「思い出のマーニー」ネタバレ解説|杏奈の体験とマーニーの正体を考察! | 映画鑑賞中。

「思い出のマーニー」ネタバレ解説|杏奈の体験とマーニーの正体を考察!

ファンタジードラマ

誰も信じることが出来ず孤独感に苛まれる少女・杏奈が謎の美少女マーニーと出会い、精神的に成長する物語。
ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』を手掛けた米林宏昌監督作品。

制作年:2014年
本編時間:103分
制作国:日本
監督:米林宏昌
脚本:丹羽圭子、安藤雅司、米林宏昌
原作:児童文学/ジョーン・G・ロビンソン『思い出のマーニー

声優&キャラクター紹介

佐々木 杏奈高月彩良


(引用:https://www.cinematoday.jp

北海道札幌市に住む中学生の女の子。
幼い頃に家族を亡くし、親戚である頼子に育てられている。
内気な性格で学校に友人はあまりおらず、絵を描くことが好き。

 

マーニー有村架純
晩年のマーニー…森山良子


(引用:https://movie.walkerplus.com

杏奈が療養先の田舎町で出会った謎の美少女。
普段は人とのコミュニケーションが苦手な杏奈だが、彼女とはすぐに打ち解けることが出来た。
彼女と会っている時の杏奈は眠っていることが多いため、杏奈はマーニーの正体は幽霊ではないかと思っている。

 

彩香(さやか)…杉咲花


(引用:https://twitter.com

赤い眼鏡とおさげがトレードマークの少女。
とある理由から杏奈をマーニーだと勘違いしている。

・その他のキャスト

佐々木頼子(杏奈の養母)…松嶋菜々子
美術の先生…森崎博之
杏奈の担当医…大泉洋
杏奈の同級生…白石晴香
大岩清正…寺島進
大岩セツ…根岸季衣
信子…頼経明子
十一(といち、無口な男)…安田顕
ばあや(マーニーの世話係)…吉行和子
マーニーの母親…甲斐田裕子
マーニーの父親…戸次重幸
杏奈を発見した町の人…音尾琢真
久子(絵描きの婦人)…黒木瞳
武(彩香の兄)…石井マーク
絵美里(マーニーの娘)…石山蓮華 ほか

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あらすじ:起

札幌に住む中学生の佐々木杏奈(高月彩良)は幼い頃に両親を亡くし、現在は親戚の頼子(松嶋菜々子)の養子として育てられていた。
内気な性格で、学校ではいつもひとりぼっち。
『魔法の輪みたいなものがあって、他の皆はその内側に居て、私は外側にいる』と考えたりして自分から人を遠ざけている一方で、ひとりぼっちの淋しさをいつも感じていた。
頼子の話では、杏奈は幼い頃は表情豊かで元気な子どもだったようだが、現在はいつも無表情で人を寄せ付けなくなり、頼子はそんな杏奈をとても心配していた。
以前の杏奈は頼子にとても懐いていたが、とある出来事がきっかけで現在は頼子にも心を開かなくなっていた。
杏奈は家族が自分を残して他界してしまったことが仕方がないと知りつつも、淋しさから心のどこかで家族を恨んでいた。


(喘息の発作を起こした杏奈 引用:https://bibi-star.jp

孤独感がストレスとなり持病の喘息が悪化した杏奈は、担当医(大泉洋)から、しばらくの間、空気が綺麗で静かな場所で生活することを提案され、その年の夏休みは釧路の田舎町に住む親戚の大岩夫妻のところで過ごすことになった。

杏奈は覚えていなかったが、大岩夫妻とは杏奈がまだ小さかったころに面識があった。
夫の大岩清正(寺島進)は木工職人、妻のセツ(根岸季衣)は夫を支える専業主婦で、明るく元気な夫婦だ。
夫妻の子どもは既に独立しており、杏奈は夫妻に温かく迎え入れられた。
大岩家に着いた杏奈は、夫妻の子どもが使っていた部屋をあてがわれた。
荷ほどきをしていると、荷物の中に頼子が忍ばせたハガキが十数枚入れられていて『近況など何でも良いので書いて送ってください』とメモが入れられていた。
杏奈は内心面倒だと思いつつ、無事に到着したことをハガキに書いてポストに入れに行くことにした。

