ポール・ハギス監督の映画『クラッシュ』の黒人青年アンソニーとピーターのあらすじと感想を紹介しています!
制作年:2004年
制作年:2004年
本編時間:112分(ディレクターズカット版は114分)
制作国:アメリカ
監督:ポール・ハギス
脚本:ポール・ハギス、ロバート・モレスコ
制作:ポール・ハギス、ドン・チードル、ボビー・モレスコ、キャシー・シュルマン、ボブ・ヤーリ





キャスト&キャラクター紹介

©2004 Apollo Pro Screen GmbH&Co.Filmproduction KG.All Rights Reserved.
ピーター…ラレンズ・テイト
主に窃盗で生計を立てる黒人青年で刑事グラハムの弟。
現在は悪い仲間とつるんでいるが、犯罪から足を洗って真っ当に生きたいと考えている。
小さな聖クリストファー像のお守りをいつも持ち歩いている。

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アンソニー…クリス・リュダクリオ・ブリッジス
黒人の半グレチンピラ青年。
チンピラ仲間のピーターと共謀してリック、ジーン夫婦から最新型の高級車を奪った。

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キャメロン…テレンス・ハワード
有名な黒人TVプロデューサー。
白人スタッフに上手く合わせ続けて現在の地位を手に入れた。
周囲から「あいつは黒人だ」と再認識されることを恐れる。
リックと全く同じ車種・色の車を持っている。

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リック…ブレンダン・フレイザー
ロサンゼルス地方検事、白人。
職業柄国民の目を常に意識し、好感度を上げるために有色人種を利用する。
アンソニーとピーターに自家用車を強盗される。
ララ(ダニエルの娘)…アシュリン・サンチェス
ファハド…ショーン・トーブ
グラハムの母…ブレバリー・トッド
ポップ・ライアン(ライアンの父親)…ブルース・カービー
フラナガン刑事(白人)…ウィリアム・フィクナー
ディクソン警察署長(黒人)…キース・デイビッド
シャニクア(アフリカ系)…ロレッタ・デヴァイン
マリア(ジーン、リック夫妻宅の黒人メイド)…ヨミ・ペリー
ドリ(ファハドの娘、ペルシャ系)…バハー・スーメク
シェリーン(ファハドの妻、ペルシャ系)…マリーナ・サーティス
銃取扱店のオーナー(白人)…ジャック・マクビー
ルシアン(車屋、白人)…ダト・バフタゼーズ
フレッド(キャメロンの同僚)…トニー・ダンザ
チョイ(轢かれた中国人)…グレッグ・パイク
キム・リー(事故の中国人、チョイの妻)…アレクシス・リー
カレン(リックの秘書)…ノーナ・ゲイ
エリザベス(ダニエルの妻)…カリーナ・アロヤブ
ゴメス警察官(メキシコ系)…エディー・フェルナンデス
女性警官…アマンダ・モレスコ
ケン・ホー(保険屋の男、日系)…アート・チュダバラ
ヒル警察官…ビリー・ギャロ
ジョンソン刑事…キャスリーン・ヨーク
ストーン警察官…ポール・E・ショート
ブルース…ケン・ガリートー
コンクリン(麻薬捜査官、白人)…マーティン・ノースマン
シャニクアの会社の受付(白人)…ケイト・スーパー
銃屋の警備員(白人)…ジェイデン・ランド
救急救命士…アーラン・スティール
移民の1人…オクタビオ・ゴメス ほか
黒人チンピラのアンソニーとピーター

