼の手にキスします。

ルッシラもアウレリウスを殺したのがコモドゥスだと気付いていました。
しかしコモドゥスが新皇帝となった今、ルッシラは彼に反抗するとどうなるのかもわかっていました。
なのでどうすることもできず、忠誠を誓います。

キスの前にビンタしたのは、ルッシラがコモドゥスの犯行に気付いたことをコモドゥスに行動で示すためであり、父を殺された娘として彼女ができた唯一の感情表現でした。

怒りに身を任せてコモドゥスを無視したマキシマスと比べると、あえて忠誠を誓うルッシラの行動は、女のしたたかさみたいなものが伝わってきます。
コモドゥスはどちらかと言うと、アウレリウス殺しを悟られて怒られたことよりも、ルッシラに忠誠を誓ってもらえたことに対する安心感の方が勝ったのでしょう。

忠誠のキスの瞬間、コモドゥスは「ルッシラは私を愛してくれているから父殺しも許してくれた」と受け取ったのではないでしょうか。

次のページに続きます!




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