映画『シャッターアイランド』のあらすじと感想を紹介しています!
狂暴な精神病患者の隔離施設シャッターアイランドからの通報を受けて施設に足を踏み入れた連邦保安官のテディと相棒のチャック。
病院から逃亡したという女性患者を探す一方で、テディは別の目的があって病院を訪れていた。
制作年:2009年
本編時間:138分
制作国:アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:レータ・カログリディス
原作小説:デニス・ルヘイン著『シャッター・アイランド』
キャスト紹介
© 2012 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
テディ・ダニエルズ…レオナルド・ディカプリオ
元軍人の連邦保安官。数年前に妻を火事で失い、放火した男を探している。
死んだ妻の夢や幻影を見る。水に対する恐怖心がある。
© 2012 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
チャック・オール…マーク・ラファロ
常に穏やかで冷静なテディの相棒。
感情的になりやすいテディをなだめるのが上手い。
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ドロレス…ミシェル・ウィリアムズ
死んだテディの妻。
夢の中や現実世界の幻覚としてテディの前に現れる。
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コーリー院長…ベン・キングスレー
アッシュクリフ精神病院の院長。
ロボトミー手術の人体実験をしているという噂がある。
ネーリング医師…マックス・フォン・シドー
ジョージ・ノイス…ジャッキー・アール・ヘイリー
警備隊長…テッド・レヴィン
マクフィアソン(警備副隊長)…ジョン・キャロル・リンチ
アンドリュー・レディス…イライアス・コティーズ
ブリジット・カーンズ(女性監視)…ロビン・バートレット
ピーター・ブリーン(男性患者)…クリストファー・デナム
グレン・ミーガ(職員)…ジョー・シコラ
看護師…ネリー・シュット
ビリングス(C棟患者)…ジョセフ・マッケナ ほか
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あらすじ紹介
あらすじ①:離島の精神病院、レイチェルの失踪
1954年のボストン湾諸島。
シャッターアイランドと呼ばれる孤島に建つアッシュクリフ精神科病院から通報を受けた連邦保安官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)は、相棒のチャック(マーク・ラファロ)と共に出張捜査に来ました。
このアッシュクリフ病院は『精神病が原因で残忍な犯行をした犯罪者で、治る見込みが無いと判断された患者』ばかりを収容している施設で、脱走が不可能なように海に囲まれた孤島に建てられています。
島から出るには1日に数回往復するフェリーに乗るしかありませんが、乗れるのは許可が出た人物だけです。
病院の敷地に入る時、テディとチャックは病院の規則に基づいて拳銃を没収されました。
敷地内には3つの棟があり、A棟は男性患者、B棟は女性患者、C棟は『特に危険な患者』が収容されていて、C棟に入るには院長と警備副隊長の許可と同行が必要です。
テディは院長と話している最中に激しい頭痛に襲われて、院長のコーリー(ベン・キングスレー)から薬をもらって飲みました。
コーリーは「女性患者のレイチェル・ソランドー(エミリー・モーティマー)が病院からこつ然と消えたので、捜索して欲しくて2人を呼んだ」と言いました。
レイチェルは精神病に侵されて彼女自身の3人の子どもを溺死させた女性です。
彼女は病院を自宅と思い込み、周囲の人間は召使いか配達業者に見えていて、子どもたちは生きていると思い込んでいる(殺した記憶が無い)そうです。
彼女の夫は戦争で亡くなっています。
テディはレイチェルの部屋を確認した時、部屋の床の隙間から『4の法則 67人目は誰?』と書かれたメモを見つけました。
島から脱走しようにも、隣の孤島まで泳ぐには距離がありすぎるし、もし溺れ死ねば、この島に遺体が流れ着くはずですが、死体も見つかっていません。
孤島の崖の中腹には洞穴が何か所かありますが、周囲には毒性のツタなどが生えていて簡単には近づけません。
レイチェルは裸足で逃げた可能性が高いので、洞窟に隠れるのは無理に等しいです。
岸には下水処理場として使われている灯台が立っていて、中に誰も居ないことは警備員が確認済みで、まさに神隠しのような状況でした。
テディはコーリー院長に職員名簿と患者カルテの開示を要求しますが、なぜか拒まれてしまいました。
しかもレイチェルの主治医シーアンは休暇で島から出てしまったらしく不在です。
