ジブリ『となりのトトロ』のあらすじ紹介、解説・考察をしています!
考察内容は『お母さんの病名は?』『トトロ達がドングリを持ち歩く理由』
『昔話:猿蟹合戦のおさらい』『メイが見たお稲荷様の祠』
『トトロはネコバスでどこに行こうとしていた?』
『池に落ちていたサンダルはメイのもの?』
『メイはなぜトウモロコシを届けたかった?』
『トトロやネコバスの正体は?』
『都市伝説:お地蔵さんに「メイ」と彫られてる?』『ラスト考察』です!

主要キャスト

©1988 Sutudio Ghibli
草壁サツキ…日髙のり子
草壁家の長女小学6年生。
賢くしっかり者で入院中の母に代わって妹メイのお世話をする。

©1988 Sutudio Ghibli
草壁メイ…坂本千夏
サツキの妹4歳。好奇心旺盛な甘えん坊。
新居の庭を探検していて最初にトトロに出会う。

©1988 Studio Ghibli
トトロ…高木均
サツキたちが引っ越してきた新居の隣にある森『塚森』に住む謎の存在。
サツキの父タツオはトトロ達を『森の主』と呼んでいる。
草壁ヤス子(母)…島本須美
おばあちゃん(カンタの祖母)…北林谷栄
大垣カンタ…雨笠利幸
ネコバス…龍田直樹
カンタの母…丸山裕子
カンタの父…広瀬正志
先生…鷲尾真知子
みっちゃん…神代智恵
大垣家の本家のおばあちゃん…鈴木れい子
畑のおじさん…千葉繁 ほか
あらすじ紹介
あらすじ①:草壁一家の引っ越し

©1988 Sutudio Ghibli
舞台は1950年代の5月頃です。
小学6年生のサツキと4歳のメイ、考古学研究者の父タツオは、母ヤス子の病気と入院の関係で都内にある田舎町の古い一戸建てに引っ越しました。
引っ越し作業中、サツキとメイは新居の暗闇や隙間に、絵本で見た小さなおばけ『まっくろくろすけ』を目撃しました。
サツキたちの新居の大家である近所のおばあちゃんが、その黒い生き物は『ススワタリ』という妖怪みたいなもので、人の住んでいない古い家に住みつき、人間が来るといなくなると教えてくれました。
おばあちゃんが言った通り、草壁家が引っ越してきた日の夜のうちにまっくろくろすけ達はいなくなりました。
あらすじ②:メイがトトロと出会う

