映画「マスカレード・ホテル」ネタバレあらすじと感想紹介☆

映画『マスカレード・ホテル』のあらすじと感想を紹介しています！

連続殺人事件の犯人を追うためホテルで潜入捜査することになった新田浩介刑事が、ホテルのフロント係の山岸尚美と豪華キャストの宿泊客たちとのやり取りの中でヒントを得ながら犯人を探っていく。

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主要キャスト紹介

©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会
新田浩介…木村拓哉
捜査一課の警部補。
連続殺人事件の犯人逮捕のため、ホテルコルシア東京に潜入捜査官として忍び込む。
帰国子女で英語堪能のためフロント係に任命された。
鋭い推理力を持つが、他者との連携が苦手で思いつくままに行動するため、上司から問題児扱いされている。

©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会
山岸尚美…長澤まさみ
ホテルコルテシア東京の社員。フロントクラーク。
フロント業務全般がメインだが、時には宿泊客からのクレームにも迅速丁寧に対応する。
新田の教育係を任された。

©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会
能勢…小日向文世
新田の元相棒の警察官。
現在は捜査一課ではなく所轄だが、新田以上の推理力を持ち周囲から一目置かれている。
一時は本庁勤務（出世コース）に、という話もあったものの実現しておらず、詳しい理由は明かされていない。

あらすじ紹介

あらすじ①：連続殺人事件と潜入捜査

嫌々身なりを整えた新田　©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会

2019年10月の東京です。直近で起きた３件の殺人を連続殺人事件と見た警察は捜査本部を構えて犯人の特定・逮捕を急いでいました。
３件の殺人の手口はバラバラで被害者同士に共通点もないですが、いずれも被害者のそばに地図の座標が印刷されたメモが残されていました。

事件の被害者は１人目の男性会社員の岡部が10月4日に殺され、２人目は主婦が10月10日に、３人目は10月14日に高校教師の男が殺されています。
捜査一課の新田浩介（木村拓哉）は、1人目の被害者 岡部の同僚の手嶋正樹を一刻も早く事情聴取したいと思っていました。
岡部と手嶋は自社の金を横領する共犯関係だったことが分かっていて、どこか怪しいからです。
しかし手嶋は犯行推定時刻は自宅で元恋人の本田千鶴と電話していたアリバイがありました。

事件現場の数字のメモは次の犯行場所を示していることがわかり、３件目のメモの座標はホテルコルテシア東京でした。
警察は次の犯行が起きる前にを犯人を特定・逮捕するため、捜査一課の人間がホテルに潜入捜査することになりました。

潜入捜査は大人数で行われます。
フロント係を任された新田は、新田の教育係になったフロント係の山岸尚美（長澤まさみ）と初っ端から意見が衝突します。
山岸は新田に「あなたの態度はお客様に対して失礼すぎる」と指摘しますが、新田は刑事であって客を監視するのが仕事なので「接客は俺の仕事じゃない」と改善する気はありません。
山岸は『お客様は神様』にも似た信念を持っていたので、新田の態度が理解できませんでした。

あらすじ②：古橋のバスローブ盗難疑惑

山岸に推理力を披露する新田　©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会

潜入捜査2日目の午前中。
ホテル内で要注意人物とされる男性客の古橋（高嶋政宏）と その恋人がチェックアウトのためフロントに現れました。
彼らが『要注意人物』の理由は、前回古橋が使った部屋の備品で持ち帰り禁止の高級バスローブが無くなっていたからです。

山岸は古橋をフロントで待たせて部屋を客室係に確認させた所、またバスローブが消えていました。
山岸は古橋が盗んだと確信して荷物チェックをしようとすると、古橋は「もし荷物からバスローブが出てこなかったら名誉棄損で訴える」と凄みます。
新田は古橋の態度から盗んでいないことがわかったので、山岸に荷物チェックをやめさせて古橋を帰らせました。

