「愛のむきだし」ネタバレ解説|ユウ、ヨーコ、コイケに関する疑問を考察 | 映画鑑賞中。

「愛のむきだし」ネタバレ解説|ユウ、ヨーコ、コイケに関する疑問を考察

ヒューマンドラマ

映画「愛のむきだし」の解説、考察をしています!

一途な盗撮王子が愛する人を追いかけ続ける約4時間にわたる長編ノンフィクション映画。
映画『冷たい熱帯魚』、『地獄でなぜ悪い』の園子温が監督、脚本、原案を手掛けた。

制作年:2009年
本編時間:237分
制作国:日本
監督・脚本・原案:園子温

キャスト&キャラクター紹介

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(引用:https://www.pinterest.jp

本田ユウ西島隆弘(AAA)
幼いユウ…川村悠椰

クリスチャンの家庭に生まれた男子高校生。
母親を幼い頃に亡くしている。
神父の父親に罪の告白をさせられ続けた結果、罪を作ることがライフワークとなる。
「罪が作りたい」と話して周囲に変態認定される。

 

 


(引用:https://internet-frontline.com

尾沢洋子(ヨーコ)…満島ひかり
幼いヨーコ…山内菜々

ユウが一目ぼれした女子高生。
ユウの父テツの恋人カオリの連れ子だが、カオリと血縁は無い。
父親から日常的に虐待を受けて育ち『男』と『家族』を忌み嫌っているが、ニルヴァーナのカート・コバーンだけは大好き。
偶然出会った謎の女・サソリに一目ぼれする。

 

画像
(引用:https://twitter.com

コイケアヤ安藤サクラ
幼いコイケ…寺本月夜

新興宗教ゼロ教会の地区リーダー。通称コイケ。
セキセイインコを飼っている。
クリスチャンの父親から暴力、性的虐待を受けて育った。
ユウをゼロ教会に引き込むためにヨーコに近づく。

 

ユウの母…中村麻美
本田テツ(ユウの父親)…渡部篤郎
カオリ(テツの恋人)…渡辺真紀子
スーパーの店員…須田邦裕
タカヒロ(ユウの悪友)…尾上寛之
ユウジ(ユウの悪友)…清水優
先輩(ユウの悪友)…永岡佑
暴走族のリーダー…ジェイ・ウェスト
暴走族の幹部…綾野剛
タカヒロの姉…岡田ひとみ
ロイドマスター…大口広司
ロイドマスターの弟子…山中アラタ、岩本淳也
クミ(コイケの部下)…広沢草
ケイコ(コイケの部下)…玄覺悠子
ゼロ教会の男、コイケの部下…田崎敏路
絵を買わされる客…倉本美津留
コイケの父…板尾創路
コイケの同級生…落合扶樹(現:落合モトキ)
洋品店のおばさん…山野海
立てこもり犯の女子高生…高橋あゆみ
ゼロ教会の先生… 宮台真司
クラブのバー店員… 深水元基
ヨーコの父親…堀部圭亮
ヨーコの父の女…友倉由美子
神父…大久保鷹
司教…岡田正
ユウの担任…山中敦史
教頭…越村公一
x(BUKKAKE社に面接に来た男)…なすび
BUKKAKE社社員…岩松了
BUKKAKE社イベントの司会者…Q-TARO
爆弾男…田中慎吾
懺悔に来た人…川屋せっちん、矢崎まなぶ
救済会の神父…吹越満、荒谷清水、鈴木良一
ミヤニシ(ゼロ教会の先生)…古屋兎丸
ゼロ教会本部の受付…川村歩惟
ヨーコの親戚…松岡茉優、高瀬アラタ、はやしだみき
AV女優…紅音ほたる 他

 

あらすじ紹介

ユウの生い立ち


(引用:https://last-scene.net

本田ユウ(西島隆弘)は小学生の頃に大好きだった母親(中村麻美)を亡くした。
母の死後、父親テツ(渡部篤郎)は神父になる決意をして聖書を読みふけるようになった。

ユウが中学生になった頃にテツが晴れて神父になると、2人は住居付きの教会に引っ越した。
神父になったテツの説教は面白く、やがて教会はテツの説教を聞きに来る信者であふれるようになり、2人は楽しい毎日を送った。

