映画「闇金ウシジマくん3」の藤森慎吾演じる加茂守(中年会社員くん)のあらすじ紹介、解説考察をしています。
丑嶋が加茂を助けた理由、加茂はなぜ離婚された?、嫌がらせの犯人が謎だった本当の理由、原作との違いなどについて書いてます!
鑑賞済みの方のための記事です。まだ見ていない方はネタバレにご注意ください。
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キャスト&キャラクター紹介
©映画「闇金ウシジマくんPart3」製作委員会
丑嶋 馨(うしじまかおる)…山田孝之
闇金融屋カウカウファイナンス社長。
金を借りに来た加茂が大企業の社員だと知ると喜んで金を貸す。
©映画「闇金ウシジマくんPart3」製作委員会
加茂 守…藤森慎吾(オリエンタルラジオ)
不倫とキャバ嬢にハマる一流企業のサラリーマン。
同僚の曽我部に不倫の現場を見られ、最近身の回りで起こる数々の嫌がらせの犯人は曽我部だと思っている。
高田…崎本大海
戌亥…綾野剛
犀原茜…高橋メアリージュン
村井(犀原茜の部下)…マキタスポーツ
モネ(カウカウファイナンス受付)…最上もが
瑠璃(保険外交員、加茂の不倫相手)…岸井ゆきの
花蓮(加茂が入れあげるキャバクラ嬢)…筧美和子
曽我部(加茂の同僚)…水澤紳吾
獏木(チンピラ集団のリーダー)…矢野聖人
穂刈(キャッチの男)…川野直輝
加茂の妻…東加奈子
坂岸…石橋保
罰ゲームの債務者…児島一哉(アンジャッシュ) ほか
中年会社員くん:加茂守のあらすじ前半
一流企業に勤める妻子持ちの中年男 加茂守(藤森慎吾)は不倫にハマっています。
加茂の勤務先に営業に来る保険外交員の瑠璃(岸井ゆきの)がセフレで、夜は本命のキャバクラ嬢 花蓮(筧美和子)を落としたい一心でキャバクラ通いをしています。
ある日、加茂は瑠璃と不倫デートしていた時に同僚の曽我部を見かけました。
加茂が「不倫を知られたかも」と不安になっていた矢先、曽我部から「金を貸してほしい」と頼まれます。
不倫の口止め料を請求されていると思った加茂は、言われるがまま曽我部に金を貸しました。
曽我部と加茂は、かつては同じ部署で出世街道に乗っていた良きライバルでしたが、曽我部は今年の春から『追い出し部屋』と呼ばれる部署『キャリア開拓部』に左遷されています。
簡単に社員をクビにできない会社は、使えない社員をキャリア開拓部に異動させて仕事を全く与えず、転職先を探す時間を与えて自己退社してくれるのを待っているのです。
加茂が曽我部に金を貸すのは不倫以外にも理由がありました。
まだ2人共が出世コースに乗っていた頃、加茂は曽我部を出し抜こうと、こっそり曽我部の人事考課表を書き換えたのです。
それが人事に影響して、曽我部は追い出し部屋に異動になりました。
※人事考課表を勝手に書き換えるのは違法行為です。
曽我部は加茂と会うたびに「人事に納得がいかない」と愚痴り、加茂はその話を聞くたびに『曽我部は本当は俺がしたことを知っていて脅しているんじゃないか?』と勘ぐっていました。
これらの理由で、加茂は保身のために曽我部の言うことを聞くしかありませんでした。
また、加茂は最近自宅への無言電話やゴミのバラ撒きなどの嫌がらせを受けていて、その犯人も曽我部ではないかと考えていました。
証拠はありませんが、曽我部の金の無心と嫌がらせが始まったのが同時だったからです。
加茂の妻は「通報して欲しい」と訴えますが、加茂は不倫がバレるのを恐れて「防犯カメラを買うから通報はやめよう」となだめるだけです。
もし通報して本当に曽我部が犯人だったら、曽我部は警察に加茂の不倫のことも話すかもしれず、警察から妻に不倫がバレるかもしれないからです。
金に困った加茂はティッシュ配りで見た消費者金融カウカウファイナンスから借金することにしました。
一流企業に勤める加茂に、丑嶋は喜んで金を貸しました。
ある夜。加茂はついに花蓮とアフターに行きセックスにこぎつけ、『花蓮を抱く』という密かな目標を達成しました。
加茂はキャバクラ通いをやめようと思いますが、『もう一度花蓮を抱きたい』という欲望に負けてしまいます。
加茂は最近疎遠にしていた不倫相手の瑠璃に会い、金を無心して15万円手に入れました。
加茂は浮かれて花蓮にアポを取ろうとしますが、ラインの送り先を間違えて瑠璃に送信してしまい、瑠璃との関係は終わりました。
中年会社員くん:後半
その日の夜。加茂が帰宅していると、突然見知らぬ男が現れて写真を渡してきました。
それは加茂が花蓮とホテルに入る瞬間を撮った『不倫の証拠写真』でした。
