映画「闇金ウシジマくん」ネタバレ解説|原作との違いや感想など | 映画鑑賞中。

映画「闇金ウシジマくん」ネタバレ解説|原作との違いや感想など

ヒューマンドラマ(クライム)

裏社会の闇を描いた同タイトルのヒット漫画を実写映画化したシリーズ第1作目。
闇金業者の丑嶋(山田孝之)と、金を借りる債務者をはじめとした周辺人物の様子を描く。
イベントの資金繰りに苦労するイベントサークル『バンプス』の代表、小林純(林遣都)と、出会いカフェにハマる純の幼馴染みのフリーター未來(大島優子)の物語。

制作年:2012年
本編時間:129分
制作国:日本
監督:山口雅俊
脚本:福間正浩、山口雅俊
原作:漫画/真鍋昌平『闇金ウシジマくん』”ギャル汚くん”編、”出会いカフェくん”編、”テレクラくん”編

 

キャスト&キャラクター紹介

丑嶋馨(うしじまかおる)…山田孝之
闇金融屋カウカウファイナンス社長。街の同業者や若者たちから一目置かれている。
借金の取り立て中、突然警察に逮捕される。

柄崎(えざき)…やべきょうすけ
カウカウファイナンス社員。
丑嶋とは中学時代の同級生で、誰よりも丑嶋を慕っている。

高田崎本大海
カウカウファイナンス社員。
元ホストのイケメン。女性客の取り立てを主に担当している。

小川純林遣都
人気イベントサークル『バンプス』の代表22歳、職業は自称オーガナイザー。
『人脈が俺の武器』と豪語する純の携帯には3000件を超えるアドレスが登録されている。
バンプス内の人気グループ『ゴレンジャイ』をまとめようと必死だが、メンバーは全員親が金持ちの大学生で、貧乏な家庭で育った純は彼らのノリについて行けず『お父さん』と呼ばれパシリ扱いされている。
スポンサーになってもらう予定だった猪股が丑嶋に連れ去られ、金がもらえなくなったため丑嶋を恨んでいる。

鈴木未來(みこ)…大島優子(AKB48)
借金まみれの母親と同居している小林純の幼馴染みのフリーター。
本当は母親と離れて暮らしたいと思っているが、事情があって決断できずにいる。
次第に母親から借金の肩代わりをさせられるようになる。

