2009年版『ゼロの焦点』のあらすじ紹介、解説、考察をしています!
タイトルの意味などについて書いています。
鑑賞済の方のための記事です。まだ見ていない方はネタバレにご注意ください。
本編時間:131分
制作国:日本
監督:犬童一心
脚本:犬童一心、中園健司
原作小説:『ゼロの焦点

主題歌:『愛だけを残せ

キャスト:広末涼子(鵜原禎子)、西島秀俊(鵜原憲一)、中谷美紀(室田佐知子)、木村多江(田村久子)、野間口徹(本多良雄) ほか
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結末までの簡単なあらすじ

(C)2009『ゼロの焦点』製作委員会
昭和32年12月8日。東京に暮らす新婚の主人公・禎子(広末涼子)の夫・鵜原憲一(西島秀俊)が金沢出張に行ったまま行方不明になりました。
憲一は東京の広告会社で働いていて、禎子と結婚する直前の2年間は金沢支社に配属されていました。
今回の金沢出張は後任者に引き継ぎするためでしたが、帰宅予定日を過ぎても帰ってきません。
禎子は金沢に行き、憲一と仲の良かった知人たちを頼って行方を探します。
憲一を探す過程で、捜索に協力してくれていた憲一の兄の宗一郎(杉本哲太)と、憲一の後輩の本多良雄(野間口徹)が何者かに殺されました。
警察は、状況から犯人は田沼久子(木村多江)という女性と見て指名手配します。
田沼久子は、金沢で憲一が懇意にしていた取引先の社長 室田儀作(鹿賀丈史)の会社で働く受付嬢です。
しかし、数日後、田沼久子も遺体となって海で発見されました。
田沼久子には曽根益三郎という名の内縁の夫がいましたが、
その夫も先日 能登金剛から投身自殺しており、遺体が海で見つかっていました。
禎子は真相を追い求め、憲一がすでに死んでいることと、憲一が葬ろうとしていた過去を知ります。
憲一は金沢に住んでいた間、田沼久子と内縁関係にありました。
憲一は田沼久子に『曽根益三郎』と偽名を名乗り暮らしていましたが、
東京本社に戻ることと禎子との結婚が決まると、
曽根益三郎の自殺を偽装して田沼の前から姿を消そうとしていた時に真犯人に殺されてしまったのです。
憲一、宗一郎、本多、田沼久子を殺した真犯人は、
室田儀作の妻・佐知子(中谷美紀)でした。
憲一と佐知子と久子は実は昔の顔見知りで、
佐知子と久子は当時 売春婦(パンパン)でした。
佐知子は売春婦をやめてからはずっと過去を隠して生きていたので、
室田と結婚後に憲一と再会してからは、憲一が佐知子の過去をバラすかもしれないと内心常に冷や冷やしていました。
そして、憲一が結婚を機に金沢の女(田沼久子)をあっさり捨てようとしていることに気付くと怒りがこみ上げ、
気付いたら憲一を崖から突き落として殺していました。
宗一郎、本多は憲一の行方を探して真相に気付かれそうになったので殺し、
その全ての殺人を古い友人の田沼久子に着せた上で殺しました。
禎子よりも先に真犯人を知った室田儀作は佐知子の罪をかぶって自殺しますが、
禎子が警察に真実を伝え、佐知子は逮捕されました。
東京に戻った禎子は、庭で憲一の遺品を燃やして供養しました。
鵜原憲一(西島秀俊)目線の経緯

(C)2009『ゼロの焦点』製作委員会
事件の最初の被害者だった鵜原憲一目線で事件を振り返ります。
憲一が佐知子(中谷美紀)と久子(木村多江)と出会ったのは戦後間もなくの頃でした。
当時、憲一は警察官で、都内の繁華街で立ちんぼしている風俗嬢(パンパン)を取り締まる仕事をしていました。
ある日の夜、憲一はアメリカ軍人に追われていた女性2人をこっそり逃がしてあげました。
この時の2人が佐知子と久子でした。
憲一が女性を逃がしたのは、アメリカ軍人が捕まえた日本人に暴力をふるうのは日常茶飯事だったからです。
アメリカ軍人が理不尽に暴力をふるっても、アメリカ軍の管理下にある日本警察は抗議すら許されません。
憲一はこのような状況に耐えられなくなり、1年足らずで警察を辞めて東京の広告会社に転職しました。
約10年後、憲一は金沢支社に配属が決まり、金沢の社宅に引っ越します。
この頃、憲一は田沼久子と偶然再会しました。
久子に名前を聞かれた憲一は、戦死した親友の名前『曽根益三郎』を名乗りました。
なぜそう名乗ったのかは憲一自身にもわかりませんでした。
久子は憲一との再会に運命を感じ、2人はすぐ恋愛関係になります。
半年後には、憲一は社宅を出て一軒家を借りて久子と暮らしました。
憲一にとって久子との暮らしは、曽根益三郎が生きられなかった未来を憲一が代わりに生きているような、
曽根の亡霊が憲一に憑りついているような不思議な感覚でした。
なので憲一自身は久子と結婚したいとは思えず、
曽根益三郎が偽名だと打ち明ける気も起きませんでした。
憲一は久子のことを両親に知らせていません。
憲一の兄の宗一郎(杉本哲太)だけは知っていましたが、
宗一郎は久子のことを良く思っていませんでした。
また、憲一は金沢で営業に行った室田耐火煉瓦株式会社で、室田社長(鹿賀丈史)に気に入られて得意先になりました。
この時、憲一は室田社長の妻になっていた佐知子と再会しますが、
顔見知り程度の仲だったこともありお互いに初対面のフリを続けていました。
佐知子は憲一に売春婦だった過去をバラされやしないかと
気にしていることを憲一も気付いていたので、
そんなことをするつもりはないと態度で示していたつもりでしたが、
佐知子に伝わっていたかどうかはわかりませんでした。
金沢に来て2年が経った頃、憲一に東京本社に配属の内示が出ました。
また、憲一はかねてから両親や兄からお見合いして結婚しろとしつこく言われていて、
根負けして1度だけお見合いすることにしました。
憲一は特に期待も無く会場に行きましたが、
お見合い相手の禎子(広末涼子)と挨拶したとき
「この人となら生きていける気がする」と直感で感じ、
結婚することに決めました。
そして昭和32年11月、憲一は禎子と結婚しました。
憲一はまだ久子と別れておらず、東京と金沢を行ったり来たりしています。
久子が出来るだけ傷つけない良い別れ方は思い浮かばず、とりあえず徐々に家に帰らなくなり、姿を消す位しかできません。
金沢出張に来た12月6日、憲一は東京本社に戻る事、結婚したことを室田社長と佐知子に伝えに行きました。
この時、憲一は佐知子に「雇って欲しい女がいるので、室田社長にとりなしてほしい」と頼みました。
久子はいま憲一が養っていますが、別れたら久子は働かなければいけなくなるからです。
この時、憲一は佐知子に女性事情を感づかれて呆れられるかと思いましたが、
佐知子は「後腐れなく別れたいなら、自殺したことにすれば?」と提案してくれました。
憲一は久子に偽名を使っているので、自殺を偽装するには好都合です。
憲一はその日のうちに久子宛てに遺書を書き、
同じ日の夜に佐知子と一緒に能登金剛の崖に行って遺書と靴を置きました。
憲一がしばらく崖に立ち物思いにふけっていると、佐知子に突き飛ばされて崖から落ちてしまいました。
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