無事にハガキをポストに投函した帰り道、入り江を歩いていた杏奈は、川の中に建っていた大きな古い洋風のお屋敷を見て妙な既視感を感じた。


(湿っ地屋敷 引用:https://bibi-star.jp

川が浅かったので、杏奈は歩いて川を渡って屋敷を近くで見てみることにした。
屋敷は近くで見るととても古そうだが趣があり、ここに居ると妙な安心感があった。
屋敷の中を覗いてみると誰も住んでいなさそうではあったが さすがに屋敷の中には入れなかったので、杏奈はしばらく中庭を散策し、疲れてその場で昼寝をしてしまった。

数時間後。目が覚めると暗くなっていたので杏奈は慌てて帰ろうとしたが、来た時は浅瀬だったはずの川が泳がなければいけない程深くなっていた。
呆然としていると、杏奈の前に手漕ぎボートに乗った初老の男が現れて、杏奈をボートに乗せて川の向こう岸に連れていってくれた。
ボートに乗った後に杏奈がもう一度屋敷を見ると、屋敷の部屋の電気が一瞬灯っているように見えた気がした。

家に帰った杏奈が今日の出来事をセツと清正に報告すると、あの屋敷が地元民からは『湿っ地屋敷(しめっちやしき)』と呼ばれていて、昔は外国人が別荘にしていたが、現在は誰も住んでおらず心霊スポットになっていることや、杏奈をボートに乗せてくれた無口な男は十一(といち、安田顕)といい、十年に一度しか喋らないと言われるほど寡黙な人物だと知った。
その日の夜。杏奈は湿っ地屋敷の2階の部屋に金髪の女の子がいるのを、窓の外からのぞき見ている夢を見た。

それから数日間 杏奈は毎日川辺に通い、十一がいる時はボートに乗せてもらって十一は釣り、杏奈はスケッチをする日々が続いた。
2人は始終無言だったが、杏奈もあまり自分から話すタイプではないため、それが逆に心地よかった。

ある日、杏奈はセツに言われてご近所に住んでいる杏奈より1つ年上の女の子・信子(頼経明子)の家に連れていかれ、翌日の七夕のお祭りに一緒に行く約束をした。
杏奈はお祭りや信子に興味が無かったので本当は行きたくなかったが、セツは親心から杏奈に友達を作らせようとノリノリだったので、約束せざるを得なかった。
杏奈は心の中でセツの愚痴を言いながら、川辺に座って日が暮れるまでスケッチをした。

その日の夜。杏奈はまた湿っ地屋敷の2階の部屋にいる金髪の女の子を窓の外から見ている夢を見た。

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あらすじ:承

翌日。杏奈はセツの子どもの浴衣を着せてもらって信子と彼女の友人たちと一緒にお祭りに行ったが、信子たちと上手くコミュニケーションを取ることが出来ず、早く1人になりたいとばかり考えていた。
会場で短冊に願い事を書いた時、杏奈は願い事に『毎日普通に過ごせますように』と書いた。
書き終わった後、短冊を強引に信子に読まれて怒った杏奈は「いい加減にしてよ、太っちょブタ!」と信子に暴言を吐いて会場から走り去った。

その後、杏奈は湿っ地屋敷が見える川辺で泣いた。
杏奈がまだ幼かった頃。
彼女の家族が亡くなった直後、杏奈は親戚同士が杏奈を押し付け合っているのを目の当たりにし、最終的に孤児院に入れられたことが原因で『私は誰からも必要とされない、邪魔な存在なんだ』という思いが強く刻まれていた。
自分に自信も持てず、人と上手く会話も出来ない自分が大嫌いだった。
しばらくして泣き止んだ杏奈が帰ろうと立ち上がると、川辺に停められていたボートに火のついたろうそくが置かれていた。
さっきまで誰かがここに居たんだろうか?
気になった杏奈は、屋敷に行ってみようとボートを漕いだ。
屋敷に着く手前でオールが動かなくなって船着き場に衝突しそうになった時、屋敷から飛び出てきた金髪の美少女(有村架純)に助けられた。
その少女は、杏奈が最近夢に見る女の子にそっくりだった。
杏奈は驚いて「あなたは本物の人間なの?」と聞くと、少女は杏奈の手を握り「本物よ!」と答えた。
屋敷の中庭に行くと、屋敷ではパーティーが行われているようで、中からは人の影や笑い声、話し声が沢山聞こえていた。
以前杏奈が見に行ったときは空き家だったので不思議だったが、少女は「私はずっとここに居たわ」と言う。
少女に「私、どうしてもあなたとお友達になりたいの」と言われ、杏奈は照れながらうなずいた。


