映画『ハリーポッターと死の秘宝PART2』、『ハリポタ8』のあらすじ紹介と考察をしています!
ハリーポッターシリーズの最後となる8作目。
ヴォルデモートの復活をめぐる最後の戦い。
制作年:2011年
本編時間:130分
制作国:イギリス、アメリカ
監督:デヴィッド・イェーツ
脚本:スティーブ・クローブス
原作小説:J.K.ローリング著『ハリーポッターと死の秘宝』
キャスト&キャラクター紹介
(引用:https://www.azcentral.com)
ハリー・ポッター…ダニエル・ラドクリフ
赤ちゃん…トビー・パプワース
ホグワーツ魔法学校グリフィンドール寮生の17歳。
ヴォルデモートを倒すため、ロンとハーマイオニーと一緒に分霊箱探しを続ける。
ヴォルデモート卿…レイフ・ファインズ
世界征服を目論む悪の魔法使い。
ニワトコの杖を手に入れたものの、使いこなせないことに悩む。
どこまでもハリーの命を狙う。
セブルス・スネイプ…アラン・リックマン、ベネディクト・クラーク
ハーマイオニー・グレンジャー…エマ・ワトソン
ロン・ウィーズリー…ルパート・グリント
ルーナ・ラブグッド…イヴァナ・リンチ
フラー・デラクール…クレマンス・ポエジー
ビル・ウィーズリー(長男)…ドーナル・グリーソン
グリップフック(グリンゴッツ銀行)…ワーウィック・ディビス
オリバンダー…ジョン・ハート
ベラトリックス・レストレンジ…ヘレナ・ボナム・カーター
ボグロッド(グリンゴッツ銀行)…ジョン・キー
ヘレナ・レイブンクロー(灰色のレディ)…ケリー・マクドナルド
ドラコ・マルフォイ…トム・フェルトン
ルシウス・マルフォイ…ジェイソン・アイザックス
ナルシッサ・マルフォイ…ヘレン・マックロリー
アバーフォース・ダンブルドア…キーラン・ハインズ
アリアナ・ダンブルドア…ヘーベ・ベアーゾール
ネビル・ロングボトム…マシュー・ルイス
シェーマス・フィネガン…デヴォン・マーレイ
ラベンダー・ブラウン…ジェシー・ケイブ
パドマ・パチル…アフシャン・アザド
リーアン…イザベラ・ラフランド
コーマック・マクラーゲン…フレディ・ストローマ
ディーン・トーマス…アルフィー・エノク
ナイジェル…ウィリアム・メリング
チョウ・チャン…ケイティ・リューング
ジニー・ウィーズリー…ボニー・ライト
アミカス・カロー…ラルフ・アイネソン
アレクト・カロー…スザンヌ・トース
ミネルバ・マクゴナガル先生…マギー・スミス
ホラス・スラグホーン先生…ジム・ブロードベント
パンジー・パーキンソン…スカーレット・バーン
グレゴリー・ゴイル…ジョシュア・ハードマン
ブレーズ・ザビニ…ルイス・コーダイル
スプラウト先生…ミリアム・マーゴリーズ
マダム・ポンフリー…ジェンマ・ジョーンズ
フリットウィック先生…ワーウィック・デイヴィス
キングスレー・シャックルボルト…ジョージ・ハリス
リーマス・ルーピン…デヴィッド・シューリス
アーサー・ウィーズリー(父)…マーク・ウィリアムズ
モリー・ウィーズリー(母)…ジュリー・ウォルターズ
フレッド・ウィーズリー…ジェームズ・フェルプス
ジョージ・ウィーズリー…オリヴァー・フェルプス
パーシー・ウィーズリー…クリス・ランキン
アーガス・フィルチ(管理人)…デイビッド・ブラッドリー
パイアス・シックネス…ガイ・ヘンリー
スケビアー(人さらい)…ニック・モラン
ニンファドーラ・トンクス…ナタリア・テナ
トレローニー先生…エマ・トンプソン
リリー・ポッター…ジェラルディン・ソマーヴィル、リリー・ダーシー=アルデン
幼いペチュニア・ダーズリー…アリエラ・パラダイス
ジェームズ・ポッター…エイドリアン・ローリンズ、アルフィー・マキルウェイン
シリウス・ブラック…ゲイリー・オールドマン、ローハン・ゴトベド
ワームテール(ピーター・ペティグリュー)…ティモシー・スポール
ルビウス・ハグリッド…ロビー・コルトレーン
アルバス・セブルス・ポッター…アーサー・ボーウェン
リリー・ポッター(ハリーの娘)…ダフネ・デ・ベステギ
ジェームズ・ポッター(ハリーの息子)…ウィリアム・ダン
ローズ・ウィーズリー…ヘレナ・バーロウ
ヒューゴ・ウィーズリー…ライアン・ターナー ほか
