映画『マッチング』の謎について解説考察しています!
「事件の真相整理」「犯人の犯行動機は?」「節子は何をした?」など書いてます。
ネタバレありきの記事なので、まだ見ていない方はご注意ください。
本編時間:110分
制作国:日本
監督:内田英治
脚本:内田英治、宍戸英紀
原作小説:『マッチング』 内田英治 著
キャスト&あらすじ紹介
キャスト紹介
唯島 輪花…土屋太鳳
20代後半のブライダルプランナー。
職業柄とは裏腹に恋愛が苦手で独身。父親と2人暮らし。
母親は輪花が4歳の時に蒸発した。
好奇心からマッチングアプリに登録して出会いを待つ。
永山 吐夢…佐久間大介
輪花がマッチングアプリで最初に出会った若者。
職業は特殊清掃員。輪花のストーカーになる。
過去にもマッチングアプリで出会った女性とトラブルを起こしている。
影山 剛…金子ノブアキ
マッチングアプリの運営会社で働くアプリエンジニア。
輪花の働く結婚式場とのコラボ企画で輪花と知り合い親しくなる。
美知子(輪花の母)…片岡礼子
節子(芳樹の昔の不倫相手)…斉藤由貴
西山茜(刑事)…真飛聖
堀井健太(刑事)…後藤剛範
伊藤尚美(輪花の同僚)…片山萌美
アプリ会社の社員…前原晃 ほか
あらすじ紹介
ここ数カ月、マッチングアプリで出会って結婚した新婚カップルが惨殺される事件が相次ぎ、警察は必死で捜査を進めています。
主人公の唯島輪花(土屋太鳳)は結婚式場でブライダルプランナーとして働く20代後半の独身女性です。
ある日、輪花は元恋人である高校教師の片岡が結婚式を担当することになり激しく落ち込み、やけくそで人気マッチングアプリ「ウィルウィル」に登録しました。
数日後、輪花はウィルウィルで吐夢(佐久間大介)という日本人男性とマッチングして初デートします。
吐夢(トム)はイケメンではありましたが、デートに黒長靴を履いて来て、初対面の輪花に「僕たちの出会いは運命だ」などと言うため、不気味に感じた輪花はトムと接触を断ちますが、トムは輪花にストーカー行為をするようになりました。
数日後、輪花は仕事でマッチングアプリ会社とコラボすることになり、アプリのエンジニアの影山剛(金子ノブアキ)と出会います。
紳士的で親身に話を聞いてくれる影山を輪花は徐々に信頼し、恋が芽生え始めます。
数週間後、輪花の元恋人の片岡が夫婦共々殺されました。
片岡も結婚相手との出会いはウィルウィルで、連続殺人事件の被害者であるのは明らかでした。
輪花は片岡との過去の関係をマスコミにかぎつけられてあることないこと記事に書かれてしまい、警察にもマークされてしまいます。
その後も輪花に次々に不幸が襲い掛かり、驚愕の真相が徐々に明らかになります。
解説・考察・感想など
影山剛(金子ノブアキ)の犯行と目的は?
