劇場版『機動警察パトレイバー THE MOVIE』の解説、考察をしています!
産業用ヒト型ロボット『レイバー』が普及し、都市開発が進みつつある東京。
『HOS』という新しいOSを搭載したレイバーが暴走する事件が多発し、警視庁特殊車両二課の篠原遊馬巡査は原因究明に奔走する。
キャスト&キャラクター紹介

(引用:https://patlabor.tokyo)
篠原遊馬(しのはら あすま)…古川登志夫
警視庁特殊車両二課第二小隊の巡査。
レイバーを操縦する同僚(主に泉野明)の指揮(バックアップ)を行う。
『篠原重工』の社長 篠原を父に持ち、コンピューターシステムに詳しい。
父親との確執があり、篠原重工絡みの何かが起こると真相究明に熱中し、篠原重工に落ち度があれば責任を追求しようとする。

(引用:https://patlabor.tokyo)
泉野明(いずみ のあ)…富永みーな
篠原と同期で同部署の巡査。遊馬の指示のもとレイバーを操縦する。
強い正義感を持つ明るい性格で、遊馬とは理解し合う存在。
レイバーに対してペットに近い愛情を抱いている。
『零式』を始めて目にした時、ただならぬ不安を感じた。

(引用:https://patlabor.tokyo)
後藤喜一(ごとうきいち)…大林隆介
特車二課第二小隊長の警部補で、遊馬、野明の直属の上司にあたる人物。
一見やる気がなく掴みどころが無いが、実はかなりの切れ者。
元は公安所属だったが、頭が良すぎたために特車二課に左遷されたと刑事の松井が語っている。
「命令や強制は嫌いだ」と語っているものの、部下を思惑通りに動かすために情報操作を行ったり巧みな話術で誘導するなど、ずる賢い事を平気でする。

帆場映一(ほば えいいち)
篠原重工のプログラマーでHOSの開発者。
重要参考人として名前があがった時には既に自殺していた。
本籍、経歴不明、年齢は30歳と見られるが実年齢は不明。
病歴を含むその他身体的特徴も一切不明。
篠原重工の従業員リストはおろか、戸籍なども消去されている。
・その他の声のキャスト
太田功(第二小隊長巡査)…池水通洋
榊清太郎(特車二課整備課長)…阪脩
実山(篠原重工の社員)…辻村真人
松井(警視庁捜査課の刑事)…西村知道
片岡(松井の部下)…辻谷耕史
シバシゲオ(整備班主任)…千葉繁
香貫花・クランシー(第二小隊員)…井上瑤
進士幹泰(第二小隊員)…二又一成
山崎ひろみ(第二小隊員)…郷里大輔
海法部長(警視庁警備部長)…小島敏彦
福島(特車二課課長)…小川真司
指揮官…平井隆博
おっちゃん…立木文彦
警官…西村智博
お天気お姉さん…林原めぐみ
技師…佐藤政道、子安武人
警視庁幹部…菅原正志
パイロット…梁田清之
アナウンサー…中嶋聡彦 ほか
あらすじ前半
(パトレイバー『零式』 引用:https://patlabor.tokyo)
1999年の日本。産業用歩行式作業機械のレイバーシステムが一般社会に普及し、レイバーが人間に代わって重労働を行う時代。
人間はレイバーに乗り込んで操縦することで、どんな重労働も楽にこなすことができた。
現在日本が国をあげて進めている『バビロンプロジェクト』でレイバーは大活躍していた。
バビロンプロジェクトは、東京湾を埋め立てて木更津~川崎間を結ぶ巨大都市の建設計画。
完成すれば首都圏を一周する大環状線も開通し、人口増加に伴う住居問題も解決すると言われている。
そのための土木工事作業には約3600台のレイバー(日本が所有するレイバーの約45%)が使用され、急ピッチで工事は進んでいた。
3600台のレイバーは、プロジェクトに伴い設置された『方舟』と呼ばれる、海上に建てられた多層構造の保管庫で一括管理されている。
(方舟 引用:https://image.itmedia.co.jp)
警察が使用するレイバー(パトレイバー)は、市民の安全を守るために使用されていた。
