映画「帝一の國」あらすじネタバレ・解説|生徒会長選の行方は? | 映画鑑賞中。

映画「帝一の國」あらすじネタバレ・解説|生徒会長選の行方は?

帝一の國 青春
帝一の國

独特な世界観が人気の漫画家 古屋兎丸の学園漫画『帝一の國』の実写化作品。
時は昭和の4月。エリートたちが集う超名門校・海帝高校に主席入学を果たした赤場帝一(菅田将暉)の高校生活における目標は、生徒会長になることだった。
海帝の生徒会長になれば政財界の強力なコネを持つことができ、内閣入りが約束される。
総理大臣が夢の帝一にとって、『海帝の生徒会長』というポストを務めることは最も重要な意味を持っていた。
次期生徒会長候補である先輩の”犬”になって自身の目標を達成しようと決意した帝一は、何とかして先輩に気に居られようと相棒の公明(志尊淳)と共に奮闘する。

制作年:2016年
本編時間:118分
制作国:日本
監督:永井聡
脚本:いずみ吉紘
原作:漫画/古屋兎丸『帝一の國

帝一の國|出演者・キャスト

赤場 帝一…菅田将暉 (幼少時代)…斎藤龍音 / 榊原 光明…志尊淳 / 東郷 菊馬…野村周平 / 根津 二四三…萩原利久 / 大鷹 弾…竹内涼真 / 佐々木 洋介…岡山天音 / 森園 億人…千葉雄大 / 氷室 ローランド…間宮祥太朗 / 駒 光彦…鈴木勝大 / 本田章太…三河悠冴 / 堂山 圭吾…木村了 / 古賀 平八郎…井之脇海 / 赤場 譲介…吉田鋼太郎 / 白鳥 美美子…永野芽郁 (幼少時)…安藤美優 / 東郷 卯三郎…山路和弘 / 川俣 豊治…中村育二 / 赤場 桜子…真飛聖 / スティーブ・レッドフォード(氷室ローランドの父)…チャールズ・グラバー / 野々宮 幸四郎(内閣総理大臣)…榎木孝明
中崎敏、重岡獏、大塚健人、菅原健、松本岳、今野誠二郎、品田誠 ほか

以降はあらすじ詳細でネタバレ含みます。

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あらすじ詳細①起

ある昭和の春の日。
海帝高等学校に進学が決まった赤場帝一(あかばていいち)の夢は、内閣総理大臣になることだった。
中高一貫校である海帝は、多くの政治家や官僚を輩出する超名門校だった。
総理大臣になるための一番の近道は、この海帝高校で生徒会長になり、政治の最大派閥”海帝生徒会長会”に入ることだと言われている。
つまり、海帝高校の生徒会長になることが帝一にとって、絶対に達成しなければならない目標だった。
帝一は入試試験でトップの成績をおさめ、さらに海帝中学時代も生徒会長をつとめていたため、周囲からも”生徒会長に一番近い男”と言われていた。

入学式の日。新入生代表の挨拶を任された帝一は、壇上に続く階段を力強く踏みしめ、はきはきと挨拶を終えた。

帝一は父親は政治家、母親は元ピアニストの家庭に生まれた長男だった。

帝一の父|赤場譲介(あかばじょうすけ)
通商産業省の事務次官。
彼も海帝高校の出身で、当時の生徒会長選ではライバルの東郷卯三郎(とうごううざぶろう)に1票差で敗れて副会長を務めた。
その後 卯三郎は生徒会長会入りを果たし、今は通商産業大臣(譲介の上司)を務めている。
この生徒会長選の結果が大人になった今も出世に影響しているため、譲介は当時のことを現在でも強く根に持っている。
そのため帝一に多大な期待を寄せており、帝一が幼いころから海帝高校の生徒会長になることの重要さを言い聞かせていた。

 

帝一の母|赤場桜子(あかばさくらこ)
譲介の妻で元ピアニスト。
穏やかで優しい性格。

小学生頃の帝一は、出世欲や競争心とは無縁な穏やかな性格で、大好きなピアノのコンクールで賞を総なめにし、それを妬んだ同級生の東郷菊馬と根津二四三からイジメられていた。

 

東郷菊馬(とうごうきくま)
東郷卯三郎の息子で、帝一のライバルの同級生。
情報収集が得意で、陰湿でずる賢い性格。
海帝高校では一年二組のルーム長を務める。

 