男は「俺は奥さんに雇われた探偵だ。30万円払えば奥さんには何もなかったと報告してやる」と告げて立ち去りました。
加茂は焦って丑嶋に金を借りに行きますが、加茂はまだ返済を一度もしていなかったので胸ぐらを掴まれて追い返されました。
困った加茂は、社内にいた外部の営業マンに声をかけ「ソフトを買ってやるからキックバック(水増し請求)200万円寄こせ」と詰め寄ります。
その後、加茂はまた曽我部に呼び出されました。
怒った加茂は、出会い頭に「嫌がらせはもうやめろ!」と怒鳴りますが、曽我部は「なにか勘違いしてない?」と言い、加茂が今まで貸してきたお金を一括返済してくれました。
曽我部は「独立した元同僚の会社で働くことになった。今までありがとう」と加茂にお礼を言って去りました。
加茂はすぐに探偵に30万円支払い、丑嶋にも返済する旨の電話をしました。
返って来ないと思っていたお金が返ってきた上に、これからキックバック200万円が入ることを考えて加茂は浮かれます。
その日、加茂は帰宅途中に謎の男達に拉致されました。
加茂を拉致したのは半グレ集団のリーダー獏木(矢野聖人)でした。
海に連れさられた加茂は、獏木から自宅への嫌がらせの真相を聞かされます。
実は加茂は以前、丑嶋以外の闇金から金を借りました。
丑嶋は怒らせるとヤバそうだったので返済するつもりでしたが、以前借りた所には返済せず放置していたのです。
獏木は、加茂が返済しなかった闇金業者に依頼されて嫌がらせしていましたが、加茂が『嫌がらせの原因』にいつまでも気づかないため仕方なく拉致したと語りました。
加茂はバットで脚の骨を折られ、髪の毛を燃やされ、さらに延滞金など含めて合計400万円支払う約束をさせられました。
翌日、無残な姿でカウカウファイナンスに現れた加茂は、丑嶋に今までの借金を完済してから獏木の件を相談すると、丑嶋は親身になって話を聞いてくれました。
400万円の支払い日。金を持って家を出た加茂は、獏木に指定された自動販売機の下にお金を入れてすぐに立ち去ります。
金を回収しようとした獏木の前に丑嶋が現れ、獏木を倒して金を奪いました。
それっきり闇金関係の人物は加茂に寄り付かなくなりました。
後日。加茂が曽我部の人事考課表を改ざんしたことが会社にバレて、加茂は追い出し部屋に異動になりました。
このことを会社に知らせたのは瑠璃でした。
加茂が瑠璃の家に忘れていったUSBの中に改ざんの証拠が入っていたのです。
さらに、外部の営業マンにキックバックを要求したこともリークされてしまいます。
加茂はリークされたことをまだ知らず、例え追い出し部屋でも定年まで会社にしがみつくつもりでいますが、解雇される日は近いです。
結局加茂は妻に離婚され、花蓮と真剣交際したい一心で200万円をプレゼントしたら逃げられてしまいました。
加茂は自分の事だけを考えて行動し続けた結果、全てを失いました。
エンドロール後、丑嶋や柄崎にいじめられる債務者(アンジャッシュ児島)と、ユーモアを交えた注意文が表示されます。
解説・考察や感想など
映画ウシジマくんシリーズの中では『ドラマ版の延長感』が一番強かった気がします。
その他気になったことや教訓、原作との違いを解説していきます。
本作の教訓は?
加茂守の話には、自己中心的な人間の末路が描かれています。
そんな加茂が発していた教訓は、自分のことしか考えられず、保身にばかり走る人間は周りからの信用を失う これに尽きると思います。
加茂は不倫や曽我部のことなどで常にやましさと共に生きていました。
そんなにやましいなら考課表の改ざんも不倫もしなければ良いのにと思いますが、加茂は違法行為をやめる気はありません。
不倫もライバルを違法行為で出し抜くことも、加茂にとっては日常に刺激を求めた結果だったのかもしれません。
加茂の末路はウシジマくんシリーズにしては優しめですが、自分の行いへの対価をきっちり受けていたように思います。
丑嶋が加茂を助けた理由
丑嶋は加茂の相談に乗り、金を回収しに来た獏木をとっちめて400万円を奪いました。
丑嶋が無償で債務者に何かしてあげることは無いので、恐らく、丑嶋は加茂に「400万円の半分をくれたら金を取り戻してそっちの業者とも縁を切らせてやる」など金銭的な取引をしたと思われます。
加茂が花蓮に渡した200万円は、丑嶋に依頼して戻ってきた200万だったのでしょう。
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2ページ目は「加茂はなぜ離婚された?」「嫌がらせの犯人がわからなかった理由」
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