鈴木文江黒沢あすか
未來の母親。パチンコ狂いで丑嶋から金を借りている。
まだ幼い息子がいるが、自分のことに夢中で育児がおろそかになっている。

肉蝮(にくまむし)…新井浩文
ゴレンジャイのメンバー尚也を誘拐した狂暴な男。本名は不明。
一年中モッズコートを着てフードをかぶっている。

根岸裕太(ネッシー)…鈴之助
小林純の幼馴染み。家出少女まいたんを使って美人局で生計を立てている。

(まいたん)…坂ノ上朝美
根岸裕太と美人局を行う16歳の家出少女。

石塚ミノル(豚塚)…手塚みのる
小川純の高校時代の先輩。暴走族『駄威我蛙(タイガー)』の総長でバンプスのケツ持ちをしている。

西尾弁護士金田明夫
闇金撲滅運動に参加していながら、丑嶋が警察に逮捕された際は報酬目当てに力を貸してくれる。

黒岩刑事古舘寛治
丑嶋を逮捕した刑事。暴力的な取り調べをして丑嶋に自白させようとする。

上原ムロツヨシ
広告代理店勤めの小川純の先輩。
女を紹介してもらうなどの見返り目当てで度々純に手を貸す。

猪股岡田義徳
FX長者。過去に闇金から借りた5000円を返さなかったため丑嶋に拉致された。
小林純に資金援助する約束をしていた。

大久保千秋片瀬那奈
元カウカウファイナンス社員。青森出身の元AV女優。
ドラマ版の登場人物で原作漫画には登場しない。

冬美…野口綺奈
未來を出会いカフェに誘った高校時代の同級生。

・その他のキャスト

尚也(ゴレンジャイ、強姦癖)…井出卓也(龍雅-Ryoga-)
隼人(ゴレンジャイ)…ジョーイ・ベニ
春樹(ゴレンジャイ)…森崎ウィン(PrizmaX)
ヒロ(ゴレンジャイ)…花村想太(Da-iCE)
勇太(ゴレンジャイ)…工藤大輝(Da-iCE)
政司(ゴレンジャイ新メンバー)…清水大樹(PrizmaX)
二宮(パーティ主催者)…山下規介
あつ子(カウカウファイナンス受付)…雪子
葉山朋子/モコ(看護師)…希崎ジェシカ
内田(101号室の老婆)…内田春菊
5万円の男(文江の客)…中丸新将
出会いカフェ店長…田窪一世
アキト(未來のバイト先の先輩)…市原隼人
バンプスファンのギャル…橋本マナミ ほか

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小林純(林遣都)のストーリー

ある年の夏。人気イベントサークル『バンプス』代表である小川純の夢は、もっと有名で金持ちになることだった。
成功する上で一番大切なのは『広い人脈を持つこと』と考えていて、今はバンプスをさらに大きく成長させることが目標だ。

純はもうすぐ開催予定の一大イベントのスポンサー探しのため、金持ちが集まるパーティに参加していた。
そこでFX長者の猪股から100万円融資の約束をこぎつけたが、突然会場に現れた闇金融屋の丑嶋柄崎高田に猪股が捕まった。
猪股は過去の極貧時代に闇金融数社から借金していたが、その内の1社には返済せずに踏み倒していた。
踏み倒したのは丑嶋の会社ではなかったが、回収業務を丑嶋が代理で請け負ったのだ。

誰もが猪股から目を背ける中、純だけは追いかけて止めようとしたが、丑嶋は「金は奪うか奪われるかだ。媚びて恵んでもらうもんじゃない」と言い残して猪股を連れ去った。


(通電しているむき出しの電気コードを近づけて猪股を黙らせる丑嶋 引用:https://www.cinemacafe.net

翌日。純はイベント会場を斡旋している男から「ハコ代(場所代)300万円を来週までに前払いしろ」と迫られた。
元は前払い制ではなかったのに、突然支払い期限を早められたのだ。
純は急いで『ゴレンジャイ』のメンバー5人に、1人50万円分ずつチケットを売るように指示した後、幼馴染みの根岸(ネッシー)に相談することにした。

ネッシーは16歳の家出少女・まいたんと組んで美人局で生計を立てている※半グレの若者だ。
※半グレ:暴力団に所属せずに犯罪行為を繰り返す人間のこと
ネッシーは純に金を貸すのは断ったが、闇金業者の『カウカウファイナンス』を紹介してくれた。

純がカウカウファイナンスへ行ってみると、そこに居たのは丑嶋たちだった。
純は50万円の融資を頼んだが、貸してもらえたのは10万円だけだった。

ハコ代の支払い期限日。
純はゴレンジャイに頼んでいたチケットの売り上げ金(50万×5人分=250万と、純の売上げ代50万円で300万になる予定だった)をハコ代にあてようとしたが、メンバーの1人 尚也が待ち合わせ場所に現れず、誰も尚也の居場所を知らなかった。
300万円を用意できなかった純は斡旋業者の男に電話で散々怒られた。
イベント会場を今後貸してもらえなくなるかもしれない程ピンチだったが、ゴレンジャイのメンバーは気にもしていなかった。

ある日の昼間。丑嶋は取り立てのために債務者の女に指定された場所に行くと、近くに隠れていた黒岩刑事ら数人の警察官に取り押さえられ『恐喝罪』で現行犯逮捕された。
丑嶋は警察署に拘留され、黒岩刑事から「複数人から被害届が出されている」と説明された。
丑嶋は黒岩の質問に一切答えず「西尾弁護士を呼んでくれ」と主張した。