©1988 Sutudio Ghibli
月曜日からサツキは転校先の小学校に通い始めます。
お父さんは在宅ワーク、メイはお家で自由に過ごしていました。
メイは庭で2匹の小さいフクロウのような生き物を見付け、夢中で追いかけているうちに、大木に空いていた穴の中に落ちました。
そして洞穴のような場所で眠っていた、巨大な毛むくじゃらの生き物と出会います。
メイが名前を聞くと、それは『トトロ』と答えたような気がしました。
その後、帰宅したサツキは、家の庭と森の境目にある獣道でメイが眠っているのを見つけました。
メイは興奮して2人にトトロを見せようとしますが、メイがさっき行った大木にはもう行けませんでした。
タツオは「きっと『森の主』だよ」と言い、2人を森の祠に連れて行きます。
そこには、メイがトトロを見付けた大木(ご神木)がありましたが、メイが落ちた穴はどこにもありませんでした。
タツオは「森の主にはいつでも会えるわけじゃないよ」と微笑みました。
あらすじ③:サツキとメイとトトロの交流
タツオが大学に出勤したある日、夕方から大雨になりました。
サツキはメイと一緒に傘を持ち、バス停で父の帰りを待ちます。
サツキが寝てしまったメイをおんぶしながらバス停に立っていると、サツキの隣にトトロが現れました。
トトロが持っている葉っぱの傘は小さく、トトロは濡れていました。
サツキがタツオの傘を渡すと、トトロは雨粒が傘に当たる音を気に入りました。
トトロの鳴き声でメイが起きた時、バス停に山猫のバス(ネコバス)が現れます。
トトロはサツキに葉っぱの小包を渡すと、猫バスに乗って行ってしまいました。
その後バスから降りてきたタツオに、サツキとメイはトトロに会ったことを報告しました。
トトロがくれた小包は、笹の葉をリュウノヒゲで縛ってあるもので、中には木の実が入っていました。
翌日、サツキとメイはその木の実を庭に植えました。
数日後の夜。眠ろうとしていたサツキは、トトロたちが庭にいることに気付きます。
トトロたちは木の実を埋めた場所をぐるぐる回って不思議な儀式をしていました。
サツキとメイも庭に出て儀式に加わります。
トトロが踏ん張ると、木の実が次々に発芽して瞬く間に大きな木になりました。
儀式が終わると、トトロは皆をお腹に乗せて空を飛び、塚森のてっぺんでオカリナを吹いて遊びました。
部屋で仕事をしていたタツオがふと窓から外を見ると、森のてっぺんでサツキとメイがトトロ達と一緒にいる姿が見えた気がしました。
翌朝、サツキとメイはいつの間にか布団に寝ていたので夢かと思いましたが、庭に植えた木の実からは芽が顔を出していました。
あらすじ④:結末
夏休みになり、サツキとメイがおばあちゃんの野菜収穫の手伝いをしていた時、七国山病院からの電報を受け取りました。
『至急連絡が欲しい』と書いてあるのを見て、サツキはカンタの家で電話を貸してもらい、大学に居るタツオに電報の内容を伝えました。
病院の要件は『お母さんが風邪を引いたので、この週末に一時帰省する予定が延期になった』というものでした。
命に別状はないと言われたものの、サツキは不安になって泣いてしまいます。
それからメイは、おばあちゃんが育てたトウモロコシをどうしてもお母さんに届けたくなり、1人で七国山病院に行こうとして迷子になってしまいました。
町中の人が総出でメイを探しますが、見つかりません。
困ったサツキは『トトロの所に連れて行って』と強く願いながら森に入ると、トトロの寝床にたどり着きました。
サツキが助けてほしいとお願いすると、トトロはネコバスを呼び、ネコバスがサツキをメイの居場所まで連れて行ってくれました。
ネコバスはそのまま七国山病院まで連れて行ってくれたので、サツキとメイはお母さんの病室の窓辺にトウモロコシを置いて帰りました。
エンドロール中、お母さんが退院して新居でサツキとメイと楽しく過ごす様子や、サツキとメイが同級生たちと遊ぶ様子が描かれます。
解説・考察・感想など
『となりのトトロ』に関するインタビューで、宮崎駿監督は「日本の自然に対する感謝と愛情を表現したいと思ったのが『となりのトトロ』の出発点だった」と発言されています。
監督の考えを前提に、気になった点などを考察しました。
サツキとメイのお母さんの病気は?
サツキとメイの母ヤス子が何の病気で入院していたのか明かされず、地味に気になった方も多いのではないでしょうか。
病院から電報があった時、サツキは「お母さんが死んじゃったらどうしよう」と号泣します。
しかしヤス子は医師からも「回復している」と診断を受けていましたし、病院の電報も命に関わる内容ではありませんでした。
にもかかわらずサツキが「お母さんが死ぬかもしれない」と思ってしまったのは、恐らくヤス子が『死んでしまってもおかしくない病気』だったからではないでしょうか。
そこで思い浮かぶのが、明治時代から昭和初期にかけて流行し『死の病』とも呼ばれた『結核』です。
結核は昭和初期頃までは有効な治療法がなく、一度患うと死んでしまう可能性が非常に高い恐ろしい病気でしたが、物語の舞台となる昭和中期は、ちょうど結核に有効な治療薬が開発されて日本全国に広まり、結核が脅威ではなくなりつつある時代でした。
つまりヤス子は結核を患いましたが、新薬を使った治療を受けられて回復しつつあったのです。
恐らくサツキはヤス子が結核であることも、治療法のこともある程度聞かされていたものの、『結核=死ぬ病気』というイメージから不安に駆られてしまったと思われます。
ちびトトロはなぜドングリを持ち歩いていた?

©1988 Sutudio Ghibli
ドングリを落としていたのは、トトロの弟子らしき小さなトトロでした。
ちびトトロが持ち歩いていたドングリの袋に穴が空いていたのはうっかりではなく、ドングリをあちこちに蒔いて木を増やそうとしていたのではないかと思いました。
サツキとメイがトトロにもらった木の実を土に植えたのも、トトロ達が森を大切にしていたことを何となくわかっていたからです。
ちなみに筆者が子どもの頃にトトロを見ていた時は、ドングリを食べるから集めているのかなと思ってました(笑)
昔話『猿蟹合戦』をおさらい
サツキとメイがトトロにもらった木の実を土に埋めてから、メイは毎日土から木の芽が顔を出すのを待っていました。
そんなメイの様子を、サツキは『猿蟹合戦のカニみたい』とお母さんへの手紙に書きました。
知らない方のために猿蟹合戦の簡単なあらすじも書いておきます。
カニがおにぎりを持って歩いていると、柿の種を持ったサルが現れました。
サルが「そのおにぎりと柿の種を交換しようよ おにぎりは食べたらなくなるけど 種は植えて木になればいつまでも柿が沢山食べられるよ」と言うので、カニはおにぎりと柿の種を交換し、土に蒔いて柿の種が芽を出すを楽しみに待ちました。
立派な柿の木が育ち柿が実った頃、再びサルが現れて、木に登れないカニに「俺が柿を取ってあげる」と言って木に登り、自分は熟した柿を食べながら、カニにはまだ食べられない青い柿を投げつけました。
柿が直撃したカニは当たりどころが悪く死んでしまいました。
親を殺された子ガニは、同じようにサルに恨みを持つ栗、蜂、臼、牛糞(地域によっては昆布)と手を組み、力を合わせてサルを殺すという少々ハードな昔話です。
サツキは、メイが木の芽が出て来るのを待つ様子を見て、柿の木の芽が出るのを楽しみにするカニを思い出したのです。
次のページに続きます!

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