そんなある日。露出度の高い派手な女カオリ(渡辺真紀子)が教会に現れた。
彼女はテツに一目惚れして、毎日のように教会に押しかけては猛アタックした。
テツは彼女の熱意に負けて付き合い始めると、徐々にユウに無関心になっていった。

聖職者の結婚は禁じられているため、テツは教会から少し離れた場所に家を借り、周囲に隠れてカオリと暮らすようになった。
ユウは父親を奪ったカオリが大嫌いだったので、3人で暮らすのは最悪の気分だった。


(食卓を囲むユウ、テツ、カオル 引用:https://tsutaya.tsite.jp

2人の交際開始から約3か月後。
テツが交際を隠し続けることに怒ったカオリは他に男を作って出ていってしまった。
テツは精神的ダメージから性格が一変して、表情は常に険しくなり、不気味で恐ろしい説教をするようになった。
ユウはカオリが出ていって心底ホッとしていたが、テツの性格が変わってしまったことに戸惑った。

ある日を境にテツはユウを懺悔室に呼び、毎日『罪』の告白を求めるようになった。
罪を言わないと解放してもらえないため、ユウはやがて懺悔するための『罪』を探しながら生活するようになった


(テツに懺悔させられるユウ 引用:http://miyabiyama.cocolog-nifty.com

そんな毎日が続き、ユウは高校生になった。
テツの性格は悪化していて、ユウに「お前はどんなに頑張っても悪い子だ」などと言うようになっていた。

懺悔は既に日課になっていて、どうしても罪が出て来ない日に嘘をついてみたが、見透かされて怒られてしまった。
本物の罪を求めたユウは、テツのために小さな罪を進んで犯すようになったものの、テツは小さな罪では満足しなくなっていた。

ある日、テツはユウを借家に残して自分だけ教会に引っ越してしまった。
ユウは理由を訊ねたが、テツは「司祭の家は1つです。」と事務的に答えるだけだった。
それからユウはテツと懺悔室でしか会えなくなった。

その後、ユウは暴走族の一員で同級生のタカヒロ(尾上寛之)とユウジ(清水優)に気に入られて暴走族に仲間入りした。
「僕には罪が必要なんです!罪が沢山作りたいです!」と真剣に語るユウは面白がられ、先輩たちから喧嘩、万引きなど様々な悪事を教わった。
ユウにタカヒロ、ユウジ、先輩(永岡佑)の心を許せる初めての友達ができた。

ユウはテツの気を引くために出来るだけ大きな罪を作り、毎日懺悔に行った。
テツは不良化していくユウを心配する素振りも見せなかった。

そんなユウの日常を知った先輩たちは「父親を驚かせるなら、やっぱりエロだ!」と言い、ユウに『エロの伝道師』と呼ばれるロイドマスター(大口広司)を紹介した。

その後、ユウは変態の実力を見込まれて、街の若い女性たちのパンチラを盗撮する使命を与えられた。
ロイドマスターは「お前のマリア様はこの地球上のどこかに必ずいる!女性の股間を追い続ければ、いつか出会えるだろう!」と言い、ユウに盗撮のノウハウを叩き込んだ。

初めて盗撮した日。ユウが喜んで懺悔すると、テツは驚き激怒してユウを殴った。
ユウは感情のあるテツを見れたことが嬉しくて「もっと殴ってください!」と訴えて気味悪がられ、その後は教会の出入りを禁じられてしまった。

盗撮に慣れてきた頃、ユウはロイドマスターに「心から勃起しろ!」と命じられた。
だがユウは生まれてこのかた性欲を感じたことがなく、従って勃起したこともなく、パンチラに対しても何も感じたことがなかった。


(盗撮に励むユウ 引用:https://tsutaya.tsite.jp

数か月後。ユウの盗撮の腕は上達し、その道では有名人になるほどになった。
ユウは友達と盗撮のおかげで毎日面白おかしく過ごし、テツが居なくても寂しさを感じなくなっていった。