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補足
前作までで、ハリーたちは7つある『分霊箱(ホークラックス)』のうち3つを破壊しました。
破壊できた3つの分霊箱は『指輪』、『日記』、『スリザリンのロケット』です。
ハリーは『炎のゴブレット』での戦いからヴォルデモートと『絆』が出来ていて、その感覚で分霊箱が見分けられるようになっています。
また、前作でホグワーツ魔法学校の校長にはスネイプが就任しています。
前作PART1のラストで、ハリーたちはベラトリックスに捕まりますが、ドビーの助けで地下牢にいたグリンゴッツ銀行員のゴブリン グリップフックと、オリバンダー(杖の店の店主)、ルーナと一緒に貝殻の家(ウィーズリー家の別荘)に逃げました。
また、ハリーは杖が壊れてしまいロンがくれた間に合わせの杖を使っていましたが、ベラトリックスとの争いで間に合わせの杖を失い、ベラトリックスの杖とドラコ・マルフォイの杖を奪って所有しています。
あらすじ紹介
あらすじ①グリンゴッツ銀行に潜入
海辺にドビーのお墓を作った後、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)は杖に詳しいオリバンダー(ジョン・ハート)と話をして、杖にはそれぞれ忠誠心があり、杖は杖が認めた主でないと使いこなせないことを知りました。
グリンゴッツ銀行のグリップフックに話を聞くと、剣はグリンゴッツ銀行内のレストレンジ家の金庫に入れられていましたが、去年の夏にスネイプ(アラン・リックマン)が偽物と入れ替えていたことがわかりました。
恐らく湖に隠したのもスネイプということになります。
ハリー達はその金庫に他の分霊箱も保管されていると予測してグリップフックに協力を求めると、グリップフックは「グリフィンドールの剣をくれるなら協力する」と言いました。
ハリー、ロン、ハーマイオニーはレストレンジ家の金庫に侵入して、ハリーは『ヘルガ・ハッフルパフの金の杯(カップ)』が分霊箱だとわかり手に入れますが、カップを壊す前に剣をグリップフックに奪われ通報されてしまいます。
3人は防犯対策で銀行に捕らえられていたアイアンベリー種のドラゴンの鎖を解き放って銀行から逃亡しました。
その後、3人はホグワーツに侵入するためにホグズミード村にある秘密の通路に行く途中、アルバス・ダンブルドアの弟アバーフォース(キーラン・ハインズ)と出会います。
アバーフォースの見た目はダンブルドアそっくりですが、ダンブルドアとはあまり仲が良くなかったようです。
この時、ハリーは両面鏡の持ち主がアバーフォースだったことを知りました。
アバーフォースは生前のダンブルドアに頼まれてマンダンガス・フレッチャーから鏡を買い、陰ながらハリーを助けてくれていたのです。
前作でドビーをマルフォイ邸の地下牢に送ってくれたのもアバーフォースでした。
フレッチャーはシリウス・ブラックの死後、ブラック家を漁って金目の物を盗んで闇市場で売りさばいていました。
ハリーはアバーフォースに助けて欲しいと頼むと、アバーフォースは渋々了承してくれました。
一方、グリンゴッツ銀行の騒動でハリーが分霊箱を探していることに気付いたヴォルデモートは、全てのデス・イーターにハリーを探すよう指示しました。
この時、ヴォルデモートはグリンゴッツ銀行関係者を大量虐殺し、グリップフックも殺されて、グリフィンドールの剣はどこかに消えました。
あらすじ②分霊箱の破壊
ハリー達はアリアナの絵画の裏に作られていた秘密の通路を抜けてグリフィンドール寮に戻りました。
グリフィンドールの生徒たちはハリーの帰還を喜びます。
その直後、スネイプが緊急全校集会を開いて「ハリー・ポッターを守ろうとする者は全員処罰の対象だ。ポッターの行動を知っている者は今すぐ言え」と迫ります。
その時、集会場にシャックルボルト率いる不死鳥の騎士団が現れてスネイプとの間に緊張が走りますが、この時スネイプに反抗したのはマクゴナガルでした。
マクゴナガルの攻撃に困ったスネイプは学校の外に逃げ、生徒たちに歓声があがりました。
