藤枝彩香と神咲麗（ホストくん）のあらすじ
麗と彩香の出会い
©真鍋昌平・小学館/映画『闇金ウシジマくん2』製作委員会
新人ホストの神咲麗（窪田正孝）は、金持ちになるために寿司屋の見習いを辞めてナンバーワンホストを目指すことにした若者です。
顔には自信があった麗でしたが、ホストクラブで働き始めて数か月経っても麗に指名客はつかず、このままだと店舗ルールで給料がもらえなくなる危機に立たされました。
※働き初めて数ヶ月は固定給がもらえるが、その後は出来高制になるシステム
そんな時、麗は暇つぶしに寄ったゲームセンターで10代の女の子 彩香（門脇麦）に出会い、喋ったついでに名刺を渡しました。
（ゲームセンターで出会った麗と彩香 引用：http://tawagoto.cocolog-nifty.com）
彩香は高校中退後、カフェで働いている未成年のフリーターです。
漠然と将来が不安で貯金のため実家暮らしをしていますが、父は鬱の無職、母は世間体ばかり気にするタイプで、彩香には顔を合わせると嫌味ばかり言うので家庭でも孤独を感じていました。
彩香はゲームセンターにある格闘ゲームが好きで、常に１位をキープしている常連客です。
ある日、彩香はいつものゲームセンターで神崎麗と出会い、名刺をもらいました。
数後日、麗のホストクラブに行ってみた彩香は、麗の喜ぶ顔を見て恋心を抱きます。
彩香が初めての指名客になって自信がついた麗は、それから徐々に指名客がつくようになりました。
ある日、彩香が無理して麗のために高額なお酒を注文しようとした時、麗は彩香のお財布事情を心配して「無理するな」と断りました。
その様子を見ていた現ナンバー１ホストの大成（相葉裕樹）は「女は金の落とし場所を探してここに来てる。節約させる意味はない」と麗にアドバイスします。
妙に納得した麗は『客からどれだけ金を引き出せるか』に執着するようになりました。
そんなある日、麗の母親が自宅で自殺してしまいます。
自殺理由は麗にもわかりませんでした。
母親の死で何かが吹っ切れてしまった麗は、さらに『ナンバー１ホスト』に固執するようになり、彩香にも援助を求めるようになりました。
さらに、麗は金持ちの中年女性客マキコ（キムラ緑子）に気に入られ、高級マンションや車を自由に使わせてもらう代わりに枕営業するようになりました。
一方彩香は、麗の要求に応えるために出会い系サイトで買春するようになります。
朝帰りする度に聞かされる母親の嫌味に耐えられなくなった彩香は家出して、麗の自宅に転がり込みました。
麗は「他の客にバレたらやばいから長居するな」と迷惑そうにしつつ、マキコに呼ばれて行ってしまいました。
彩香を見つけた蝦沼
闇金融屋ライノーローンの犀原茜はある日、若琥会（にゃこかい）の若頭の熊倉（光石研）から、いかにも怪しい仕事の管理を任されました。
それは『貧困ビジネス』と呼ばれる類のもので、ホームレスや生活保護くずれのような普通の会社では雇ってもらえない男を集めて、安い給料で雇って劣悪な環境で働かせる仕事です。
彩香と麗が出会って間もない頃、日雇い労働者の蝦沼（柳楽優弥）は『日給１万円』と聞いて犀原の仕事に飛びつきました。
勤務初日。朝早くに集合してマイクロバスで現場へ運ばれて、キツイ肉体労働をさせられます。
仕事が終わるとその日の給料を受け取り、集合場所までバスで戻ってきて解散です。
仕事を終えた蝦沼が給料袋を確認すると、入っていたのはたったの3000円でした。
蝦沼が給料を配る男に抗議すると、男は「日当は１万円。そこから往復の交通費2000円、支給した昼食（賞味期限切れのレトルトカレー）代1000円、作業着のレンタル代など差し引いた後の金額が渡した額だ。他で雇ってもらえないお前らを使ってやってるんだ、ありがたく思え！」と凄みます。