ところがしばらくすると、テツが突然教会から借家に帰ってきた。
テツが以前のような優しい父親に戻っているので、ユウは嫌な予感しかしなかった。

ヨーコの生い立ち


(引用:https://twitter.com

ユウと同い年の女子高生 尾沢洋子(満島ひかり)は、カオリがテツと別れた後に付き合った男(堀部圭亮)の連れ子だった。
ヨーコに母親はおらず、父親から暴力などの虐待を受けながら育った上に、転校が多い環境だったので友達もいなかった。

ヨーコは気が強くて元気で喧嘩っ早い女の子に成長した。
『男』と『家族』が大嫌いで、ある程度大きくなってからは、近くにいる適当な男に喧嘩を吹っかけて殴り合うことで鬱憤を晴らす日々を送っていた。

そんなある日、父親が家にカオリを連れてきた。
カオリは今までの父親の女達と違っていて、ヨーコはカオリの『愛情がむき出し』な所が好きになり、やがて2人は仲良くなった。


(引用:https://blog-imgs-113.fc2.com

カオリがヨーコにとって初めての友達で、カオリもヨーコを妹のように可愛がった。
ヨーコはカオリの影響で聖書を熟読した末に、イエス・キリストを『カート・コバーンと同列のイケてる男』に認定した。

2人が初めて会ってから数か月後、カオリはヨーコの父と別れた。
カオリが引っ越す時にヨーコが「一緒に行きたい」と言うと、カオリは喜んで彼女を連れて一緒に街を出た。
カオリはテツとヨリを戻したくなり、ユウとテツが住む町に車を走らせた。

 

コイケの生い立ち


(引用:https://twitter.com

ユウとヨーコと同い年の小池アヤ(安藤サクラ)は、近頃世間を騒がせている新興宗教『ゼロ教会』の地区リーダーだ。
17種類もの詐欺まがいの仕事(コカイン販売の仲介人、インチキボランティアの団長など)で荒稼ぎしては、売り上げを全て教会に寄付する生粋のゼロ信者だった。

彼女は幼ない頃から父親(板尾創路)に暴力と性的虐待を受けて育ったせいで心に大きな闇を抱えていた。
中学時代に両想いになった男の子(落合扶樹)を、興奮のあまりカッターで切り殺してしまい、数年間少年院で過ごした。

少年院から出てすぐ、コイケの父が脳梗塞で倒れた。
自宅で父親が倒れているのに気付いた時、コイケは悩んだ末に生かしておこうと決めると、復讐で父親の陰茎をハサミで切ってから110番通報した。

陰茎切断は適当なウソが警察に通じて罪に問われず、父親はそのまま病院で植物状態になった。
父親からの解放感を満喫していた時にゼロ教会の『先生』(宮台真司)と知り合い、それからコイケはゼロ教会の熱心な信者になった。

その後、コイケはテツと離れて暮らすことになったばかりの頃のユウを偶然見かけた。
コイケは初めてユウを見た時から気になって仕方なく、次の日からユウを尾行して交友関係や家族、日常生活を調べ上げ、最終的にゼロ教会に引き込もうと企んだ。

 

ユウとヨーコの出会い

ある日、ユウはユウジとの盗撮勝負に負けて、『女装して街を歩き、気に入った女の子に「好きよ」と女言葉で告白してキスをする』という罰ゲームをさせられることになった。

ユウはロングヘアのカツラをかぶり、『女囚サソリ』のコスプレ姿で街に繰り出した。
その時、ユウは1人の女子高生ヨーコが、ガラの悪い男達に囲まれている現場を目撃する。


(街を散策するユウ、ユウジ、タカヒロ、先輩 引用:https://eigazine.com

いつもなら見て見ぬフリをしていたが、ユウは気が付いたら彼女を助けようとしていた。
ユウは、戦う前にキリストに祈るヨーコを見て、彼女こそが探し続けていた『マリア様』だと確信する。
一方でヨーコも、突然現れた謎の女が気になって仕方なかった。