まもなくヴォルデモートが大量のしもべを引き連れてホグワーツに襲撃することが分かると、ハリーはマクゴナガルに時間稼ぎを頼んで分霊箱を探しに行きました。
マクゴナガルはホグワーツに飾られていた兵士の石像を総動員し、不死鳥の騎士団とその他の教師陣は守護魔法を張り巡らせて学校を守ります。
ハリー、ロン、ハーマイオニーは二手に分かれて、ロンとハーマイオニーは『秘密の部屋』にあるバジリスクの牙でハッフルパフのカップを壊しました。
焦ったヴォルデモートはニワトコの杖で守護魔法を破壊し、デス・イーター達がホグワーツになだれ込みます。
ハリーはレイナ・レイブンクローのゴーストを説得して『レイブンクローの髪飾り』在りかを聞き出すと『必要の部屋』で髪飾りを回収し、ロンとハーマイオニーが持ってきてくれたバジリスクの牙で髪飾りを破壊しました。
あらすじ③スネイプの記憶、ハリーの事実
これで5個目の分霊箱が壊れ、ヴォルデモートは蛇のナギニを安全な場所に隠れようとします。
ナギニも生きた分霊箱だったのです。
ハリーがヴォルデモートの居場所に近づくと、ヴォルデモートはスネイプと話していました。
ヴォルデモートは「ニワトコの杖は前の持ち主を殺した者を次の主にする。お前は良いしもべだったが、残念だ」と告げてスネイプを殺して姿を消しました。
スネイプは涙に記憶を溜めてハリーに渡し「これを『憂いの篩』で見て欲しい」と言って息絶えました。
その直後、ホグワーツにいる全員に再びヴォルデモートの声が響きます。
ヴォルテモートは「一旦休戦する。ハリー・ポッターは今夜、禁じられた森に1人で来い」と告げました。
ホグワーツの広間に戻ったハリー達は、リーマス・ルーピン、ニンファドーラ・トンクス、フレッド・ウィーズリー、ラベンダー(ロンの元彼女)をはじめとする多くの魔法使いの死を目の当たりにしました。
ハリーは憂いの篩にスネイプの涙を入れると、スネイプはやはりダンブルドアの味方で、ヴォルデモートを倒すためにデス・イーターに加わっていたこと、スネイプがダンブルドアを殺したのも、グリフィンドールの剣を湖に隠したのも、すべてダンブルドアと練りに練った計画の上だったことが判明します。
スネイプが打倒ヴォルデモートに全てをかけたのは、ハリーの母リリーへの愛からでした。
そして最も重要なのは、ハリーは額に稲妻の傷が付いた時からヴォルデモートの生きた分霊箱になっていて、ヴォルデモートを殺すためにはハリーも死ななければならないという事実でした。
ハリーはハーマイオニーとロンにナギニを殺して欲しいと頼むと、約束通り1人で禁じられた森に行きます。
ハリーが死ぬ覚悟を決めてスニッチにキスすると、スニッチが開いて中から死の秘宝の1つである『蘇りの石』が現れました。
ハリーは石の力で両親、シリウス、ルーピンと再会します。
ハリーは「僕が死ぬまでそばにいて」とお願いすると、森の中に蘇りの石を捨ててからヴォルデモートの所に向かいました。
あらすじ④結末
ハリーはヴォルデモートと対面すると、すぐに死の呪い(アバダケダブラ)を受けて倒れます。
次の瞬間ハリーは真っ白な駅の中に居て、ダンブルドアと再会しました。
すぐ近くに小さく弱ったヴォルデモートらしきものがうずくまっているのを見つけると、ダンブルドアは「私たちには救えない」と言って放置しました。
ダンブルドアは、ハリーにまだ死んでおらず生きるか死ぬか選べると告げて光の中に消えてしまいました。
ハリーはヴォルデモートの死を見届けるまでは死ねないと思い、生きる決意をすると禁じられた森の中に戻っていました。
ハリーの生死を確認したドラコの母ナルシッサは、ハリーが生きていることに気付きますが、ヴォルテモートに「ポッターは死んだ」と告げました。
その後、ヴォルデモートはハリーをハグリッドに抱かせて校舎に戻ると、教師と生徒たちに「ハリー・ポッターを殺した。私のしもべになるか死ぬかどちらか選べ」と迫ります。
沈黙の中、ネビル・ロングボトムが「最後まであきらめない!」と叫んでグリフィンドールの剣をかざしました。
ネビルの叫びと同時にハリーは起き上がり、ホグワーツ軍団とヴォルデモート軍団の再対決が始まります。
ハリーが生きていたことでホグワーツ軍団の士気が高まる一方、ドラコ、ルシウス、ナルシッサを始めとするデス・イーターの一部は戦線離脱しました。
