『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ネタバレ解説|復讐の意味、姉妹が会わなかった理由など | 映画鑑賞中。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ネタバレ解説|復讐の意味、姉妹が会わなかった理由など

ヒューマンドラマ
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映画『ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』のあらすじ紹介と解説をしています!
「愛」の意味を探求し続けるヴァイオレット・エヴァーガーデンが、自動手記人形という仕事を通して出会う様々な人々との心の交流の物語。

制作年:2019年
本編時間:90分
制作国:日本
監督:藤田春香
原作:ライトノベル/暁佳奈『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 上巻 文庫

感想(4件)

 

キャスト&キャラクター紹介


(引用:https://eiga.com

ヴァイオレット・エヴァーガーデン…CV石川由依

兵士として育てられた女性。
金髪に青い目を持ち、その美しい容姿とは裏腹に兵士として類まれなる才能を発揮して大陸戦争で活躍していたが、両腕を失い戦線から離脱。
入院中に戦争が終結し、退院後は後見人の1人であるクラウディアが経営する民間企業のC.H郵便社で『自動手記人形(ドール)』として代筆業を行っている。
恩師であるギルベルト陸軍少佐に言われた「愛してる」の意味を探求しながら人の心の勉強を続けている。
少女時代にギルベルトに買ってもらったエメラルド色のブローチを何よりも大切にしている。
兵士として育てられてきたため何事も合理的に考える傾向が強く、人間的な感情が乏しい。
非常に賢く理解が素早い優等生タイプ。
今回はイザベラの家庭教師として3か月間のみヨーク家に住み込みで働く。

 


©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

ベネディクト・ブルー…CV内山昇輝

C.H郵便社の配達係(ポストマン)でヴァイオレットの同僚。
ぶっきらぼうだが根は優しく真面目。
ヒールの靴やフリルの付いたパンツ、背中開きのシャツ等は世界観ではなく、彼特有の美意識が現れている。

 

 


(引用:https://twitter.com

イザベラ・ヨーク(エイミー・バートレット)…CV寿美菜子

貴族の家系であるヨーク家の令嬢。男子禁制の全寮制女学校の寮で暮らしている。
将来は名家に嫁ぐことが決まっていて立派なお嬢様になるための教育を受ける日々を送っている。
彼女自身はここでの生活を『牢獄』と呼び将来に絶望し、令嬢である意識に欠ける人物。
気管支が弱く、酷く咳き込むことがしばしばある。
ヴィオレットを嫌い、必要最低限の会話以外はしないように指示する。
一人称が『僕』の変わり者。
生き別れになったテイラーという妹がおり、再会を切望している。

 

京アニの“粋”が結集した『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が美しすぎる…<写真15点>(画像7/15) - MOVIE WALKER PRESS
(引用:https://moviewalker.jp

テイラー・バートレット悠木碧

イザベラの妹(血は繋がっていない)。
言葉も話せない程幼い頃にイザベラと一緒に暮らしていたが、事情があって離れ離れになる。
孤児院から抜け出してC.H郵便社に

・その他のキャスト

クラウディア・ホッジンズ…子安武人
カトレア・ボードレール…遠藤綾
エリカ・ブラウン…芽原実里
アイリス・カナリー…戸松遥
ルクリア・モールバラ…田所あずさ
アシュリー・ランカスター(イザベラの同級生)…武田華
ローランド(元郵便局員の老人)…各務立基
ネリネ(郵便局員)…齋藤綾
店主…佐久間元輝
女学校の生徒…慶長佑香桜木可奈子熊谷海麗 ほか

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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』とは


(引用:https://frequ.jp

原作小説やアニメを見ていないと言う方のために、アニメの概要を紹介します。(筆者も原作小説は未読です)

主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンが、かつて大切な人に言われた「愛してる」の意味を学ぶ物語です。
孤児だったヴァイオレットは軍人家系のブーゲンビリア家に拾われ、戦争のための『武器』として育てられます。
ヴァイオレットは、彼女に名付け育てた親であり、兵士としての戦闘術や知識のすべてを教えてくれた恩師でもあるギルベルト・ブーゲンビリア陸軍少佐を誰よりも慕います。
※ギルベルトは本作には登場しません。

やがてヴァイオレットも戦争に駆り出されるようになると、彼女は兵士としての才能を存分に発揮して『ライデンシャフトリヒの戦闘人形』と呼ばれ敵軍に恐れられます。
※ライデンシャフトリヒはヴァイオレットが所属する陸軍の名前です。

