『クリムゾン・ピーク』ネタバレ解説考察|幽霊の色の違い、殺人の証拠を保存する理由など | 映画鑑賞中。

『クリムゾン・ピーク』ネタバレ解説考察|幽霊の色の違い、殺人の証拠を保存する理由など

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ファンタジー

映画『クリムゾン・ピーク』のあらすじ紹介、解説、考察をしています!

20世紀初頭のニューヨークとイギリスが舞台のゴシック・ホラー。
富豪の娘で小説家の卵イーディスが美しい英国紳士と恋に落ち、結婚生活の始まりと共に不気味な幽霊を度々目撃するようになる。

物語の結末に触れているので、未鑑賞の方はご注意ください。

クリムゾン・ピーク

原題:Crimson Peak
制作年:2015年
本編時間:119分
制作国:アメリカ
監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ、マシュー・ロビンス
本作にはR15+の年齢制限があります。
刺激の強い殺傷・出血、性愛描写がみられるためです。(映倫参照)
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主要キャスト紹介

クリムゾン・ピーク
(引用:https://www.starz.com

イーディス・カッシングミア・ワシコウスカ
幼い頃…ソフィア・ウェルズ
実業家の娘24歳。霊感があり、特に子供の頃は不気味な現象に悩まされていた。
小説家になる夢を実現しようと執筆活動に明け暮れている。
準男爵のトーマスと運命的な恋に落ちて結婚するが、その後再び不気味な心霊現象に悩まされる。

 

クリムゾン・ピーク
(引用:https://www.mtv.com

トーマス・シャープ準男爵トム・ヒドルストン
イーディスの父に粘土鉱山の可能性と開発中の掘削機の営業に来た紳士。
姉のルシールと共に後ろ暗い過去を持つ。
イーディスの心を射止め結ばれる。

 

クリムゾン・ピーク
(引用:http://www.desdehollywood.com

ルシール・シャープジェシカ・チャステイン

トーマスの姉。陰でトーマスを操っている。
嫁入りしたイーディスと同居生活が始まると、トーマスに対する異常な執着を見せてイーディスを困惑させる。

 

クリムゾン・ピーク
(引用:https://www.looper.com

アラン・マクマイケルチャーリー・ハナム
幼い頃…ウィリアム・ヒーリー
イーディスの幼馴染みで彼女に想いを寄せる医師。
トーマス・シャープに不信感を抱き、秘密裏に調査する。

 

カーター(イーディスの父)…ジム・ヴィーヴァー
ホリー(探偵)…バーン・ゴーマン
アランの母…レスリー・ホープ
イーディスの母、姉弟の母…ダグ・ジョーンズ
ファーガソン弁護士…ブルース・グレイ
オジルビー…ジョナサン・ハイド
ユーニス(アランの妹)…エミリー・クーツ
フィンリー(シャープ家の従僕)…アレック・ストックウェル ほか

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あらすじ:起

1887年のニューヨーク。
貴族家系の1人娘イーディス・カッシング(ミア・ワシコウスカ)は10歳の頃に母親をコレラで失いました。

その後、眠ろうとするイーディスの隣に母親の幽霊が現れて「その時が来たら、クリムゾン・ピークに気をつけなさい」と囁きます。
それから幽霊を見ることはありませんでしたが、イーディスの脳裏と耳には母からの警告がこびりついていました。

クリムゾン・ピーク
(引用:https://www.wsj.com

それから14年後の1901年、イーディスは24歳になりました。
同世代の知人たちが恋愛・結婚話に夢中になる中、彼女は恋愛そっちのけで執筆活動に明け暮れ、小説家になる夢を叶えようと奮闘しています。

その年の秋、イーディスは父カーターの会社に開発中の掘削機を売り込みに来ていたトーマス・シャープ準男爵(トム・ヒドルストン)と知り合いました。
トーマスは姉ルシール(ジェシカ・チャステイン)と一緒にはるばるイギリスからスポンサーを求めてニューヨークに来ている貴族家系の姉弟です。
トーマスに小説を褒められたことをきっかけに、イーディスは生まれて初めて恋に落ちます。

トーマスとルシールに不信感を抱くカーターは、探偵を雇って姉弟の身元調査を依頼しました。

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あらすじ:承

その後、身元調査結果を見たカーターは、トーマスとルシールを呼び出して小切手を渡すと「金をやるから、イーディスに嫌われてからニューヨークを去れ」と命じます。

トーマスはカーターに従って明日イギリスに戻ると宣言し、イーディスの小説と人格を徹底的にけなしました。

翌朝。イーディスはトーマスから謝罪と愛の告白が書かれた手紙を受け取ると、急いでトーマスを追いかけてニューヨークで再会し、真剣交際がスタートしました。

2人の交際が始まった直後、イーディスは父カーターの死を知らされます。
カーターの死は事故で片付けられてしまいますが、死因となった顔面の傷は単なる事故では説明がつかない程に陥没していました。