乱闘騒ぎが終わった後、ヨーコはユウにお礼を言った。
その時、風のイタズラでヨーコの純白パンチラを目撃したユウは生まれて初めて勃起した。
ユウはヨーコに『サソリ』と名乗ると、罰ゲームのルール通り「好きよ」と言ってキスすると、すぐにその場から走り去った。

その後、ヨーコはサソリに恋愛感情を抱いていることを自覚し、自分自身が同性愛者だったことに驚きつつ、初恋に胸をときめかせていた。


(ヨーコに好きよと言うユウ 引用:twitter.com

数日後。ユウのクラスにヨーコが転校してきた。
ユウは驚きのあまりヨーコから目が離せなかったが、ヨーコはサソリ=ユウだと知らないので、明からさまにユウを気持ち悪がった。

数日後。優しいヨーコと話したかったユウは、サソリに化けて偶然を装ってヨーコに会った。
ヨーコは目を輝かせて大はしゃぎ状態で、別れ際は前もって準備していたラブレターを渡して走り去っていった。
ユウは複雑な感情を抱きながら、正体を明かすタイミングを見計らうことにした。


(再会を喜ぶヨーコとサソリに変装したユウ 引用:twitter.com

翌日の夜。ユウはテツに連れて行かれた高級レストランでカオリとヨーコを紹介された。
そして、テツは神父を辞めてカオリと結婚するつもりだと宣言した。

ヨーコはユウと一緒に暮らすのが嫌すぎてサソリに電話で相談した。
サソリ(ユウ)から「お兄さんはとっても良い人だと思うから仲良くしなきゃだめ!」と言われたヨーコは、アドバイスに従ってユウと仲良くすることにした。

4人の新生活が始まると、ヨーコはユウを『お兄ちゃん』と呼び一緒に登下校するようになった。
ユウはヨーコと一緒に暮らせることが嬉しい一方で、すぐ勃起してしまうのが悩みになっていた。
ヨーコはユウに表向きは優しく接していたが、たまに勃起していることに気付いていたので本心からは好きになれずにいた。


(一緒に登校するものの、沈黙してしまうユウとヨーコ 引用:https://www.xxxkazarea.com

同居生活が始まってから、ユウはヨーコがお風呂に入っている間にヨーコのベッドの匂いを嗅いだり、タンスの中の下着を眺めるのが日課になっていた。
ヨーコはほとんど毎晩サソリに電話するので、ユウは声を潜めて会話しながら、隣の部屋のふすまの隙間からサソリと嬉しそうに話すヨーコを眺めた。

コイケの乱入

そんなある日。コイケがユウとヨーコのクラスに転校生として現れた。
コイケはユウとヨーコの生活を盗聴器などでずっと監視していて、タイミングを見計らって転校してきた。
また、ユウとヨーコが初めて出会った日、ヤクザにヨーコを襲わせたのもコイケだった

コイケは転校初日、ゼロ教会の部下を使った自作自演でヨーコにサソリの正体がコイケだと勘違いさせることに成功した。
そして、その日の放課後からヨーコとコイケは付き合い始めた。
激怒したユウがコイケを問い詰めるが、コイケは「本当の事をバラしたら、『盗撮』をヨーコにバラすよ」と脅して黙らせた。

その内、コイケはユウとヨーコの自宅に出入りするようになり、カオリとテツともすぐに打ち解けて晩御飯まで一緒に食べるようになった。
ヨーコは完全にコイケを信用し、身も心も委ねるような状態になった。

黙っていられなくなったユウは夜の公園にヨーコを呼び出して真実を明かしたが、ヨーコは何も喋らず逃げてしまった。

翌日。教室に大量のパンチラ写真と、ユウの盗撮を盗撮したDVDがバラまかれた。
ユウは高校を退学処分になり、テツからは何度も殴られた挙句に勘当されてしまった。
ユウはヨーコからも「気持ち悪い!さっさと出ていけ!」と言われ、泣きながら家を飛び出した。