この度 新しいパトレイバーの導入が決まり、篠原重工が開発した最新OSの『HOS(Hyper Operating System)』で動くことを前提として設計された機体『零式』が導入され、特車二課の隊員達は操縦訓練に明け暮れていた。
主人公の篠原遊馬巡査が所属する特車二課第二小隊は、第一小隊が『零式』の操縦訓練に専念する間の留守を任されていた。
篠原重工が開発した最新OS。旧OSと比べて30%以上性能が上がる画期的なシステム。
既に日本にある全レイバーの80%以上がHOSを導入している。
そんな中、巷では土木作業用のレイバーや陸上自衛隊が保持するレイバーまでもが勝手に暴れ出す事件が相次いだ。
原因は当初は操縦者の操作ミスによる誤作動と見られていたが、暴走した陸上自衛隊のレイバーには誰も乗っていなかったことが判明し、全く不明となった。
どの暴走機体も動きを封じるために破壊しつくされたため、機体を調べることも出来なかった。
唯一の共通点は、暴走したレイバーにはどれも『HOS』が装備されていたことだった。
『零式』にも当然HOSが搭載されているため、警察の上層部は隊員達には事情を知らせず、第一小隊の訓練期間を延長することで『零式』の実用開始時期を遅らせた。
第一小隊長の南雲しのぶと第二小隊長の後藤喜一は納得できず抗議して、上司から『零式』とレイバー暴走の関連性を聞き出した。
その後、後藤の調べでHOSを開発した人物は篠原重工に籍を置く帆場映一という、その世界では有名な天才プログラマーだとわかったが、帆場は5日前に『方舟』から海に身投げして自殺していて、遺体は現在も見つかっていない。
後藤は懇意にしている刑事松井に、帆場の身辺調査を依頼した。
HOSとレイバー暴走の関連性を探るため、遊馬も独自に調査を開始した。
遊馬は篠原重工に忍び込み、HOSのホストデータを発見したので中を見ようとしたところ、ウィルスが作動してパソコンの画面に赤文字で『BABEL』と表示され、工場中が大騒ぎになった。
(HOSの暴走に驚く遊馬 引用:https://image.itmedia.co.jp)
松井刑事は部下の片岡と共に帆場の住居を当たったところ、職業柄高給取りなはずの帆場が住んでいたアパートは廃墟同然とも言える程のボロアパートだった。
しかも、過去2年間に似たような住居に26回も引っ越ししていた履歴があった。
過去の経歴や戸籍は公的機関からも綺麗に削除されていたのに、引っ越しの住所と履歴だけはなぜか消されていないのも妙だった。
松井は帆場の部屋の壁に旧約聖書の一節が書き残されているのを発見した。
レイバーの暴走が起きた地点を見てみると、レイバーは首都圏の各所に点在しているにも関わらず、暴走が発生した個所は3か所に限られていた。
遊馬は野明が「犬は人間には聞こえない音も聞こえている」と言うのをきっかけに、レイバー暴走の原因が大都市特有の構造から自然発生する低周波が引き金になっていることを突き止めた。
遊馬はHOSに欠陥があることを公表するよう、篠原重工の重役であり家族同然の人物の実山(通称『じっちゃん』)を説得すると、翌日、篠原重工は通産省に『HOSに重大な欠陥があることが判明した』と報告した。
緊急会議の末、欠陥については混乱を避けるため市民には知らせずに、レイバーのOS書き換え作業を無料で行い穏便に済ませることで決着が着いた。
一般には『最新版に無料で更新する』と発表し、実際には旧OSへの書き換え作業を行った。
遊馬は待機命令中の無断外出やスクーターにノンヘル運転したことなどが課長の福島にバレてしまい、2週間の自宅謹慎処分を受けた。
処分を受けた直後、ちょうど海外から戻ってきた整備班主任のシバシゲオに既存のパトレイバーのOS書き換え作業の依頼をすると、シバは「元々パトレイバーはHOSに更新していないからする必要はない。後藤には既に報告している」と答えたので、遊馬を始め一同が唖然とした。
後藤は遊馬にHOSのことを調べさせるためにわざと隠していたのだ。
(台風の接近を知ったシバシゲオ 引用:https://patlabor.tokyo)
