映画「七つの会議」ネタバレ考察|七つの大罪と絡めたり会議の数を数えたり | 映画鑑賞中。

映画「七つの会議」ネタバレ考察|七つの大罪と絡めたり会議の数を数えたり

アクション(ハードボイルド系)

中堅電機メーカー『東京建電』で起きている重大な事件が、社員たちの様々な目線から偶像劇形式で徐々に明らかになっていく社会派ドラマ。

テレビドラマ『半沢直樹』の監督を務めた福沢克雄が、池井戸潤の同タイトル小説を映画化した作品。

制作年:2019年
本編時間:119分
制作国:日本
監督:福澤克雄
脚本:丑尾健太郎、李正美
原作:小説/池井戸潤『七つの会議

キャスト&キャラクター紹介

八角民夫(やすみたみお)野村萬斎


©2019「七つの会議」製作委員会

中堅電機メーカー『東京建電(TKD)』の営業一課 係長51歳。
いつも居眠りばかりしているため『ぐうたら八角(はっかく)』と呼ばれていて、なぜ花の一課に居残れるのかすら不思議に思われている。
自由気ままで怠けてばかりに見えるが、実は色々なことを良く見ている。
バツイチ独身で娘が1人おり、別れた妻とは良好な関係が続いている。

 

原島万次(はらしまばんじ)及川光博


©2019「七つの会議」製作委員会

TKDの営業二課 課長(実質の主演)。
心優しく人当たりは良いが気が弱いところがあり、過度なプレッシャーを感じると吐き気に襲われる。

 

北川誠(きたがわまこと)香川照之


©2019「七つの会議」製作委員会

TKDの営業部長。
部下からは『鬼』と呼ばれ、営業部社員の誰もが恐れる絶対的存在。
毎月行われる定例会議での売り上げ報告の場では、目標達成できなかった課を徹底的に罵倒して過度なプレッシャーを与える。

 

梨田元就(なしだもとなり)鹿賀丈史


©2019「七つの会議」製作委員会

TKDの親会社である大手電機メーカー・ゼノックスの常務取締役。
TKDにゼノックスの型落ち商品の販売を毎月大量に依頼してくる。
昔はTKDに出向していた時期があり、当時は八角と北側の上司だった。
冷酷で権威主義的な性格で、目下の人間に対する態度は常に攻撃的な、歩くパワハラ的存在。

 

宮野和広(みやのかずひろ)橋爪功


©2019「七つの会議」製作委員会

TKD社長。製造部から叩き上げで社長にのし上がった人物。
親会社であるゼノックスの梨田に頭が上がらない。

 

村西京助(むらにしきょうすけ)世良公則


©2019「七つの会議」製作委員会

ゼノックスから出向中の現TKD副社長。
数年前までは梨田と出世争いをしていたが、争いに負けて現在に至っている。

 

浜本優衣(はまもとゆい)朝倉あき


(引用:https://restart-35.com

TKD営業一課で経理を担当している女性社員、入社6年目。
数か月後に寿退社する予定。
社内環境改善のため社内での無人ドーナツ販売を企画し、現在試験販売中。

 

・その他のキャスト

佐伯(東京建電英兵部二課、原島の部下)…須田邦裕
坂戸宣彦(さかどのぶひこ|TKD営業一課課長)…片岡愛之助
佐野健一郎(TKDカスタマー室長、元営業一課)…岡田浩暉
加茂田久(かもだひさし|TKD経理部課長)…勝村政信
新田雄介(TKD経理部、加茂田の部下)…藤森慎吾
三沢逸郎(みさわいつろう|ねじ六社長)…音尾琢真
三沢奈々子(ねじ六の社員、逸郎の妹)…土屋太鳳
江木恒彦(えぎつねひこ|トーメイテック社長)…立川談春
徳山郁夫(とくやまいくお|ゼノックス社長)…北大路欣也
飯山孝実(いいやまたかみ|TKD経理部長)…春風亭昇太
TKD人事部長…緋田 康人
坂戸崇彦(さかとたかひこ|坂戸の兄)…橋本さとし
淑子(としこ|八角の元妻)…吉田羊
仁科(カスタマー室の女性社員)…吉谷彩子
前川(TKD前橋工場長)…赤井英和
奈倉翔平(TKD商品開発センター員)…小泉孝太郎
星野(八角の客の息子)…溝端淳平
田部(ゼノックス副社長)…木下ほうか
ゼノックス重役…井上肇
加瀬(弁護士)…役所広司 TKDの女性社員…ぼくもとさきこ ほか

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あらすじ:起

2018年5月。東京にある中堅電機メーカー東京建電(TKD)に勤める営業二課の課長・原島万次(及川光博)は、6か月連続で売り上げ目標を達成できず、毎月行われる定例会議では営業部長の北川誠(香川照之)にこってり絞られる絶望的な日々を送っていた。
二課が目標を達成できない理由は決して怠けているわけではなくノルマが厳しすぎるからであって、二課の人間は全員が毎日死に物狂いで目標達成しようと奮闘していた。
二課は取引先である大手家電メーカー ゼノックスの型落ち商品の販売が主な仕事内容だ。