(杏奈とマーニー 引用:https://bibi-star.jp

その後、少女の親らしき女性が少女を探し始めたので、杏奈はすぐに帰ることになった。
ボートに乗る直前、少女は、杏奈に屋敷に来てもらうためにわざとボートを置いてろうそくを立てたと明かした。

帰りのボートの上で、少女は「あなたは私の秘密。誰かに知られたってかき回されるだけだもの。
あなたも私のことを秘密にするって約束してくれる?」と言うので、杏奈は笑顔でうなずいた。

少女に名前を聞けなかったことを後悔しながら家に帰っていると、大岩家の玄関から信子の母親の声が聞こえたので、杏奈はとっさにポーチの死角に隠れた。
信子の母はセツと清正に「信子があの子に酷いことを言われたって大泣きで帰って来たのよ!
しかもカッターまでちらつかせたそうじゃない!
早く本人を連れて来て!」とわめいていた。
セツと清正がまだ帰って来ていないと答えると、信子の母親は「こんな時間までほっつき歩いているなんて、不良だわ!」とぶつくさ言いながら帰っていった。
信子の母親が見えなくなった後、セツは「あの子が不良だなんて、とんでもない!」と怒っているのを見て杏奈は安心した。

翌日。杏奈は満潮になる夕方5時に、少女に会いたくて川辺に足を運んだ。
しばらくすると、少女がボートを漕いで現れて、入り江の奥にピクニックに行くことになった。
入り江の奥へ行く途中、杏奈は少女の名前がマーニーという事を知った。

目的地に着くと2人は船を陸に引き上げ、ボートの中でお菓子とジュースを広げて、お互いの気になることについて質問し合うことにした。

この時、杏奈はマーニーが2歳の頃からメイド3人と一緒に湿っ地屋敷で暮らしているということ、両親とは一緒に住んでおらず年に数回しか会えないこと、彼女が1人っ子だという事を知った。
杏奈は、療養のためにこの町に滞在していること、本当の両親は既に亡くなっていて、5歳の時に頼子の養子として引き取られて育てられているが、頼子から厄介者だと思われているように感じていることなどをマーニーに語った。
杏奈はいつもなら、あまり知らない人とはまともに会話が出来ないが、マーニーには自然体で話すことが出来るので嬉しくなった。

お菓子を食べ終わった2人は、近くに会った山小屋の周りを散策しながらお互いへの質問を続けた。
マーニーに「大岩さんの所での生活はどう?」と聞かれて杏奈が考えていた時、急に頭がボーっとしてきて意識が遠のく感覚に襲われた。
次の瞬間、杏奈が気が付くと、入り江の奥に漕いで来たボートに1人で座っていた。
杏奈が焦って大声でマーニーを呼ぶと、彼女はどこからか出てきて「急にいなくなるから探したわよ!」と言い、杏奈に抱き着いた。

屋敷に戻る途中、マーニーが「屋敷のパーティーに一緒に参加しよう!」と言い出した。
杏奈は社交的な場が苦手なので「そんなの無理よ!」と言ったが、マーニーは「良い考えがあるの!」と笑った。
屋敷に戻ると、マーニーはピンク色のドレスに着替え、杏奈には黒いショールを頭からかぶらせて花の売り子としてパーティーに一緒に登場し、 マーニーの両親や大勢のゲストから歓迎された。
パーティーの最中、杏奈はマーニーが同い年位の男の子と楽しそうに話したり踊ったりしているのを見て、少し嫉妬してしまった。
杏奈の心中を察したマーニーは、その後 中庭で杏奈と2人きりで踊り『お互いの存在を秘密にすること』を改めて約束した。

