映画「億男」解説考察③主要キャラそれぞれにとってのお金とは? | 映画の解説考察ブログ

映画「億男」解説考察③主要キャラそれぞれにとってのお金とは?

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億男 ヒューマンドラマ

映画『億男』のあらすじ紹介、解説・考察をしています!
「それぞれにとってのお金とは?」について書いています。

鑑賞済みの方のための記事です。まだ見ていない方はネタバレにご注意ください。

億男

制作年:2018年
本編時間:116分
制作国:日本、モンゴル
監督:大友啓史
脚本:渡部辰城、大友啓史
原作小説:『億男』川村元気 著
主題歌:『話がしたいよ』BUMP OF CHECKEN
出演者:佐藤健(大倉一男)、高橋一生(古河九十九)、黒木華(大倉万左子)、北村一輝(百瀬栄一)、藤原竜也(千住清人)、沢尻エリカ(安田十和子)、池田エライザ(あきら)、木村了 ほか

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解説・考察・感想など!

それぞれにとってのお金とは?

億男

主人公の一男はバイカムの元重役3人に会い、それぞれのお金に対する価値観を学びます。
バイカムの元重役や一男はお金のことをどう考えていたのかしらと思ったので振り返ります。

まず、一男が見出したのは『お金で性格が変わる人は沢山いて、変わった原因はお金が持つ力のせいだと思い込んでいるが、本当は自分を変えたのは自分自身だ』ということです。

九十九が見てきたバイカムの元重役はお金によって変わってしまった人々です。
一男が会った百瀬、千住、十和子は『変わった後』の姿でしたが、
九十九は3人のビフォーアフターを知っています。

特に百瀬と千住はバイカムを起業したばかりの当時は見た目がまともだったので、それぞれが夢や信念を持って日々努力しながら働いていたんだと思います。

その判断材料が口調と見た目でしかほぼわからなかったので、
個人的にはもう少し百瀬と千住のビフォーアフターを詳しく描いてほしかったです。

謎の女だったあきらは主要キャラではなかったですが、彼女にとってお金は『男の良し悪しを測るためのもの』でした。
それは、彼女がアドレス帳の名前欄に「億男」「雑魚」と振り分けていることから判断できます。

ちなみに、本作の主要キャラの名前には全員数字が入っていますよね。
一男、万左子、百瀬、千住、十和子はわかりやすく、まどかはひらがなですが、漢字に直すとしたら「円」です。

百瀬にとってのお金は『実体の無いもの』です。
百瀬が一男にかけた言葉は『お金は実体があってもなくても、お前の頭の中を出たり入ったりした。お金とはそういう物』でした。

また、百瀬はお金の力を利用して一男とあきらをもて遊び『お金は実体が無い』ことを証明していました。
後にあきらが「百瀬さんは会社が上手くいってないらしい」とも言っていたので、それが事実だとしたら、百瀬は恐らく競馬場のビップルームにいただけで、本人も実は競馬はしていなかったのかもしれません。

じゃあ百瀬は何をしていたのかということになりますが、
ただの息抜きか、金持ち気分に浸るため(または周囲に金持ちだと思わせるため)にあの場にいたか、
ビップルームで誰かがお金儲けの話を持ってくるのを待っていたのかもしれません。

千住にとってお金は『誰もが信仰する宗教のようなもの』でした。
その価値観を象徴していたものが『ミリオネア・ニューワールド』です。
作中では特に語られていませんが、原作では、千住が『ミリオネア・ニューワールド』を立ち上げたのは脱税目的だったと書かれています。

一番金を崇めていたのが千住だったわけですが、彼には愛人(?)と子供が何人もいて、彼女たちを養うためにもお金がたくさん必要なのかもしれません。

十和子にとってお金は『安心感』そのものでした。
バイカム売却で手に入れた10億円を、狭い団地住宅の一室の壁と床にびっしり入れて保管していました。

一男にとってお金は、最初は『家族を取り戻すために必要なもの』でした。
百瀬、千住、十和子、九十九と接して一男はお金のことを知り、万左子にも「変わった」と指摘されて、お金に翻弄されていた自分に気付きます。

そして九十九との再会と万左子との別れを経て、一男は初心に返り、お金にとりつかれる前の自分を取り戻しています。
九十九に3億円を帰してもらった後に一男が最初に買ったのは『娘の自転車』だったので、一男にとってのお金は『愛する人に喜んでもらうために使うもの』だと考えたのでしょう。

最後に九十九にとってのお金は難しいですが、『芝浜』の真似をしていたことから
お金に魅入られてはいけないが、感謝を忘れてはならない』と考えていたのではないでしょうか。

 

感想~


(引用:https://www.club-typhoon.com

シリアスめな内容だったぶんツッコミどころが沢山あるのが気になって仕方ない作品でした(笑)

まず、佐藤健が妻子持ちの男に全く見えません。

次に、パーティーの翌朝、床に一万円札が何枚も散らばっていたことがあり得ないと思いました。
絶対に誰かが全部拾って帰ると思います。
ばら撒く用のおもちゃのお札だったのでしょうか。。

そして、初対面で突然携帯奪って勝手にライン交換して「消したら殺す」とか言う人は頭おかしい人にしか見えません。

北村一輝は『変人っぽさ』と『胡散臭さ』を出したかったのかなーと思いますが
明らかにヅラと付け髭だし、お腹も妊婦体験の時に着けるやつ入れてる感じで不自然だし、
何というかイケオジに何ちゅー格好させとんねんと思って見てました(笑)

藤原竜也は安定感はありましたが、
アドバイザーの時と教祖の時とで活動名は一緒なのに
わざわざ外見を変えていた意味がわかりませんでした。

最後に一男があっさり九十九を許しちゃうのも、盗まれてすぐの時に警察に行かないのも違和感でした。
もし私が同じ目にあったらすぐ警察に駆け込むと思います。

そもそもストーリーの要だった『芝浜』もどんな話なのか説明が無いので、私みたいに落語を全然知らない人にとってはわかりづらい。。

というか『あなたにとってお金とは何?』と問いたいのはわかるんですが、
登場人物全員がお金持ちだし普通の人があまりしない体験をしてきたような人ばかりで
『お金持ちが考えるお金とは』みたいな考え方しか出てこなくて、共感できるような要素があまりなかったです。

文句ばかりつけてしまいましたm(__)m

佐藤健のオーラの消し方はさすがだなと思いましたし、
お札を入れると何度も返って来る牛丼屋の券売機も良い味出してましたし、
登場人物たちの価値観は置いといて、観終わった後にお金について考えさせられたのもあまりない作風で新鮮でした。

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