その後、自宅でシバと共にレイバーと低周波について調べていた遊馬は、方舟に風速40m以上の風が吹くと大規模な低周波が起こり、首都圏にある8000体以上ものレイバーが暴走する可能性があることに気が付いた。
天気予報では現在、日本に大型の台風が接近していて、近日中に風速40m以上の風が起こる可能性は高かった。
あらすじ後半※ネタバレあり
レイバーを旧OSに書き換える作業はほとんど終わっていたものの、一度HOSをダウンロードしたことのあるレイバーは漏れなくウィルスに感染している可能性があった。
後藤は上層部に報告し、緊急会議の場でレイバー暴走の引き金となる方舟を台風という天災に乗じて破壊してしまう許可を取った。
このまま何もせずにいて大量のレイバー暴走が起きれば、特車二課は暴走を未然に防げなかったことで責任を問われるし、方舟を調べて破壊した際に帆場が犯人である証拠を見付けられなければ、その場合も特車二課は方舟を壊したことについて責任を問われる。
どちらにしても市民の安全を優先して方舟を破壊する方向で進めるしかなかった。
後藤は『どの道バビロンプロジェクトは大きく後退する。これが帆場の狙いだったのかもしれない』と語った。
後藤がコネを駆使して関係各所から空挺レイバーや武器を調達し、天才的な戦闘技術を持つ香貫花クランシーを海外から呼び戻し、台風の接近に合わせて方舟の制御室に向かった。
後藤は部下たちを見送った後、少しでも事態を穏便に運ぶために関係各所に言い訳をしに行った。
方舟の地下にある制御室を占拠した遊馬たちは、最上階にあるサブ制御室に誰かが居ることに気付く。
その人物が入室するときに使用したIDは死んだはずの帆場のものだった。
サブ制御室は普段は使われておらず、音声での通信すら不可能だったため、遊馬は野明にサブ制御室を確認するよう命じた。
その頃、警視庁に残っていたしのぶは、シバと榊から「HOSの正体がわかった」と連絡を受けた。
HOSにはやはりウィルスが仕込まれていて、HOSと一度接触したレイバーやパソコンなどのシステムは、その後OSの書き換えなどをしても意味がなく、もれなくウィルスに感染しているという。
つまり、日本にある8割以上のレイバーはウィルス感染していていつ暴走するかわからないのだ。
さらにしのぶは、方舟のメインコンピューターにもHOSが使われていることに気が付いた。
同じ頃、風速はまだ40m未満だったにも関わらず、多くのレイバーが勝手に起動して方舟に集まっていた。
太田は暴走レイバーと戦闘を開始し、クランシーは一度警視庁に戻って『零式』を勝手に持ちだして太田の援護に回った。
その頃、サブ制御室にたどり着いた野明が中を確認してみると、そこに人間はおらず、沢山の白いハトと、帆場のIDである『666』のプレートを着けた1羽のカラスがただずんでいた。
カラスが鳴くと同時にメインコンピューターのウィルスが作動し、制御不能になった。
遊馬はサブ制御室の真下に点火線があることを突き止め、近くにいる野明に、導火線に点火してからすぐ逃げるように指示した。
点火後、崩壊を始めた方舟から逃げようとしていた矢先、ウィルスにより暴走した零式が野明に襲い掛かった。
野明は激闘の末、零式の中枢がある首の後ろを破壊して零式の動きを止めることに成功した。
隊員達の命に別状はなく安心した一同の元に、ヘリで後藤、しのぶ、シバが駆けつけ、遊馬と野明は笑顔で手を振った。
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※このページの情報は2022年3月時点のものです。最新の配信状況はサイトにてご確認ください。
解説、考察、感想など
原作漫画やアニメは未読です。
押井監督作品は基本小難しいので覚悟はしてましたが、、本作は犯人の情報が少なすぎるし大事なこともあまり教えてくれないしで理解するのに苦しみました(笑)
劇場版の攻殻機動隊を彷彿とさせるシーン(帆場の住居巡り)や、子供の頃から聞き覚えのある声優さん達が沢山活躍されていて楽しめました!
