映画「ロブスター」ラストの後のデイビッド考察、手錠の意味など | 映画の解説考察ブログ

映画「ロブスター」ラストの後のデイビッド考察、手錠の意味など

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ロブスター ファンタジー

映画『ロブスター』の解説考察を紹介しています!
独特な世界観とユーモアで世界を魅了するヨルゴス・ランティモス監督作品。

この記事ではよくわからなかったシーンの意味の考察などを紹介します!

ロブスター
原題:The Lobster
制作年:2015年
本編時間:118分
制作国:アイルランド・イギリス・ギリシャ・フランス・オランダ・アメリカ
監督:ヨルゴス・ランティモス
脚本:ヨルゴス・ランティモス、エフティミス・フィリップ
キャスト:コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、オリヴィア・コールマン ほか

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解説・考察や感想など

この映画を観て疑問に感じたシーンの私なりの解釈を載せています。
この記事にたどり着いてくださった方の謎の解決の手がかりになれば嬉しいです。

女がロバを殺したのはなぜ?

車を運転する女性が野原でロバを射殺するシーンから始まります。
動物好きな方にはゲンナリしてしまうスタートですが、殺されたロバは恐らく元人間であり、ロバを殺した女はロバの元恋人か元妻で、女は何かしらの恨みがあって元人間のロバを殺したのでしょう。

このシーンに重要な意味があったとしたら、主人公の未来を示す暗示だったのかもしれません。
どんな暗示だったのかは後で記載します。

 

ベルトと右手を手錠で繋いだ理由は?

ロブスター

(C)2015 Element Pictures, Scarlet Films, Faliro House Productions SA, Haut et Court, Lemming Film, The British Film Institute, Channel Four Television Corporation.

デイビッドはホテルの部屋に着いてすぐ、ベルトと右手首を手錠で繋がれました。
この手錠は24時間後に外すとしか説明がなく困惑しましたが、恐らく手錠をつけることで独身であることに罪悪感を抱かせるためと、
腕一本の不便な状態を経験することで「腕が2本あること」がいかに便利かわかるとともに、「1人(独身)で生きるよりも2人(パートナー有り)で生きることの自然さや便利さ、快適さ」を理解してもらうためのホテルの演出だったと思われます。

 

デイビッドがロブスターを選んだ意味とは?

デイビッドはなりたい動物にロブスターを選びます。
その理由は、ロブスターは100年以上生きられて、貴族みたいに由緒があって、死ぬまで生殖能力があるから。
そしてデイビッドは海が好きだし水泳が得意だからと言っていました。

ロブスターは亀と並ぶ長寿動物であり、同じ個体とカップルになり生涯を共にする習性もある一途な生物です。
欧米ではバレンタインデーにロブスターを食べるのが恒例の地域もあるそうで、「You are my lobster.」というフレーズは「私の運命の人」という意味なのだとか。

話を戻しますが、デイビッドは出来るだけ長生きしたくて、たとえイメージだけでも高貴でありたくて、かつセックスを重要視しているということです。
また、実際に生き残る上で重要そうなポイント(知能の高さなど)をデイビッドは全く考えていないことから、「イメージ」や「視覚的な刺激」が優先であることもなんとなくわかります。
というかルックス以外を全無視したからショートヘアのサイコパス女を選んでしまったのでしょうけど(笑)

ちなみに2015年にイギリスで行われた「好きな動物」の調査では、男性が選ぶ人気上位にはロブスター、女性はミニブタが上位にランクインしていたようです。(総合1位は犬です)
どちらの動物も登場していましたね。

 

金髪美女に恋人ができなかった理由は?

ロブスター

(C)2015 Element Pictures, Scarlet Films, Faliro House Productions SA, Haut et Court, Lemming Film, The British Film Institute, Channel Four Television Corporation.

美人で金髪で巨乳で、恋人を作るのには最も有利そうなルックスだった女性は、結局カップルになれずポニーちゃんになってしまいました。

彼女に恋人が見つからなかったのは、彼女自身は自分を完璧だと思い込んでいて(他人と悩みを共有できない)、かつ男性に対する理想が高すぎた(ルックス重視)からだと思われます。

共通の悩みがあったり性格が似ていることが重視されていたので、悩みの無い完璧な人間は「すぐにフラれてしまうかも」「支え合うことが出来なそう」という理由で敬遠される傾向があるようです。
それに金髪女性の愛するリヴァー・フェニックス(90年代を代表する人気イケメン俳優)似の男性はいませんでしたから。

デイビッドも彼女の最終日にワンチャン狙い(?)で声をかけていましたが、彼女の高飛車な態度ですぐ険悪な雰囲気になっていました。
金髪女性が妥協していたらデイビッドとカップル成立していたのかもしれませんね。

 

ラスト考察:デイビッドはトイレで何をした?

デイビッドは近視の女(レイチェル・ワイズ)のために自分も視力を失おうとしましたが、ナイフを目に近づけた所で映像は途切れ、近視の女がデイビッドの戻りを待っている所で話が終わってしまいます。

近視の女が待っているシーンの長さや、エンドロールで海のさざなみらしき音が流れることなどから、恐らくデイビッドはナイフを目に刺すのはやめてホテルに戻り、ロブスターになる道を選んだと思われます。

個人的な予想では、デイビッドは痛い思いをして視力を失って人間として生きていくよりも、ロブスターになって海の底で生きるならどのみち視力はほぼ必要なくなるし、視覚障害者として人間の世界で生きるよりは海で生きる方がむしろ安全だし楽だと判断したのではないかと想像しています。

近視の女を説得して一緒にロブスターになって一生添い遂げていたらいいなぁと思いますが、冒頭の「ロバを殺した女」が大きな伏線だったとしたら、デイビッドは近視の女を置き去りにして自分だけロブスターになり、後で全てを知った近視の女に恨まれて殺されてしまうのかもしれません。

近視の女がウサギを好んで食べていたのは、恐らく個人的に恨みのある人物がウサギになったからなので、もし近視の女が置き去りになっていたら彼女はこれからウサギとロブスターを積極的に食べるようになるのでしょう。

やっぱり2人もとロブスターになって海で楽しく生きていてほしいと思います。

以上です!読んでいただきありがとうございました(^^)

・参考サイト様一覧

Mail online:dailymail.co.uk/…/Forget-dogs-LOBSTERS-man-s-best-friend-women-want-miniature-pig

 

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