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黒人青年のアンソニー(クリス・リュダクリオ・ブリッジス)とピーター(ラレンズ・テイト)は、盗みで生計を立てている2人組です。
アンソニーは『コワモテの若い黒人』というだけで自分たちを怖がる白人たちが大嫌いで、いつも社会の不満ばかり漏らしています。
一方ピーターは盗人らしからぬピュアな心の持ち主の家出少年で、刑事グラハムの弟です。
その日、アンソニーとピーターは街中で有名検事夫婦(リックとジーン)の乗る人気高級車(フォード社製リンカーンナビゲーター)を強盗しました。
盗難車を売る車屋に向かう途中、会話に熱中し過ぎた2人は前方不注意で中国人男性チョイを轢いてしまいます。
チョイは大けがしていますが生きていたので、2人は迷った末にチョイを車に乗せて最寄りの病院の前で降ろして逃げました。
その後、2人は車屋に車を売ろうとしますが、店主ルシアンに「血だらけの車は買えない」と拒否されてしまいました。
翌朝。ピーターは「盗みをやめて普通の生活がしたい」と言いますが、アンソニーは「白人至上主義のアメリカで黒人がまともに暮らすなんて無理だ」と話を聞きませんでした。
その後、ルシアンに「リンカーンナビゲーターをもう一度盗んでこい」と命じられた2人は街に出て、停まっていたリンカーンナビゲーターを見つけると近づいていきます。
その車に乗っていたのは黒人テレビディレクターのキャメロンで、キャメロンは2人が強盗だとわかるとアンソニーに襲い掛かって思い切り殴りつけました。
警察が近づいてくるとピーターは慌てて逃げて行き、キャメロンとアンソニーは車で逃げようとしますが、行き止まりに追い込まれました。
すると、キャメロンはアンソニーが持っていた銃をポケットに入れて車から出ていき、警察と喧嘩を始めました。
アンソニーは黙って車内に隠れています。
数分後、キャメロンはなぜか警察から見逃してもらえることになり、アンソニーを乗せたまま車を発進させて警察から離れました。
キャメロンはバス停の前で停車すると、アンソニーに銃を返して「お前の行為は黒人全体の品格を貶めている」と叱りつけて車から降ろしました。
アンソニーはバスに乗りながら、昨日轢いた中国人チョイが乗っていた車(バン)が気になって、チョイを轢いた場所に行ってみました。
するとバンは昨夜と同じ場所に停まっていて、車のカギは運転席のドアに刺さったままになっています。
アンソニーがバンを運転し始めると、荷台から物音が聞こえました。
アンソニーがトランクを開けてみると、中には不法入国者と思われるアジア人十数人が乗っていました。
チョイは人身売買の関係者だったのです。
アンソニーはアジア人達を売ってしまおうかとも思いましたが、キャメロンの言葉を思い出してやめました。
その後、アンソニーはアジア人たちをロサンゼルスの街に解放すると「良い奴」になった気分になり、ご機嫌で再びバンを走らせます。
一方、アンソニーとはぐれたピーターは、このまま逃亡の旅に出ることにしてヒッチハイクをし、たまたま通りかかったトムに拾ってもらいました。
ピーターはトムが警察官であることを知りません。
トムと楽しく会話をしていると、車のダッシュボードにピーターがいつも持ち歩いている『聖クリストファー』のマスコットが飾られていたので、ピーターは思わず笑ってしまいます。
すると、トムが気分を害して「車から降りろ」と言い出したので、ピーターは慌てて誤解を解こうとしましたが、銃を持っていると勘違いされて撃たれて死んでしまいました。
轢かれた中国人が小切手を換金しようとしたのはなぜ?
中国人チョイはある面では被害者であっても別の面では加害者であり、人間の罪深さが表現されたキャラクターでした。
アンソニーとピーターの車に轢かれたチョイは病院で手当てを受けた後、妻に小切手を渡して換金を頼みました。
ちなみにこの妻は、冒頭でグラハムとリアの車と事故を起こしていた人物です。
チョイは人身売買の売人なので、あの小切手は恐らく買い手から前金としてもらっていたものと思われます。
チョイはアジア人たちを買い手に渡しに行こうとした時に事故にあったので、まだ売買は完了していませんが、チョイは病院から動けず約束した時間に引き渡し場所には行けません。
なので、買い手側は約束の時間と場所にチョイが来なければ取引不成立で小切手を換金できなくしてしまうと思われるので、チョイはとりあえず前金だけでも確保しようと、妻に急ぎで小切手の換金を頼んだのでしょう。
妻が小切手を見て驚いたのは、恐らく妻はチョイが人身売買していることを知らず、小切手の金額に驚いていたと思われます。
チョイの妻が刑事と事故を起こしたので、もしかしたらリアが人身売買に気付き、夫妻のバンを盗んだアンソニーは今度こそ逮捕されるかもしれません。
読んでいただきありがとうございました。
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