映画「トレインスポッティング」あらすじネタバレ・解説|「過去の自分」からの脱却!

トレインスポッティング

ヘロイン中毒者のレントン(ユアン・マクレガー)は平凡な人生を送るのが嫌で、
自ら麻薬中毒者の道を選び、仲間達と共に怠惰な生活を送っていた。悩みはドラッグで全て他人事に思えた。
何度もドラッグを断とうとして失敗していたレントンは、
今回もまた失敗してヘロイン漬けの生活に逆戻りしかけていたとき、ある事件が起きた。

原題:Trainspotting
制作年:1996年
本編時間:94分
制作国:イギリス
監督:ダニー・ボイル
脚本:ジョン・ホッジ
原作:小説/アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』

トレインスポッティング|出演者・キャスト&キャラクター紹介

次作はこちら→映画「T2 トレインスポッティング」あらすじネタバレ・解説|平凡こそが幸せ!

レントンユアン・マクレガー
『平凡な日常』を送ることがイヤでヘロインに手を出し
自由気ままで怠惰な生活を送るヘロイン中毒者。

スパッドユエン・ブレンナー
レントンの薬仲間。
人の言うことを信じやすく、よく仲間たちに騙されていじられている。
あがり症でおっちょこちょい。
付き合って1ヵ月になる彼女がいる。

シック・ボーイジョニー・リー・ミラー
レントンの薬仲間。
いつも批判的で喧嘩をしても屁理屈ばかり並べる。
彼女はいない。

トミーケヴィン・マクキッド
レントンの友人。
薬は一切やらず、レントンの友人で唯一と言っていいまともな人物。
嘘を付けない性格で、争いや面倒ごとが嫌い。
彼女がいる。

ベグビーロバート・カーライル
レントンの飲み仲間。
薬はやらないが、腕っぷしに自信があり喧嘩が大好き。
いつも自慢話ばかりしていて周りからはうんざりされている。
彼女はいない。

・その他のキャスト
ダイアン(レントンと関係を持つ女)…ケリー・マクドナルド
修道院長(薬の売人)…ピーター・マラン
マイキー(薬の売人)…アーヴィン・ウェルシュ(原作者)
アリソン(赤ちゃんの母親)…スーザン・ヴィルダー
レントンの父…ジェームズ・コスモ
レントンの母…アイリーン・ニコラス ほか

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トレインスポッティング|あらすじ前半

スコットランドに住むレントンは〈平凡な人生〉を送るのが嫌で
麻薬(ヘロイン)中毒者になることを選んだ若者だった。
薬仲間のシックボーイスパッドアリソンと、アリソンの部屋でヘロインを打つのがお決まりだった。
薬は売人の男、通称修道院長が金さえ出せばいつでも用意してくれた。
アリソンには子どもの赤ん坊ドーンがいたが、
ヘロインをするときは誰もドーンのことを気にしなかった。
部屋で薬をやって気持ちよくなって誰かがアリソンとセックスしたり
好きな時に寝て好きな時に遊ぶ、怠惰で自由な日々を送っていた。
就職活動をしようと思い立った麻薬仲間のスパッドにスピード(麻薬)を渡して
ハイな状態で面接を受けさせ、喋りすぎて落ちたことを皆でネタにして笑ったりする生活。
悩みごとはヘロインのおかげで全て他人ごとに思えた。

ヘロインの欠点は””周りから説教を食らうこと””だけだとレントンは思っていた。
そう思いつつも、ふと我に返ったときは何度も薬を断とうとしたことがあった。
だが、薬を断つための””監禁部屋””に自分を閉じ込めても、
気が付いたらヘロインを求めて仲間に電話していた。

