映画『きさらぎ駅』の解説考察をしています!
新聞の切り抜きの意味は?、純子の目的などについて書いてます。
異世界の体験談的な話が好きで『きさらぎ駅』も読んだことがあったので楽しみにしていました。
個人的にはCGなどは最小限にしてしっとりと進行してくれた方が好感が持てた気がします。
鑑賞済みの方のための記事です。まだ観ていない方はネタバレにご注意ください。
本編時間:82分
制作国:日本
監督:永江二郎
脚本:宮本武史
主題歌:『通リ魔』弌誠
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※この記事の情報は2023年6月時点のものです。最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。
キャスト紹介
堤 春奈…恒松祐里
民俗学を専攻する大学生。
卒業論文のために異世界の駅とされる『きさらぎ駅』の噂を集めている。
※恒松祐里の代表出演作…映画『凪待ち』、『散歩する侵略者』など
葉山 純子…佐藤江梨子
『きさらぎ駅』に行ったことのある元高校教師。春奈から取材を受ける。
※佐藤江梨子の代表出演作…映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『キューティーハニー』など
宮崎 明日香…本田望結
純子がきさらぎ駅で出会った女子高生。
※本田望結の代表出演作…『コドモ警察』シリーズ、映画『きいろいゾウ』など
翔太(大学生)…木原瑠生
莉子(大学生)…松井美紀
花村貴志(サラリーマン)…芹澤興人
リン(純子の姪)…瀧七海
大園葵(友人)…堰沢結衣 ほか
あらすじ紹介
(引用:https://www.jorudan.co.jp)
民俗学を専攻する大学生の堤春奈(恒松祐里)は『神隠し』を卒業論文の題材にして調べるうちに、インターネット掲示板で話題になっている『きさらぎ駅』に注目します。
『きさらぎ駅』はリアルには存在せず、異世界にある駅としてオカルト好きの間では有名です。
春奈は実際に神隠しにあい『きさらぎ駅』に行ったことがあるという元高校教師の葉山純子(佐藤江梨子)に話を聞いてみることにしました。
純子は2004年1月8日、帰宅するため『新浜松駅』から西鹿島行きの終電に乗っていると、遠州鉄道には無いはずのトンネルを通って見知らぬ土地の無人駅『きさらぎ駅』に辿り着いたそうです。
純子は同じ電車内にいた5人と出会い、純子の勤務先高校の生徒 宮崎明日香(本田望結)と一緒に帰り道を探します。
しかし純子たちはきさらぎ駅周辺で『血管みたいな何か』に襲われ、純子以外は化け物の餌食になって死んでしまい、帰って来れたのは純子だけでした。
純子が異世界に居た時間は長く見積もっても1日程度だったはずですが、元の世界は丸々7年が経過していました。
純子は元の世界に戻って何年も経ちますが、今でも明日香のことが忘れられないと語ります。
春奈は純子から電車に乗るまでの詳しい経緯を聞いてから取材を終えると、その日の夜に純子が辿った通りの順序で西鹿島行きの終電に乗っててみと、本当に『きさらぎ駅』に辿り着きます。
春奈はきさらぎ駅で純子が出会ったメンバーと全く同じ5人と出会い、彼らが生きていて全く年もとっていないことから、彼らがきさらぎ駅で無限ループにはまっているいることを悟ります。
春奈は純子のためにも明日香を連れて元の世界に戻ろうと奮闘します。
解説・考察、感想など
ラスト考察:純子(佐藤江梨子)の目的は?