一方、営業一課は二課とは真逆の状況だった。
航空機や鉄道などの椅子の販売を主に担当している一課は35か月連続で売り上げ目標を達成しており、定例会議では毎月、北川は一課課長の坂戸宣彦(片岡愛之助)を笑顔で褒めたたえた。
会議室の一番後ろでヘビのような目つきをして毎月進行を見守っているTKDの親会社ゼノックスの常務取締役の梨田元就(鹿賀丈史)は、会議の後、「プレッシャーのかけ方が甘い!」と北川に指摘して自社に戻っていった。


(会議の様子を監視する梨田 引用:https://eiga.com

花の営業一課には、営業課の全社員から問題児&お荷物扱いされている男・八角民夫(野村萬斎)という社員がいた。
営業業務はノルマの必要最低限しかこなさず、いつでもどこでも定例会議ですらも居眠りの常習犯、周りがどんなに忙しくしていても定時になると何かと理由を付けて帰宅、おまけに坂戸課長よりも10歳年上なので、かなり扱いづらい男だった。
そんな、いつ首が飛んでもおかしくない雰囲気の八角だったが、定例会議で居眠りしていてもなぜか北川部長は八角を怒らず、一課から異動もしないので、周囲は不思議がっていた。

今回の定例会議で八角はいつものように居眠りをしていたが、その日はいびきをかいてしまった。
叱っても全く反省の色を見せない八角に坂戸はいよいよ堪忍袋の緒が切れ、八角に連日膨大な量のデータ整理を押し付けたり、定時で帰ろうとする八角に罵倒を浴びせたりするようになった。
ある日、有給休暇を申請した八角に坂戸はブチ切れ、「この忙しい時期に有給なんてやれるわけがない!お前みたいな奴は生きている価値すらない!」と怒鳴り、思いきり罵倒して有給申請書をビリビリに破いた。


(八角を罵倒する坂戸 引用:https://eiga.com

いつもヘラヘラしている八角がこの時は怒りだし、坂戸に「パワハラで訴えてやる!」と告げた。
周囲の社員がクスクス笑いする中、坂戸は「好きにしろ」と言わんばかりに八角を無視して立ち去った。

数日後。八角は本当に坂戸をパワハラで訴えた。
周囲の社員たちは『本当に訴えるなんて八角はKYにもほどがある』、『課長がパワハラなら北川部長はすでにアウトだろ』などと囁いていた。
確かに坂戸が行ったことはパワハラ行為に該当するが、坂戸は北川部長のお気に入りなので、実質おとがめなしのはずだと周囲は皆そう思っていた。

数週間後。坂戸は親会社のゼノックスが定めたガイドラインに則り、人事部に移動が決まった。
営業部内は大騒ぎになり、坂戸が問題児1人のために出世街道から外されたことにショックを受けた。
その後 北川部長は、坂戸の後任を現 営業二課長の原島に決めた。
原島は今回の成り行きが全く腑に落ちないながら、一課長に就くことになった。
坂戸は実際に優秀な男だったし、北川部長が少し動けばお咎め無しで済んだはずなのに、部長は坂戸を助けなかったからだ。
引継ぎの際、原島は坂戸に何があったのかと訊ねたが坂戸は何も答えず、部下たちに惜しまれながら一課を去った。

6月の定例会議。
新・一課長となった原島は、最初の月でノルマ未達成を出してしまい、北川部長に大目玉を食らった。
原島はプレッシャーに耐えかねて室内のゴミ箱で嘔吐し、さらに席に戻った際にパイプ椅子が壊れて盛大に尻餅をついてしまった。
社員たちが失笑しだして雰囲気が和やかになると、会議に同席していた梨田は「もう見ていられない!」と言わんばかりに会議室を後にした。

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その日の夕方。原島は最近 社内に設置されたドーナツの無人販売所に休憩がてら来てみたが、ドーナツはすでに売り切れていた。
この時、原島はこの企画を提案したのが、6月末で寿退社予定の営業一課の女性社員・浜本優衣(朝倉あき)だったことを知った。
原島が「退社までに実現できると良いね」とエールを送ると、浜本は苦い顔でうなずいた。

浜本は本当は結婚する予定などなく、むしろ最近まで社内不倫をしていた。
3年前、経理部の新田(藤森慎吾)という男からアプローチされて結婚前提のつもりで付き合ったのだが、すぐに彼に妻と子どもがいたことが発覚したのだ。
その後は彼から「離婚するつもりだから、もう少し待ってくれ」など様々な甘い言葉を信じて待ち続けていたが、彼が本当は離婚する気などないことは3年待ってみると徐々にわかってきた。
浜本は全てが嫌になり、退社を決意した。
理由は明かさずに辞めようと思っていたが、あまりに何度も聞かれたのでとっさに「寿退社です」と言ってしまい、現在に至るのだった。
浜本は退社を決意してから自分が恋愛にかまけてばかりだったことに気付き、退社までに何かを1つでもやり遂げたくなり、ドーナツの無人販売を思いついた。


(引用:https://unsplash.com

先月の社内環境改善会議で浜本がドーナツ企画を提案すると、営業部と犬猿の仲である経理部の加茂田課長(勝村政信)と新田から「時間の無駄だ!」と徹底的に叩かれた。
そんな中、この企画はゼノックスから出向中の村西京助副社長(世良公則)からの助言で、試験販売してみて特に問題が起きなければ正式採用されることが決まった。
会社近くの個人経営のドーナツ店から取り寄せて販売開始すると、その美味しさからプチ社内ブームとなり、幸先の良いスタートとなった。