戦争が大詰めを迎えた頃、ヴァイオレットは大戦の勝敗を分けた戦いで瀕死の重傷を負ったギルベルトから「生きるんだ。生きて自由になれ。心から愛してる。」と言われ、涙を流します。
ヴァイオレットは戦いで両腕を失い、入院中に戦争が終わります。

新しい腕となる義手をもらい、退院することになったヴァイオレットの前に、ギルベルトから依頼されて彼女の後見人を引き受けたクラウディア・ホッジンズが現れます。
ヴァイオレットはクラウディアにギルベルトの安否を聞きますが、彼は大戦後、行方がわからず未帰還兵になっているとだけ知らされます。

退院後、ギルベルトの親戚にあたるエヴァーガーデン家に引き取られることになりますが、ヴァイオレットは「戦争が終わって私に価値が無くなったのなら、いっそのこと殺してほしい」と訴えます。
困ったクラウディアは、自身が経営するC.H郵便社で彼女を働かせることにしました。

そこでヴァイオレットは、依頼人に代わって手紙の代筆を行う『自動手記人形(ドール)』という仕事に興味を持ち、ドールとして働きたいと申し出ます。
彼女がドールに興味を持ったのは、ギルベルトに言われた『愛してる』の真意が知りたいという強い思いからです。

必要最低限の知識を習得して数日後からドールとして働き始めますが、兵士として育った彼女は極端に合理的で他人への共感力に欠けていたため、手紙のセンスが皆無でした。
初めての仕事でも報告書のような情緒に欠けた手紙とは言えない手紙を作成してしまい、依頼人に激怒されてしまいます。

見かねたクラウディアや共同経営者のカトレアは、ヴァイオレットに他の仕事を頼もうとしますが、本人の熱意やドールのエリカからの助言に心打たれて、ヴァイオレットを『ドール育成学校』に通わせることにしました。

代筆業において最も重要な『依頼人の気持ちの理解』に苦戦しつつ多くを学び、学校で出会った新しい友人に励まされながらどうにか卒業資格を得たヴァイオレットは、改めてC.H郵便社でドールとして再スタートを切ります。

本作は、ドールとして立派に成長したヴァイオレットと依頼人や、依頼人と手紙の受取人との心の交流を描く物語です。

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あらすじ前半


(女学校 ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

C.H郵便社から列車を乗り継いで4日間ほどかかる場所に、貴族の子女が通う男子禁制の全寮制女学校があった。
この学校に通う生徒は漏れなく、将来は地位ある身分に就くか、名家に嫁ぐことが決まっている。
生徒の1人であるイザベラ・ヨークは、将来は名家に嫁ぐことが決まっている女の子だった。
彼女はここでの生活を心の中で『牢獄』と呼び、決められた人生に絶望する日々を送っていた。

そんなイザベラにも、3か月後には『デヴュタント』と呼ばれる社交界デビューの舞踏会が迫っていた。
ヴァイオレットは淑女としてふさわしい教養・会話・礼儀作法・舞踏を教える家庭教師兼侍女として、イザベラと3か月を共に過ごすよう依頼され、女学校を訪れた。
本来ならドールが教育係のような仕事をするのは異例中の異例だが、依頼主がドロッセル王家だったため断れなかったのだ。

30分アニメ版で、ドロッセル王家から代筆の依頼を受けてヴァイオレットがドールとして出動し、関わりを持った話があります。

イザベラは『貴族』と聞いて想像するような『お嬢様』としての意識や品位に著しく欠けていた。
ヴァイオレットと初めて対面した時、イザベラは「お高くとまっているあなたみたいな人は大嫌い!仕事のこと以外は話しかけてこないで」と言い放った。
ヴァイオレットが粛々と事務的に業務をこなす姿は、他の生徒の間では「美しくてかっこいい騎士姫だ」と好評だった。
イザベラはそんな周囲の反応を見て劣等感を刺激され、授業を放棄してしまうこともあった。


(マナーの勉強を放棄して我流で食べるイザベラ ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

そんなある日の深夜、イザベラは気管支の発作でひどく咳き込み苦しんでいた所に、ヴァイオレットが薬を飲ませてくれて落ち着くまで背中をさすってくれた上、イザベラが眠った後も朝までずっと隣で付き添ってくれていた。
心打たれたイザベラは、その日の朝に「これからは友達として普通に話をしてほしい」と告げた。
ヴァイオレットは内心喜んだものの、『普通に話をする』とはどういう風にすればわからず戸惑った。
それからイザベラとヴァイオレットは同じベッドで寝たり、一緒にお風呂に入ったりした。
イザベラは人が変わったように熱心に授業を受けるようになり、ヴァイオレットのアドバイスもちゃんと聞き、貴族のお嬢様として必要なマナーやダンスステップなどを無事に習得した。