面会に来た西尾弁護士は、丑嶋に報酬100万円、成功報酬300万円を要求した。
『成功』とは、被害届を出した全員に被害届を取り下げさせ、前科が付くことなく釈放されることだ。
丑嶋は報酬を払うことを約束し、「柄崎に逮捕されたことを伝えてほしい」と頼んだ。


(西尾弁護士と電話する柄崎 引用:https://www.cinra.net

後日。丑嶋は西尾弁護士から仕事の進捗状況を聞かされた。
被害届を出した人物は5人いて、その内の4人は若い女性で、全員が示談金を要求していること、
残る1人は小川純と言う男で、連絡が全く取れないということだった。
西尾は「示談金を払うと罪を認めたことになり前科がついてしまう。
前科が付かないようにするには、示談金を払わずに被害届を下げさせる必要がある」と説明した。
丑嶋はこのことも柄崎に伝えてほしいと頼んだ。


(拘置所にいる丑嶋 引用:http://higehigemojamoja.blog.fc2.com

その後の柄崎や西尾弁護士の調べで、丑嶋を警察に逮捕させたのは小川純だと判明した。
純はネッシーから「闇金から借りた金は返さなくてもいい」と教わったことからヒントを得て、丑嶋を逮捕させて示談金をせしめる計画を思いついたのだ。
もちろん純は最初に丑嶋から借りた10万円も返す気など無かった。

ある日の午後。純の携帯に、ずっと行方不明だった尚也から着信があった。
純が電話に出ると、相手は尚也ではなく謎の半グレ男、肉蝮(にくまむし)だった。
尚也はこの男に拉致されていたのだ。
男は「こいつが俺の女にひでぇ事しやがった。慰謝料100万円払え!」と純を脅した。
純は断ろうとしたが、肉蝮は「100万、今日の夜8時に持ってこい!
逃げたらお前もこいつと同じ目に合わせてやる!」とさらに脅し文句をつぶやいて電話を切った。
その直後に送られてきたメールの添付画像には、拷問で抜かれた尚也の歯らしきものが写っていた。

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男がかなりの危険人物だと感じた純は、ゴレンジャイの1人に連絡して
「慰謝料100万円を全員で出し合おう!」と提案したが、「それは尚也の自業自得でしょ!こういう時こそお父さんが何とかしてよ」と冷たく断られてしまった。
先輩の上原にも相談してみたが、相手にされなかった。
困り果てた純は、バンプスの※ケツ持ちを頼んでいる地元の先輩・石塚ミノル(通称:豚塚)に相談することにした。
※ケツ持ち:問題が起こった時に解決してくれる人や集団。ほとんどはヤクザか半グレ。
石塚ミノルは地元で暴走族の総長をしている暴力的なサディストで、太っていて色白のため陰で『豚塚』と呼ばれている。
純は元々豚塚に強引に言われて仕方なくケツ持ちをさせて金を毎月支払っていた。
豚塚も危険人物なので本当は関わりたくなかったが、相手が相手だったので最後の手段で相談したのだった。


(豚塚こと石塚 引用:https://twitter.com

豚塚は「解決してやるから、次のイベントの売上金を半分よこせ!」と主張した。
売り上げ金は、既に半額を先輩の上原に支払う約束をしていたため、もう半分も豚塚に取られたら儲けがゼロになってしまうが、少なくとも今はイエスと答えるしかなかった。
切羽詰まった純は『俺には人脈があるから大丈夫!』と気を引き締めて、もう一度ネッシーに助けを求めに行った。

ネッシーは「何度言われても金は貸さない。
金には人間関係を壊す力がある。大体、お前は無理し過ぎだ!」と純を叱った。
この言葉は意外と的を得ていて純が聞くべき内容だったが、純は心の中で悪態をつくばかりだった。

純は仕方なく、ハコ代に充てる予定だったチケットの売上金から100万円を出すことに決め、肉蝮に指定された尚也のマンションのポストに金を入れた。
その後、尚也の部屋の前に行くと、ドアにカギはかかっていなかった。
純は部屋に入って怪しい人物がいないのを確認してから風呂場に行くと、浴槽の中に、結束バンドで手足を拘束され、歯を抜かれた尚也が横たわっていた。
尚也は「警察には言わないで!言ったら殺される!」と怯えた様子で何度も繰り返した。