だが、数日が経つとやはり問題は発生した。
無人販売の隙をついて無銭飲食する者が出てきたのだ。
浜本は特に理由はないが八角が怪しいと思っていて、そのことを原島に相談した。
すると原島は同意しつつ「でも、八角さんて昔は相当優秀だったみたいだよ」と世間話程度に漏らした。
原島は、坂戸を捨てて八角を一課に残した理由が気になり、直属の上司しか見ることが出来ない人事台帳から八角の個人情報と、入社してからの経歴を拝見したのだ。
この時、八角は1990年入社で北川部長と同期入社だったこと、評定のページでは入社後の約10年間は目がくらむほどの高評価で、その後、一課の係長に昇進したタイミングで一気に最低評価に下がって現在に至ることが判明した。

その後、販売所で1人ドーナツを食べていた八角に浜本がお金を払ったかどうか尋問した際、八角は浜本が新田と不倫していたことを知っていると明かし、浜本は驚いた。
彼女は新田との関係は社内の誰にもバレていない自信があったからだ。
ショックを隠し切れない浜本に、八角は「だてにサボってるわけじゃないからね」とニヤニヤしながら答えた。

一方、ドーナツ企画に大反対している経理部の加茂田課長は「営業部が出した企画など絶対に通させない!」とつぶやくと、3日後の役員会議までに営業部を叩くネタを探してくるよう部下の新田に命じた。
新田は面倒がりながらも深夜の営業部に忍び込み、粗探しするため経費伝票をチェックした。
すると、八角が先月の5月18日に約10万円もの接待飲食費を経費で落としているのを発見した。
接待相手は『ねじ六』という老舗のねじ製造工場で、言わばTKDの下請けだ。
下請け相手にこんなに高額な飲食費を使うのはおかしい、何かあると思った新田は八角に直接問いただしてみることにした。

翌日。新田が大声で八角に接待費の件を詰問すると、八角は「新規の営業先での接待だ、何もおかしくないだろう。自腹を切れとでもいうのか?」と答え、定時になったので帰宅した。
営業部の課員たちは「八角さんもたまには良いこと言うね」と感心しながら、出ていけと言わんばかりに新田をジロジロ見ている。
恥をかかされた新田は心の中で悪態を吐きながら営業一課を後にした。

その後 新田が調べると、ねじ六は従業員10名程の小さな会社で、TKDとは以前も取引があったが、約2年前に一課長が坂戸に代わってからコスト高を理由にトーメイテックというベンチャー企業に転注し、取引を打ち切った会社だった。
トーメイテックは社長の江木恒彦(立川談春)が12年前に立ち上げた、従業員150名、売り上げ30億円、経常利益2億円の優良ベンチャー企業だ。
しかし、坂戸がいなくなった直後にねじ六との取引を再開し、トーメイテックとは取引終了していることがわかり、さらにトーメイテックからねじ六に戻したことで月に約90万円もコストが増えていた。
新田は営業部内の誰かとねじ六との癒着の可能性があることを予想して加茂田課長に報告すると、課長は大喜びで経理部長の飯山(春風亭昇太)に話を上げ、飯山も喜んで次の役員会議で議題に上げることに決めた。
出世争いで北川に負けている飯山は、北川を蹴落としてやろうと必死なのだ。

役員会議当日。
飯山経理部長はねじ六とトーメイテックの不審な転注と、これを問題社員の八角が扱っていること、この転注で月に90万円もコストが上がっていることを加茂田と新田から報告させた。
北川は「これは担当は八角だが、決めたのは一課長の原島だ。
会社の将来性を見据えて決めたことなので私も納得しているし、経理部は口を挟まないで欲しい!
こういう粗探しに時間を費やすのは時間の無駄だと思います!」と対抗した。
宮野社長(橋爪功)は経理と営業の意見を聞き終えると、「発注先とその採算については営業部が管理している。経理部が口を挟む必要はない」と、経理部の主張をあっさり突っぱねた。

会議の後、内容を詳しく聞いた原島は事のいきさつに混乱した。
原島はねじ六とトーメイテックの件を全く知らなかったし、北川部長は原島を巻き込んでまで八角を守ったことになるからだ。

そんな原島に、突然カスタマー室長の佐野(岡田浩暉)が声をかけてきた。
佐野は原島に「もしかしたら営業部から北川と八角を同時に追い出せるかもしれない。
もし俺が一課に返り咲いたら、その時はよろしく!」と囁いて去っていった。
佐野は約2年前に北川に見放されてカスタマー室に異動になった元営業一課員の男で、どうにかして営業一課に返り咲いてやろうとチャンスが来るのを待っていたのだ。
だが数日後、佐野が何を知っていたのか原島が知る前に、佐野は突然福岡の営業所に異動が決まった。
つまり、佐野は何か重要な情報を掴みかけたために左遷された可能性があるということだ。
北川と八角には何か裏があると確信した原島と浜本は、真相を調べることにした。

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あらすじ:承

原島と浜本はまず、人事部に異動した坂戸元一課長に話を聞くことにしたが、人事部に坂戸の姿はなかった。
人事部の社員いわく、坂戸は人事部に異動になった初日から『長期休暇』しているらしく、しかも人事部長(緋田康人)しか接触してはいけないことになっているそうだ。