その後、新田は古橋が使った部屋でバスローブが意図的に見つかりにくい場所に隠されているのを発見しました。
古橋の本当の狙いは慰謝料で、ホテル側が古橋を窃盗犯だと疑うように仕向け、荷物チェックされたら訴える計画だったのです。
山岸は新田の刑事らしさに初めて感心しました。

あらすじ③：盲目の老婆 片桐瑶子

片桐と山岸　©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会

潜入捜査2日目の午後。
ホテルに盲目の老婆片桐瑶子（松たか子）が現れました。
新田は片桐がフロントに来た時点で盲目のフリをしていることに気付いて山岸に警告しますが、山岸は信じませんでした。
片桐は部屋に案内したあとも何かと山岸を呼び「幽霊がいるから部屋を変えてくれ」など変わった依頼を何度もします。
山岸は誠心誠意対応する一方で不気味さを感じました。
その後、新田と山岸は『片桐を信じるか信じないか』で口論になり、決着はつきませんでした。

翌朝。片桐はチェックアウトした後「本当は目が見えている」と山岸に打ち明けます。
なんでも片桐の夫が友人との旅行で数日後にこのホテルを利用するらしく、夫は視覚障がい者で霊感も強いので、心配だった片桐は『霊感の強い視覚障がい者』に成りすまして下見に来ていたと事情を明かしました。
片桐は山岸の仕事ぶりを絶賛して帰っていき、新田と山岸の喧嘩は片桐を信じた山岸が勝ちました。

その後、新田はホテル側には秘密にしていた連続殺人事件の概要を山岸だけに打ち明けて「ホテル従業員に怪しいやつが居たら教えてほしい」と頼みますが、同僚が疑われたと感じた山岸は怒って拒絶しました。

あらすじ④：安野のストーカー問題

安野と山岸　©2019 映画『マスカレード・ホテル』製作委員会

片桐がチェックアウトした後、宿泊客の安野絵里子（菜々緒）がフロントに来て「館林という男からストーカー被害を受けているので、もしそいつが現れたら宿泊拒否して欲しい」と訴えました。
山岸は安野の要望を聞いた後、「ストーカーの中には友人や恋人を装ってフロントで情報を聞き出そうとする人がいるから、怪しい人物にはお客様情報や部屋番号は絶対に教えてはいけない」と新田に説明しました。
このとき、山岸は以前ホテルに来たストーカーらしき女のことを話します。

約１年前、その女は突然現れて、その日 宿泊していたとある若い男性客の恋人を名乗り、かなりしつこく男の部屋番号を聞きだそうとしました。
山岸がマニュアル通り「一切答えられません」と言い続けると、女は「では教えなくていいから宿泊させてほしい」と言い出しました。
山岸は女の宿泊も拒否し、頭を下げ続けてようやく帰ってもらったことがあったと話しました。

その日の夜、館林（宇梶剛士）が本当にホテルに現れました。
しかし館林は予約済みだったことがわかり、安野の要望通り宿泊拒否はできなくなりました。
山岸は館林を泊まらせてしまったことを安野に詫びに行き、聞かれるがまま彼女に館林の部屋番号を教えました。

しかしその後、山岸と新田が監視カメラで館林の行動を伺っていると、館林は安野を探すどころか若い女を部屋に連れ込んでいて、一方、安野は部屋から出て館林がいる階に向かいました。
ストーカーは安野の方だと思った新田と山岸は急いで安野を追いますが、2人が館林の部屋に着いた時、安野はすでに館林の部屋から若い女を追い出していました。
安野は「騙してごめんなさい。実は私は館林の妻なの。彼にこれを渡したかっただけ」と言い、離婚届を見せました。館林は諦めた表情をしています。
新田と山岸はそっと部屋のドアを閉めてフロントに戻りました。

数時間後。安野はチェックアウトに降りてきて「東京出張のたびに不倫していた夫を現行犯で押さえるためには あぁするしかなかった　ごめんなさい」と詫びてホテルを去りました。
山岸が自分自身のミスに落ち込んでいると、新田は「全くミスしない方がおかしい」とフォローしました。