(肉蝮 引用:https://www.cinemacafe.net

一方、丑嶋は黒岩刑事からのキツイ取り調べに耐えて黙秘を貫き通していた。

黒岩は丑嶋を※壁に向かって立たせつつ、自分はパソコンでゲームをしながら丑嶋が降参するのを待っていた。
※壁に向かって長時間立たせることは拷問の一種で、違法行為です。

同じ頃。被害届を出した女性4人が全員、最近カウカウファイナンスから金を借りた客だったことが判明した。
柄崎と高田は1人ずつ会いに行き、被害届を出した理由を聞きだしてから、半分脅すような形で被害届を取り下げさせていた。
女たちは全員口をそろえて「純君に『今まで借りたお金を返さなくてよくなるし、上手く行ったら示談金ももらえる』と言われたから被害届を出した」と答えた。
こうして無事に4人全員から被害届を取り下げさせ、残るは小林純だけになった。

丑嶋は『警察が事務所をガサ入れして資料を差し押さえられたら終わる(前科がつく)』ということや、「『小川純』自体はただのチャラ男だが、周りにいる奴らが問題だ。
根岸(ネッシー)、塚本(豚塚)に加え、最近は肉蝮にも目をつけられているから、早めに損害金を回収しないと彼らに全部持って行かれてしまう」と西尾から忠告を受けた。
小川純は夢に向かって必死で頑張っているだけなのだが、こういう仕事はきちんと立ち回らないと『金に群がるハイエナ』たちに美味しいとこ取りされてしまう危険があった。
純はゴレンジャイを管理できず、肉蝮が付け入るスキを与えてしまった上に『人脈作り』と称して、見境なく豚塚や根岸のような危険人物と関わりを持ってしまったのだ。

数日後。黒岩刑事はガサ入れをするため部下数人を連れてカウカウファイナンスの事務所へ行ったが、そこはすでにもぬけの殻になっていた。
西尾から忠告を受けた丑嶋が、黒岩が動くよりも先に事務所を移動させていたのだ。

柄崎たちはすでに事務所の引っ越しを終え、柄崎が仮のリーダーとなって指示を出し、通常業務もこなしながら小川純の居場所を探っていた。

その頃。純の携帯に、肉蝮から純の実家の写真が送られてきた。
肉蝮は「あと100万払え!払わないと、お前とお前の家族も、尚也よりもひどい目に合わせてやる。今日中に持ってこい!」とさらに金を要求してきた。

困り果てた純は幼馴染みの未來(みこ)に100万円貸してほしいと頼むと、未來は「1ヶ月位あれば何とかなるかも」と答えた。
だが純は今すぐ金が必要だったため、未來に『売り(売春)』を勧めると、未來は怒って立ち去った。

未來が帰った後、純の携帯に知り合いの女(被害届を出させた1人)から着信があった。
女は「被害届を取り下げる代わりに30万もらったよ!
純君ももし困ってたら、早く闇金の人に会った方がいいよ!」と言うで、純は舞い上がり、すぐカウカウファイナンスに連絡した。

柄崎と高田が純に指定された場所に着くと、純は250万円を要求した。
柄崎はすぐに金を渡して「今日中に被害届を取り下げろ」と命じた。
こうして丑嶋は翌日、警察から解放された。

これで純の所持金は400万円になった。
ハコ代に300万円、肉蝮に100万円支払うのにちょうどの金額だ。
純は『こんなに簡単にもらえるなら、もっと早く闇金から引っ張ればよかった』と思いながらハコ代の支払いに行こうとしていた時、肉蝮からテレビ電話の着信があった。
肉蝮が「追加であと100万払え」と要求するので、純は「本当にもう無い」と断ったが、肉蝮は「払わないと未來に酷いことするぞ」と脅してきた。
怖くなった純は、肉蝮に合計200万円払う約束をしてしまった。