ある日、普通の友人のトミーの部屋から勝手に持ち出した
””自家製ポルノ””(トミーが彼女との行為を自撮りしたビデオ)を
シックボーイと観ていたレントンは恋がしたくなり、いつものメンバーを連れてクラブへ出かけた。
彼女のいないシックボーイとベグビーはさっそく気に入った女性を口説きはじめ
彼女持ちのトミーとスパッドはお互いの彼女の愚痴を言い合っていた。
レントンが負けまいと周囲を見渡すと、今まさに店から出ようとしていたクール系美女ダイアンに心を奪われた。
レントンは慌ててダイアンを追いかけて、どうにかこうにか彼女を口説き落とした。
そして、その夜はそれぞれがそれぞれの女性と夜を共にした。
トミーは彼女と自宅で””自家製ポルノ””を見ようとしたが
いくら探しても見つからず、彼女が不安に駆られてパニックになった。
レントンが勝手に借りていたため、ビデオは部屋になかった。
困ったトミーは「レンタルビデオショップに間違えて返却してしまったかもしれない!」
と言い、彼女をさらにパニクらせた。

一方スパッドは、付き合い始めてから早1ヵ月、
ずっとじらされ続けていたセックスをついに彼女が許してくれた。
スパッドは興奮して彼女に抱き着いたものの、
酔いが回り、目的を果たすことなく寝落ちしてしまった。

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翌朝。レントンはダイアンがまだ16歳の女子高生だということを知った。
つまり、レントンがしたことは日本でいうところの〈強制わいせつ罪〉にあたる。
後悔したレントンは一刻も早くダイアンから離れようとしたが
ダイアンは「また会ってくれなきゃ警察に通報する!」と脅した。
レントンは渋々ダイアンとまた会う約束をした。

同じ頃。トミーは自家製ポルノ紛失事件で彼女を怒らせ、
レンタルビデオ屋の前で別れを告げられた。
落ち込んでいるトミーを連れて、レントンはヘロインを体に入れるべく修道院長の部屋を訪れた。
その場の雰囲気に負けて我慢できなくなったトミーは
フラれたショックを紛らわそうと、初めてヘロインを注射した。
それからしばらく、レントンたちは手に入る薬なら何でも体に入れた。

しばらく経ったある日。
いつもの修道院長の部屋で、アリソンが泣き叫んでいた。
ずっと叫んでいたのだが、ヘロインで意識がもうろうとしていたレントンたちは
アリソンのことを気にとめていなかった。
それから数日が経っても、アリソンはまだ泣いていた。
見かねたシックボーイがアリソンのいる部屋へ様子を見に行くと、ドーンが死んでいた。
ヘロインに現を抜かし、育児をおろそかにしたことの結果だった。

レントンはアリソンと寝たことはなく、誰が父親かは知らなかったが
シックボーイかスパッドのどちらかということは検討がついていた。
やがてシックボーイが泣きだしたので、シックボーイが父親なんだろうと思うことにした。
泣きやまないアリソンに何か声をかけたかったが
こういう時になんと声をかければいいのかレントンは知らなった。
この出来事から、彼らの中で何かが変わった。

以降はあらすじ詳細でネタバレ含みます。
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トレインスポッティング|あらすじ後半(ネタバレあり)

それからレントンたちは薬に加えて強盗、万引き、何でもするようになった。
スリル満点に思えることしても満足できなくなっていた。
ある日ついに、レントンとスパッドは万引きをして警察に捕まった。
レントンは断薬をしたことで誠意を認められて執行猶予となったが
スパッドは薬をやめず、反省の色が無いとみなされて6カ月の実刑になった。

レントンは両親の元で国からの薬物治療の援助を受けながら
「薬が欲しい」という衝動を抑えてくれる治療薬メタドンを1日3回飲んだ。
だが1日分の量を一度に飲んでも我慢出来なくなり、
レントンはとうとう家から抜け出して修道院長の元へ走った。
そして一気にヘロインを打ち、急性薬物中毒で倒れた。

目が覚めると病院のベッドの上だった。
修道院長がタクシーの運転手に頼んでレントンを病院の前まで運ばせたのだ。
レントンは再び両親の元へ返された。
両親は何としても薬物依存から脱却してもらおうと、レントンを部屋に監禁した。
レントンは何日も続く禁断症状に苦しんだ。
エイズの恐怖や、鎖につながれたスパッド、死んでしまった赤ちゃんの幻覚を何度も目にした。