ユウは暴走族の隠れ家で数日引きこもった後、ヨーコ、テツ、カオリ、コイケが失踪していることを知った。
ヨーコ、テツ、カオリはコイケの勧めでゼロ教会の合宿に参加していたが、ユウは何の情報も掴めないまま時間だけが過ぎて行った。

ある日、ユウの携帯にコイケから電話があった。
ユウは「私が紹介する会社で働いたら、そのうちヨーコに会わせてあげる」と言われ、ユウジ、タカヒロ、先輩と共に大手AV制作会社『BUKKAKE社』で働くことになった。

ユウ達は盗撮のノウハウをレクチャーする『盗撮王子』として映像作品に出演し、半年後には『変態神父』のユウが主役のイベントが開かれる程に出世した。


(懺悔に来る人の話を聞き流すユウ 引用:https://www.pinterest.dk

しばらくすると、ユウはテレビ電話越しにヨーコと再会させてもらった。
ヨーコは以前と明らかに様子が違っていて、人間的な感情が失われていた。
その直後、ユウはテレビで流れていたゼロ教会のニュース映像にヨーコとコイケが映っているのを目撃した。

ゼロ教会

ヨーコ、テツ、カオリがゼロ教会に居ると確信したユウは、一通り勉強してからユウジ、タカヒロ、先輩と共に新興宗教からの救済を支援している団体『救済会』に相談に行った。

ユウは援助を訴えるが、救済会の神父(吹越満)はヨーコの教会内のランクが『アクター』だと知ると「もう諦めなさい」と取り合ってくれなくなり、それでもユウが食い下がると「君達みたいな性サービス関係者にはもう来てほしくない」と言われ追い出されてしまった。

ゼロ教会には『ケイブ』、『アクター』、『プロンプター』と呼ばれる個々のランクがあり、洗脳初期段階の『ケイブ』は救える可能性があるが、『アクター』『プロンプター』は洗脳を解くのはほとんど無理な段階とされていた。

数日後。ユウジがたまたま街でヨーコを見つけ、そのまま彼女を拉致して人が滅多に来ない海岸に捨てられていたバスの中に監禁した。
ユウはヨーコの洗脳が解けるまで、何日でもバスで一緒に過ごすことを決意した。
ヨーコは一切飲食をせず、ほとんど眠らず、何も喋らなかった。

監禁4日目。ヨーコが「痛い」というので縛っていた縄をほどくと、ヨーコは隙をついて逃げようとした。
ユウはヨーコを捕まえて「ゼロ教会だけには入って欲しくないんだ!奴らは神様なんかじゃない!」と訴えた。
ヨーコは聖書の『コリントの使途への手紙 第13章』を暗唱した後、「私は神に祈りたいからゼロ教会にいるんだ!」と答えた。
ユウは廃バスにヨーコを連れ戻した。


(無言で海を眺めるユウとヨーコ 引用:https://www.amazon.co.jp

その後、ユウジ、タカヒロ、先輩がコイケに捕まり、ユウとヨーコの居場所がコイケにバレてしまった。
ユウはゼロ教会の男達から暴行を受けた後、『ヨーコで勃起した罪』でゼロ教会に入会させられた。

朝は教会の掃除から始まり、掃除が終わると講師による授業が行われる。
ユウは従順で真面目な信者のフリをして、ヨーコを助けるチャンスが来るのを待った。
ユウは定期的に『ヨーコで勃起するかどうか』のテストを受けさせられ、次第に勃起を我慢できるようになった。

さらに月日が経つと、ユウはコイケから『アクター』になるための洗脳合宿に誘われた。
合宿で、参加者がお互いの罪を告白し合う『懺悔の時間』で、ユウは「俺は勃起が恥ずかしいと思っていましたが、今は違います。勃起も愛も恥じません!」と叫んだ。

合宿が終わり、アクターにランクアップしたユウは、教会内である程度自由に動けるようになった。
事務所のファイルでヨーコの予定を盗み見たユウは、彼女が本部で研修に参加する来週の木曜日に行動を起こすことに決めた。

 

