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ルパンが取り戻したい『夢』とは?
次元との会話から、ルパンがマモーに盗られたと思っているのは不二子(女)ではないことはわかります。
冒頭の墓地で、ルパンは彼自身も存在を知らなかった『もう1人の自分』を見ます。
その後、次元と一緒に賢者の石を盗もうとしていた時にルパンは「俺も自分が本人じゃねー気がしてきた」と発言しています。
マモーがルパンのクローンを作ったことで、ルパンは『自分は本物の人間(オリジナル)であるという確信』を失ったのです。
そのためルパンは失った(盗まれた)『確信』を取り戻すために、自分がオリジナルなのかコピーなのかを確かめる必要があったのでしょう。
さらにルパンはマモーに深層心理を探られて「夢を見ない(虚無である)」ことが発覚したわけですが、マモーの発言からすると夢を見ないということは神の領域に達しているです。
ルパンは神ではないので、「マモーに深層心理を盗まれた」とも解釈していたのかもしれません。
また、ルパンは五エ門の斬鉄剣がポケットに入っていたことを思い出してマモーに挑みますが、ルパンは斬鉄剣に勝機を見出したというよりも、指から流れる血と痛みで生きていると実感し、コピーかどうかは関係なく『俺は俺だ』という確信を持てたことがマモーに立ち向かう勇気に繋がったという流れだったのではないかと感じました。
マモーのその後
マモーはルパンとの戦いに負けた後、脳をロケットに積んで宇宙に逃げようとします。
マモーは不老不死になれる方法を試しつくしてもダメだったので、今度は宇宙のどこかにある『死をも超越した文明』に行って地球の何倍も進化した超文明に頼ろうとしていました。
しかし、もし本当に『死を超越した文明』が存在するとしても太陽系とは離れた別の惑星系にあると思われますし、もし場所に検討が付いていたとしても、そこにたどり着くには何十年、何百年、またはそれ以上の時間がかかります。
そこにたどり着くまでにマモーの脳を満たす液体や生命維持装置、そもそもロケット自体がもつかどうか怪しいです。
つまりマモーの宇宙の旅は、残されたわずかな希望にすがっている悪あがきに近いのです。
なので、例えルパンがマモーの脳の入れ物を壊していなくても、恐らくマモーは宇宙を彷徨った挙句そのまま死んでしまう可能性が高かったと思われます。
ルパンがマモーに爆弾を仕掛けたのも、もしかしたらマモーの未来が読めたルパンの配慮だったのかもしれません。
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