翌日。原島と浜本が坂戸の自宅を訪ねると、玄関口には坂戸の兄(橋本さとし)が出て、坂戸は自宅にすら何日も帰ってきていないことを知らされた。
状況からすると、坂戸は会社によってどこかに隔離されているようだ。
この時、坂戸は幼い頃からずっと両親から兄と比べられてきたため、頑張りすぎていないか心配だと兄が漏らした。
坂戸の兄は東京中央銀行本部の次長というエリート中のエリートのため、坂戸は常日頃から強い劣等感を抱いているんだろうと原島は察した。

会社に戻った原島は、北川部長⇔八角⇔ねじ六の間にキックバックなどの癒着があって、坂戸や佐野はそのことに気が付いたために隔離・左遷されたのではないかと予想した。
原島の動きに気付いていた八角は、原島に「それ以上深入りすると、『知らないでいる権利』を失うぞ。知らない方が身のためだ」と忠告して不気味に笑うのだった。

翌日。原島と全く同じ予想をしていた経理部の新田は、少しでも情報を得ようとトーメイテックに押し掛けて根掘り葉掘り質問し、決算書まで提出するよう命じた。
トーメイテック社長の江木は、新田が帰るとすぐにこの事を北川部長に報告した。

その日の夕方。浜本のドーナツ企画は相変わらず人気だったが、無銭飲食の被害は収まらないどころか徐々に加速していた。
浜本は、美味しそうにドーナツを食べている八角に無銭飲食をやめるよう促すついでに、「八角さんが不正をしているらしいと社内で噂になってます!(実際にはなっていない)不正は必ず暴かれますよ!」と忠告した。
すると八角はドーナツの売り上げ管理表を見ながら「その通りだ!」と答えたので浜本がキョトンとしていると、八角は「ドーナツ泥棒は必ず水曜日に来てるみたいだね」とつぶやいて立ち去った。

水曜日の定時を過ぎた後、浜本は原島に付き合ってもらってドーナツ泥棒が現れるのを、売り場が見える給湯室で隠れて待った。
すると、売り場に誰もいないのを見計らったように経理部の新田が現れてドーナツ2個を持ち、お金を払わず立ち去ろうとした。
ドーナツ泥棒の正体は新田で、営業部への嫌がらせと上司の加茂田を喜ばせようと思うあまりにしたことだった。
浜本は飛び出していって、新田に「この件は飯山部長(経理部長)に報告します!私たちの不倫のことも!」と声を荒げた。


(ドーナツを盗んだ新田を現行犯で捕まえた浜本 引用:https://ameblo.jp

新田は始めは「俺とお前の発言、どっちが信じてもらえると思う?」などと言い堂々としていたが、原島にも見られていたとわかるとすぐさま態度を変えて、浜本に土下座した。
浜本は「二度と私の前に現れないで!」と怒鳴って新田の前から歩き去った。
このやりとりを目撃した原島は、この時初めて浜本と新田との関係を知った。
その後、新田は東北に異動が決まり、企画はドーナツが気に入った北川部長の後押しがあって正式採用された。

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新田の異動の内示が出た日、原島と浜本はまだ飯山部長に報告していなかったのに、理由が『ドーナツ泥棒と社内不倫』だということもすでに社内に知れ渡っていた。
浜本と新田の不倫の件は、浜本が知る限りでは原島と八角しか知らないはずだ。
浜本が「やっぱり何かが変なので、ちゃんと調べましょう!」と言うと、原島は八角から忠告を受けたことを伝えて「もう手を引いた方が良い」と答えた。
浜本は「私はどうせ辞めるんで、1人でも調べます!」と告げると、放っておくこともできなかった原島は仕方なく浜本に付き合うことにした。

翌日。原島と浜本は、定時に退社した八角を尾行した。
八角を追いかければ坂戸元一課長の居場所がわかると思ったからだ。
八角は横浜の業務用品店で『セルーラ』という自社製の折りたたみイスをまじまじと眺めた後、中華料理店に行き、元妻の淑子(吉田羊)と2人で食事をした。
食事中、淑子が「まだ自分を罰してるの?そんなこと続けてると死んじゃうわよ」と言うと、八角は「それならそれでいいよ」と答えた。
食事の後は淑子と別れて帰宅する雰囲気だったので、どんな家に住んでいるのか見てやろうと原島が八角の自宅まで後を付けると、八角は狭い路地の間にあるボロボロの小さなアパートに入っていった。
八角はワイロで裕福な生活をしているだろうと思い込んでいたので、彼の質素な生活ぶりを見て唖然とした。

八角のことがますますわからなくなった原島と浜本はその後、喫茶店で色々と推測を話し合った。
八角が見ていたセルーラは、原島が今月の会議で壊した折りたたみイスと同じもので、あの会議室のセルーラはまだ比較的新しい物であったが、あの後、浜本は北川部長の命令で会議室のイスを全て新品に取り換えたのだという。
それを知った原島は、折りたたみイスが壊れた際にネジが折れていたことを思い出し、セルーラに使われていたネジに何かあるのではないかということに思い至った。