バンプスのイベント当日。
会場には大勢の若い男女に加え、純が目標にしているような若手経営者たちも来ていた。

同じく、会場には招かれざる客であるネッシー、丑嶋たちも来ていた。
目的はもちろんイベントの売上金だ。

丑嶋が純の前に現れると、純は「被害届は取り下げたんだから、もう用はないでしょ?また警察呼んで欲しいわけ?」と強気に追い返そうとした。
丑嶋は「お前と女4人に貸した元金50万に、利息と延滞料で125万。
それと、お前が他から借りてた債務もウチが買い取った。
それが155万と、俺が逮捕されてた間の会社の損害金600万。
合わせて930万だ。とりあえず、今日の売上金は全部いただく」と淡々と告げた。

純は会場に居た豚塚に助けを求めたが、豚塚は相手が丑嶋と知ると踵を返して逃げていった。
豚塚が使えないので、次は肉蝮と丑嶋をケンカさせて、その隙に逃げようと思いつき、肉蝮を挑発するメールを送り付けて会場に現れるのを待った。

数分後、純は肉蝮の姿を初めて目にした。
真夏なのにモッズコートを着てフードも深くかぶっている。
見た目からして明らかに異常者だったので、純は恐怖で足がすくんだ。
そして純の狙いどおり、丑嶋と肉蝮の喧嘩が始まった。
結果から言うと丑嶋の勝利だった。
丑嶋は肉蝮の利き腕の骨を折り、純から手を引くと約束させた。
2人が戦っていた間に純はその場を離れ、売上金を集められるだけ集めて会場から逃げようとしたが、もう少しで会場から出られるという所で丑嶋たちに捕まった。


(逃げようとしていた純を捕まえた丑嶋 引用:https://www.cinemacafe.net

純は車で山奥に連れてこられ、下着姿で木に縛り付けられた。
純は「俺を殺しても何のメリットもないですよね!」と泣きながら訴えると、丑嶋は「蚊ってさ、ちょっと血吸っただけで殺すだろ。そんな感じかな」と答えた。
純がめげずに交渉を続けると、丑嶋は純に最後のチャンスを与えられた。
それは、『3人に電話をかけて、1人でも連帯保証人になってくれる人がいたら解放してやる
というものだった。
純はネッシー、ゴレンジャイのメンバー、最後は実家にかけたが、電話に出ないか断られるかのどちらかだった。
最後の最後に未來から着信があり、純は未來と話をしたが、連帯保証人を頼まなかった。
こうしてチャンスを逃した(放棄した)純は、虫寄せのためのワインを頭からかけられた後、そのまま山に放置された。

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鈴木未來(大島優子)のストーリー

高卒のフリーター鈴木未來は、アパートで母親と弟と3人暮らしをしていた。
未來は高校を卒業してから定職についておらず、週末のみ母・文江が働いているスナックでアルバイトをしている。
母親がパチンコ狂いで借金まみれのため嫌気が差していて、本当は実家から出て自立したかったが、未來には年の離れた幼い弟タケルがいた。
このタケルの面倒を母親があまり見ず(ネグレクト気味)、弟の世話もしているため今の生活を変えられずにいた。
小林純とは幼馴染みで、純に頼まれればチケットを複数購入するなどの手助けもしていた。
街での純の人気者ぶりや、夢を語る姿を見てうらやましく思う一方、自分自身には生きる目標や夢がなく悩んでいた。


(一緒に歩く純と未來 引用:http://miss-maple.jugem.jp

ある時、未來は偶然、高校時代の友人 冬美と再会した。
冬美は高校当時はナチュラル系の大人しいタイプだったが、今は金髪に厚化粧で、露出度の高い服を着て派手なネイルをしていた。
冬美がやたらと羽振りが良さそうなので感心していると、冬美は未來を『出会いカフェ』に誘った。
出会いカフェに行けば、男と食事するだけでお金がもらえるよ!」と言われたが、未来はうさんくささを感じて遠回しに断った。