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あっという間にデビュタントの日が訪れ、ヴァイオレットはイザベラのエスコート役を担当した。
スーツに身を包んだヴァイオレットは舞踏会で注目の的になり、イザベラはヴァイオレットの美しさを再認識すると共に、一緒に踊れることを誇りに思った。


(デビュタントにてダンスを披露するイザベラとヴァイオレット ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

デビュタントも無事に終わって家庭教師の任期も終了したので、ヴァイオレットはその日の夜の列車でC.H郵便局に戻ることになっていた。
ヴァイオレットの帰り支度が整った直後、イザベラは「妹のテイラーに手紙を出したいから、代筆を頼みたい」と言い、彼女自身の過去を語った。

イザベラは元はエイミー・バートレットという名前で、母親と2人で暮らしていた。
彼女の母親はヨーク家の男の愛人で、エイミーはその男との子どもだった。
戦争で母親が死んでから一人ぼっちになり、彼女は今や廃墟同然となった自宅に住み続け、拾ったものを質屋で売ったり造花を作って街頭で売り歩いたりしながら日銭を稼いで暮らしていた。
テイラーは本当の妹ではなく、行きつけの質屋の前でうずくまっていた幼児だった。


(捨てられていたテイラー ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

質屋が「ここに居つかれても困るから、大した金にはならないが売りにいくしかない」と言うので、エイミーは「何もない僕がこの子を幸せにすることが、僕の復讐だ」と宣言し、幼児にテイラーと名付けて一緒に暮らし始めた。
家族が増えて幸せだったものの、元々1人で生きていくにも精一杯だったのに、2人分の食費を稼ぎ続けるのは厳しかった。
エイミーは毎日頑張って働いたが、次第に体調を崩し咳き込むことが増えていた。

そんなある日、エイミーの父親と名乗るヨーク家の男が突然現れた。
その初老の男は「私と一緒に来るなら、その子どもの面倒を見てやる」と言う。
断って2人きりの生活を続けても、いずれ破綻するのは目に見えていた。
エイミーは男について行くことに決め、イザベラ・ヨークと名前を変えてヨーク家の一員になった。
何も無いイザベラにとってテイラーは生きる理由そのものだったが、テイラーとはそれから一度も会っておらず、会うことも許されていない。

黙って彼女の過去を聞いていたヴァイオレットも、自分自身の過去を少しだけ明かした。
彼女もイザベラと同様に孤児だったが、とある家庭に拾われてそこで『武器』として育てられた。
彼女を育ててくれた男性はヴァイオレットにとって誰よりも大切な人であり、生きる目的を与えてくれたのだと語った。
「私はテイラーに何も与えてあげられなかった」とうつむくイザベラに、ヴァイオレットは「イザベラ様は私に初めて『友達』をくれました。だから、テイラー様にも何か与えたはずです」と手を握った。
ヴァイオレットはテイラー宛ての手紙を代筆すると、「料金は要りません。受け取りたくないです。また依頼をくださればどこへでも駆け付けます」と言い女学校を去った。
その後、イザベラに初めて同級生の友人が出来た。

ヴァイオレットの代筆した手紙を孤児院に配達したベネディクトは、まだ文字が読めないテイラーのために代わりに2通の手紙を読んであげた。
ヴァイオレットからは『何か困ったことがあれば、いつでも自分を訪ねてください』
イザベラからは『これはあなたを守る魔法の言葉です。エイミー、ただそう唱えて』だった。
エイミーの名前を聞いたテイラーは泣き出した。


(エイミーからの手紙で泣きだしたテイラー ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

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あらすじ後半


(郵便社を訪れたテイラー ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

数年後。美しい赤毛をした1人の少女(小学校中学年程度)がボロボロになった手紙の消印を頼りにC.H郵便社に現れた。
少女は郵便社に入ると大きな声で「テイラー・バートレットです!」と挨拶し、一同を驚かせる。
駆け付けたヴァイオレットは感慨深げにテイラーに挨拶した。
テイラーは「困ったからここに来た。私をここで働かせてほしい!」とヴァイオレットに頼むが、その後すぐにテイラーは孤児院から無断で逃げてきたことが判明する。
経営者のクラウディアは困った顔をしながらも「孤児院の人が迎えに来るまでなら、見習いとしてここに居てもいいよ」と答えた。
こうしてテイラーは孤児院の人が迎えにくるまでの数日間、C.H郵便社で働くことになった。