影山剛の犯行は映画で丁寧に描かれていたのでほぼおさらいになります。
マッチングアプリ「ウィルウィル」のエンジニアの影山は、輪花の父・芳樹(杉本哲太)の不倫相手だった節子(斉藤由貴)の子どもでした。
影山は幼い頃に母節子が芳樹との不倫で精神崩壊するのを目の当たりにし、芳樹と輪花をずっと恨んでいました。
影山が特に輪花を恨んでいた理由は、不幸な幼少時代だった影山自身と比べて輪花は何不自由なく幸せに育ったと思い込んでいたからです。
影山は輪花がウィルウィルに登録したことを知ると復讐を始めます。
吐夢のアカウントを乗っ取って輪花の幼少時代の家族写真を輪花本人に送信したのは影山です。
影山が吐夢のアカウントを使ったのは、吐夢の気味悪さを増すことで輪花がさらに影山を頼るように仕向けるためでもあり、恐らく影山自身の犯行で警察の目が吐夢に向くように仕向けるためでもあったと思われます。
影山が殺したのは輪花の友人で同僚だった尚美(片山萌美)と輪花の父の芳樹(杉本哲太)の2人です。
影山は輪花の信用を得つつ裏では彼女の大事な人を殺し、最後に正体を明かして輪花の精神的ショックを最大限与えた上で殺すことで恨みを晴らそうとしていました。
影山の狙いはあくまでも輪花に不幸をもたらすことなので、世間を騒がせていたマッチング婚カップルの連続殺人事件と影山は無関係です。
そういえば地味に気になっただけですが、影山は幼い頃に芳樹と輪花の家に行ったことがあったので、マッチングアプリに登録するのを待つよりも記憶を頼りに輪花の家を突き止めて偶然を装って出会った方が早かった気がするのに、なぜアプリ上で探していたのか不思議でした。
永山吐夢(佐久間大介)の犯行と目的は?
輪花がウィルウィルで出会った永山吐夢は警察が追っていた「アプリ婚カップル連続殺人事件」の犯人でした。
私が原作小説を読んでいないこともあり、吐夢がアプリ婚カップルを殺していた理由は謎ですが、『吐夢は前にアプリで出会った女性とトラブルを起こしたことがあった』という過去と、吐夢の闇属性キャラを踏まえると、被害者になった女性たちは過去に吐夢とアプリで出会ったけれど上手くいかなかった人たちで、吐夢は彼女たち夫婦の永遠の幸せを願って儀式めいた殺し方(腕を鎖でつなぎ、顔に傷をつける)をしたのではないかと想像しました。
つまり吐夢としては、夫婦が永遠に一緒にいられるように願いを込めてお祝いの意味で殺したのではないかな?と勝手に思っています。
また、吐夢は節子(斉藤由貴)と芳樹(杉本哲太)の子どもであることも最後にわかったので、吐夢は影山剛(金子ノブアキ)とは異父兄弟、輪花(土屋太鳳)とは異母姉弟であることになります。
吐夢は節子と美知子(輪花の母)の居場所や節子が母親であることも知っていたので、恐らく吐夢自身は輪花と血がつながっていることも知っています。
輪花はそんなことは知らず吐夢に好意を抱き初めていました。
吐夢も恐らく発言通り輪花を愛しているのでしょうが、結婚もできないですし禁忌の恋に当たります。
もし輪花と吐夢が真剣に愛し合ってしまったら、2人は永遠に一緒にいられることを願って心中してしまうかもしれないと最悪の結末も想像してしまいました。
吐夢が仕事中に撤去し忘れられていた死体の指を見つけて写真に撮ります。
このシーンは恐らく吐夢にとって『死』はとても身近なものであり、死に対する恐怖心などが全くない(むしろ憧れが強い)ことを示していたのかなと思っています。
節子(斉藤由貴)は何をした?
輪花の父・芳樹と不倫の末に愛に狂ってしまった節子(斉藤由貴)は、芳樹に対するゆがんだ愛情から輪花の母である芳樹の妻の美知子を誘拐してしまいました。
節子は恐らく自分自身と美知子の立場を入れ替えることで芳樹の妻になった気分に浸り、美知子を支配することで満たされない何かを埋めていたのでしょう。
ここまで行動力があるなら芳樹本人を監禁するなりすればいいのにと思ったのですが、節子的には違ったのかもしれませんね。
ちなみに赤い服を着させられた美知子が輪花の写真を見て笑うシーンがあります。
これは影山が輪花を見つけて節子に「やっと見つけたよ これから復讐するよ」と知らせる手紙でしたが、節子は手紙と写真を嫌がらせ的に美知子に見せました。
美知子が輪花の写真を見て笑ったのは恐らく直感で娘とわかって純粋に嬉しくて笑っていて、手紙の内容までは理解できていなかったのではないかと思われます。
以上です!読んでいただきありがとうございました。
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