何週間かが経ち、レントンはやっと禁断症状から解放された。
続いて両親は、レントンにエイズ検査を行った。
同じ注射器を何年も使いまわしていたため、感染の危険があったからだ。
幸運にも、レントンはエイズに感染していなかった。
こうして断薬に成功したレントンは、自分が今まで最も恐れていた『憂鬱・退屈・自己嫌悪』と戦うことになった。

病院通いが落ち着いたレントンは、トミーが心配になって様子を見に行った。
トミーは彼女にフラれ、ヘロインに手を出してからすっかり変わっていた。
外出をしなくなり、綺麗だった部屋は見る影もなく汚い。
そしてさらに、トミーはエイズに感染していた。
レントンは、自分は感染していないことを打ち明けて謝罪した後
トミーに言われるがまま金を貸すと、そそくさと部屋から出た。
レントンは改めて自分が冷たい人間であると知った。
友人がエイズになったと知っても心が動かなかったからだ。

それからしばらく引きこもっていたレントンの所に突然ダイアンが訪ねてきた。
ダイアンに「何か始めなきゃ」と言われ、レントンはようやく重い腰を上げた。
それからレントンは街に出て1人暮らしを始め、不動産会社で働き始めた。
不動産案内の仕事は向いていたらしく、業績は右肩上がりだった。
働き始めてからは、昔の仲間に会いたいとも思わなくなっていった。
ダイアンとだけは文通で連絡を取り続けていて、そこから昔の仲間の情報を知ることができた。
シック・ボーイは売春斡旋業者で働き始め、
スパッドは出所したが麻薬をやめられておらず、
トミーは全く見かけていない。
そしてベグビーは宝石強盗をして指名手配されているとテレビで放送していたそうだ。
レントンが手紙を読み終わると同時に部屋のインターフォンが鳴った。
ベグビーだった。

ベグビーはずかずかとレントンの部屋に上がり込むと、
レントンのイヤな予想通り、そのまま居ついてしまった。
ベグビーは宝石強盗に成功したが、宝石はすべて偽物で売れず、金を持っていなかった。
しかも「自分は指名手配犯で外を歩けないから」と、
ことあるごとにレントンを使い走りにした。
レントンは嫌でたまらなかったが、ベグビーに運はまだ残っていたらしく、競馬で当てて大金を手に入れた。
ベグビーは気前よくレントンにも金を使わせてくれ、その晩はクラブで思う存分楽しんだ。
結局金は使ってしまい、ベグビーはそのままレントンの所で逃亡生活を続けた。

しばらく経つと、ベグビーに続いてシックボーイもレントンの部屋に居ついた。
シックボーイはもう買春あっせん業の仕事はやめたようで
金に困るとレントンの部屋の物を勝手に漁って売ってしまった。
ついにテレビを売られたレントンは嫌気がさして、2人を追い出そうと考えた。
上司に内緒で2人を空き物件に住まわせて厄介払いしたが、
このことはすぐに上司にバレてしまい、レントンはクビになった。
もう実家に戻ってしまおうかと悩んでいたとき
長らく噂を聞いていなかったトミーが死んだという知らせが届いた。

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トミーの死因は脳卒中だった。
トミーは別れた彼女のリジーが忘れられず、
ヨリを戻そうと子猫をプレゼントに持って行ったが、
冷たく突き返されてしまい、子猫を飼うことになった。
そしてトイレの始末を全くしなかったため感染症にかかってしまい、
エイズに侵されていたトミーの病状の進行は早く、
痛みに耐えかねて麻薬を大量に使い続け、脳卒中で倒れたそうだ。
発見されたときは、死んでからだいぶ経っていたという。

トミーの葬儀の後、久しぶりに会う仲間たちとの二次会で
シックボーイ、ベグビー、スパッドから怪しい仕事の話を持ち掛けられた。
薬売人のマイキーがロシア人からヘロインを誤って2㎏も購入してしまい、その処理に困っているという。
3人はそれを4000ドルで買い、ロンドンで売りさばく計画を立てていた。
「3人分の金を合わせて2000ドル、足りない分の2000ドルをお前が出せ」とシックボーイはレントンに要求した。
シック・ボーイとベグビーは、レントンの部屋に居ついていた間に
レントンの通帳を見て、お金を貯めていることを知っていたのだ。
仕事を首になったばかりだったレントンは
「ヘロインが上物だったら金を出そう」と答えた。