根津二四三(ねづにしぞう)
菊馬の相棒の同級生。
ネズミのようにちょこまかと動き回り、小学生の頃から菊馬と一緒に帝一の邪魔をする。
海帝高校では一年二組の副ルーム長。

 

楽譜を奪われてからかわれても、泣くことしかできなかった当時の帝一を助けてくれたのは、同級生の白鳥美美子だった。

 

白鳥美美子(しらとりみみこ)
現在は帝一の恋人。帝一の弾くピアノが大好き。
いじめっ子の菊馬を回し蹴りで追い払うほど強くて正義感が強い。
高校は花園女子学園に通っている。

当時、ピアノばかり弾いていた帝一を良く思っていなかった譲介はある日、帝一を無理やり滝修行に連れ出そうとし、桜子は乱暴な譲介を止めようとして争いになった。
このようなことは日常茶飯事で、帝一がピアノに夢中になると必ず争いが起こるのだ。
この日、帝一は両親の争いに巻き込まれ、ピアノの鍵盤に思いきり後頭部を打ってしまった。
このとき、帝一の中で何かのスイッチが入り、帝一は父の教えに従って『自分の国を作ろう』と決意した。
同時にこの時、『正々堂々』という言葉を帝一辞典(帝一の頭の中の辞典)から削除した。
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海帝高校の入学式が終わった日の夜。
帝一は簡単な変装(コートにサングラス)をして美美子に会うため彼女の家に行った。
変装したのは、海帝高校は男女交際が禁止されているからだ。
帝一が外から小石を投げると、すぐに美美子が自室からベランダに出てきて、糸電話での会話が始まった。
糸電話は、スキャンダルを恐れた帝一が盗聴対策なども考慮して思いついた案だった。
「また帝一さんのピアノが聞きたい」と言う美美子に、帝一は「人はいつか、人生をかけて本気で戦う時が来る。それが大学受験の人もいれば、就職試験の人もいるだろう。でも、僕にとってはそれが『今』なんだ。だからピアノはその後だよ」と答えた。

学校が定めているルーム長選定の基準は
『品行方正であること』、『リーダーシップがあること』、『入学試験の結果が良好であるもの』
とされていたが、実際には寄付金の金額で決められていた。
譲介がしてくれた多額の寄付金により、帝一は無事に担任の川俣先生からルーム長に選任された。
副ルーム長は帝一が決められるため、迷わず榊原公明を指名した。

 

川俣豊治(かわまたとよじ)
一年一組の担任。割と高齢。
赤毛のアンの作者、L・M・モンゴメリの大ファン。

 

榊原公明(さかきばらこうめい)
一年一組 副ルーム長。
帝一の唯一無二の相棒であり、帝一の忠実な側近のような人物。
家が工場のため機械に強く、自作の盗聴器などを作って帝一のサポートをしてくれる。
また、帝一以上に周囲の細かい変化に気が付き、先を予測して帝一に的確なアドバイスをくれる。
可愛いものが好きで、大の猫好き。
見た目は色白で髪型は茶髪のボブと女っぽく、喋り方も少し女っぽい。
海帝中学時代は帝一と一緒に生徒会副会長を務めた。

 

休憩時間。帝一は公明に連れられて、校長室で行われている報告会の内容を校舎の外から盗聴器(公明の自作)で盗聴していた時、一年の生徒たちと仲良さそうに遊んでいる大鷹弾と知り合った。

大鷹弾(おおたかだん)
一年六組ルーム長。
この学年唯一の外部入学生。
外部入学のため学校に知り合いはいなかったはずなのに、弾は入学2日目ですでに六組の大半の生徒たちと親しくなるほど人望が厚く、人気者でカリスマ性がある人物。

 

「大鷹君て、良い人だね」と言う公明の言葉で大鷹に嫉妬した帝一は「ルーム長は皆ライバルだ!」と熱を燃やした。
元々、六組のルーム長は寄付金の額から佐々木という生徒のはずだったが、六組担任の黒坂礼子がクラスの様子を見て、弾に変更したのだ。