あらすじ⑤：クレーマー栗原

新田に絡む栗原　©2019 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会

クレーマー気質の栗原（生瀬勝久）という男性宿泊客が現れました。
栗原は部屋までの荷物運びを新田にさせたり、部屋に入れば「景色がHPに載っているのと違う」など次々に言いがかりをつけて新田を拘束します。
部屋が決まって落ち着いたかと思えば、今度は「仕事用PCを開いてみたらデータが消えていた。新田の運び方が悪かったせいだ」と言い出して、消えたデータを翌朝のチェックアウトまでに入力し直すように命じます。
パソコンが苦手な新田は困り果てました。

栗原は外出先からもホテルに電話して新田が仕事しているかチェックする悪質な監視行為をしますが、新田は山岸などに助けてもらって何とか入力作業を行いました。
入力作業中、山岸はホテルコルテシア東京に就職した理由を新田に明かします。
山岸は大学受験でこのホテルを利用した際、母親からもらったお守りを部屋に忘れたままホテルを出てしまいましたが、受験会場に到着するとお守りは既に会場に届いていました。
感動した山岸はホテルマンを素晴らしい職業だと思い、現在に至ると語りました。

潜入捜査４日目の朝。
新田は部下からの報告で、栗原が新田の高校時代の英語の教育実習生だったことを思い出しました。
栗原は教育実習生だった頃、帰国子女で英語堪能だった新田を見て強い劣等感を抱き、最終的に教師を諦めてしまった過去がありました。

栗原はフロントでパソコンをチェックして入力作業のミスを見付けると、新田に土下座を要求しました。
新田が怒りを抑えながら冷静に対応しようとしていると、栗原は「なんで俺を殴らないんだよ！」と泣き崩れます。
栗原は「俺は君と出会ってから何もかも上手くいかなくなり、今の仕事もクビになって実家に戻るしかなくなった。最後に贅沢しようとこのホテルに来たら、君が働いていた。
君を見たら怒りが沸き上がってきて、俺を殴らせて君をクビに追いやってやろうと思っていたが、俺は君にはかなわない。悪かった」と謝罪してホテルを去りました。
山岸は栗原のひどい仕打ちに耐え抜いた新田を褒めました。

新田は栗原から受けた電話での監視行為をヒントに、連続殺人事件の重要参考人 手嶋（１人目の被害者の同僚）のアリバイが崩せる方法を思いつき、急いで元相棒の能勢刑事（小日向文世）に連絡します。

その後、井上浩代は岡部の元愛人で、岡部への恨みから手嶋のアリバイ作りに協力していたことがわかりました。
井上は本田千鶴が手嶋に電話する前に、本田の携帯に登録されていた手嶋の自宅番号を岡部が殺された現場近くの電話番号に登録し直していたのです。
詳しい調査で手嶋が本田からの電話を取ったのは犯行現場近くの電話だったことが発覚して署に連行したと報告が入り、さらに押収した手嶋のパソコンからは犯行を示唆する内容のメールが何通か発見されました。

その内容から、一連の事件は闇サイト経由で集まった『深い恨みを持つ人間たち』が単独犯の連続殺人に見せかけてそれぞれがターゲットを順番に殺していたことがわかりました。
そして、これからホテルコルテシア東京で事件を起こそうとしている４人目の犯人が主犯格ということも判明しました。
新田はこの件をホテル側に知らせるべきだと主張しますが、上司の稲森（渡部篤郎）は「ホテル側に知らせれば、マスコミに公表して犯行そのものを断念させようとするだろう。そうなれば逮捕が遅れる」と却下しました。

能勢は新田に「連続殺人に見せかけたいなら、なぜ殺害方法を統一しなかったんだろう」と疑問を投げかけました。

結末と感想は次のページです！