カーターの葬儀が終わると2人はすぐに結婚し、イーディスはイングランドのカンバーランド(現カンブリア)にあるシャープ邸に引っ越して、ルシールと3人の同居生活を始めました。

引っ越してきた日、イーディスはシャープ邸をうろついていた迷い犬(パピヨン)を飼うことにしました。
ルシールはパピヨンを見て顔をしかめ、トーマスと2人きりになると「殺しておいてと言ったのに」と文句を言います。

また、イーディスは引っ越してきてから赤い女の幽霊を何度も目撃するようになりました。

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あらすじ:転

一方、イーディスの幼馴染みで彼女に想いを寄せていたアラン医師(チャーリー・ハナム)は、カーターの死やイーディスのスピード結婚に不信感を抱いて個人的に調査すると、カーターが死の直前にトーマスに3000ドルの小切手を渡していた痕跡を発見しました。

さらにカッシング家の顧問弁護士ファーガソンと話して、トーマスがイーディスの財産を狙っていることを察します。

イーディスが引っ越してきて日にちが経つに連れ、トーマスは変わらず優しいですが、深夜にベッドを空けることが多くなりました。

ある夜、イーディスはトーマスを探して屋敷の中を歩き回り、クローゼットに蓄音機用のレコード(蝋管)を見つけ、さらに地下で『エノーラ』と刻印の入った鍵付きの黒いアンティークボックスを発見しました。
イーディスはエノーラの正体が気になりますが「地下には絶対行くな」と言われていたため聞けませんでした。

本格的な冬が近づくと、トーマスの口から『クリムゾン・ピーク』という単語が出てイーディスは驚きます。
クリムゾン・ピークは『深紅の丘』という意味で、冬になると土地特有の赤い粘土の色が雪に移り、土地一帯が鮮やかな深紅色に染まる現象の名前だと知りました。

ある深夜、イーディスは赤い女の幽霊から「早く逃げなさい。彼の血であなたの手が染まる」と警告されます。
イーディスはトーマスとルシールに「もうここに住みたくない」と訴えますが、聞いてもらえませんでした。

翌日、イーディスはトーマスと一緒に郵便局に行き、郵便物を2通受け取りました。
その夜、家に帰りたくなかったイーディスはわがままを言って宿に泊まることにしました。
この夜イーディスとトーマスは初めて肉体関係を持ち、イーディスはようやく本当の妻になれた気がしました。

翌朝。2人は幸せな気分で帰宅しますが、家では怒ったルシールが待っていました。
イーディスはルシールのあまりの怒りっぷりに疑問を抱きます。

この時、イーディスはルシールの鍵束から『エノーラ』と書かれた鍵を見つけてこっそり抜き取りました。

自室に戻って昨日受け取った手紙を開くと、1通はファーガソン弁護士からの遺産相続に関するサインが必要な書類、もう1通は『トーマス・シャープの妻へ』と書かれたミラノからの手紙で、開いてみるとエノーラ宛てに送られたエノーラの家族からの手紙でした。

イーディスはすぐ地下室に行きエノーラのボックスを開けると、中には蓄音機と3通の封筒が入っていました。
封筒にはそれぞれミラノ、エディンバラ、ロンドンという地名と女性の名前が書かれていて、それはトーマスが「資金集めに失敗した」と語っていた土地と一致します。

イーディスは隙を見て鍵を鍵束に戻しますが、ルシールは気付いていました。

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あらすじ:結

その日の深夜、イーディスは封筒の中身と、クローゼットのレコードを再生しました。
それらから、トーマスが過去に3人の女性と恋愛関係もしくは婚姻関係にあり、彼女達の財産をトーマスが譲り受けていたことが判明します。

さらにイーディスが拾ったパピヨン犬は元々はエノーラのペットだったことや、トーマスには子どももいたこと、そして彼女達3人全員が『苦い紅茶』を飲み続けて漏れなく死亡していることがわかりました。
このレコードは、姉弟の悪事がいつか明るみになるようにとエノーラが隠していたものでした。

イーディスはすぐにシャープ邸から逃げようとしますが、外は大雪で逃げられませんでした。

クリムゾン・ピーク
(引用:https://www.bbc.com

翌朝からイーディスは紅茶を飲むのをやめますが、毒は食事にも混ぜられていたため体調は悪化するばかりです。

イーディスを愛し始めていたトーマスはルシールに「殺すな」と抗議しますが、ルシールは譲りませんでした。

その日、イーディスはエノーラの幽霊が指さした部屋に行き、トーマスとルシールに肉体関係があることがわかりました。

イーディスは逃げようとしますが、追いかけてきたルシールに階段の踊り場から突き落とされました。

イーディスは足を骨折してしまいますが、気付くとアランが駆けつけてくれていました。
アランはその後も調査してトーマスの既婚歴と、姉弟が過去に起こした事件を知り、はるばるニューヨークからイーディスを助けに来たのです。

アランは新聞の切り抜きを見せて「今すぐここから逃げよう」と言いました。
その新聞にはトーマスとルシールの母が斧で殺された事件の記事が載っていて、2人は実の母親も手にかけていたことがわかりました。