冬美と別れた帰り、未來は家の近くで丑嶋に待ち伏せされて、文江の借金の金利2万円の支払いをさせられた。
丑嶋が未來に請求した理由は、文江が「娘が払う」と言ったからだった。
未來は、このまま代わりに借金を返済させられるんじゃないかと不安になった。

ある日、未來は文江が買春をしていることを知った。
未來は嫌悪感をあらわにしたが、文江は開き直って「お金になるから、私と一緒に3Pしよう!」と言い出した。
母親の言動に耐えられなくなった未來は家出。毎晩ネットカフェで過ごすようになった。
お金が今までよりも必要になった未來は、冬美に連絡して出会いカフェに行ってみることにした。

出会いカフェは、冬美いわく『男性と一緒に食事をしたり遊んだりすれば、帰りの交通費として男性から3000円~5000円がもらえる』という。
待合部屋に入ると他にも女の子が何人か待機していて、置いてあるドリンクとお菓子は無料で飲食できて、パソコンも自由に使える。
未來が思っていたよりもずっときれいで快適そうな場所だった。
部屋の壁に貼られた鏡がマジックミラーになっていて、向こう側で見ている男性客が好みの女性を選んで指名するシステムで、指名されたら別の個室に通されて10分間2人きりで会話をして、その後にその男性と外に出るか、お断りして待合部屋に戻るか決めることが出来る。
未來はその日の内に何度か指名が入って個室で話をすると、※『割り切り』希望の客が多くて戸惑った。
中には純粋にデートだけを希望する客もいたので、未來はそういう男とは遊びに出掛けた。
※割り切り:金銭の受け渡しのあるセックスのこと


(出会いカフェにいる未来 引用:https://cafe-kirari.com

たまにタチの悪い客もいたがなんとかあしらい、未來はその日、数人の男性と数時間遊んで1万8000円を稼いだ。
この日を境に、未來は出会いカフェに頻繁に通うようになった。
冬美は「売りはやらない」と未來には言っていたが、実際には割り切りで稼いでいた。

数日後。未來は母親に頼まれて借金の金利の3万円を丑嶋に支払った。
普通の客の金利は『10日で元金の5割(トゴ)』だが、ギャンブル狂いの客は金を踏み倒そうとしたり逃げる者が多いため、金利は『1日で元金の3割(ヒサン)』の利息になる。

例えばトゴで1万円借りたら、10日後の金利を含めた借金の総額は1万5000円、5万円借りたら10日後の総額は7万5000円になる。

文江はギャンブルで借金していたので金利はヒサンだった。

未來は丑嶋に「利息は払うけど、元金は母親から取り立てろ!」と怒鳴って事務所から出た。


(文江の借金の金利を払いに来た未来 引用:https://www.oricon.co.jp

その後もしばらくは毎日出会いカフェに行き、夜はネットカフェに泊まる日々が続いていた。
ある日、母親から電話があり「借金も家賃も払えなくなりそうだから帰ってきてほしい」と言われた。
未來はお金の心配しかしていない文江に失望して黙っていると、タケルが文江から携帯を奪い「お姉ちゃん!なんで帰ってこないの?」と必死に訴えてきた。
タケルの声を聞いて心が揺れたが、その後 文江がまた3Pの話をしたため、未來は怒って「私はお母さんとは違う!」と叫んで電話を切った。

数週間後。未來は出会いカフェに通うのをやめ、レストランでアルバイトを始めていた。
時給は780円で、出会いカフェとは稼げる額が全然違うが、毎日充実していた。

未來が最後に出会いカフェに行った時に遊んだ男が、何度も文江に「5万円払うから親子で3Pしよう」と持ち掛けていた張本人だったのだ。
おじさんは5万円を見せて、未來にしつこく3Pをせがんだ。


(3Pおじさんと未來 引用:https://www.cinemacafe.net

未來が断ると、おじさんは「俺が5万稼ぐのにどれだけ働くと思ってるんだ!
お前は簡単に稼いでるだろ、ありがたく思えよ!」と怒鳴ったので、未來は悔し涙を流しながら逃げだした。
未來は『お金の価値、ありがたみや大切さ』を忘れていて、3Pおじさんの件でお金に対する考え方が変わったのだ。