(椅子が壊れた直後の会議室 引用:https://otomonokoto.com

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あらすじ:転

翌日。原島はカスタマー室へ行き、過去5年分のセルーラに関するクレーム一覧表を手に入れた。
見てみると、セルーラのネジをねじ六からトーメイテックに転注した数か月後から、『買ったばかりなのにグラグラする』、『ネジが折れた』などのクレームが急激に増えていた。
これは、トーメイテックがTKDに不良品のネジを納品していた可能性が高いことを示している。
つまり八角がしていたのは癒着ではなく、不良品のネジを使用した商品を隠そうとしていたのではないか、左遷された佐野(カスタマー室長)が手に入れていた情報とはこれだったのではないかと推測した。

後日、原島と浜本はTKDの前橋工場へ足を運び、倉庫に保管されていたトーメイテック製のネジを持てるだけ持ちだすと、商品開発センターの奈倉(小泉孝太郎)に頼んでネジの強度検査をしてもらった。
すると、セルーラに使われていたネジも、飛行機の座席に使われていたネジも、規定の強度の半分程度しかないことが判明した。
これらだけでなく、TKDは鉄道の座席も販売している。
つまり、トーメイテック製のネジをつかった商品は全て不良品であり、八角と北川部長はトーメイテック製のネジを使用した商品のリコール隠しを行っていることが明らかになった。
八角の秘密を知ってしまった原島と浜本はしばらく冷や汗が止まらず、原島は我慢できずにその場で吐いてしまった。

坂戸元一課長はネジの強度を偽装して発注コストを抑え、売り上げ目標を達成していたことになる。
原島と浜本は「この件を社長に明かすべきだ」と八角に訴えると、八角は「社長はもう知っている」と答えた。
約2か月前の4月、八角に彼の知人からTKD製のイスが壊れたと連絡があった。
イスを引き取って見てみると、ネジがぽっきり折れている。
気になった八角は自社で使用しているトーメイテック製のネジを全て集めて専門家に調べてもらうと、全てのネジが規定の強度を満たしていないことがわかった。
八角はすぐに北川部長に報告し、対処するよう訴えた。
数日後、八角は社長、北川部長、人事部長に呼び出され「坂戸を営業部から外すためにパワハラで訴えて欲しい」と頼まれた。


(坂戸を訴えるよう命じられている八角 引用:https://eiga.com

それはつまり、この件を公表するのではなく秘密裏に処理するということだ。
納得がいかなかった八角は「今すぐに公表してリコールすべきだ」と訴えると、社長は「全てを把握するまで公表はできない。
ネジの強度についての詳細、不良製品がどこにどれだけ行き渡ったのかなどを把握するのに2か月はかかるから、それまで待ってくれ」と答え、八角は2か月間、全容の調査と不良品隠しに協力することにした。
この時、八角は社長から「村西副社長にはこの件は知らせるな」と命じられた。
ゼノックスからの出向組である村西副社長からゼノックスに情報が洩れることを危惧したからだ。

これらが八角が坂戸をパワハラで訴えたり、ネジの発注先をトーメイテックからねじ六に戻した理由だった。
坂戸は現在、人事部長と製造部の協力を得てホテルに監禁の上で聞き込み調査を受けており、不良製品の流通経路や販売数などから、リコールを行った場合の費用は2000億円以上になることがわかった。
中堅企業のTKDにそんな莫大な負担がかかれば、会社は一瞬で潰れてしまう。
「この会社はどうなるか知らないが、約束の2か月は今日で終わりだ。
明日にはリコールの公表と会見が開かれるだろう。」と告げると、八角は帰っていった。

翌日。八角が社長室へ行くと、社長から「この件は隠蔽する」と告げられた。
八角は驚いたが、同席していた北川部長、人事部長、製造部長は知っていたようにうつむいて黙っている。
立ち去ろうとする社長に「リコールすると約束しましたよね?!」と八角は問い詰めた。
すると社長は「そんなことしたら航空、列車が運行停止して世間は大騒ぎになる!
それに、損害賠償額は2000億だ!
君は辞めてしまえば終わりだからいいよな、だが、私はその責任を全て負うことになるんだ!
大体、君は坂戸のそばにいながら、どうしてこうなる前に気が付かなかったんだ?
北川!お前もちゃんと監督していれば、こんなことにならなかっただろう!
強度不足に気が付かない製造部、坂戸を課長にした人事部、全てお前たちが悪いんだ!私は被害者だ!」と叫んで社長室から出ていった。

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社長室に八角と北川の2人だけになると、北川は「今までに大きなクレームは起きていないし、秘密裏に改修作業をすれば問題ないだろう」と呟いた。
怒った八角は「リコール隠しに闇改修か!
お前は20年前と何も変わっていない、まるで犬だな。」と北川を睨んだ。
北川は「20年間逃げ続けてきたお前に言われたくない!お前と俺、どっちが罪深いんだろうな?」と答えた。
数時間後。リコール発表がないことを不思議がって尋ねてくる原島と浜本に、八角は何も答えず明日の分の有給申請書だけ渡して帰宅してしまった。