その日の放課後。弾が気になった帝一は公明と一緒に弾を尾行したが、すぐに見つかってしまった。
帝一がとっさに「ルーム長同士、親睦を深めたい」と言うと、弾は喜んで彼の自宅に2人を案内した。
その家は、帝一の家とは比べ物にならないほど古くて狭い家だったので、帝一は内心驚いた。
弾は五人兄妹の長男で父親は亡くなっており、母親が女手一つで子どもたちを育てているため、弾は夕飯を作ったり兄妹たちの面倒を見たりして母親の手伝いをしている。
弾の作った夕飯をごちそうになった二人は、弾が海帝高校に入った経緯を知った。
貧乏のため、弾は中学を卒業したら働こうと思っていたが、学校の先生から奨学金制度で学費を払わずに通えるからと、海帝高校の受験を勧められたのだそうだ。
これを聞いて帝一は驚いた。
中高一貫の海帝への外部入学は超難関とされており、しかも奨学金制度を受けるには、その超難問の試験が満点に近い成績だったということになるからだ。

弾の家からの帰り。美美子の家に寄った帝一(変装してない)は、弾のことを「ああいう野心がなさそうな奴が、実は恐ろしく計算高いんだ」と毒づいた。
「帝一君、変わったわね」と悲しそうに美美子が言うと、帝一は「僕は変わったんじゃない、強くなったんだ!」と言い返した。

 

その後、弾と学力勝負がしたいと思った帝一は、担任の川俣に「父のコネでモンゴメリの展覧会を日本で開くよう働きかけます」と提案し、見返りに外部入学試験の問題と回答、大鷹弾の回答用紙を手に入れた。

その日の夜。帝一はさっそく自室にこもり、実際に行われた試験と同じ時間配分でテストを実施し、全て終えた頃には朝になっていた。
採点を譲介に頼み、帝一は気合を入れて結果を聞いた。
結果、総合得点は帝一が弾に2点差で勝利し、帝一は雄叫びを上げた。
譲介は「非公式だが、お前の勝ちだ!」と笑い、「僕は負け犬にはなりたくありません!」と興奮している帝一にビンタを食らわせて「お前は”犬”になれ!そして、勝ち犬になるのだ!」と叫んだ。
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あらすじ詳細②承

海帝高校の生徒会長は、”評議会”での選挙で決められる。
評議会とは、全クラスのルーム長、副ルーム長と各部活動の部長の合わせて六十人で結成されている、各グループのリーダーだけで結成されている会だ。
生徒会長が”次期生徒会長候補”の三名を選び、選ばれた三人だけが生徒会長選挙に参加できる。
帝一が譲介から言い渡された次のミッションは、次期生徒会長に選ばれる人物を見極めて、その人の派閥に入ることだった。
その人物の手助けをして気に入られれば、生徒会長候補に選ばれる可能性が高くなるからだ。
『犬になれ』とはそういう意味だった。

公明はすでに堂山会長に選ばれそうな三人を予測して、帝一に教えてくれた。
二年四組 本田章太、二年五組 森園億人、二年六組 氷室ローランドだ。

 

堂山圭吾(どうやまけいご)
現生徒会長の三年生。
品行方正で全ての生徒を公平に扱う。

 

本田章太(ほんだしょうた)
政治家の家庭に生まれた、生徒会長としては申し分のない人物。
性格はとても優しいが、大人しすぎるのが難点。

 

森園億人(もりぞのおくと)
海帝中学時代から常に成績が学年一位の秀才。
将棋の達人で、現生徒会長 堂山の幼馴染み。
大の負けず嫌い。

 

氷室ローランド(ひむろ)
この時代には珍しいハーフで金髪であることも手伝って、中学時代から異彩を放つ人物。
運動神経がよく体術に長けておりケンカが強く、海帝の生徒を守ってくれる学校のヒーロー的存在。

氷室ローランドを本命だと見極めた帝一は、早速会議の席で氷室を見つめて舌を出し”犬アピール”を開始した。
一方で、自分の派閥に入れる後輩を探していた氷室は、犬アピールをしてきた優等生の帝一と、情報収集が得意な菊馬、人気者の弾に目をつけていた。

後日行われる生徒総会で、帝一は校旗の上げ下げをする”校旗掲揚係”という一番の大役を任せられることになった。
一方で、校旗掲揚係を帝一に取られた菊馬は卯三郎に叱られ、その場で父親に「公衆の面前で帝一を”架空切腹”にしてやります」と約束した。
架空切腹とは、海帝高校生徒会に代々伝わる言葉で、失敗すれば生徒会で干されてしまうことを意味していた。