こうして4人はマイキーからヘロインを購入し、ロンドンへ向かうバスに乗った。
レントンはバスの中で、久しぶりの上質なヘロインを思う存分味わった。
ロンドンのホテルで取引相手と交渉し、
レントンたちは明らかに初心者だったため足元を見られたが、
4000ドルで買ったヘロインを1万6000ドルで売却することができた。
喜んだ4人は酒場で祝杯を挙げて懐かしい時間を楽しんでいたが
ベグビーが酔った勢いで他の客と喧嘩を始めてしまい、後味の悪い終わりになった。

酒場を出た後は、ホテルの同じ部屋で4人一緒に一泊することにした。
部屋を別々にすると、誰の部屋に金の入ったカバンを置くかで喧嘩になるからだ。
レントンは皆のイビキが聞こえるのを待ち、
そっと起き上がって水をコップ一杯飲み干した。
そして、金の入ったカバンと上着を持つと、誰にも気づかれないように部屋の外へ向かった。

ドアの前で最後に部屋を見渡すと、スパッドが目を開けてこちらを見ていた。
レントンは「一緒に来い」と合図したが、スパッドは首を横に振った。
スパッドは残りの2人を裏切ることができなかった。
レントンは1人で外を歩きながら、なぜ友人を裏切ったのか自問自答していた。
ベグビーはもう顔も見たくないし、
シックボーイはいざとなったら自分たちを裏切ることを知っていた。
結論は、レントンにとって2人は””友達””じゃなかったからだ。
レントンは地元に戻ると、本当に良い奴だと思えたスパッドのロッカーに
こっそり分け前の金を残して姿をくらました。

翌朝。金がないことに気付いたベグビーはホテルの部屋で大暴れして通報され、
宝石強盗の指名手配犯として逮捕された。
レントンはこれを機に薬や犯罪から足を洗うことを決め、
これから始まる輝かしい””平凡な生活””に向けて再スタートを切ることにした。

主題歌:Damon.Albarn『Closet Romantic』

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トレインスポッティング|解説、考察や感想など

 

・タイトル『trainspotting』の意味

『trainspotting』は元々は、『鉄道オタク』、『列車の型やナンバーを覚えて見分けること』という意味があります。
舞台となっている1980年代当時のイギリスでは『些細なことに夢中になる』や、
当時は麻薬中毒者がしばしば廃線になった駅に溜まって麻薬をしていたことから『麻薬中毒者』という意味でも使われていたそうです。
原作者のアーバン・ウェルシュ本人の言葉を見たわけではないので真相はわかりませんが
レントンたちは『些細なことに夢中になっている麻薬中毒者』だったので、繋がるものはあります。

 

・その他感想など

この映画が日本で流行していた当時は子どもだったこともあり興味がなかったのですが
あちこちでポスターやTシャツを見たことを覚えています。
ようやく最近初めて観たのですが、面白かったです。
全体的にはスタイリッシュでしたが、汚いシーンも何度かあるのでちょっと注意が必要ですが。。笑
若いユアン・マクレガーもやはりイケメンです!
テンポとBGMが良いし、登場人物たちも個性的で、レトロな雰囲気も可愛いです。
ブラックジョークも好きな方なので楽しめました。

レントンが実家にいる時の雰囲気が
映画『時計じかけのオレンジ』(1971)の主人公が実家にいるときと雰囲気が似ているように感じました。
わかりませんが、オマージュだったのかな?

””麻薬””というと暗いイメージですが、何も考えずに麻薬を打ってハイになっている若者たちの心情が
雰囲気に現れていて、とてもポップで軽~い描き方で、引き込まれました。
重い場面もありますが、そこは他人に感情移入しないクールな主人公レントンのおかげで、重い話も重くならずに済みました(笑)
2も早く観たいです!

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