『チャーリーとチョコレート工場』ネタバレ解説|子ども達のその後、ウィリーについて考察 | 映画の解説考察ブログ - Part 2

『チャーリーとチョコレート工場』ネタバレ解説|子ども達のその後、ウィリーについて考察

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ダークファンタジー

チャーリーのお父さんの仕事

チャーリーの父バケット氏は歯磨き粉の製造工場で働いていました。
バケット氏は完成した歯磨き粉にキャップをする仕事をしていましたが、ウォンカチョコが爆売れすると、それに伴って歯磨き粉の売り上げも上がり、会社は製造効率を上げるためにマシンを導入しました。

バケット氏は歯磨き粉のキャップを締めるマシンに仕事を奪われて解雇されてしまいました。

しばらく無職で家計の危機に立たされますが、その後同じ会社でマシンの管理役として再雇用されて無事に仕事を得ました。

マシンの管理は元のキャップ締めよりも給料が良かったらしく、晩御飯に鶏肉などのおかずが追加されています。

 

ウンパ・ルンパは何者?

チャーリーとチョコレート工場
© Theobald Film Productions LLP

ウィリー・ウォンカが従業員として雇っていた同じ顔をした小人ウンパ・ルンパ達は、ウィリーが新しい香料を探しに入ったルンパランドのジャングルで出会った民族です。

彼らは猛獣から逃れるために樹の上に作った小屋に住み、主食はイモムシでした。
また、ウンパ・ルンパ達の大好物はカカオ豆でしたが、ルンパランドのジャングルでは年に数粒しか見つからず、大変貴重な食糧とされていました。

ウンパ・ルンパ族が気に入ったウィリーは彼らと交渉して、工場に移り住んで働いてくれたら、給料にカカオ豆を支払うと約束して従業員になってもらいました。

 

作品が伝えたいこととは?

本作が伝えたいことは『家族の大切さ』と『トラウマ克服の重要性』だと思います。

『家族の大切さ』を表しているのは、ウィリーはたった1人で努力して富と名声を欲しいままにしたけれど、孤独に悩んでいた点
一方でチャーリーは極貧生活だったけれど、家族と一緒で幸せに暮らしていた点です。
お金と名誉や地位があっても、孤独は埋められないことを示唆しています。

『トラウマ克服の重要性』を表すのは、ウィリーがチャーリーと家族の様子を見てトラウマを自覚し、父ウィルバーと和解することでスランプから抜け出した点です。

ウィリーのように仕事に打ち込んでばかりで家族や大切な人から逃げている方、深刻なスランプに陥っている方は、本作を観ると何か気付かされることがあるかもしれません。




ウィリー・ウォンカの幼少時代と家族嫌い


© Theobald Film Productions LLP

ウィリーの父ウィルバーは歯医者さんでした。
ウィルバーは虫歯の原因となるお菓子全般が嫌いで、特にチョコレートは大嫌いでした。
幼少時代、ウィリーはお菓子を一切食べさせてもらえず、ハロウィンの日にはもらってきたお菓子を全て目の前で燃やされて悲しい思いをしてきました。

ある日、ウィリーは暖炉の隅に燃え残ったチョコレートを見つけて初めて口にしてからチョコレートの虜になります。
放課後などにウィルバーに内緒でチョコを買い、味を研究する日々が続きました。

ある日、ウィリーはウィルバーに「将来はチョコレート屋になりたい」と夢を明かして勘当されてしまいました。

それからウィリーは自分の才能だけを信じて突き進み、天才ショコラティエとして大成功を納めます。
その一方で、ウィリーは過去の経験から『家族』や『親』が大嫌いになっていました。

 

工場見学の目的と特別賞

ウィリーが工場見学を開いたのは、事業の後継者を決めるためでした。

後継者を決めることにしたのは、ウィリーが彼自身の髪に初めて白髪を見つけて老いを感じたからです。
ウィリーは独身で子どももいないため、老後の面倒を見てくれる人もいません。
なので、工場見学に来た子の中から一番まともな子どもに『特別賞』として工場の後継者になる資格を与えて、ついでに老後の面倒も見てもらおうと思いつきました。

チケットを手に入れた者の中から後継者を決めることにしたのは、ウィリーの中で後継者は『強運の持ち主』が良いという考えがあったからなのでしょう。

 

ウィリーのスランプとトラウマの克服

チャーリーは工場見学で家族の大切さを再確認して人生が豊かになったのに対して、ウィリーは工場見学の後から、新作のアイディアが出て来なくなりスランプに陥ってしまいます。
原因は恐らく家族が居ない寂しさからでした。
逆に今まで平気だったのは、仕事に没頭して家族と一緒に寂しい気持ちも記憶の彼方に追いやっていたからですが、チャーリーと家族を見て寂しさを思い出しててしまったのでしょう。

チャーリーの勧めで唯一の家族ウィルバーに会いに行ったウィリーは、無事にウィルバーと和解して過去のトラウマを克服しました。

なお、原作小説にはウォンカが父親と確執があり『両親』という単語が言えないという設定はありません。
小説のラストはサラッとチャーリーがウォンカの跡継ぎになり、家族一緒に工場に移り住んで終わります。

小説のウォンカはあっさりし過ぎているので、配役がジョニー・デップ氏ですし、ウォンカのシーンを増やすためにも付け加えたトラウマだったのかもしれません。

 

ウィリーがウィルバーと一緒に暮らさなかった理由

ウィルバーと和解したウィリーでしたが、その後選んだのはチャーリーの家族の一員になることでした。

ウィルバーはお菓子全般が苦手でウィリーとは住む世界が違っていたので、お互いの世界を尊重して離れて暮らすのがベストだと判断したのでしょう。

その代わり、ウィリーはチャーリーの家族と暮らすことで後継者と家族を同時に手に入れて幸せになりました。

 

ウィリーの子ども嫌いと皮肉な性格の理由

チャーリーとチョコレート工場
© Theobald Film Productions LLP

ウィリーは残酷な一面があり、子ども嫌いで皮肉屋な性格だったのが印象的でした。

ウィリーが子どもが嫌いな原因は、子どもを見ると彼自身の辛かった少年時代を思い出してしまうからでしょう。
また、子どもたちは保護者と一緒に工場見学に来ていました。
親と一緒にお菓子の工場見学に来るということ自体、ウィリーとウィルバーの間にはあり得ないため、嫉妬から子ども達に毒づいていたと思われます。

また、ウィリーの持つ精神的な幼さは、お菓子作りの天才だったこととも関係があります。
ウィリーが作るお菓子の消費者の多くは子どもなので、ヒット商品を作るには子供心がわかっていないといけません。
そういう意味でも、ウィリーがショコラティエとして成功したのは、子ども心を持ち続けることが出来たからだったのでしょう。

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