怒ったベラトリックスはハリーの恋人ジニーを狙いますが、ジニーの母モリーとの戦いの末にベラトリックスが死亡しました。
ヴォルデモートはなぜかニワトコの杖の主になれず、攻撃力はハリーとほぼ互角です。
ハリーがヴォルデモートを引き付けている間に、ロン、ハーマイオニー、ネビルが協力してナギニを殺しました。
ナギニが死ぬとヴォルデモートの力は一気に弱まり、やがて灰になって消えました。
こうしてヴォルデモートをめぐる争いは幕を閉じます。
ハリーは、ニワトコの杖はダンブルドアが死んだ後、ドラコが主になり、その後ハリーが主になっていたと説明した後、ニワトコの杖を折って崖に捨てました。
あらすじ⑤19年後
ヴォルデモートを倒してから19年が経過しました。
ハリーはジニーと結婚して子どもを持つ父親になっています。
ロンとハーマイオニーも結婚して、子供が2人います。
「スリザリンになったらどうしよう」と不安がるアルバス・セブルス・ポッターに、ハリーは「スリザリンも悪くない。どうしても嫌だったら帽子に頼めば配慮してくれる」と答え、ホグワーツに向かう列車に子どもたちが乗るのを皆で見送りました。
感想・解説や考察など
ついに終わっちゃいました。
19年後のシーンでは、長かったような物足りないような不思議な気持ちになりました。
最終回だけあって伏線回収など沢山あったので、気になった点をまとめています。
分霊箱まとめ
2作目『秘密の部屋』に登場したトム・リドル(ヴォルデモート)の日記は分霊箱のひとつでした。
当時ハリーはまだ分霊箱の存在を知りませんでしたが、日記が邪悪だったので秘密の部屋に飼育されていた巨大毒蛇バジリスクの牙を使って破壊しました。
2つ目はトム・リドルが母から受け継いだ指輪です。
この指輪は『死の秘宝』のひとつである『蘇りの石』が埋め込まれたもので、ヴォルデモートが母から受け継いでいることから、彼は蘇りの石を最初に手にしたペベレル家次男の末裔ということになります。
ハリーは父から死の秘宝の1つである透明マントを受け継いだのもペベレル家の血を継いでいることを示す伏線となり、ヴォルデモートとハリーは遠い親戚だったことを意味します。
この指輪は5作目『不死鳥の騎士団』と6作目『謎のプリンス』の間にダンブルドアが破壊していますが、ダンブルドアはこの指輪が蘇りの石だと気づいた時、衝動的に妹のアリアナを生き返らせようとして深手を負い、大幅に寿命を縮めてしまう結果となりました。
ダンブルドアは死ぬ前にこの石をスニッチの中に隠してハリーに託しました。
3つ目の分霊箱はスリザリンのシンボルロケットペンダントです。
ロケットは長年スリザリン寮の地底湖に隠されていましたが、シリウス・ブラックの弟RAB(レギュラス・ブラック)が地底湖から取り出していて一時期はブラック家にありましたが、ハリーが気付いた時点(7作目『死の秘宝PART1』時点)では魔法省のドローレス・アンブリッジが所有していて、アンブリッジからハリー、ロン、ハーマイオニーが協力して取り戻しました。
その後、ハリーとロンが協力してグリフィンドールの剣で破壊しました。
(引用:https://www.pinterest.co.uk)
ハッフルパフのシンボルである金のカップも分霊箱に利用されていました。
ヴォルデモートがカップに分割した魂を入れた後は、管理を任されたベラトリックスがレストレンジ家の金庫に隠していました。
ハリー、ロン、ハーマイオニーがレストレンジ家の金庫に忍び込んで入手し、その後ロンとハーマイオニーが秘密の部屋でバジリスクの牙をゲットして破壊しました。
(引用:https://www.empireonline.com)
ホグワーツ各組のシンボルが利用されていることに気付いたハリーは、フィオナ・レイブンクローのゴーストに髪飾りの隠し場所を問い詰めて必要の部屋で髪飾りを発見しました。
ロンとハーマイオニーが持ち出したバジリスクの牙を使ってハリーが破壊しました。
ヴォルデモートがいつも一緒にいた蛇のナギニも生きた分霊箱でした。
ナギニは元は魔女でしたが、何らかの事情で蛇になる魔法をかけられてしまい人間に戻れなくなってしまった悲しい存在です。