電話を繋いでもらおうとしますが、嵐のせいで繋がりませんでした。
翌日から、テディとチャックは患者に聞き込みをしますが、皆示し合わせたようにコーリーの説明と同じ内容しか喋りません。
そんな中、女性患者のカーンズが『RUN(逃げろ)』と書いたメモをこっそりテディに渡しました。
あらすじ②:テディの目的
実はテディには、レイチェル探しとは全く別の目的がありました。
目的の1つはレディスという名前の男性患者に会うことです。
レディスは数年前にテディのアパートに放火して妻ドロリスを殺した男です。
テディは約1年前、レディスが逮捕されてここアッシュクリフに収容されたという新聞記事を見て、今回の捜査に立候補しました。
テディはレディスを殺すつもりはないけれど、とにかく2人だけで話したいとチャックに打ち明けます。
しかし、レディスの収容記録は見つからず、誰もレディスを「知らない」と言います。
テディはこの病院は何か隠していると確信しました。
テディのもう1つの目的は、コーリー院長が企てている『ロボトミー手術を世間に広めようという計画』を阻止することでした。
コーリーは現在人体実験を繰り返してロボトミー手術の効果を確認したり、医師の技術の向上を図っているそうです。
それに、コーリーは赤狩り組織(非米活動組織)や、諜報局などのいわゆる『ロボトミーを支援しそうな団体』と繋がりがあるという話もありました。
この計画はテディが調査過程で知った噂でまだ証拠がないので、テディは人体実験の証拠を見つけてアッシュクリフ自体を潰そうとも考えていました。
人間の記憶や思考など人格形成に重要な前頭葉の一部を破壊する手術です。
向精神薬が無かった当時は『問題のある患者を手っ取り早く改善させる方法』や『深刻な心的外傷を負った帰還兵への対処法』として広まり、1949年にはノーベル賞も受賞した画期的な医療技術でした。
しかし実態は思考機能を破壊しているだけで、後に人格や認知・思考機能に関する様々な問題が発生し、人権の問題点なども指摘されて現在は禁止されている技術です。
『計画』に関する話として、ジョージ・ノイスという社会主義者の男とテディは話したことがありました。
ノイスは数年前に心理学に関する実験のアルバイトをしたことが原因で幻覚を見るようになった末に、教授を殺しかけてここに収容されています。
ノイスは1年程で出所しましたが、その後本当に人を殺してしまい再逮捕されました。
ノイスは裁判で「病院に戻るのは嫌だから死刑にしてくれ」と主張しましたが、終身刑になりました。
テディはチャックと一緒に病院に戻ると、コーリーに会うや否や「レイチェルのメモの意味が分かった」と言いました。
ABC棟全ての患者の人数を足すと66人になるので、67人目がレディスで、病院がそれを隠していると考えたのです。
しかし、コーリーはテディの推理を否定して「レイチェルが戻ってきた」と涼しい顔で告げました。
レイチェルは裸足で消えたはずなのにケガ1つ無く、帰ってきた経緯も曖昧で、テディは病院に対する不信感をさらに強めます。
あらすじ③:C棟に侵入
その後、嵐の影響で電気系統が壊れてしまいます。
この時テディは警備隊長の顔を見ますが、彼はテディが軍人時代に殺したナチスの兵隊長と瓜ふたつだったので驚きました。
その後、デディとチャックは混乱に乗じてC棟に侵入しました。
テディは檻から出てうろついていた患者ビリングスをぶちのめし、チャックに対応を任せて1人でジョージ・ノイスを探します。
刑務所のような檻が並ぶ廊下を歩いていると、その中の1つにジョージ・ノイスが居ました。
ノイスは「あんたとレディス。それが確信だ」、「これはお前のために仕組まれたゲームだ」、「真実を暴くかレディスを殺すか、どちらかしか選べない」などと言いますが、テディには意味がわかりませんでした。
C棟から出た後、テディはチャックを置いてひとりで人体実験の証拠を探すために灯台に向かいますが、満潮で波にさえぎられて灯台に近づけませんでした。
テディは諦めてチャックと別れた場所に戻りますが、チャックはこつ然と消えてしまいました。
テディが困り果てていると、崖の中腹にある洞穴に炎の明かりが見えました。
洞窟には中年女性が隠れていて『レイチェル・ソランドー』と名乗るので、テディは彼女が本物のレイチェルだと確信します。
レイチェルは、元はここで働いていた精神科医だったと言います。
当時、レイチェルはコーリーのロボトミー計画や人体実験を知って異議を唱えると、コーリーに精神病者と診断されて患者にされかけたので、逃亡して現在に至ると語りました。
レイチェルはテディの体の震えを見て「体調不良の原因は、病院が用意した物全てに薬が入っているからだ」と警告しました。
洞穴で朝を迎えたテディはレイチェルに「後で助けに行く」と言いますが、レイチェルは必要ないと答えました。
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