テイラーはドールの仕事をしたがるのかと思いきや、「郵便配達員が運ぶのは『幸せ』だ!」と語り配達をしたがったので、ベネディクトが渋々テイラーと一緒に配達業務を行った。
手紙をエリアごとに仕分けする作業で、テイラーは読み書きが苦手で読むこともままならないことが判明する。
ベネディクトはテイラーを連れて配達に出かけ、次々に手紙と小包を配達して回った。
ベネディクトの仕事の速さにテイラーは感動し、『師匠』と呼び慕った。
その日の夜、個室を与えられたテイラーは「1人部屋なんて初めて!」と感激していたが、結局「1人じゃ寝れない」と言いヴァイオレットの部屋に押しかけて一緒のベッドに入った。
ヴァイオレットはテイラーに文字の読み方を教えてあげると約束し、彼女が眠るまでエイミー(イザベラ)の話をしてあげた。


(配達業務を行うテイラーとヴァイオレット ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

翌日。今日はヴァイオレットがテイラーと一緒に配達することになった。
外を歩いていた際、ヴァイオレットのドール育成学校時代の同級生だったルクリアが、ヴァイオレットの知らない男性と待ち合わせしている所に遭遇した。
郵便社に戻った後、ヴァイオレットがルクリアと会ったことをエリカとアイリスに報告すると、エリカが「ルクリアが近々結婚すると聞いたから、その男性は婚約者かも」と教えてくれた。
その後、ルクリアが結婚後も仕事を続けるらしいという話題から、アイリスは「寿退職が一般的な『ドールの花道』だった時代から変わりつつある」と語った。
エリカは将来小説家になる夢があり、アイリスは世界一のドールになる夢があると知ったヴァイオレットは、それぞれの『花道』があることを理解した。

その日の夜、ヴァイオレットはエイミーに手紙を書くようテイラーに提案し、夜遅くまでタイプを打つテイラーは付き添った。

翌朝。テイラーはエイミー宛ての手紙をベネディクトに渡すが、住所がわからず空白だった。
エイミー(イザベラ)は女学校卒業後どこかの貴族に嫁いだようだが詳細はわからず、ヴァイオレットは女学校から戻った直後はしばらく手紙の行き来があったものの、現在は途絶えているという。
クラウディアにエイミーの居場所を探って欲しいと頼まれたベネディクトは、配達用の新しいバイクと引き換えにエイミーの調査を引き受けた。

数日後。ベネディクトはイザベラの嫁ぎ先を突き止め、テイラーと一緒に泊りがけで嫁ぎ先であるネヴィル伯爵の城に配達に赴いた。
ベネディクトの調べだと、ネヴィルの妻は一切外出せず人と会わない生活をしていて、時々城の庭に出てくるのを業者が見かける程度だという。
業者が妻を見かけたという時間帯を見計らって行ってみると、ちょうどイザベラが1人で裏口から出てきた。
テイラーは木陰に隠れて見守る中、ベネディクトがイザベラに手紙を渡した。


(テイラーからの手紙を涙で濡らすイザベラ ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

手紙には『私はテイラー・バートレット。エイミー・バートレットの妹です。』と書かれていた。
ベネディクトが「ヴァイオレットも手伝って書いた」と伝えるとイザベラは涙を流して喜んだ。
テイラーはイザベラと暮らした時の事をほとんど思い出せず、大人になったイザベラを見てもピンと来なかったが、彼女の声を聴いた瞬間、一緒に過ごした日々を思い出し、泣きながら会いたい気持ちを我慢した。
2人の様子を見て、ベネディクトももらい泣きをこらえていた。


(木陰からイザベラを見つめるテイラー ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

帰り道、ベネディクトが「本当に会わなくて良かったのか?」と聞くと、テイラーは「一人前の郵便配達員になってから、ちゃんと自分で手紙を渡すんだ!」と笑った。

テイラーはその後、エヴァーガーデン家の養子になった。
仕事が許される年齢になったら、またC.H郵便社で働きたいと言っているそうだ。

主題歌:『エイミー』芽原実里
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解説、考察や感想など


(©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』がどういうものなのかを知るのにも良い作品だと思いました。
美しい風景描写や登場人物達の心の美しさに触れて心が現れた気分になりました。
コロナで人に会いづらい今、電子媒体ではなくあえて手紙を書くのも良いものだな、と思いました。
私自身の子どもの頃に引っ越して転校したことがあり、引っ越した後も前の学校の友人数人と手紙のやり取りをして、やりとりそのものもとても嬉しかったし、不随してペンや便せん選びもかなり楽しんだ記憶があります。
当時はまだ携帯電話が身近ではなかったので。