レストランのバイトが終わった後、未來は店の裏で待っていた丑嶋に最後の利息を払った。
母親が元金を完済したので、未來も丑嶋から解放された。

丑嶋は未來から金を受け取ると、またいつもの業務(取り立て)に戻っていった。

主題歌:Superfly『The Bird Without Wings
 
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エンドロール後

『ヤミ金は犯罪です。
電気コードを人の眼に近づけて脅し
借金を取り立てようとしたり、
人にワインをかけて樹海に放置することなども、言うまでもなく、犯罪です。

命に代わる借金はありません。
ひとりで悩まないでご相談を。』

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解説・考察・感想など


(引用:https://ameblo.jp

原作との違いなどを感想を交えて書いていきます!

原作との違い

本作は、原作漫画『闇金ウシジマくん』の単行本4~5巻のストーリー『ギャル男くん』と、13巻の『出会いカフェくん』、15巻の『テレクラくん』が元になっている作品です。
原作漫画と映画版のストーリーの違いを解説します。

まず、小川純が主人公の『ギャル男くん』編です。
こちらのおおまかなストーリーは原作通りで、細かいところが変わっていました。

純の友人ネッシーは、本作ではバンプスのイベントの時にトイレで高田にボコボコにされて病院送りになっています。
そして、豚塚はイベントから帰る途中に肉蝮と遭遇してリンチにあっていますが、原作では、肉蝮に「金持ちを紹介してくれたら解放してやる」と言われた純が、肉蝮にネッシーを紹介し、ネッシーは肉蝮の餌食になって病院に搬送されています。
そして豚塚は肉蝮と遭遇することなく無傷で帰っています

その後、山に連れていかれた純が丑嶋から最後のチャンスをもらって助けてくれそうな人に電話をすることになるシーン。
映画版では、純はネッシーに電話をかけた時、代わりにまいたんが出てお金を請求されていましたが、原作漫画では、純が電話をした3人は誰も電話に出ませんでした。

新井浩文演じる肉蝮、顔の再現度がかなり高くて良かったです!
もう少しマッチョだったらそのものでしたね。

次は、鈴木未來の話です。
鈴木未來という名前やキャラクターは『出会いカフェくん』に登場する人物ですが、ストーリーは途中から別の話の『テレクラくん』と混ざっていて、実は内容もかなりライトに修正されています。

原作の話をざっくり説明すると、『出会いカフェくん』は、18歳無職の鈴木未來が出会いカフェを通じてお金の大切さを学び、事情があってヤクザ集団(半グレだったかも)に捕まった友人のアキトと冬美を助け出し、精神的に成長する という話です。
このアキトは原作では重要人物ですが、本作では市原隼人演じるゲスト出演でチラッと登場するだけになっています。

『テレクラくん』は、ギャンブル中毒の母親と、毒親が嫌で家出してネットカフェに住むことになった19歳の少女の話です。
少女は、中年男(小学校教師)に誘われた『母親との3P話』を金欲しさから受けますが、これをきっかけに病んでいき、次第に違法薬物に依存して壊れていきます。
最後は母親に復讐してきっぱり縁を切り、薬もやめて一人で生きていく決意をします。

一方、少女の母親は主にパチンコのギャンブル中毒で丑嶋から借金していて、再婚相手の夫が少女に性的虐待をしていても「夫を取られた」と嫉妬して辛くあたるような毒親です。
彼女は丑嶋の借金を完済していますが、最後は仕事も家も失ってホームレスになります。
こんな状態になってから、やっと娘にしてきた仕打ちを思い出して後悔しますが、その頃にはもう少女から縁を切られていました。
母親はこれからもずっと、彼女が一番嫌いな『孤独感』から抜け出せません。

まとめると、キャラクターとストーリーの雰囲気は『出会いカフェくん』から、細かい設定は『テレクラくん』から抜き出して軽い感じにまとめてあります。

原作はかなりヘビーですが、気になる方は読んでみてください!

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