生徒総会は、堂山会長が全校生徒の前で部活動や委員会の予算承認を行う生徒会の大舞台で、一年生にとっては初仕事の場となる。
生徒総会当日。帝一が任された校旗掲揚は具体的には、校歌斉唱に合わせて校旗を演台中央に降ろし、堂山会長の話が終わると同時に校旗を巻き上げる役割だ。
菊馬は照明、弾は音響の役割についていた。
校歌斉唱が始まり、帝一はシミュレーションを繰り返し行っていたおかげで完璧に前半の仕事をこなし、氷室に褒められてガッツポーズをした。
だが喜びもつかの間、堂山会長のスピーチ中、菊馬の企みで校旗が危険にさらされた。
校旗をつないでいるワイヤーが二四三に切られてしまい帝一はピンチに陥ったが、このとき帝一は弾に助けられ、何事もなく校旗掲揚の仕事を終えることができた。

その後の反省会で、氷室は帝一を抱きしめて褒め、持ち場を離れていた菊馬と弾を叱った。
氷室が居なくなった後、帝一は弾にお礼を言い「この借りは必ず返す」と約束した。
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半年後。堂山から発表された生徒会長候補の三人は、帝一と公明の予測通り、本田章太、森園億人、氷室ローランドだった。
直後の決意表明で、本田は緊張でしどろもどろに終わってしまった。
森園の決意表明
「僕は能力主義で評価する。部活動については、前年度で好成績を収めた部に予算を増やすこと、好成績が収められなかった部にも、新入生の能力を加味して”期待予算”を計上します。生徒会においては、現在の”指名制”を撤廃して”立候補制”にし、投票は全校生徒で行うものとする」
つまり、生徒会長選においては全生徒に投票権を与えて、生徒会内の派閥をなくすということだ。
森園の決意表明に全員が驚いた。
弾は森園の意見に共感し、菊馬は「派閥をなくすなんて机上の空論だ」とつぶやいた。

氷室の決意表明。
「今までは部活動の予算を全ての部に公平に配分してきたが、これからは運動部の予算を大幅に増額し、スポーツにおいても海帝高校の名を全国にとどろかせたい!そして、森園候補の完全民主化は断固阻止する!聞こえは良いが、海帝の歴史・伝統を勝手に変えることは、後世に対して無責任である!」
帝一・菊馬、その他大勢は氷室の決意表明に大きな拍手を送った。

評議会が解散した後、帝一は弾を氷室の派閥に誘ったが、弾は「政治に興味ないし、森園先輩も捨てがたい」と断った。

こうして生徒会長選挙が始まり、帝一、菊馬は氷室の派閥に入り、弾は森園に共感は示したものの、誰の派閥にも属していなかった。
後日行われた海帝新聞による世論調査では、氷室ローランドが圧倒的に支持されているという結果が出て、帝一たちは歓喜した。

帝一はもうじき開かれる海帝祭の開会式の演出を、菊馬は閉会式の演出を任された。
開会式では帝一が考えた、ふんどし一丁で太鼓を叩く”裸太鼓”の演出を、氷室たちと運動部の部長たちを集めて行われた。
氷室の派閥の生徒会員は全員参加したので、帝一、公明、菊馬もふんどし一丁で太鼓を叩いた。
裸太鼓は失神する女子も出るほど大成功だった。
帝一の狙いは、太鼓の練習を重ねて氷室と部長たちの結束力を強めることで、これも帝一の思惑通りになった。

開会式の後、氷室は帝一の尻をピシャリと叩いて開会式の演出を褒めた。
氷室が大鷹弾も自分の派閥に入れたいと帝一たちに話すと、帝一は自分が知っていた弾のことを全て氷室に喋り、弾の家庭事情を知った氷室はさっそく森園たちと将棋をしていた弾を呼び出した。

氷室の父親の会社は、貧困者を救済する財団を持っていた。
父親に頼んで弾の家の救済措置を申請してやる代わりに、自身の派閥に入るようにと弾に取り引きを持ち掛けた。
氷室の話を承諾しない弾にしびれを切らした帝一は、弾に追い打ちをかけるようにさらに取り引きを持ち掛けた。

帝一「すごく良い話じゃないか!その次の生徒会長に僕がなれば、弾、君は副会長にしてやる!副会長は、有名私立大学の推薦がもらえるんだぞ!」
弾「俺は何かと引き換えに投票するつもりはない。行きたい学校にも自分の力で行く」
帝一「格好いいじゃないか。だが、本気で言っているんだとしたら、とんだお馬鹿さんだ」
弾「それを馬鹿と言うなら、俺は馬鹿でいい!」
帝一「…残念だな。いずれ生徒会長になった僕と口もきけなくなるぞ!」
弾「帝一 … 俺はお前を友達だと思っていたんだがな」
帝一「友達?僕はそんな風に思ったことは一度もない!」
氷室「考えろよ、弾。俺の名前を書くだけで、親孝行が出来るんだ」