その後、杏奈は草むらの中ではだしで倒れている(眠っている)のを近所の住民に発見され、大岩家に帰された。
杏奈は履いていたスニーカーを片っぽ失くしてしまった。
翌朝、杏奈はセツの子どもの靴を借りて川辺に行ってみると、杏奈が失くしたスニーカーの片割れがわかりやすい場所に置かれていた。
杏奈は心の中でマーニーにお礼を言い、川を渡って屋敷に行ってみた。
昼間の屋敷はやはり人の気配はなく、中を覗き込んでみると家具なども一切なく部屋中ホコリまみれで、誰も住んでいる様子のない空き家だった。
その日の昼間、杏奈はセツの畑仕事や家事を手伝っていた際、頼子(杏奈の里親)が杏奈を引き取った時は大喜びしていたことや、杏奈のことで何かあるたびにセツに電話で相談していたことなどを知った。

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あらすじ:転

その日の夕方。杏奈は自分が書いたマーニーのスケッチを見て、マーニーの存在を忘れかけていたことに気が付いた。
時計は17時を過ぎている。
杏奈はマーニーのことを忘れかけていたことに驚きながら川辺へ走った。
ボートで川を渡って屋敷の周りでマーニーを探したが、屋敷の中は朝見た通りの空き家同然のままだった。

杏奈はそれから1週間 1度もマーニーと会えず、彼女のことを忘れかけていたから嫌われたんだと思い始めていた。
その日の昼間、杏奈は川辺沿いで絵を書いている老夫人の久子(黒木瞳)と知り合った。
久子は湿っ地屋敷が大好きで、よく屋敷の絵を描いているのだそうだ。
杏奈は久子との会話で、最近湿っ地屋敷に新しい持ち主が決まり、これから改修工事が本格的に始まることを知った。
その足で屋敷近くに行ってみると本当に工事が行われていたので杏奈が呆然としていると、屋敷の新しい持ち主の子どもで、杏奈と同い年位の女の子・彩香(杉咲花)が、2階の部屋の窓から顔を出し「あなた、マーニー!?」と叫んだ。
杏奈は自分以外でマーニーを知る人がいたことに驚きつつ、彩香に誘われるがまま彼女の部屋に案内された。
その部屋は、杏奈が何度か夢で見たマーニーの部屋でもあった。
彩香はこの部屋でマーニーの日記を発見し、何度も屋敷の前に来ては自分の部屋を見つめていた杏奈を、日記を取りに来たマーニーだと勘違いしていたのだった。
杏奈が日記を読ませてもらうと、マーニーが夜に屋敷を抜け出してボートを漕いだことや、パーティーで花の売り子の女の子と踊ったことなど、杏奈も体験した出来事が書かれていたが、日記に杏奈の名前は一切出てこず、その後のページが何枚か破り取られていて、それ以降は何も書かれていなかった。
杏奈は日記を閉じると、彩香にマーニーは自分の妄想が作り上げた女の子だと思っていたことを明かした。
だが、この日記があるということは、マーニーは実在する人物だったということになる。
結局何もわからないまま、杏奈と彩香は別れた。

その日の夜。杏奈は夢の中でマーニーと再会した。
杏奈は、今日は自分の部屋に来て欲しいとマーニーに頼んだが、マーニーは「私は屋敷の周りから離れることが出来ない」と言うので、2人は屋敷の周りの森でキノコ狩りをして遊んだ。

屋敷に戻る最中、杏奈はマーニーに今まで誰にも話せなかった秘密を打ち明けた。
それは杏奈が中学生になってすぐの頃、自宅にあった書類から、頼子が杏奈を養子にしていることで自治体から援助金をもらっていることを知り、それを見てから杏奈は、頼子がお金のために自分を養子にしたのではないかという疑惑が頭から離れなくなってしまったことだった。
それからというもの、頼子がいつも過剰なほどに心配性なのが『援助金のことがバレるのではないか』とそわそわしているように見えてきて、次第に彼女に嫌悪感を抱くようになり、そんな疑惑を抱いている自分自身のことも嫌いになり、何も信じることが出来なくなっていたのだった。

