2ページ目
レッドドラムと斧
© 2017 Disney/Pixar.
監督のリー・アンクリッチは、ジャック・ニコルソン主演のホラー映画『シャイニング』の大ファンらしく、本作ではシャイニングを連想させるアイテムが登場しています。
『シャイニング』をざっくり説明すると、3人家族の父親が悪霊に取り憑かれ、斧を片手に家族を殺そうと追いかけまわす映画なんですが、まず、ダンテが寝そべっているリヴェラ家の庭に斧があります。
その隣には赤いドラム缶が置かれています。
これは、シャイニングに登場する男の子が何回も「レッドラム」(人殺しを意味する『murder』を逆から読んだ言葉)と呟くんですが、赤いドラム缶は英語で「red drum」、続けて読むとレッドラムの発音に近くなり、シャイニングを連想させます。
ファン・ハノキョーセー
© 2017 Disney/Pixar.
ミゲルが死者の国に入った時、死者の国から出国手続きをする男性骸骨が登場します。
この男性は、映画『ファインディング・ニモ』に登場する歯科医のシャーマン一家の家族のようで、出国管理官がチェックしている祭壇の映像は歯医者さんの自宅(診察室)なのだとか。
見る限り生前の写真は矯正していないのに、死後の姿でなぜ矯正しているのか不思議です。
ちなみに原語版の名前『Juan Ortodoncia』の『ortdoncia』はスペイン語で『歯列矯正』という意味です。
A113 ②
© 2017 Disney/Pixar.
ミゲルがママ・イメルダと初めて出会う直前のシーンで、ママ・イメルダの向こう側にある事務官の部屋の番号にもまた『A113』が登場します。
双子の絵
© 2017 Disney/Pixar.
2度目のシャイニング匂わせです。
シャイニングには女の子の双子のお化けが登場するんですが、ミゲルたちがデラクルスコンサートのリハーサル会場に入った際、ダンテがサルのアレブリヘとひと騒動起こすシーンの背景に、シャイニングの双子そっくりの絵が登場しています。
(映画シャイニングに登場する双子ちゃん 引用:https://eiga.com)
ルクソーボール
© 2017 Disney/Pixar.
ルクソーボールはピクサーの初期の短編アニメーションに登場し、今では看板キャラクターになっているルクソージュニアのおもちゃのボールです。
このボールもピクサー作品に必ず登場するアイテムのひとつです。
本作では、先ほどの双子の絵と同じタイミングで登場します。
Mr.インクレディブル
© 2017 Disney/Pixar.
ミゲルとヘクターがコンテストに出るためにデラクルス広場に来た時の映像に、映画『Mr.インクレディブル』のポスターが登場します。
本作の次の作品が『インクレディブル・ファミリー』なので、次回作の伏線です。
ドクロマークのTシャツ
© 2017 Disney/Pixar.
ミゲルが参加したコンテストでシンセサイザーを演奏していた参加者がいました。
この参加者が着ているドクロマークのTシャツは、映画『トイ・ストーリー』に登場するいじめっ子シドが着ていたものと同じです。
(映画『トイ・ストーリー』のシド 引用:https://ameblo.jp)
ネット上では『シドは死んで死者の国にいるのでは?』と騒がれていましたが、このTシャツはとある音楽バンドのもので、たまたま2人ともこのバンドのファンだったため服装がかぶっただけだと公式発表されています。
カトリーナ
© 2017 Disney/Pixar.
ミゲルがヘクターと喧嘩別れして家族から逃走する場面に、死者の日の祭りを象徴するキャラクターであり、メキシコで一番有名なガイコツと言われているカトリーナが登場します。
カトリーナは1913年当時の有名画家José Guadalupe Posadaによって描かれたものです。
(カタリーナの原画 引用:https://allartesania.com)
貧富の差が激しいメキシコで有名になった風刺画のひとつです。
犬のダンテに死者が見えていた理由
ミゲルの相棒のショロ犬ダンテだけは当然のように死者が見えていました。
メキシコでショロ犬は古くからメキシコ人と生活を共にしてきた犬種です。
そしてショロ犬は古くから『魂をあの世へ導く犬』という言い伝えがあります。
たまたまダンテに霊感があったというだけではなく、ちゃんと理由があったんですね。
同じく重要なアイテムだったマリーゴールドも、メキシコでは『生と死を繋ぐ花』とされています。
感想☆
ネットで『何回見ても号泣する!』とコメントがたくさんあったり評価が高かったので楽しみにしていた作品です。
祭壇や花、沢山登場するカラフルなパペルピカドにアレブリヘがすごくきれいで可愛かったのも印象的で、内容も家族の大切さを改めて思い知らされ、心が温まる素敵な作品だったと思います。
死生観みたいなのが日本と違ってかなりハッピーなとこも素敵です!
アレブリヘがすごくかわいくて、真剣にインテリアに欲しいので探してみます。
死者の祭りのお土産だけなら持っているんですが(笑)メキシコ行ってみたくなりました~
ダンテがアレブリヘに変身した時、ミゲルよりもひと足先に死んじゃったのかと不安になりましたが、そういうわけでもなさそうだったので安心しました(´Д`)
のほほんと見ていたので、最後のどんでん返しにも驚きました。
ギターのドクロの歯が一本金歯だったのも面白い伏線でした!
でもヘクターとデラクルスは体形がかなり違うので、あの写真はかなり無理があるようにも感じてしまいました。。
最後、ミゲルがギターをお墓から持ち去っても呪いがかからなかった点も面白かったです。
ギターの本来の持ち主がわかったから呪いがかからなくなったわけですが、呪いの根源は人間の思念やミゲル自身の気持ちだったということが改めてわかる場面でした。
こういう作品は色んなことをあまり気にせず見たいんですが、どうしても気になってしまったことがあります。
ミゲルがデラクルスのお墓に忍び込む前、ついて来たダンテを追い払おうとして近くにあったお墓からお供え物を取って投げますよね。
あれは窃盗にならないの?というのがとても気になりました。
同じこと思った方いますよね…?
以上です。読んでいただきありがとうございました。
この記事がお役に立てていたらハートマークを押してもらえると嬉しいです(^^)
・関連記事
・参考記事
VIVA!MEXICO:メキシコで最も愛される骸骨「カトリーナ」の驚きの正体と、誕生秘話。
感想などお気軽に(^^)