怒った弾は氷室を殴り、周りは騒然とした。

弾「正直、甘い誘惑に俺はグラついた。だから後戻りできないように殴ったんだ!決めた。俺は森園派につくことにする!取り引きを持ち掛けるあんたなんかを生徒会長にしたくねえ!」

こうして弾は森園派につき、森園を生徒会長にすることを決意した。
氷室は怒りに震えて弾を殴ろうとしたが、副ルーム長の駒光彦に止められて何とかその後は何事もなく終わった。
帝一は突然目の前で起きた暴力に驚いて腰を抜かし、公明に支えてもらって弾と氷室を眺めるだけだった。

 

駒光彦(こまみつひこ)
氷室のクラスである二年六組の副ルーム長。
幼いころ、いじめられっ子だった駒は氷室に喧嘩を教えてもらい、救われた過去がある。
氷室とはそれ以来の親友。

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あらすじ詳細③転

氷室と弾の事件の後。菊馬は「こうなったのは、帝一が弾を挑発したからです」と氷室に吹き込み、さらに、帝一の父親と氷室の父親に確執があることも氷室に明かした。
帝一と氷室は今までお互いに気付いていなかったが、氷室の父親は世界最大の外国車メーカー HM社の日本支社長で、自社製品を日本に持ち込もうと奮闘している最中だった。
一方で”日本車優遇措置法”を成立させようとしている譲介は、外国車メーカーの日本参入を拒絶している。
つまり2人は犬猿の仲だったのだ。
これを知った氷室は激怒し「帝一め、雑巾のように使って捨ててやる」とつぶやき、情報をくれた菊馬を褒め、ご褒美に菊馬を抱きしめた。

同じころ、自宅で落ち込んでいた帝一も譲介から、譲介と氷室の父との話を聞いてショックを受けていた。
「お前は、捨て犬になる」と譲介から宣告されて帝一は崩れ落ち、そのまま切腹しようとした。
譲介が刃物を取り上げると、帝一は「僕は生徒会長に、総理大臣になれなければ、生きてる意味が無いんです」と泣き崩れた。
そんな帝一に譲介は「残された道は一つしかない」と、あるアドバイスをした。

海帝祭の閉会式は、菊馬が父親に頼んで用意してもらった花火師による花火大会で幕を閉じた。

翌日。氷室が帝一を捨てると言っていたのを盗聴・録音していた公明が帝一に聞かせた。
昨日 父親と話してこれが想定内だった帝一は、譲介のアドバイス通りに動くことを決意し、公明にも打ち明けた。

帝一「決めたよ、公明。僕は修羅の道を行く。森園派に入って、氷室を叩き潰す!」

氷室に決別状(お別れの手紙)を出した帝一は、公明と一緒に森園の所に乗り込み、選挙戦が始まったころ帝一が森園のことを『あんなやつは将棋の”歩”だ』と言ってバカにしたり、弾のプライベートを氷室にバラしたことを土下座して謝罪し、森園の派閥に入れてもらえることになった。
この時、戦略として帝一は次期生徒会長候補の本田と、本田のクラスの副ルーム長も連れて来ていた。
本田は「森園君を応援する」と会長選を辞退して森園派に入り、会長選は森園と氷室の2人だけの戦いとなった。

運動部の票をほとんど網羅した氷室たちは、森園に圧倒的勝利をしようと文化部にも目をつけた。
氷室は菊馬の入れ知恵で、文化部の部長たちに実弾(賄賂)を渡し始め「俺に票を入れれば、来年から活動費を増額してやる」と約束して回った。
だが、氷室がしていた約束は実現がとても困難なもので、ウソをついて回っているようなものだった。
※氷室が部長たちに言って回ったことを全て実現するには部活動の予算そのものを増やさなければいけないが、それを先生たちに交渉することは歴代の生徒会長たちでもできなかったこと。
さらに賄賂の金の出どころは、これも菊馬の知恵で、学校に出入りしている業者を「来年から業者を変える」と脅してもらった金だった。
氷室の行動に疑問を持った駒は氷室のやり方を責めたが、氷室は「あともうちょっとだから」と駒をなだめた。