『ファンタスティックビースト』シリーズに登場したナギニは心優しい魔女だったことから、ヴォルデモートの魂が入り込んだことで闇落ちしてしまったと思われます。
ナギニはハリーがヴォルデモートを引き付けている間にネビルがグリフィンドールの剣で殺しました。
ハリーもまたヴォルデモートの生きた分霊箱になっていました。
ヴォルデモートが生まれたばかりのハリーを襲った時、ハリーにもヴォルデモートの魂の一部が入り込んでしまったのです。
ハリーが自然とヘビ語を話せたり、ヴォルデモートの心が読めたのも、ヴォルデモートの魂を一部を所有していたからだったのです。
ハリーが分霊箱同様の働きをしていたことはヴォルデモート自身も知らず、ハリーを殺そうとすることで自らの魂を破壊してしまいました。
ハリーが分霊箱だった伏線
ハリーが分霊箱だという伏線は1作目『賢者の石』からずっと張り巡らされていました。
ハリーが勉強せずともヘビ語を話せるところから始まり、白昼夢のような形でヴォルデモートの動きを知ることが出来たのも、ハリーの中にヴォルデモートの魂の一部があったからです。
また、レイブンクローの幽霊が「あなたはあの人(トム・リドル)にそっくり」という発言などもその伏線でした。
ロンに自信が付いた理由
ロンは今回は自然と覚えてしまったヘビ語を披露したり、ハーマイオニーが焦っていても冷静に意見を出したりととても頼りになる男感があふれてました。
恐らくロンは、前作でグリフィンドールの剣を使って、分霊箱のロケットを破壊できたことが大きな自信になり、今作での活躍を見せてくれたと思われます。
ニワトコの杖の忠誠
ヴォルデモートは『杖の持ち主を殺した人物が次の主になる』という情報をどこかから入手して信じていましたが、ニワトコの杖は最後までヴォルデモートを主認定しませんでした。
それは『杖の持ち主を殺した人物が次の主になる』が誤った情報だったことを意味します。
ヴォルデモートの死後、ハリーが『ニワトコの杖は、持ち主に武装解除呪文(エクスペリアームス)をかけた人物を次の主にする』と語ります。
なので、杖の忠誠はダンブルドアにエクスペリアームスをかけたドラコ・マルフォイに移り、その後ドラコにエクスペリアームスをかけたハリーが持ち主になっていたのです。
恐らく『殺した人物が杖の次の主になる』という情報は、ダンブルドアとスネイプが苦労して根回ししてヴォルデモートに信じさせたデマだったのでしょう。
ニワトコの杖を生み出したのが『死』だったことを考えると『殺した人物が次の主になれる』説が一番しっくりくるので、エクスペリアームスが正解だったの地味に疑問です。
ドラコがハリーをかばった理由
前作パート1でハリーがマルフォイ邸に連れて行かれた時、ハリーは顔を変形させる魔法をかけていて、ベラトリックスにはハリーが本物かどうかわからずドラコに本物かどうか尋ねます。
この時ドラコは「わからない」と答えていましたが、本当は本物だとわかっていたのにわからないフリをしていたのです。
ドラコはヴォルデモートの数々の悪行や、父ルシウスが苦しむ様子を目の当たりにして、ヴォルデモートが世界を支配する未来に恐怖していたと考えられます。
言い換えると、ドラコは正真正銘の悪ではなかったということです。
ドラコがハリーを見逃したのは、ハリーに対するライバルとしての友情も多少はあるかもしれませんが、恐らく大きな理由はハリーがヴォルデモートを倒す唯一の希望だったからです。
そしてマルフォイ一家がヴォルデモートから逃げたのも恐らく似たような理由でしょう。
マルフォイ一家は恐らく分霊箱が減っていって荒ぶるヴォルを見て『ヴォルデモートの敗北』を予感していました。
その予感はハリーがアバダケダブラを受けても死ななかったのを見て確信に変わり、いつヴォルデモートか不死鳥の騎士団に殺されてもおかしくない状況下の中で戦い続けるよりは、騒動に乗じて逃げた方が一家全員が生き残る可能性が高いと判断して戦線離脱したと思われます。
次のページに続きます!
ダンブルドアの計画、石と杖を捨てた理由、鹿の守護霊、ヴォルデモートについてです。
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