杏奈の話が終わると、マーニーも誰にも話せない苦しみを杏奈に打ち明けた。
それは、マーニーは彼女の世話係である ばあやから意地悪をされたり、いたずら好きな双子のメイド2人に「おばけに会わせてやる」と言われて、丘の上にあるサイロに無理やり連れて行かれ、とても怖い思いをしたことなどだった。
杏奈は「わざと怖い思いをさせるなんて、とんでもない!」と怒り、マーニーを抱きしめた。
杏奈は「今からサイロに行って、幽霊がいないことを確かめよう!」と言い、マーニーと一緒にサイロに向かって歩き出した。

サイロに向かう途中、マーニーは自分の世界に入り込んだようになり、杏奈のことを幼馴染みの男の子・和彦と間違えだしたので、杏奈は戸惑い立ち止まった。
その時、そばにあるあぜ道から自転車に乗った彩香が現れて「マーニーの日記の無かったページが見つかったよ!」と声をかけてきた。
杏奈は「また後で!」と答え、マーニーを追いかけた。

杏奈がサイロの着く頃には雨が降ってきた。
サイロの中はオバケが出ると噂が立つのがわかる位、古くてボロボロで不気味だった。
木でできた階段を登ってサイロの中の階段を上ると、階段の踊り場の隅で男物の茶色いコートを羽織ったマーニーがしゃがんで震えていた。
杏奈が駆け寄ると、マーニーにはまだ杏奈を和彦と勘違いしていた。
杏奈が「私は杏奈よ!」と言うと、ようやくマーニーは杏奈に気が付いた。
杏奈はマーニーがサイロの中まで入った勇気を褒めて「もう帰ろう!」と声をかけて手を引いたが、マーニーはサイロに響き渡る不気味な風の音や大雨の音、木がきしむ音を怖がって動けなかった。
仕方なく杏奈とマーニーは階段に座ってコートにくるまり、雨が止むまでサイロの中で待つことにした。


(マーニーを落ち着かせる杏奈 引用:https://bibi-star.jp

震えるマーニーに、杏奈が「一緒にいれば怖くない。大丈夫よ」と囁くと、マーニーはやがて眠ってしまった。
しばらくして杏奈もつられて眠ってしまい、また不思議な夢を見た。
それは、サイロで震えているマーニーの元に和彦が駆けつけて、マーニーに茶色いコートを掛けてやり「よく頑張ったね、もう帰ろう」と言うと、2人でサイロから出ていくという夢だった。

目が覚めると杏奈はまだサイロの中に居て、隣にいたマーニーは居なくなっていた。
杏奈はサイロから出て大きな声でマーニーを呼んだが、彼女は現れなかった。
マーニーは杏奈を置いて和彦と帰ってしまったのだ。
杏奈は泣きながら、大雨の中サイロから走り去った。

その頃、マーニーの日記の破り取られていたページをどこからか発見した彩香は、自宅でその日記を読んでいた。
そのページには主に和彦のことが書かれていた上『和彦が私をサイロに連れていこうとしている。私は絶対に行かない。あの人があのことであたしをからかうのをやめてくれればいいのに…』と書かれていた。
杏奈がサイロの近くにいたことを思い出して心配になった彩香は、兄の武(石井マーク)と一緒にサイロの近くに行ってみることにした。
すると、草の茂みに杏奈が倒れているのを発見した。
彩香が駆け寄ると、杏奈は「ひどいわ、マーニー・・・」とうめきながら彩香に抱き着いた。
杏奈は高熱を出しており、急いで大岩家に運ばれた。

翌日の夜。杏奈は夢の中でマーニーを探し続けていた。
湿っ地屋敷の前でマーニーの部屋を睨んでいると、部屋の窓からマーニーが顔を出した。
杏奈が「私を置いて行くなんてひどいじゃない!許せない!」と怒ると、マーニーは「ごめんなさい!そんなつもりは無かったの!だってあの時、あなたはあそこに居なかったじゃない!」と答えた。