氷室が実弾作戦をしていることを知った帝一も、数字欲しさに実弾で対抗しようと考えた。
譲介に金を無心に行くと、譲介は「金は災いをもたらす」と実弾に反対し、帝一に※彰義隊が新政府軍に負けた理由が”旗”だったことを挙げて『森園派を官軍、氷室派を賊軍というイメージを植え付けろ』と帝一にアドバイスした。
※彰義隊:1868年に結成された旧幕府軍(江戸幕府軍)の部隊。新政府軍(明治政府軍)にたった一日で撃破された。
新政府軍は戦陣に錦の御旗(天皇軍の旗)を掲げて、自分たちが官軍(天皇・朝廷に属する正規の軍隊)であり、彰義隊が賊軍(反乱軍)であるという印象を植え付けたのだという。
帝一は、美美子に実弾のことを話したとき、美美子が「賄賂をもらった人は、やましい気持ちを抱えてるはず」と言っていたのを思い出した。
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その後、氷室が文化部に賄賂を渡したことが運動部に広まり、運動部の生徒たちが「俺たちはもらっていない」と氷室に抗議にやって来た。
氷室は仕方なく、抗議に来た生徒たちにも金を渡した。
だが抗議は放課後になっても止まず、金を求めて次々にやって来る生徒たちに困った氷室は、実弾をやれと言い出した菊馬に「何とかしろ」と言ったが、菊馬にもどうすることもできなかった。
ちょうどその時、帝一は森園派の主要人物8人を集めて校庭で校旗を掲げ、マイムマイムの曲を流して踊り始めた。
曲が聞こえ、校庭を見た氷室は「負けるからヤケになってる」とバカにしたが、その輪はどんどん大きくなった。
幼い頃から染みついているマイムマイムのメロディに、生徒たちは踊らずにいられなくなったのだ。
大きくなった輪の中央に森園が立ち、踊っている生徒たちを見つめた。
森園を中心とする輪に加われないのは”氷室から賄賂をもらい、後ろめたさを持っている者たち”だった。
”賄賂による後ろめたさ”を突いたこの作戦は、後に『マイムマイム事変』と呼ばれ語り継がれた。
氷室に金をたかりに来た生徒たちは、森園のマイムマイムを見てトボトボと氷室の前から立ち去った。
この頃、氷室の様子を見ていた駒は、票固めのみに執着する氷室に愛想をつかしていた。

その後の海帝新聞の世論調査で、森園と氷室は互角に並び、帝一たちは大喜びした。
森園は帝一を「マイムマイム作戦のおかげだ」と褒め、帝一は森園にひざまずいた。

その日の夜。危険を感じて卯三郎に助けを求めた菊馬は、帝一にしてやられたことを叱られた。
卯三郎は「親子共々、調子に乗りやがって」と怒りに震えた。

ある日、帝一は高級料亭の個室で美美子とデートした。
個室だったら誰かに見られる心配がないからだ。
隠れてデートするのが不満だった美美子は「そんなに総理大臣になりたい?私は帝一君のピアノが聞きたい」と文句を言った。
帝一は「大事な選挙の前にピアノの話はするな!」と怒鳴ってしまい、美美子は帰ってしまった。

翌日。美美子と喧嘩をして傷心していた帝一の元に担任の川俣が血相を変えてやって来た。
譲介が収賄の容疑で逮捕されたのだ。
これは卯三郎が赤場親子に仕返しにと企んでやったことであり、譲介は賄賂を受け取ったことは一度もない。
”日本車優遇措置法”のことで譲介が卯三郎の言うことを聞かなかったため、見せしめとして逮捕されたのだ。

譲介の面会に行った帝一は、譲介に「何でいつも僕の邪魔をするんだ!」と怒鳴った。
父親が逮捕されたと生徒たちが知れば、帝一が応援している森園のイメージが悪くなるからだ。
帝一は「誰にも邪魔されずにピアノを弾くために総理になると誓ったのに、これじゃいつまでたってもピアノが弾けないよ」と、譲介の前で本音を明かし、涙を流した。
帝一はピアノで頭を打った時に自分の国を作ると誓った日から、一度もピアノを弾かずに我慢していたのだ。
譲介は帝一の言葉に驚き、それから何年もピアノを我慢し続けて苦労していたのだと知り、帝一に頭を下げた。