アランは黙ってイーディスを連れて行こうとしますが、逆上したルシールに脇を刺され、イーディスはルシールに捕まってしまいました。
トーマスはアランを殺したフリをして地下に連れて行き、イーディスを助けるためにルシールの部屋に向かいます。

その頃、ルシールはイーディスに遺産相続の書類にサインを迫っていました。
ルシールの発言から、写真の赤ちゃんが実はルシールとトーマスの子どもだったことがわかりました。
赤ちゃんはエノーラが育てようとしていましたが、ルシールは赤ちゃんもろとも殺してしまったようです。

イーディスはルシールがカーターを殺したことを知ると、怒りに駆られてルシールの鎖骨辺りにペンを突き刺して逃走します。
駆けつけたトーマスはイーディスの遺産書類を焼き払い、ルシールに「シャープの名と家を捨てて人生をやり直そう」と言いますが、ルシールはトーマスがイーディスを愛していることを知ると、激怒してトーマスを刺し殺してしまいました。

イーディスは無事にアランと合流しますが、アランは出血多量で危険な状態です。
イーディスはアランを隠して外に出て、ルシールと直接対決し、ルシールがトーマスの幽霊に気を取られている隙にシャベルで頭蓋骨を叩き割りました。

全てが終わった頃、シャープ邸にアランが呼んでいた人々が駆けつけて、2人は無事ニューヨークに帰りました。

その後、イーディスは1冊の小説を書きあげました。
タイトルは『クリムゾン・ピーク』です。

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解説・考察、感想など

トムヒさん美しすぎて語彙力失います。
衣装も内装も小物も幻想的で美しくて視覚的にも楽しい作品でした。
登場する幽霊たちが見た目怖いけど敵ではなく、ただ脅かすだけでもなくて警告だったり過去をあらわしていたりという使い方がちょっと新しい気がしました。

イーディスが髪をおろすとウェーブがあってロングヘアなのに、まとめ髪にするとウェーブが消えているように見えたのが地味に気になりました。
どっちも可愛いから良いんですけど(笑)

以下、気になった点を考察します。

虫たちが象徴するもの

クリムゾン・ピーク
(引用:http://critticks.com

ポスターにも使われていましたが、蛾、蝶、蠅、蟻など沢山出てきたのが印象的でした。(ウジ苦手なので身構えましたが出て来なくて良かったです)

死にかけていた蝶々はイーディスの身にこれから降りかかる災難を示唆していたように見えます。

一番印象的だった蛾は、ルシールを象徴する虫でした。
蛾はスピリチュアル的には『嫉妬』や『トラブル』などの意味を持つ昆虫です。

また、お屋敷の中に蛾が沢山居たシーンは『蛾が部屋に沢山いる夢を見るとお金が舞い込んでくる』と夢占い的なジンクスを思い出しました。
アメリカやイギリスでも知られているかどうかはわかりませんが、ルシールの金銭欲も表していたように思えます。

ちなみにトーマスのドクロは、生きるために心を殺して姉に従うしかなかった彼の生き方、アランの背中の羽はイーディスに抱く純粋な感情や、キャラクターとしての救世主的な立ち位置を象徴していると思われます。

 

シャープ邸の天井の穴と腐った床、小口絵


©2015 Legendary Pictures and Gothic Manor US, LLC. All Rights Reserved.

トーマスとルシールが住んでいたお屋敷の天井には穴が空き、その真下の床は雨漏りで腐っていました。

この屋敷の痛みそのものがトーマスとルシールの腐った関係を象徴しています。

また、ルシールがイーディスに見せた本の側面に描かれた春画風の絵もルシールとトーマスの関係を示す伏線です。
よく見ないと気が付かない小口絵に姉弟の秘密が描かれていました。

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イーディスはなぜ選ばれた?

クリムゾン・ピーク
(引用:https://www.wsj.com

トーマスがパーティーにイーディスを連れて現れた時、ルシールは驚いて「彼女はまだ若すぎる」などとトーマスに耳打ちしていました。

恐らく過去3人のターゲットを選んできたのはルシールで、トーマスは従っていただけだったのです。
ニューヨークでルシールが目を付けていたのはアランの妹ユーニスだったのに、トーマスが姉の意見を無視してイーディスを選んだのです。
ルシールが動揺していたのは、恐らくトーマスが自分の意思で相手を選んだのが初めてだったからです。

トーマスが最終的にイーディスを助けようとしていたことを踏まえると、彼は純粋な感情からイーディスを選んでいたことになります。
同居した当初は毒入りのお茶を飲ませていたり、カーターの死を憐れむ素振りもなかったので、結婚した時点ではトーマス自身がイーディスに対する感情をまだ理解できていなかったということになるのでしょう。

 

次のページに続きます!

2ページ目は『結婚殺人の理由』、『母を殺した理由』、『ルシールのコレクション』、『色別に見る幽霊』についてです。

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