蝦沼には他に仕事のあても無いため我慢するしかありませんでした。
仕事を終えたある日、蝦沼はカフェから出て来た彩香に一目惚れし、その瞬間からストーカーになりました。
蝦沼は彩香を見たその日に自宅までストーキングして名前を覚え、ネット検索してＳＮＳのアカウントを特定し、暇さえあれば更新をチェックします。
こうして蝦沼は、昼間は過酷な仕事をこなして夕方からは彩香を見張り、彼女に近づこうとする男には陰湿な嫌がらせをするなど忙しい毎日を送ります。
そしてある日、彩香が家出して麗の家に寝泊まりしていることを知った蝦沼は、彩香を待ち伏せして「ホストなんてやめとけ！」と詰め寄ります。
これが蝦沼が彩香に初めてかけた言葉でした。
見知らぬ男から突然恋愛アドバイスをされた彩香は恐怖を感じ、怯えながら麗の帰宅を待ちましたが、その日も麗は帰ってきませんでした。
突き進む麗、消耗する彩香
麗にとって今月は初めてナンバーワンを狙える大チャンスの月でした。
麗の誕生日と売上の締め日が重なっていたからです。
麗は誕生日の数日前から客に電話営業をかけまくり、もちろん彩香にも「俺の誕生日は絶対に店に来て」と念押ししました。
彩香は麗の期待に応えるには出会い系だけでは足りない事に気付き、18歳になる誕生日の前日に丑嶋から金を借り、さらにAV出演もすることに決めました。
麗の誕生日の夜。
現在ナンバー１の大成とは売り上げに200万円の差がついています。
麗の客にはマキコが来てくれますが、大成の太客が数名いるのを見ると、早々に「諦めなさい」と帰ってしまいました。
もう頼れる客が来ず頭を抱えていた麗の前に、AV撮影を終えた彩香が現れます。
彩香は今までバイトで貯めたお金、売春とAVで得たお金、借金したお金合わせて450万円を麗にプレゼントしました。
こうして彩香のおかげで麗は念願のナンバー１の座に輝き、宴は朝まで続きました。
翌朝。彩香は麗に「来月もよろしく」と言われ、麗がナンバー1を維持しようと思っていることにショックを受けました。
彩香が闇金から金まで借りて全財産を出し、AV出演までしたのは、この苦労は１回きりのことだと思っていたからです。
彩香は全財産を失ったのでホスト通いを続けられるはずもありません。
しかし、麗は彩香の表情が曇ったことには気付きませんでした。
結末
翌日。彩香が居候する麗の部屋に、ピザ配達員に成りすました蝦沼が突然現れて麗をボコボコにしました。
やがて麗が動かなくなると、蝦沼は「彩香、愛してる。お前を救えるのは俺だけだ！」とつぶやきながら彩香に近づきます。
彩香が悲鳴を上げた時、借金の取り立てに来た丑嶋が現れて蝦沼をバットでフルスイングして倒しました。
（乱闘中の丑嶋と蝦沼と怯える彩香 引用：https://ch.nicovideo.jp）
その後も表情ひとつ変えず金の催促をする丑嶋に、彩香が震える手で所持金を全て渡すと、彩香が落とした5円玉を見た丑嶋は「その5円、拾わないとお前は変われねぇぞ」と言い残して立ち去りました。
※彩香が麗と出会う前、彩香が働くカフェの客が５円玉を落としても拾わないのを見て、彩香が「5円でも大事なお金ですから」と拾ってあげるシーンがあります。
その後、麗は顔に大きな傷跡が残ってしまいホストを辞めて再び飲食店で働き始めました。
麗は店主に「良い腕してるな」と褒められると、泣きながら焼き鳥を焼きました。
彩香はその後、借金を返すために丑嶋から紹介された、寮付き風俗店で働きました。
彩香はもうすぐ借金完済します。
丑嶋は、彩香はもう闇金から金を借りることはないだろうと思いました。
以上です。読んでいただきありがとうございました。
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