生徒会長選挙の日。帝一は全てを諦めて学校を休んで部屋に閉じこもっていた。
弾と公明が帝一の自宅に来て、帝一を投票させるため(帝一も森園の貴重な一票なので)選挙に連れていこうとしたが、弾が何を言っても帝一は動かなかった。
弾と公明が諦めて学校へ戻った後、帝一の様子を公明から聞いた美美子が帝一の部屋に来て、帝一にビンタした。

美美子「自分の国を作るんでしょ!あの二人にもいっぱい助けてもらったんでしょ?なら帝一君も助けてあげなきゃ!」

帝一は美美子の言葉とビンタでやる気を取り戻した。
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あらすじ詳細④結

帝一が学校に来ることが先に菊馬に知られ、菊馬は二四三に不在者投票を頼んで席を外した。
帝一と美美子が学校にたどり着くと、二人の前に、少しでも森園の票を削るために帝一に投票させまいと菊馬が待ち構えていた。
菊馬は帝一と美美子が付き合っていることを知ると「父上に頼まなくてもスキャンダルだけでいけたな」とつぶやいた。
この言葉で譲介の逮捕が菊馬の仕業だとわかった帝一は、菊馬と殴り合いの喧嘩になった。
選挙結果を待っていた生徒たちが、帝一と菊馬が喧嘩をしていることに気が付いて2人の周りに人だかりができた。
菊馬は「俺はお前のせいで、いつも家では怒鳴られっぱなしだった!お前は成績も一番、ピアノも一番、おまけに美美子まで…お前に俺の気持ちがわかるか!」と怒鳴った。
帝一は「家で自由にピアノも弾かせてもらえなかった俺の気持ちがわかるか!」と言い返した。

その頃、生徒会室では投票が開始されていた。
1人ずつ壇上に上がって名前を書いた投票用紙を渡すと、結果がその場で読み上げられるという形式だった。
部長たちの投票から始まり、当初は氷室が優勢かと思われたが、氷室が固いと踏んでいた人物(実弾を渡した人)の中にも森園に投票する者が現れ、ほぼ互角の争いとなっていた。

次は二年生が投票する番になった。
この時、氷室の相棒の駒が森園に票を入れたことで、一同が騒然とした。
氷室は動揺し、慌てて駒を問い詰めると、駒は「俺に喧嘩を教えてくれたヒーローはもういない。お前は生徒会長になっちゃいけない」と言うと、キレた氷室は駒を殴った。

最後は一年生の番だった。
帝一はまだ生徒会室に到着しておらず、棄権とみなされてしまった。
弾の投票で最後になり、全員が弾は森園だと思っていたが、弾が提出したのは白票だった。
何も言わず席に戻ろうとした弾に、堂山会長が理由を聞いた。

弾「個人的には森園先輩が好きだけど、好き嫌いで決めていいのかわからなかった。ここに入学したとき、全員お坊ちゃまで悩みも何も無さそうに見えたし、生徒会なんてお遊びだと思ってた。でも違った。みんな一生懸命、何かと戦ってるんだってわかった。俺はまだ、何かを決定できる器じゃねえ」

弾は森園に白票を出したことを謝ると、森園は「謝る必要ないですよ。僕の方こそ、政治に興味無いって言ってたのに巻き込んじゃってすいません」と弾に謝った。
弾が白票だったことで氷室と森園の票は同数になり、決定権はルールに従って堂山会長に委ねられることになった。

堂山は氷室に「お前がいなかったら俺は生徒会長になれなかっただろう。感謝しているが、お前の排他的な選民思想は危険だ」と言った。
氷室は堂山に泣きついて慈悲を求めたが、堂山の意見は変わらなかった。

堂山「1人の絶対的な力を持つ男と、すべての駒を使って王手を目指す男、どちらが会長にふさわしいかは考えるまでもない」

そう言って堂山は森園を指名し、次期生徒会長は森園億人に決定した。

選挙が終わった頃、帝一は倒れて気を失っていた。
立っていたのは菊馬だったが、見かねた美美子が菊馬に回し蹴りを食らわせてとどめを刺すと、周りで見ていた男子生徒たちは湧いた。
やがて帝一が意識を取り戻すと、美美子は「よくがんばったね!」と褒め、帝一は少年のように笑った。
その直後、選挙のことを思い出した帝一が生徒会室を見ると公明が現れたので、帝一は美美子を放り出して公明の元に駆け寄り、2人は抱き合った。
公明から森園が勝ったことを聞き、帝一は大喜びして公明を抱き上げ、二人の抱擁を見た美美子はふてくされた。