翌日。原島と浜本は社用携帯のGPSを頼りに八角の居場所を突き止めて、話を聞くため押し掛けた。
その時、八角は20年前に彼が殺してしまった老人が眠っているという家のお墓の前にいた。
20年前、激しい出世争いのさなかにいた八角は、当時上司だった梨田(現ゼノックス常務)の無茶苦茶なノルマをこなすことに必死だった。
『売るためならとにかく何でもやれ』と言われた八角は、年金暮らしの老夫婦に強引な訪問販売を行い、不必要な商品をいくつも売りつけて毎月のノルマを何とかこなしていた。
だが、それでも梨田は満足せず、ノルマはどんどん引き上げられた。
そんなある日、八角が過去に商品を強引に売りつけた客の1人だった星野という老人男性が自殺した。
訃報を受けた八角が葬式に参列すると、星野の息子(溝端淳平)から「親父はお前のせいで死んだんだ!」と涙ながらに罵倒され、追い出された。
この時 八角は目が覚めて『どんなに上司からプレッシャーを与えられても、出世街道から外れても、もうこんな商売はやらない』と誓ったのだと語った。
それ以来20年間、八角は星野の月命日に有給を取って罪滅ぼしの墓参りを続け、強引な営業で利益を上げることは一切やめて現在に至るのだという。
八角がいつも喪服のように黒いネクタイに黒いスーツを着ているのも、自分への戒めなのかもしれない。

2人と別れた後、八角は淑子に会い、「会社を辞めることになるかもしれない」と報告した。
淑子は事情があることを悟ると「やりたい事をやればいいじゃない!私たちのことは気にしないで!」とエールを送った。


(今後のことを淑子に報告する八角 引用:https://eiga.com

数日後。八角は匿名で村西副社長あてにリコールの件の報告書を郵送した。
全てを知った村西副社長は宮野(TKD社長)に怒りを露わにしながら「今週中にもゼノックスで御前会議(社長が参加する重役会議)が開かれ、説明してもらうことになる」と告げた。
宮野は必死でゼノックスに報告しないでほしいと説得したが、村西は聞き入れなかった。

御前会議までの間、八角は原島、浜本と共に『今回の件は本当に坂戸が1人でしたことなのか』を調べることにした。
不正をしていたとはいえ坂戸は賢い男なので、ネジの強度偽装がどういうことに繋がるのか位わかっていたはずで、彼の性格的にもこんなことを思いついて実行するとは考えにくかった。
八角、原島、浜本はトーメイテックの社長の江木から話を聞いたりしながら調査を進めていった。

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あらすじ:結

大阪での御前会議当日。
ゼノックスからは社長の徳山(北大路欣也)が全ての予定をキャンセルして会議に参加し、ゼノックス副社長の田部(木下ほうか)、常務取締役の梨田、もう1人の重役(井上肇)が参加し、東京建電からは宮野社長、村西副社長、北川部長が参加した。


(始まったばかりの御前会議 引用:https://twitter.com

TKD側が主に梨田から散々に責められた後、村西が「ここにある資料と宮野、北川からの情報だけだと全容を知るには不十分です!」と言い、会議室に八角と坂戸を入れた。

八角と坂戸が席に着くなり、梨田は「全責任は坂戸にある。お前には巨額の賠償金を一生かけて支払ってもらう!」と告げた。
すると、八角が「そもそも東京建電の隠蔽体質を作ったのは梨田常務、あなたですよ!」と言い、用意していた資料から20年前の出来事に関するページがきれいに抜けていると指摘した。
徳山がどういうことかと聞くと、八角は「20年前にも全く同じことが起きていた」と説明を始めた。

20年前、ある鉄道会社が新型車両シートの受注先を決定するためのコンペを開催し、当時まだ駆け出しだったTKDは社運をかけてそれに参加した。
その時、梨田はコンペに提出する資料の耐加熱データの数値を高く改ざんするよう、当時の部下だった八角と北川に命じたのだ。
梨田は「万が一発覚しても、下請けが勝手にやったと言えばいい。それと、私が指示したとは言うな」と2人に告げた。
この時、八角は「もうこんな営業は嫌です!」と断り、北川は黙って梨田に従うことを決めた。
梨田は「これで本当に優秀な社員がどちらかよくわかった」と言い、それ以降、八角は梨田から見向きもされなくなった。

その後 コンペでTKDは発注先に選ばれ、梨田は堂々たる実績を手にゼノックスに戻っていった。
それから車両シートが交換されるまでの数年間、八角は毎日怯えながら新聞に目を通すことになり、それは北川も同じ気持ちだっただろうと語った。
梨田は「記憶にない!」で押し通そうとしたが、徳山の梨田を見る目は変わっていた。

その後、ネジの件に話を戻すと、宮野社長は「坂戸がすべて悪い!」と全責任を坂戸に押し付けようとしたので、八角はすかさず坂戸に不正を行うまでの経緯を話すよう促した。

坂戸が一課長に就いたばかりの2年前、5年連続のノルマ未達成から脱出するために、坂戸は北川から、ある航空会社のコンペを何としても勝ち取るようにと強く命じられていた。
コンペで勝つためには、他社より少しでも安いコストで部品を仕入れる必要があった。
坂戸は北川からもらった新規取引先候補リストに載っている企業に手あたり次第にあたり、トーメイテックにたどり着いた。
そこでトーメイテックの江木社長から食事に誘われ、江木の方からネジ強度のデータを改ざんしてコストを抑える方法を打診された。
坂戸は一度は断ったが、『コンペで勝たなければならない』という重圧に耐えきれず、最終的に江木の誘いに乗ってしまったと語った。
しかし、下請けの方から不正を持ち掛けるなんて話は聞いたことがないので、周囲は坂戸が責任逃れの作り話をしているのだろうと思った。