(マーニーに怒る杏奈 引用:https://bibi-star.jp

意味が分からなかったので聞き返したが、マーニーは質問には答えず「私、もうここから離れなきゃならないの!もうあなたと会えなくなる!だからその前に、許すって言ってちょうだい!」と叫んだ。
杏奈は泣きながら「もちろんよ!あなたを愛してるもの!あなたのこと、忘れないわ!永久に!」と叫んだ。
すると、今まで曇っていた空から急に雲が去り、温かい日差しが杏奈を照らした。
杏奈はマーニーの温かい微笑みを見ているとだんだん意識が遠ざかった。

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あらすじ:結

その後、杏奈の体調はみるみる回復した。
彩香がお見舞いに来てくれて、マーニーの破られていた部分の日記と、屋敷から出てきたという絵を見せてくれた。


(マーニーの日記を読む杏奈と絵を見る彩香 引用:https://bibi-star.jp

絵の裏には『to Marnie from Hisako』と書かれていて、これが以前川辺で知り合った久子のことだとピンときた杏奈は、彩香と共に久子を訪ねた。

久子にマーニーのことを教えて欲しいと頼むと、久子は「あまり良い話じゃないわよ」と前置いてから、マーニーの生涯を話してくれた。
久子とマーニーは幼い頃からの友人で、久子は湿っ地屋敷を何度も訪ねてマーニーと遊んでいたそうだ。
マーニーは両親が大好きで、いつも久子に両親のことを楽しそうに話していたが、実際は、マーニーは両親から放っておかれていただけだった。
両親はマーニーの世話をメイド3人に全て任せて別荘に住まわせ、年に1、2度様子を見に来る以外は自由気ままに暮らしていたのだった。
マーニーは両親が屋敷を訪れるたびに「一緒に暮らしたい!」と泣いて懇願したが、彼女の願いが叶うことは無かった。
マーニーが話していた通り、世話役のばあやと双子のねえやからは、理由はわからないがあまり好かれておらず、地味にいじめられていた。
そんな彼女の一番の心の支えになったは幼馴染みの和彦で、成長したマーニーと和彦は結婚して札幌に移り住んだ。
2年後、マーニーと和彦の間に女の子の絵美里(えみり)が誕生し、マーニーはようやく手に入れた温かい家庭で幸せいっぱいだった。
だが幸せな日々は長く続かず、絵美里が生まれた数年後に和彦が病気で他界した。
マーニーは和彦を失ったショックで体を壊してサナトリウムに入所し、世話できる人がいなくなった絵美里は小学生の頃に全寮制の学校に入学させられた。
※サナトリウム:長期的な療養を必要とする人のための自然に囲まれた療養所。特に結核患者に多く利用される。
その後マーニーと絵美里は、絵美里が13歳になった頃にまた一緒に暮らせることになったが、絵美里は自分を捨てたマーニーを恨んでいて、幼い頃とはまるで別人になっていたそうだ。
マーニーと絵美里が打ち解けることは無く、数年後に絵美里はマーニーと喧嘩の末に家出して、日本人の男性と結婚した。
絵美里が家出をした時にはすでに、彼女は妊娠していたそうだ。
それから数年後の冬、絵美里と夫は自動車事故で他界してしまい、残された絵美里の子どもはマーニーが引き取り、この子には淋しい思いをさせまいと決心して育てていたが、その翌年に持病が悪化してマーニーは亡くなってしまった。
マーニーが亡くなったのは10年程前のことだそうだ。
久子が言うには、マーニーは淋しい人生を送ったが、いつも笑顔を絶やさず幸せになろうと一生懸命に生きていて、湿っ地屋敷が大好きだったそうだ。
久子の話を聞き終えた杏奈と彩香は号泣していた。

夏休みが終わりに近づき、杏奈は札幌に戻ることになった。
彩香とすっかり仲良くなった杏奈は、来年の夏休みも釧路に遊びに来ることを約束した。
マーニーの日記と久子の絵を湿っ地屋敷の中に隠し、このことは杏奈と彩香だけの秘密にしようと言い笑いあった。