生徒会長になれなかった氷室は絶望し、学校の屋上から飛び降りて自殺を図った。
地面に落ちた氷室に駒が駆け寄ると、地面にはマットが敷いてあり、すぐに氷室が息を吹き返したので見ていた全員が一安心した。
森園が負ければ帝一が自殺するかもしれないと思った公明が、帝一が死なないように校舎の周囲にマットを敷いていたのだ。
氷室が「俺たち、友達だよな?」と聞くと、駒は「当たり前だろ。次は別のてっぺん目指そう。てっぺんは星の数ほどあるよ」と答えた。
誰かが呼んだ救急車に氷室と菊馬が乗せられて搬送された。
氷室が起こした自殺未遂はマスコミなどに大きく取り上げられて問題となり、生徒会長会という派閥自体が解体された。

それから一年が経ち、帝一の年の生徒会長選挙が始まった。
森園が生徒会長になって、会長選挙は立候補制になり、全生徒による投票で決められることになっている。

帝一は学校で流す自己PRビデオで「みんなのために働くみんなの犬、赤場帝一に清き一票を」という言葉で撮影を終えた。
※オープニングで帝一が1人で喋る場面とつながっている。

帝一のライバルとなる他の候補者は、東郷菊馬と大鷹弾だった。

その頃、譲介はようやく釈放されて、妻の桜子が迎えに来ていた。
迎えの車には野々宮総理大臣が同乗しており、譲介に「裁判は任せておけ」と言ってくれた。
譲介が逮捕されて家宅捜索が入った際、帝一の部屋で見付けた公明の作った盗聴器を譲介は総理に渡しており、卯三郎の数々の不正が総理の知るところとなったので、裁判に勝つのは確実だった。

会長の森園、副会長の氷室が見守る中、全校生徒による選挙が始まった。
選挙は、区切られた区間の中に候補者が立ち、生徒たちは投票したい人物の区間に立つという方式で行われた。
父親の不祥事も影響して全く票が集められなかった菊馬は、二四三と一緒に「お前が上にいないとイジリがいがない」と帝一に票を入れた。
菊間と二四三の票で、弾に1票差で勝つことが確定しそうになったとき、帝一は自身の票を弾に入れることを決め、弾に勝利を譲った。

帝一「これで借りは返した。この学校を変えられるのは君のような人間だ。僕はお前にいっぱい助けてもらったから、今度は僕が助けたいんだ。それに、僕はピアノが弾ければそれで良い」
弾「ありがとな。お前は副会長になって俺を支えて欲しい。あと、俺の就任式でピアノ弾いてくれよ!」
帝一「喜んで!」

帝一と弾のやりとりに全校生徒が拍手を送り、森園は「赤場君、成長したね」と微笑んだ。

弾の就任式の日。帝一は公明と一緒に国会議事堂を見に来ていた。
「総理になるのはもう諦めたの?」と聞く公明に、帝一は「”諦める”という言葉は、帝一辞典から削除済みだ」と答えた。
さらに、帝一は公明だけに、選挙で弾に勝ちを譲った理由も打ち明けた。
実は、菊馬は帝一に投票したと見せかけて、タイムリミットぎりぎりに弾の方に移動しようとしていた。
それに気付いた公明が帝一に教えると、負けを悟った帝一は急いで弾に勝利を譲る決断をしたのだ。
そうして菊馬の出る幕をなくし、ただ『負ける』より『勝たせてやる』では意味が違うし見栄えが良いからと、決めたことだった。

就任式で、帝一はリストの『ため息』と、ローデの『マリオネット』を披露した。
弾は帝一のピアノの腕に感心し、菊馬は公明に2曲目のタイトルを聞いた。
公明が「マリオネット(操り人形)だよ。帝一の一番好きな曲」と答えた。
帝一はマリオネットを弾き終えると同時に「君たちのことだよ」とつぶやいた。

エンドロール:美美子がギターを弾きながら踊っている。

主題歌:クリープハイプ『イト
オープニングテーマ:FLATBACKER『ハード・ブロウ

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コメント

  1. mofumuchi より:

    管理人感想。
    原作漫画は中途半端に読んでますが、かなり忠実に再現してると思います。
    帝一(菅田将暉)と譲介(吉田鋼太郎)のやり取りがいちいち面白かった。特に試験結果発表のシーン。
    ほのかに漂うBL感もこの作品の見どころです!
    菅田将暉と吉田鋼太郎の演技は、なんというか潔くて好きです!

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