本作の内容について、個人的にはヴァイオレットにとっての初めての友達がイザベラだったことに驚きました。
ドール育成学校時代に出会ったルクリアさんは友人だと勝手に思っていたんですが、ヴァイオレットにとっては友人ではなく広い意味での同僚的な位置づけなんでしょうか。

その他、ストーリーについて気になった点を考えていきます。

 

テイラーの幸せが『復讐』


(©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

復讐だから こんな生き方しかさせてくれない
本当はこの子も不幸になるはずなんだ
でも 僕が幸せにする

新しい選択肢を 何もない僕がこの子に与える

テイラーを育てることを復讐だと語った意味について考えます。
捨てられていたテイラーは、エイミーが放っておけば店主にどこかはわかりませんが人身売買に出される予定、つまり不幸な未来が待ち受けていました。

誰もが戦争で家族を失いお金も無く不幸な状況に逆らって、エイミーがテイラーに幸せを与える、ある意味『不幸の連鎖』に逆らおうとする行いが、言い換えれば復讐になる、という意味だと解釈しています。

 

代筆料を受け取らないヴァイオレット


(©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

テイラーに送る手紙を代筆したヴァイオレットは、料金のことを気にするイザベラに「料金は要らない。受け取りたくない」と答えました。

料金を受け取りたくなかった理由は、ヴァイオレットにとってイザベラの手紙の代筆は完全に友人としての厚意(好意)だったからで、決して仕事の延長で行った事ではなかったからなのでしょう。
それに元々、今回ヴァイオレットはドールではなく家庭教師として来ていますし、ヨーク家からお金は出ているのでイザベラに請求する理由はないでしょう。

 

姉妹が会わなかった理由


(©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)

テイラーはわざわざイザベラが暮らすお屋敷までベネディクトと一緒に来たものの、結局イザベラと直接会うことはしませんでした。
もどかしくなるシーンですが、なぜ2人が会わなかったのかを考えます。

まず、エイミーはヨーク家の人間として、愛人の子であることや戦争孤児として生きていた過去を隠す必要があります。
エイミーが親族以外の人間との接触を極力避けているのは、なるべく目立たないようにして自分の過去が明るみになる可能性を少しでも下げるためです。
そこまでするのは、もし過去がバレて離婚などされてしまえば、テイラーを孤児院から追い出すなどと脅されていた可能性も考えられます。
どちらにせよ、エイミーの過去がバレることが彼女自身とテイラーの生活を脅かす可能性が高いことは間違いないです。

そして、テイラーはエイミーと離れて暮らすしか選択肢がなかったことだけはよく理解しています。
孤児院の人に「エイミーはあなたのために名前を変えた」と言われたと語るシーンもあったので、「お姉さんとはもう会えないし、会ってはいけない」とも言われていたでしょう。
テイラーは孤児院を抜け出してひとりで船に乗ってヴァイオレットに会いに来てしまうような行動力溢れる性格なので、単純に孤児院の人に「会ってはいけない」と言われたから会わなかったというのは考えにくいです。
なので、ただ会いたいからと欲望のままに再会してしまうと、エイミーが守ろうとしているものを壊してしまうかもしれないことを、テイラーは幼心に察していたと言えます。

単純に『姉妹』として再会してしまえば、もしエイミーの現在の家族の誰かに見られて怪しまれて素性を調べられでもすれば、身バレの可能性が高まってしまいます。
従って、エイミーは保身を考えるとテイラーからの手紙も見られないように隠すか処分するかしなければなりません。

テイラーが成長して郵便配達員として働けるようになれば、2人は『配達員』と『受取人』として、姉妹だと言うことは表向きには隠して再会できるので、その方がずっと安全です。
ただ、テイラーが成長して孤児院から出てしまえば、エイミーがテイラーのために保身する必要はなくなる気がするので、後はエイミーがヨーク家の人間として生きていきたいかどうかにかかってくることになります。 

 

以上です!ありがとうございました(^^)

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