杏奈を迎えに頼子が釧路を訪れた頃には、杏奈の中から頼子への不信感はすっかり消えていた。
幼い頃と同じ元気な笑顔を見せるようになった杏奈を見て、頼子は涙ぐんだ。
杏奈が大岩家で使っていた部屋を片付けた後、頼子は自治体から毎月援助金を受け取っていることを杏奈に告白し「お金をもらっていてもいなくても、あなたに対する愛情は変わらないわ」と思いを伝えた。
杏奈は「知ってたよ。でも言ってくれてありがとう」と答え、頼子とハグをした。
その後、頼子は「古いアルバムを見ていたら、この写真が出てきたの」と言い、杏奈に1枚の古そうな写真を渡した。
それが湿っ地屋敷の写真だったので杏奈が驚いていると、頼子が「それは、あなたを引き取った時にあなたが握りしめていた写真よ。
施設の人に聞いたら、あなたのおばあちゃんが住んでた家なんですって」と言った。
つまり杏奈の母親は絵美里で、マーニーは杏奈の祖母だったのだ。
杏奈は、おばあちゃんが幼い頃にサイロで怖い思いをしたことなどを寝物語で聞かせてくれたことを鮮明に思い出し、涙を拭いて空を見上げ、おばあちゃんに感謝した。

杏奈が札幌に戻る日。
杏奈は信子に暴言を吐いたことを謝りに行き、久子には手紙を書くと約束した。
駅へ送ってもらう車に乗り、湿っ地屋敷が見える川沿いを通った杏奈は、ボートに乗っていた十一と彩香に手を振りながら元気で札幌に帰っていった。


(彩香と十一に手を振る杏奈 引用:https://bibi-star.jp

 

・主題歌
『Fine On The Outside』プリシラ・アーン

 

あなたのことが大すき。 [ プリシラ・アーン ]

感想(3件)

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解説・考察や感想など

少女の心の成長を描いた不思議で素敵なお話でした。
本作はネット上では『百合映画』と騒がれていましたが、見る人によっては百合認定してしまう位「愛してる」、「大好き」とお互いに連呼していたのが印象的でした(笑)
蓋を開けると家族愛だったというオチなんですが、それがわかるまでは違和感がありますよね!

本題の考察内容ですが、夢と現実の境界が曖昧でマーニーは結局何者だったのかがわかりにくかったので、マーニーの正体をメインに考察していこうと思います。
杏奈はマーニーと生活していた頃、寝物語でマーニーが幼なかった頃の思い出話を沢山聞いていました。
なので杏奈がマーニーと体験したことは、杏奈の記憶の奥に眠っていたおばあちゃんマーニーから聞いた話を追体験していたのだと思われます。
そのことを表していた伏線が、杏奈とマーニーがサイロに行く途中、マーニーが杏奈のことを和彦と間違えていたことや、杏奈がマーニーを追ってサイロに入った時、マーニーが和彦のコートを羽織っていた事、サイロに置いてけぼりにされた杏奈がマーニーに怒った時、マーニーが「だって、あなたはあの時あの場に居なかったから」と答えていたことです。
杏奈があの時サイロに居なかったということは、杏奈はマーニーの記憶を追体験していた状態だったと言えると思います。
それに、久子がマーニーの生涯を話していた時も、マーニーと和彦の結婚式の場に居るはずのない杏奈も登場していました。
これらは杏奈の夢での出来事がマーニーの過去の追体験だったことを示すと共に、杏奈の想像力の豊かさを表していたのではないでしょうか。

マーニーは確かに杏奈を認識していたので、杏奈と話していたマーニーは、精神的に追い詰められていた杏奈を救おうと登場したマーニーの魂だったのだと解釈した方が辻褄が合うでしょう。
サイロに行った辺りからマーニーに杏奈が認識できなくなったのは、杏奈の精神状態が落ち着いてきて、杏奈が徐々に夢、妄想の世界から離脱していっていることを表していたのだと思います。

以上で考察終わります!

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