帆場映一やレイバー暴走の原因究明が主な内容なのでアクションは少な目でしたが、個人的には帆場映一についてもう少し掘り下げて欲しかったです。
解釈が特に難解だった犯人の帆場暎一をメインに気になった点を考えます。
後藤にハメられた遊馬
アメリカから帰ってきたシバに、遊馬がパトレイバーのOSを元に戻す依頼をした際、シバはそもそもHOSに不信感があったため書き換えをしておらず、書き換えたように見える処置をしていて、それは後藤に報告していたと答えると周囲は呆然として、遊馬は悔しがります。
遊馬が必死でHOSを調査していた理由のひとつは、自分たちが扱うパトレイバーのOSがHOSに更新されていて暴走の危険があると思っていたからです。
後藤がパトレイバーにHOS導入していない件をわざと明かさなかったのは、パトレイバーのOSもHOSになっていると思い込ませることで、より遊馬が必死に調べるように仕向けていたんです。
『カミソリ後藤』の片鱗をうかがわせる状況です。
帆場映一の犯行動機
帆場の転居先を回っていた松井刑事は、帆場はあえて転居履歴を残すことで、誰かに26カ所巡りをさせたかったんだろうと推測し、カレンダーの裏に旧約聖書の一節が書かれているのを発見します。
簡単に訳すと『エホバという名の神様が地上に来てみたら、地上はひどい有様だった』というような意味になります(多分)。
後の松井刑事と後藤隊長の会話から考えても、帆場は日本が一昔前の町並み(過去の創造物)をゴミ同然にして、次々に都市開発していることが許せなかったことが犯行動機のひとつだと推測できます。
ちなみに、この一節の続きは後藤隊長が語ってくれていました。
いざ我らくだり かしこにて彼らの言葉を乱し 互いに言葉を通ずることを得ざらしめん
故にその名はバベルと呼ばる
あまり意味はよくわかりませんが、『互いに言葉を通ずることを得ざらしめん』という部分は、死んでしまった帆場ともうコミュニケーションが取れない状態と通じる気がしました。
帆場の目的
帆場の狙いはバビロンプロジェクト(都市開発)を後退させることだったと後藤隊長や遊馬巡査が語っていました。
方舟を放置していたら台風が来た時に東京中のレイバーが一気に暴走するので、恐らく東京は破壊しつくされてしまいます。
方舟を壊して大規模な暴走は免れても、どの道バビロンプロジェクトは大きく完成が遅れることになるし、HOSそのものがウィルスだったので、日本全体の80%以上のレイバーは使えなくなりますし、篠原重工のメインコンピューターもウィルスに感染したので、レイバー業界は大規模な被害を被り、レイバーシステムの復旧そのものにかなり時間がかかることは確実です。
エホバが間違った名前で狂喜した帆場
事件が聖書をなぞらえていたのは、帆場が自分自身を神と重ね合わせていたからなのは間違い無さそうです。
それなのに、『エホバが間違って広まった名前だったと知って帆場は狂喜した』というのはどういうことなのか考えてみます。
狂喜:異常なまでに喜ぶこと。(引用:goo辞書)
『全ての人間を嘲笑しながら死んでいった』というほぼ唯一の性格に関するヒントから、帆場は自分自身が神か、神に近い存在と信じて生きていたのではと推測します。
妄想で補完していますが、恐らく自分自身を神だと思い込むことが帆場のアイデンティティだったと言っても過言ではなかったのではないでしょうか。
一方で、神だと思いたい自分と、自分は人間かもしれない(そちらの方が可能性は高い)という葛藤も存在していたのでしょう。
エホバは間違った名前という情報が飛び込んで来たときの帆場の狂喜は、葛藤から開放された安心感と、自分は神ではない(人間だった)と知ったことによるアイデンティティの崩壊が『狂喜』という表現に込められていたように思います。
さらに妄想で補完して、帆場は自身が神ではないことがショックで壊れてしまい、犯行に及んだ(『狂喜』と『狂気』がかけてあった)ようにも思えます。
帆場が自殺した理由
帆場が自殺を選んだ理由もいずれわかると思いなが見ていたのに、結局明かされずじまいでモヤッとしました。
帆場は、彼自身の天才的なプログラミング能力をフル活用して開発の進捗を遅らせることは出来ても、開発の意向そのものを止めることはできません。
恐らく帆場は誰かに犯行動機を理解して欲しいと思いながら転居を繰り返し、自身が住居に選んだボロアパート達(過去)と同じ運命を辿ることを選んだのではないでしょうか。
また、帆場は全ての人間を嘲笑しながら死んでいった笑顔の裏に『私は特別な人間だから、私を真に理解できる他人はいない』というような絶望・孤独感もあったのかもしれません。
BABEL
(引用:https://twitter.com)
