映画『ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』のあらすじ紹介と解説をしています!
「愛」の意味を探求し続けるヴァイオレット・エヴァーガーデンが、自動手記人形という仕事を通して出会う様々な人々との心の交流の物語。
本編時間:90分
制作国:日本
監督:藤田春香
原作小説:暁佳奈『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
主題歌:『エイミー』芽原実里
キャスト&キャラクター紹介
(引用:https://eiga.com)
ヴァイオレット・エヴァーガーデン…CV石川由依
兵士として育てられた女性。
その美しい容姿とは裏腹に兵士として類まれなる才能を発揮して大陸戦争で活躍していたが、両腕を失い戦線から離脱。
入院中に戦争が終結し、退院後は後見人の1人であるクラウディアが経営する民間企業のC.H郵便社で『自動手記人形(ドール)』として代筆業を行っている。
兵士として育てられてきたため何事も合理的に考える傾向が強く、人間的な感情が乏しい。
恩師であるギルベルト陸軍少佐に言われた「愛してる」の意味を探求しながら人の心の勉強を続けている。
今回はイザベラの家庭教師として3か月間のみヨーク家に住み込みで働く。
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
ベネディクト・ブルー…CV内山昇輝
C.H郵便社の配達係(ポストマン)でヴァイオレットの同僚。
ぶっきらぼうだが根は優しく真面目。
ヒールの靴や背中開きのシャツを着るなど独特なファッションセンスの持ち主。
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
イザベラ・ヨーク(エイミー・バートレット)…CV寿美菜子
貴族の家系であるヨーク家の令嬢。男子禁制の全寮制女学校の寮で暮らしている。
将来は名家に嫁ぐことが決まっていて立派なお嬢様になるための教育を受ける日々を送っているが、本人は将来を自分で選べないことに絶望してヴァイオレットにも敵意を見せる。
気管支が弱く、酷く咳き込むことがしばしばある。
生き別れになったテイラーという妹がおり、再会を切望している。
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
テイラー・バートレット…悠木碧
イザベラの妹(血は繋がっていない)。
言葉も話せない程幼い頃にイザベラと一緒に暮らしていたが、事情があって離れ離れになる。
孤児院から抜け出してC.H郵便社で一時的に預かることになる。
カトレア・ボードレール…遠藤綾
エリカ・ブラウン…芽原実里
アイリス・カナリー…戸松遥
ルクリア・モールバラ…田所あずさ
アシュリー・ランカスター(イザベラの同級生)…武田華
ローランド(元郵便局員の老人)…各務立基
ネリネ(郵便局員)…齋藤綾
店主…佐久間元輝
女学校の生徒…慶長佑香、桜木可奈子、熊谷海麗 ほか
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』とは
(引用:https://frequ.jp)
原作小説やアニメを見ていないと言う方のために、アニメの概要を紹介します。(筆者も原作小説は未読です)
主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンが、かつて大切な人に言われた「愛してる」の意味を学ぶ物語です。
孤児だったヴァイオレットは軍人家系のブーゲンビリア家に拾われ、戦争のための『武器』として育てられます。
ヴァイオレットは、彼女の名付け親であり、戦闘術や知識のすべてを教えてくれた恩師でもあるギルベルト・ブーゲンビリア陸軍少佐を誰よりも慕います。
※ギルベルトは本作には登場しません。
やがてヴァイオレットも戦争に駆り出されるようになると、兵士としての並外れた才能を発揮して『ライデンシャフトリヒの戦闘人形』と呼ばれ敵軍に恐れられます。
※ライデンシャフトリヒはヴァイオレットが所属する陸軍の名前です。
戦争が大詰めを迎えた頃、ヴァイオレットは戦いで両腕を失い、一緒に戦っていたギルベルトは瀕死の重傷を負います。
この時ヴァイオレットはギルベルトに「生きるんだ 生きて自由になれ 心から愛してる」と言われ、その直後に気を失ってしまいました。
その後ヴァイオレットは病院で目覚め、戦争が終わったことを知ります。
ヴァイオレットは回復して義手をつけてもらって退院すると、ギルベルトからの依頼で彼女の後見人になったクラウディア・ホッジンズが現れます。
この時ヴァイオレットはクラウディアから、ギルベルトは生死不明で行方もまだわかっていないと知らされました。
退院後、ヴァイオレットはギルベルトの親戚にあたるエヴァーガーデン家に引き取られますが、ヴァイオレットは「戦争が終わって私に価値が無くなったから殺してほしい」と訴えます。
困ったクラウディアは、彼自身が経営するC.H郵便社で彼女を働かせることにしました。
そこでヴァイオレットは、依頼人に代わって手紙の代筆を行う『自動手記人形(ドール)』という仕事に興味を持ちます。
ヴァイオレットがこの仕事に興味を持ったのは、ギルベルトに言われた『愛してる』の意味が知りたくなったからです。
しかし兵士として育てられたヴァイオレットは極端に合理的で共感力にも欠けていて、どう考えても向いていません。
ヴァイオレットの熱意に負けたクラウディアと共同経営者のカトレアは、彼女を『ドール育成学校』に通わせることにします。
ヴァイオレットは学校で出会った新しい友人たちと共に勉学に励み、どうにか卒業資格を得てから改めてドールとして働きはじめます。
本作は、ドールとして立派に成長したヴァイオレットと依頼人や、依頼人と手紙の受取人との心の交流を描く物語です。
あらすじ紹介
(女学校 ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)
あらすじ①:
C.H郵便社から列車を乗り継いで4日ほどかかる場所に、貴族の子女が通う男子禁制の全寮制女学校がありました。
この学校に通う生徒は漏れなく将来は地位ある身分に就くか、名家に嫁ぐことが決まっています。
この学校の生徒であるイザベラ・ヨークは、将来は名家に嫁ぐことが決まっている女の子でした。
イザベラは学園生活を『牢獄』と呼び、決められた人生に絶望する日々を送っています。
そんなイザベラは社交界デビューの舞踏会『デヴュタント』が3カ月後に迫っていました。
ヴァイオレットは、淑女としてふさわしい教養・会話・礼儀作法・舞踏を教える家庭教師兼侍女としてイザベラの元に派遣されました。
ドールは教育係のような仕事は本来ならしませんが、ドロッセル王家からの依頼のため断れませんでした。
イザベラは『お嬢様』としての意識や品位に欠けていて、ヴァイオレットに対してとても反抗的でした。
ヴァイオレットはイザベラの態度にめげることなく淡々と業務をこなしていると、その姿が他の生徒の間で「美しくてかっこいい騎士姫」と話題になります。
そんなヴァイオレットの人気ぶりに、イザベラは劣等感を刺激されて授業を放棄してしまうこともありました。
そんなある夜、体調を崩したイザベラをヴァイオレットが介抱したことをきっかけに、イザベラは心を許して2人は急速に仲良くなりました。
やがてイザベラは心を入れ替えて熱心に授業を受けるようになり、ヴァイオレットのアドバイスも真面目に聞き、貴族としてのマナーやダンスステップなどを習得しました。
あっという間に3ヶ月が過ぎ、デビュタントの日が訪れます。
ヴァイオレットはイザベラのエスコート役をすることになりました。
スーツ姿のヴァイオレットは舞踏会で注目の的になり、イザベラはヴァイオレットと踊れることを誇りに思いました。
(ダンスを披露するイザベラとヴァイオレット ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)
あらすじ②:
(捨てられていたテイラー ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)
デビュタントが無事に終わったので、ヴァイオレットはその日の夜の列車でC.H郵便局に戻ることになりました。
ヴァイオレットの帰り支度が整うと、イザベラは「妹のテイラーに手紙の代筆を頼みたい」と言います。
イザベラは以前はエイミー・バートレットという名前で、母親と2人で暮らしていました。
彼女の母はヨーク家の男の愛人で、エイミーはその男との子どもです。
エイミーは戦争で母親を亡くしてからも廃墟同然になった自宅に住み続け、拾ったものを質屋で売ったり造花を街頭で売り歩いたりしながら日銭を稼いで暮らしていました。
そんなある日、エイミーは行きつけの質屋の前でうずくまっていた幼い孤児を見つけます。
質屋の店主が「ここに住み着かれても困るから売りにいくしかない」と言うので、エイミーは「何もない僕がこの子を幸せにすることが 僕の復讐だ」と宣言し、孤児にテイラーと名付けて育てることにしました。
エイミーは新しい家族が出来て幸せでしたが、元々1人で生きるにも精一杯だったので2人分の生活費を稼ぐのに苦労します。
エイミーは毎日頑張って働きますが、次第に体調を崩すことが増えていきました。
そんなある日、エイミーの家にヨーク家の男が突然訪ねてきました。
その初老の男は「私と一緒に来るなら、その子ども(テイラー)の面倒を見てやる」と言います。
ヨーク家は戦争で本家の後継ぎを失い、唯一ヨーク家の血を引く人間だったエイミーを頼らざるを得なかったようです。
生活に困窮していたエイミーは渋々従うことに決め、イザベラ・ヨークに名前を変えてヨーク家の正式な家族になりました。
テイラーは養護施設に預けられましたが、急に離れ離れになってしまい会うことも禁じられているため、イザベラは自分が無事だということを手紙でテイラーに伝えたくなったのです。
納得したヴァイオレットはテイラー宛ての手紙を代筆してからC.H郵便社に帰りました。
あらすじ③:
(エイミーからの手紙で泣きだしたテイラー ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)
テイラー宛ての手紙2通を孤児院に配達したベネディクトは、まだ文字が読めないテイラーのために代わりに手紙を読んであげました。
1通はヴァイオレットからで、内容は『何か困ったことがあれば、いつでも自分を訪ねてください』。
もう1通はイザベラからで、内容は『これはあなたを守る魔法の言葉です。エイミー、ただそう唱えて』でした。
手紙の内容を聞いたテイラーは号泣してしまい、ベネディクトは困り果てました。
数年後。テイラーは孤児院から脱走し、ヴァイオレットからの手紙の消印を頼りにC.H郵便社にやって来ました。
テイラーはヴァイオレットに「困っていたら訪ねてと手紙に書いてくれたよね だから来た ここで働かせてほしい!」と頼みますが、ヴァイオレットは困ってしまいます。
経営者のクラウディアは「孤児院の人が迎えに来るまでなら良い」と言ってくれたので、テイラーは仕事のお手伝いをすることになりました。
テイラーはドールの仕事よりも配達業務に興味を持ったため、ベネディクトが渋々テイラーを連れて配達をすることになります。
テイラーはベネディクトの仕事の速さに感動し、『師匠』と呼び慕いました。
(配達業務中のテイラーとヴァイオレット ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会)
翌日。今日はヴァイオレットがテイラーと一緒に配達することにしました。
外を歩いていた時、ヴァイオレットはドール学校時代の同級生ルクリアと遭遇し、ルクリアが近々結婚することを知ります。
配達の後、ヴァイオレットは同僚ドールのアイリスとエリカと結婚や仕事の話をして、幸せの価値観は時代と共に変わりつつあることを知りました。
結末と解説・考察は次のページです!
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