ゼロ教会の崩壊

ユウは知り合いの爆弾魔に爆弾をいくつか作ってもらい、ユウジ、タカヒロ、先輩に武器を調達してもらった。

木曜日。ユウは教会本部に爆弾を仕掛けてからサソリの衣装に着替えると、本物の日本刀を手にヨーコを探し始めた。
ヨーコは6階の一室でテツ、カオリ、コイケ達とこたつに入って鍋を囲んでいた。
ユウは爆弾の発火ボタンを押してビルを爆破し、駆けつけた警備員を何人も倒してヨーコを連れ出そうとしたが、ヨーコはユウに馬乗りになって首を絞めた。
コイケは笑いながら「絞め殺しちゃえ!」と叫び、ユウが持っていた大切なマリア様の像(母親の形見)を叩き壊した。

その後、ユウは駆けつけた警察官に取り押さえられると精神崩壊してしまい、血の涙を流しながらいつまでも笑い続けた。
コイケは「やっぱりあんたは私と同じだ!もっと壊れちまいなよ!」と呟くと、ユウの日本刀で自殺した。

ユウが起こした爆破事件で警察がゼロ教会に介入し、教会が行ってきた数々の犯罪行為が明るみになった。
教祖は行方をくらませ、ゼロ教会は実質解散となった。

その後、テツとカオリは『ゼロ教会被害者の会』の施設に入所した。
2人の洗脳が解けたかはわからないが、テツとカオリは現在も変わらず愛し合っている。

ヨーコは親戚に預けられ、優しい3人家族のもとで穏やかな生活を送っていた。
どれくらいの月日が経ったのかはわからないが、自然にヨーコの洗脳は解けた。

ヨーコは一緒に暮らす親戚の女の子(松岡茉優)が、好きな男子のことを嬉しそうに話すのを見て、サソリに恋していた頃のことを思い出した。
やがてヨーコはユウが出演している盗撮王子のDVDを見ながら、あの時ユウが訴えていた『真実』について考えた。

ある日の夜。女の子が泣きながらヨーコに「私の涙に血が混ざっている気がするの。涙は血管を通って出てくるから、本当に泣きたい時は血が混ざった涙が出るんだって」と言った。
ヨーコはユウの血の涙を思い出して泣いていた。

結末

ユウは事件直後から精神病院に入院していた。
ユウは現在自分の本名も忘れて自分自身をサソリと思い込み、一日中ユウにしか見えない幻の敵と戦っていた。
時には他の患者に手を上げたり、突然叫びだしたりと精神不安定な状態が続いていた。

ある日、ついにヨーコはユウがいる精神病院を突き止めて面会に現れた。
ヨーコは無言でソファに座っていたユウに話しかけたが、ユウはヨーコのことを覚えていなかった。

数分もすると看護師が現れて、「あまり刺激するな」という態度で強引に面会を終わらせようとした。
ユウは「そういえば昔、あんたみたいな可愛い子を助けたことがあったわ」と笑いながら病室に戻ろうとした。


(精神病院にいるユウに会いに来たヨーコ 引用:http://miyabiyama.cocolog-nifty.com

ヨーコは隠し持っていたナイフを出して看護師を追い払い、ユウと個室に立てこもった。
ヨーコは「私は2回も助けてもらった!次は私の番よ!ユウ、ここから出よう!」と呼びかけたが、ユウは怯えるばかりだった。

やがて警察官が駆けつけてヨーコは捕まった。
ヨーコは「ユウ、愛してる!心の底から愛してる!」と叫び続けていた。
ヨーコが連行されて静かになってから、ユウは勃起していることに気が付いた。
頭では忘れても、ユウの体はヨーコを覚えていたのだ。
それを見た瞬間、ユウに今までの記憶が一気に蘇った。

ユウは病院から出ると、ヨーコが乗せられたパトカーを全力で追いかけた。
ユウに気付いたヨーコは、運転していた警察官に襲い掛かって無理やり車を停めた。
ユウはひじ鉄でパトカーの窓ガラスをたたき割り、笑顔のヨーコと手を取り合った。

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解説・考察は次のページです!

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