純子(佐藤江梨子)の話だと、明日香(本田望結)が光る扉に入った後で悲鳴が聞こえ、純子は何もしていないが突然元の世界に戻ったと言っていました。
しかし、春奈(恒松祐里)がきさらぎ駅に行った時は明日香だけが光る扉に入り、元の世界に戻って来られたのは明日香でした。
明日香が元の世界に戻った直後、純子は「光る扉に入ったのは本当は私だった」「元の世界に戻れるのは1人だけ」と本当のルールを明かします。
純子は明日香を元の世界に戻してあげたい気持ちから春奈に嘘をついてきさらぎ駅に送り込んだのです。
ラスト、純子は自宅で探偵からの書類を眺めて満足そうな表情をします。
純子は明日香を救うために春奈の前にも何人も『きさらぎ駅』に送り込んで明日香を助けさせようとしていたのです。
探偵に春奈の何を調べさせたのか不明ですが、春奈が行方不明になったるかどうか警察には聞けないから探偵に調べてもらったということなのでしょうか。
純子の部屋にあった行方不明者たちの新聞の切り抜きは、純子がきさらぎ駅に送った人物が明日香を助けずに戻ってきてしまった場合、純子が彼らを殺していたことを意味すると思われます。
ラスト考察②エンドロール後の意味
本作は意外とエンドロール後に続きがあります。
エンドロール後、統子の姪の高校生リン(瀧七海)も統子が取材者に話していた電車の乗り方を覚えてしまい、興味本位で試してきさらぎ駅に着いてしまいます。
異世界から助かった高校生の明日香が座っていた場所には帰りそこねた春奈が眠っていて目を開けます。
きさらぎ駅に捕らわれている人々はきさらぎ駅に着く直前までの記憶はあるので、春奈はリンを覚えています。
春奈はきさらぎ駅に着いてから死ぬまでの記憶は消えていますが、勘が働けば状況から純子に嘘を教えられたことに気付いていつかは元の世界に戻るでしょう。
もし春奈が助かってリンがきさらぎ駅に取り残されてしまったら、統子はまたきさらぎ駅に行ってくれる人を探したり、戻ってきた春奈に復讐されたりと苦労することになるのでしょう。
感想:謎が多すぎる
一番の謎は、春奈がなぜきさらぎ駅に行こうとしたのかです。
春奈は卒論のためにきさらぎ駅を調べていて、きさらぎ駅に行った純子が戻って来れたのは7年後で、恐怖体験しかしてないと言っています。
きさらぎ駅に行けば卒論どころか大学中退、新卒採用も逃しさらに婚期も遅れるなど人生棒に振る要素ばかりで偶然にでも行きたくないと思うんですが、なぜ彼女はきさらぎ駅に行く方法を安易に試してしまったのでしょうか。
人生に絶望してる系なら別ですが、春奈は意識高い系に見えて変な所でおかしいので理解できませんでした。
次にわからないのは、きさらぎ駅から元の世界に戻ってくるタイミングを純子がどうやって把握していたのかです。
出て来るのは必ず7年後というわけでもないのでしょうが、毎日あの原っぱで待っているなら「そこまで執着する?」と疑問が沸いてしまいます。
次のページに続きます!
2ページ目は元ネタについてです。
感想などお気軽に(^^)
映画の中では主人公を除くと異世界では
若者3人、サラリーマン1人、女子高生1人、線路のお爺さん1人、車のおじさん1人で7人になりますから七人みさきのエッセンスもあったのかもしれないですね。
概ね同意です。ただ、純子が女子高生を助けずに戻って来た人間を、えい!ってやったに関しては少し違うかなと思います。シンプルに戻って来ることが出来なかったのではないかと。相手が人じゃないものだと知ってたとしても、躊躇わず色々な物で攻撃するのは中々勇気がいるかと思います。また、最終ステージに関しては神社だったり、家屋だったりとランダム性があるのなら「聞いていた話と違う!」とパニックになってその間にやられてしまっても仕方ないかと思いますしね。
取り敢えず姪っ子ちゃん助ける為にまた色々と純子はやるでしょうが、姪っ子ちゃんではなく、堤さんが戻って来た場合は堤さんには純子にガチコンいって欲しいところです。堤さんにはその権利があるw