その後、八角が御前会議の数日前に江木に話を聞きに行った時のことを話題にあげ、録音していたボイスレコーダーを流した。
江木は当初『私たちは坂戸さんからの指示通りのネジを作って納品しただけだ』、『私は被害者だ』と主張していた。
すると八角は、自社PCの中から探し出したという江木宛てのメールの下書きを突きつけた。
その下書きには『もし問題が発生した際は、坂戸の指示に従っただけだと主張すれば良い。
また、坂戸には相当なプレッシャーをかけているので、あなたからの提案を拒絶する余裕はないはずです。』と書かれていた。
原島が下書きの内容を読み上げていくと、江木はみるみる青ざめていき、読み終える頃には涙目になっていた。
江木は涙ながらに「最初は断っていたけどしつこく言ってきて、それに、野球部の大先輩だったこともあって、断れなかったんです!
全部宮野社長に言われてやったんです!」と白状した。
ちなみに、この『メールの下書き』は八角が江木から真実を聞き出すために考えて、ねつ造した文章だった。

(江木に尋問する八角、原島、浜本 引用:https://otomonokoto.com

全員が呆然とする中、宮野はゴニョゴニョと言い訳を始めた。
徳山が「言い訳抜きの真実だけを話せ!」と命じると、宮野は観念したように話し始めた。

宮野はTKDが5年連続の営業ノルマ未達成だったことから会社の将来が不安でならず、とうとうネジの強度偽装を思いついて江木に相談し、強引に承諾させた。
そして、トーメイテックの名前を忍ばせたベンチャー企業のリストを北川を通して坂戸に渡したという。
宮野は『コンペを勝ち取ってノルマを達成してから改修すればいい』と自分に言い聞かせながら不正を行っていたと語った。
八角が「小心者のあなたが、どうやってこんな大それた計画を思いついたんです?」と聞くと、宮野は「20年前に梨田常務が指示した耐加熱シートの偽装を、当時製造部長だった私は知っていて、それを思い出したんだ。」と答えた。
徳田社長は梨田を睨みつけると、梨田は蛇に睨まれた蛙のようになっていた。
梨田が震える姿を見た北川は『ざまぁ見ろ』と思っているのが顔に出ないようにするのにしばらく必死だった。

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宮野の話が終わった後、八角が徳田社長にリコールのお願いをすると、徳田は「正確な状況を把握してから順次対応にあたる」とだけ答えて会議を終わらせようとした。
八角が「いつするんですか?」と詰め寄ると、徳田は「世間に公表するかどうかはまだ決めていない」と答えた。
ショックを受けた八角が「あなたまで隠蔽するつもりですか?!」と叫ぶと、徳田は「この会議に議事録は存在しない」と答えて会議室から出ていった。

『もうこうなったら自分でマスコミや国交省にリークするしかない』そう思った八角は自社に戻ったが、八角のデスクからはパソコンとねじ偽装に関する資料が消えていた。
驚く八角の前に原島と浜本が現れ、御前会議をしている間にゼノックスの社員が現れて、ネジ偽装に関する資料とデータを片っ端から持っていったと伝えた。
つまり、徳田社長は初めから隠蔽するつもりで準備していたのだ。
残っている証拠を求めて北川の部屋に走ったが、そこも全てを持ち去られた後だった。
証拠探しを諦めた八角は「自分の知っていることを誰かが信じてくれるまで話し続ける。俺はもう逃げたくない!」と北川につぶやいた。

その日の夜。北川は八角に会いに一課に行った。
北川は「震えている梨田を見て、『俺は何でこんなくだらない男をずっと恐れていたんだろう』と思ったよ。
耐加熱シートの件、俺もお前みたいに断っていたら人生違っていたかもな。」と涙ながらに本音を語った後、ソファーの下に落ちていたというトーメイテック製のネジを八角に差し出した。
このネジは八角が北川にネジの強度不足を報告した時に持っていったもので、その時 北川はネジを床に投げつけたためソファーの下に入り込んでいて、ゼノックスの社員も気が付かなかったのだ。
北川は「話に行くなら俺も付き合う。それが、俺の部長としての最後の仕事だ!」とほほ笑んだ。


(八角にネジを渡す北川 引用:https://twitter.com

1週間後。八角と北川の訴えが功を奏して国交省が動き出し、東京建電と取引のある航空会社や鉄道会社は運航停止状態、世間の話題はリコール隠しの件で持ち切りになった。

全ての聞き込み調査を終えた弁護士(役所広司)は「どうしてこんなことが起きてしまったのか、二度と同じことを起こさないためにはどうすれば良いのか、告発者であるあなたの意見を聞かせてください」と訊ねた。
八角は「本気で聞いてます?」と聞きなおしてから答えた。
「この世から不正は絶対になくならない。人間は愚かな生物ですからね!
特に日本の場合、会社の常識が一般常識よりも大事になってしまう。
そういう『侍の生きざま』みたいなのが、日本人のDNAに組み込まれている気がするんですよね。
昔で言う『藩』、今で言う『会社』、そのためなら、人の命よりも会社の命を優先してしまう。
欧米の人が聞いたら『そんな会社辞めちまえ』って思うんでしょうけど、日本人は『会社から出ることは負けだ』と思ってるんですよね。
一方で会社から守られてもいるので、そういう持ちつ持たれつの日本独自の企業風土こそが、日本を先進国に押し上げたという功績もあるんですがね。
まぁ、1つ言えることは『命より大事なものはない』、『悪いことは悪い』と ひたすら言い合っていけば少しはマシになるかもしれませんね。」

