映画「御法度」のあらすじをネタバレありで紹介をしています!
「戦場のメリークリスマス」の大島渚監督が「新撰組」を全く別の角度から描いた異色の時代劇。
当時15歳で初出演した松田龍平にも注目が集まった。
江戸時代末期、京都の治安を守る新撰組に妖艶な美少年・加納惣三郎が入隊したことで隊内に衆道(男色)の嵐が吹き荒れる様子を描く。
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出演者・キャスト&キャラクター紹介
© 1999 松竹/角川書店/BS朝日/IMAGICA/衛星劇場
土方 歳三…ビートたけし
新選組副長。
実力主義的な考えから人柄を重要視せずに剣術の腕だけで入隊を認めてきたが、加納を入隊させたことで考えが間違っていたのではないかと悩む。
隊員が多く、全員の名前と顔を把握していない。
© 1999 松竹/角川書店/BS朝日/IMAGICA/衛星劇場
加納 惣三郎(かのう そうざぶろう)…松田龍平
父親が師範代を務める道場の三男18歳。
誰もが目を見張るほどの美少年。(魅了スキル有り)
新選組の剣術試験で土方と近藤に認められて入隊した。
© 1999 松竹/角川書店/BS朝日/IMAGICA/衛星劇場
田代 彪蔵(たしろ ひょうぞう)…浅野忠信
剣術試験に可能と一緒に受かり新選組入隊した男。
年齢は明かされないが、恐らく20~23歳位。
加納と同様、剣術に長けている。
衆道(男色)の気があり、惣三郎に惚れる。
© 1999 松竹/角川書店/BS朝日/IMAGICA/衛星劇場
沖田 総司…武田真治
真選組一番隊隊長。隊内で一番の剣術使いであるが、まだ子供っぽさが抜けきらない美男子。
子どもたちと遊んだり読書が好きで、男色や士気が乱れることを嫌う。
©1999 松竹/角川書店/IMAGICA/BS朝日/衛星劇場
近藤 勇…崔洋一
真選組の組長(トップ)。
2人きりの時は土方を『トシ』と呼ぶほど信頼し、弟のように扱う。
加納惣三郎をやけに気に入る。
篠原泰之進…菅田俊
武藤誠十郎(惣三郎に斬首された男)…田中要次
武田観柳斎(五番隊組長)…藤原喜明
井上源三郎(六番隊隊長)…坂上二郎
湯沢藤次郎(惣三郎に惚れた隊員)…田口トモロヲ
菅野平兵衛(肥後訛りの男、不逞浪人)…的場浩司
不逞浪人(菅野の連れ)…梅垣義明
隊の小物(密偵係)…寺島進
輪違屋の店主…桂ざこば
おまつ(輪違屋のおかみ)…吉行和子
錦木太夫(惣三郎の相手をした遊女)…神田うの ほか
あらすじ紹介
あらすじ①:
1865年の京都。新選組は新たな隊士を募り、剣術試験と簡単な書類審査の末に18歳の加納惣三郎(松田龍平)と、20代前半の田代彪蔵(浅野忠信)の2人を入隊させました。
新選組のトップ近藤勇(崔洋一)は美男子の加納をやけに気に入った様子だったので、副隊長の土方歳三(ビートたけし)は若干不安に感じつつ見守ることにします。
この時代の男は思春期を迎える年頃になると髷を結ったりして前髪は無いのが普通ですが、惣三郎は18歳になっても前髪を垂らしたままで、はたから見れば衆道(男色)の気のある者に「誘ってくれ」と言わんばかりの髪型をしていました。
美男子の惣三郎はたちまち噂の中心人物になり、惣三郎を狙う隊員が何人いるのかなど下世話な噂話が飛び交っていました。
入隊後すぐは田代が惣三郎に猛烈アプローチしていて、惣三郎は田代を避けている様子が見られましたが、数か月経つと何が起きたのか惣三郎と田代は恋愛関係になりました。
土方は惣三郎と田代の様子を見て2人がデキていることをいち早く見抜きます。
やがて惣三郎は田代だけでなく、隊員の湯沢藤次郎(田口トモロヲ)とも隠れて関係を持つようになりました。
あらすじ:承
(惣三郎と湯沢 ©1999 松竹/角川書店/IMAGICA/BS朝日/衛星劇場)
季節は流れて冬になりました。
湯沢は惣三郎に本気になり「田代と別れろ」と迫りますが、惣三郎は「無理」と憂鬱そうです。
すると湯沢は「俺が田代を殺す!」と宣言しました。
数日後、湯沢が死体で発見されました。
監察官の山崎烝(トミーズ雅)の調査によると、状況からしても内部の犯行を疑わざるを得ません。
一方、隊内では「惣三郎が隊内の誰かの色子(愛人)になっている」という噂が立つようになりました。
土方と近藤は痴情のもつれによる士気の乱れを防ぐため、まだ男しか知らない惣三郎に女を覚えさせようと計画し、女に導く役を山崎に任命しました。
あらすじ:転
山崎は惣三郎を遊郭に何度誘っても見向きもされませんでしたが、一か月程経った頃、惣三郎が突然 山崎に「遊郭に連れて行ってください」と言いだしたので、山崎は二つ返事で承諾します。
ところが遊郭までの道中、山崎は惣三郎に手を握られて「好きです」と迫られました。
この時は女好きの山崎ですらなびきかけましたが、必死で自我を保って惣三郎を遊郭に連れて行き、遊女の錦木太夫(神田うの)に任せて帰宅しました。
しかし惣三郎は結局、錦木太夫には指一本触れずに帰ってしまったようでした。
その日の夜。夜遅くに外を歩いていた山崎は何者かの奇襲に遭います。
山崎が怒鳴ると男は逃げていき、地面には男が落とした「柄の無い小刀」が残されていました。
あらすじ:結
その小刀は田代彪蔵のものだとわかりました。
土方は湯沢殺しも山崎への襲撃も、田代が惣三郎絡みの嫉妬心から起こした事件ではないかと推測します。
この報告を聞いた近藤は、なぜか「惣三郎に田代を始末させろ」と命じました。
土方は冷酷過ぎると訴えますが、近藤は譲りませんでした。
土方の心配とは裏腹に、惣三郎はやけにあっさり田代殺しを引き受けます。
土方は不審に思いつつ、念のために土方と沖田が現場近くに潜んで事の顛末を見守ることにしました。
惣三郎は川辺に田代を呼び出したので、土方と沖田は川辺付近に隠れて待機します。
やがて惣三郎と田代が川辺に現れると、田代は「裏切ったな!湯沢を殺したのも山崎を襲ったのもお前じゃないか!」と怒鳴って殺し合いになりました。
乱闘の末、惣三郎は田代が油断した隙をついて斬り殺し、足早に川辺から去りました。
屯所に戻る途中、突然沖田が「ちょっと用事を思い出した」と言って来た道を戻っていきました。
この時、土方は惣三郎が入隊直後からずっと沖田に懸想(けそう)(=恋い慕うこと)していたのだと悟ります。
土方が考え込んでいるうちに、遠くから惣三郎の断末魔が響きました。
土方は、惣三郎のような美男子を隊士に入れるべきではなかったと反省し、込み上げる複雑な感情を断ち切るかのように桜の木を斬り倒しました。
映画「御法度」のあらすじは以上です!
解説考察は次の記事です。
読んでいただきありがとうございました(^^)
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