映画『タイタニック』に関する解説・考察を紹介しています!
「ローズは碧洋のハートをなぜ捨てた?」「ダイヤの噂の元ネタは?」「ローズとジャックは実在した?」「リジーはジャックの孫?」「別エンディングについて」などを書いています。
鑑賞済みの方のための記事です。まだ観ていない方はネタバレにご注意ください。
本編時間:189分
制作国:アメリカ
監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
主題歌:「My Heart Will Go On」歌/セリーヌ・ディオン
受賞:第70回アカデミー賞11部門(最多受賞)
解説・考察
タイタニック号の実話

1912年に撮影されたタイタニック号 引用:パブリックドメインQ
本作は処女航海で沈没した豪華客船タイタニック号の事件が元になっています。
乗船人数の半数分しかなかった救命ボートや、船長が氷山の多い地域でスピードを出したこと、まだ人を乗せられる救命ボートが後で一隻しか助けに来なかったくだりなどは、後の取材や捜査で分かった事実のようです。
ローズとジャックは実在する?
ローズとジャックに実在のモデルはおらず、ジェームズ・キャメロン監督が想像で作り出したカップルです。
実在する事件関係者でモデルになったのは、スミス船長、船の設計士アンドリュー、タイタニック号を考案した実業家イズメイと、航海士たちの行動などです。
イズメイは救命ボートに乗って生き残りましたが、その後は「乗客を見捨てた臆病者」とバッシングを受けて社会的に抹殺されてしまったようです。
碧洋のハートは実在する?

ホープダイヤモンド (引用:https://karatz.jp)
ホックリーは碧洋のハートをローズにプレゼントした時に「かつてはルイ16世が持っていた」と言います。
ちなみにルイ16世はマリー・アントワネットの夫です。
碧洋のハートのモデルは、現在スミソニアン博物館に保管されている『ホープダイヤモンド』という青いダイヤモンドです。
ホープダイヤモンドは名前とは正反対に、歴代の持ち主が次々と不幸に見舞われたため『呪いのダイヤモンド』とも呼ばれます。
呪いのダイヤモンドが『ホープ(希望)』なんて皮肉だなと思ってしまいますが、ルイ王朝の後にこのダイヤを所有していた銀行家の名前がホープさんだったことが由来だそうです。
ホープダイヤモンドは17世紀半ばに、フランス人宝石商がダイヤモンドの産地インドで100カラット以上あるブルーダイヤモンドの原石を購入して持ち帰り、フランス国王のルイ14世に売りました。
その後ルイ14世の希望で60カラット程度にカットされ、王家の宝物として代々受け継がれます。
本当に呪いのせいなのかはわかりませんが、ルイ14世の代では戦争と散財で国が深刻な財政難に陥り、子孫の16世はフランス革命で王位を追われて処刑され、200年続いたブルボン朝が終わりました。
ダイヤモンドはフランス革命中に盗まれてしまい、1830年以降にイギリス人の宝石コレクターのホープ氏が入手し、この時にダイヤモンドは『ホープダイヤモンド』と名付けられました。
その後ホープ家は破産し、ダイヤモンドはイギリス、フランス、アメリカなどを転々として最終的にスミソニアン博物館に寄贈されました。
タイタニック号が沈んで大勢の犠牲者が出たのは、もしかしたら呪いのせいだったのかもしれません。
碧洋のハートがタイタニックに号にあると思われていた理由は?
ラベットが知っていた碧洋のハートの話は、恐らくホックリーが家族や友人にした話がそのまま伝説的に語り継がれたものです。
ホックリーは船から逃げるときにダイヤをコートのポケットに入れ、その後コートを当時の婚約者(ローズ)にうっかり渡してしまいました。
ホックリーはローズはタイタニック号と一緒に死んだと思っていたので、ダイヤも海に沈んだと思っていたのです。
ローズはなぜ碧洋のハートを捨てた?

© 1997 Twentieth Century Fox Film Corporation and Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
ローズは碧洋のハートをずっと持ち続けていましたが、最後は海に捨ててしまいました。
ローズは「女は海のように秘密を秘めている」と言っていたので、恐らく碧洋のハートの真相を秘密のままにしておくために海に沈めたのです。
そもそもローズがラベットにコンタクトを取ったのは、最初から碧洋のハートを、タイタニック号とジャックが眠る場所にかえすつもりだったからです。
ローズは長年タイタニック号が沈んだ海を再び訪れるチャンスを待ち続けてラベットのことを知り、連絡を取ったと思われます。
また、ローズの孫リジーとラベットの会話に出てきた『過去と折り合いをつける』ためでもありました。
この会話のシーンは通常版ではカットされていて、DVDなどの未公開シーン集やノーカット版で見られます。
ブルーダイヤは上流階級だったころのローズ自身を象徴します。
ローズはタイタニック号から助かった時に家柄を捨てて生まれ変わったので、貴族だった自分を捨てた場所にブルーダイヤも一緒に葬りたかったのでしょう。
孫リジーはジャックの孫でもある?

© 1997 Twentieth Century Fox Film Corporation and Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
映画「タイタニック」好きには有名な仮説ですが、ローズの付き添いをしていた孫のリジーはジャックの孫でもあるのでは?という説があります。
現実的に考えると、ローズは極寒の海に何時間もいたので、妊娠した可能性は非常に低い話ではあると思います。
リジーがジャックの孫であることを示す確かな発言はありませんが、第一印象で目元の雰囲気がジャックに似ていますし、リジーがラベットをダンスに誘うシーンは、ジャックがローズをダンスに誘った瞬間を彷彿とさせていた気がします。
そのためファンの間では、キャメロン監督はあえてディカプリオに雰囲気が似ている女優をローズの孫役に起用して、作中で詳細は明かさずに観客の想像を掻き立てる演出をしたのではないかと言われています。
別エンディングとは?
本作にはもう一つのエンディングが存在し、未公開シーン集に収録されています。
通常のエンディングと大きな違いはないですが、老いたローズが海にブルーダイヤを捨てようとしたとき、自殺と勘違いした孫リジーとラベットが駆けつけて、ローズがブルーダイヤモンドを持っていることに気付きます。
ラベットはローズにブルーダイヤを捨てるのをやめさせようとしますが、ローズはそれでもダイヤを海に捨ててしまいます。
ブルーダイヤモンドが海に消えるのを見たラベットは不思議とさっぱり諦めがつき、リジーとダンスを踊ります。
ローズはスッキリした表情で夜空を見上げると、空には当時ジャックと一緒に見た流れ星とよく似た、尾の長い流れ星が流れます。
その後はローズが亡くなるシーンに繋がります。
まとめ
映画 『タイタニック』は、実際に起きたタイタニック号沈没事故を背景に、ローズとジャックという架空の男女の物語を描いた作品です。
今回の記事では、『タイタニック』の実話をもとに、ローズとジャックは実在したのか、碧洋のハートは実在するのか、なぜローズは最後に碧洋のハートを海へ捨てたのかなど、映画の気になるポイントを考察しました。
碧洋のハートには、実在する「ホープダイヤモンド」がモデルになったと考えられており、ローズにとってはジャックとの思い出、そして上流階級だった過去の自分自身を象徴するものでした。
また、ローズの孫リジーがジャックの孫なのではないかという説や、通常版とは少し内容が異なる『タイタニック』の別エンディングなど、を解説しました。
『タイタニック』は、史実とフィクションが組み合わさっているからこそ、何度見ても新しい発見がある映画です。
この記事で紹介した内容を踏まえてもう一度作品を見返すと、ローズやジャック、そして碧洋のハートに込められた意味が、また違って見えてくるかもしれません。
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