遊馬がHOSのオリジナルデータを閲覧しようとした時と、方舟の制御室でシステムをいじった際、画面に『BABEL』と表示されます。
バベルは旧約聖書に登場する言葉で『混乱』という意味を持つようです。
さらに思い浮かぶ『バベルの塔』は、実現不可能な建築物であったことから『実現不可能な計画』を指す比喩とされています。
帆場はコンピューターにウィルスをバラまいて、バビロン計画に混乱を起こして実現不可能にしてやりたいという願いが込められていたのかもしれません。
鳩とカラスと666
方舟のサブ制御室にいたのは人間ではなく鳥でした。
鳩とカラスは旧約聖書の『ノアの方舟』に登場する鳥で、これも聖書になぞらえてあります。
もしかしたら帆場は、自分は神様ではないと知った後も、神に選ばれた存在だという考えは残っていたのかもしれません。
ノアの方舟に登場するノアは神に選ばれて、大洪水が起こることを事前に知らされた唯一の人間だったからです。
また、鳩はキリスト教において平和の象徴です。
カラスは聖書においては雑食性で腐った肉も食い漁ることから『けがれた存在』とされる一方で、神の使いとして登場する場面もある奇妙な(?)立ち位置の鳥です。
帆場は聖書におけるカラスと自身にも重なる所を感じたのでしょう。
カラスに付けられていた『666』のプレートは帆場のIDでしたが、聖書においても666は意味を持つ数字とされています。
ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である。(引用:新約聖書 ヨハネの黙示録 13章18節より)
カラスと『666』を見た時、直感的には悪魔を連想しました。
666は悪魔の数字というイメージや、カラスが悪魔の使いとして登場する作品をよく目にするので。
なので、帆場は『エホバ』が間違った名前だと知って、自分は神は神でも悪魔だったんだと解釈したのでは?とも考えましたが、こんがらがったので考えるのやめました。笑
666は人間を意味する数字でもあるので、666のプレートを付けたカラスは帆場自身を示していて、神の使いの人間を意味する、と解釈した方がよさそうです。
それより気になったのは、帆場はサブ制御室に鳩とカラスを入れてから自殺したんだとしたら、鳥さん達は最低5日以上サブ制御室に閉じ込められていたことになりますよね。
遊馬達が見つけるまでに従業員が誰も気付かなかった風なのも変な気がするし、それまで鳥さん達はご飯などどうしていたのかとか、野明が部屋に入った時は衛生的にやばかったんじゃないかとか、そっちが気になってしまいました。
鳥さんの謎を考えると、もしかしたら帆場は死んでいなかったか、他に協力者が居た可能性も出てくる気がしますが、やはりこんがらがるので考えるのやめます(笑)
名言一覧
印象に残ったセリフをまとめました。
松井:それにしても奇妙な町だなここは
あいつの過去を追っかけてるうちに何かこう 時の流れに取り残されたような そんな気分になっちまって
ついこの間まで見慣れてた風景があっちで朽ち果て こっちで廃墟になり ちょっと目を離すと綺麗さっぱり消えちまってる
それにどんな意味があるのか考えるよりも早くだ
ここじゃ過去なんてものには一文の値打ちも無いのかもしれんな
後藤:俺たちがこうして話しているこの場所だって ちょっと前までは海だったんだぜ
それが数年後には目の前のこの海に巨大な街が生まれる
でもそれだって あっという間に一文の値打ちも無い過去になるに決まってるんだ 質の悪い冗談に付き合ってるようなもんさ
帆場の見せたかった物ってそういうことなのかもしれんな
『我々はどこに行くのか 我々は何者なのか』
松井:なんだいそりゃ?
後藤:大昔 ヨーロッパに攻め込んで破壊の限りを尽くした野蛮人の隊長が壁に書いた文句
帆場の住居巡りをした後の松井刑事と後藤隊長の報告会での会話です。
都市開発も流行のように思えてしまいます。
帆場は都市開発そのものに値打ちが見出だせなかったのかもしれません。
トマト畑に鶏小屋 整備員は総出でハゼ釣ってるし
ここの連中 これでほんとに警察官なんですかね?
松井:警官と言うより『正義の味方』ってとこだな
松井に付き添っていた片岡刑事が第二小隊の隊員達を見た時の会話です。
待機時間(勤務時間)中に釣りをしたり畑仕事をするのは確かに警察官らしくはないですね(笑)
鶏小屋が地味に気になるんですが、何に使っているんでしょうね。唐揚げにされちゃうためだったら何となく嫌なので、目覚まし係であることを祈るばかりです(笑)
以上です!お読みくださりありがとうございました(^^)
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