その後、東京建電には営業一課のみが残り、他の部署は全て、村西元副社長が社長となった新設会社に移行された。
宮野社長は特別背任容疑で告訴され、坂戸元一課長は個人の損害賠償を免れて、八角の知り合いの会社に再就職した。
北川はキャリアを捨てて実家のバラ園を手伝うことに決め、今は食べられるバラの開発に励んでいるそうだ。
ゼノックスの徳田社長は全ての責任を梨田常務にとらせて社長の座に居座り、梨田は出世街道から外れて地方の子会社に出向となった。
TKDの営業一課は、今では膨大な残務処理のための部署になってしまったが、原島課長が笑顔で部下たちと仕事をしている。
八角は新設会社の重役の誘いを断り「この会社の行く末を見守るのがスジだ」と言い、一課の係長として原島らと仲良く仕事をしている。
浜本は予定通り会社を辞めた後、個人経営のドーナツ店に就職し、TKDのドーナツ無人販売所に毎日ドーナツを運んでいる。

・主題歌
『メイク・ユー・フィール・マイ・ラブ』ボブ・ディラン

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考察や感想など!

池井戸潤原作、監督はドラマ『半沢直樹』を担当された福澤克雄ということで、かなり半沢直樹の雰囲気を彷彿とさせる作品でした!
主演が堺雅人じゃないのが不思議なくらいですw

タイトルの七つの会議が実際にはどの会議だったのかが気になったので、思い出しながら整理していきたいと思います。

①5月の定例会議
原島がまだ二課長だった頃の売り上げ報告会議です。
初っ端だったこともあって強く記憶に残っています。

②6月定例会議
坂戸が一課を去り、原島が一課長になって初めての定例会議です。

③社内環境改善会議
浜本がドーナツ企画を提案していた会議です。

④4月の秘密会議
八角がネジの不正に気付いて北川に報告した後、屋上で行われた秘密会議です。
場所が外だったのであれですが、関係者が揃って相談していたので会議と捉えます。

⑤6月の秘密会議
ネジの不正について宮野社長が隠蔽すると発表した会議です。

⑥トーメイテックでの会議
八角、原島、浜本が不正の真相を探るためにトーメイテックの江木に尋問を行った会議です。
真犯人が暴かれる重要な場面なので、七つのうちに入るはずです。

⑦御前会議
ゼノックスの徳田社長が参加した一番最後の会議です。

以上で七つの会議になると思うんですが、原作小説ではもっと多くの会議が行われていたようです。
(原作未読です、すみません。)

また、「七つの○○」というフレーズからは「七つの大罪」を連想します。
七つの大罪というのは、キリスト教における『人間を破滅へ導く七つの罪深い感情』みたいな教えで『傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲』の七つです。
最後の八角へのインタビューで、八角が「人間は愚かで強欲だ」というような発言もしていましたし、登場キャラの性格などをよくよく思いかえしてみると、わりと当てはまっていたと思うのですが、皆さんはどう思われましたか?
キャラクターの性格や行動を七つの大罪の感情に当てはめていきます。

・傲慢
これはわかりやすいと思いますが、ゼノックスの常務 梨田のキャラクターそのものです。

・憤怒
これはどう考えても、部下からは「鬼」と恐れられて会議では怒鳴り散らかしていた営業部長・北川が象徴していたキャラクターです。

・嫉妬
これは多くの人間が抱いていた感情かもしれませんが、嫉妬を強く表していたのは、北川に出世で先を越されてあからさまに焦っていた経理部長の飯山ではないでしょうか。

・怠惰
これもわかりやすく、主要キャラクター八角が象徴していました。

・強欲
この感情を1人のキャラクターに絞るのは難しいですが、一番強欲だったのは誰かと言われれば、北川と八角を排除した上に営業一課に返り咲こうと、1つのネタから三兎を得ようとしていたカスタマー室長の佐野だと思います。
これに関しては梨田、宮野、徳田なんかも当てはまるのではないでしょうか。

・暴食
これも難しいですが、食に関することで破滅していたのは経理部の社員で浜本の不倫相手だった新田でしょうか。

・色欲
これは新田か浜本か迷いますが、新田は暴食で挙げてしまいましたし、不倫に囚われていたキャラクターということで一課の女性社員 浜本を当てはめるのが妥当かなと思います。

綺麗に七つの感情に七人のキャラクターを当てはめることが出来てスッキリしました!

ついでに私個人の感想を書くと、現代の物語として描かれた作品でしたが、雰囲気はかなり昭和~平成初期の香りが漂っていたように感じました。
「御前様」という言い方もそうですが、パワハラやセクハラの意識が社会に浸透した今、あんなにあからさまにパワハラ行為が横行している会社ってあるのかなって思ってしまいました。

あとは、野村萬斎さんが現代人役を初めて演じたということもあってか萬斎さんの浮きっぷりが半端なかったです(笑)
全体的な声の出し方もそうでしたけど、得意の「ヒッヒッヒ」が特に違和感ありました。笑
野村萬斎自体は好きなので、もしまた現代人を演じる時が来たら何か変わってるかどうか拝見したいです。

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