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梨花の嘘と真実は?
優子の実の父である水戸のブラジル行きで、バトンは再婚相手の梨花に委ねられますが、梨花は深刻な病を患ってしまい優子が一人前になるまで面倒を見るのが難しくなりました。
梨花は安心して優子を任せられる人物(バトンを渡せる人)を求めて泉ヶ原(市村正親)と出会い、事情を話して理解してもらった上で結婚しました。
しばらく3人で暮らしますが、梨花はある日突然出ていってしまいます。
表向きは泉ヶ原家の生活スタイルになじめないという理由でしたが、恐らく持病が悪化して入院していたと思われます。
『牧場で住み込みで働いていた』と言うのも、痩せたことと入院をごまかすための嘘です。
梨花が居ない間は泉ヶ原がバトンを持っていましたが、泉ヶ原は高齢のため自信を持って優子を養育できると言えない状況になると、梨花は若い父親を求めて高学歴の元同級生 森宮(田中圭)に近づきました。
森宮と梨花が結婚し、しばらくは3人一緒に生活しますが、また梨花の病気が悪化しました。
梨花は再び家出を装って出て行ってしまいますが、本当は入院していたのです。
原作小説との違い
大まかなストーリーは一緒なので、細かい違いについてしか書けることがありませんが気になる方は目を通してみてください。
①泉ヶ原と住んでいた期間
映画では泉ヶ原と優子が一緒に暮らした期間は半年程度だったように描かれていましたが、原作小説では梨花と泉ヶ原が結婚したのは優子が小学6年生の頃で、その後の中学時代は泉ヶ原家で過ごし、森宮と暮らし始めたのは優子の高校入学とほぼ同時期でした。
②優子には別の彼氏がいた
こちらは違いと言うより省略されていただけかもしれませんが、優子は高校時代に脇田くんという同級生と交際していました。
優子は早瀬に彼女がいることを知って失恋した直後、脇田くんに告白されて付き合いました。
優子がOKした理由は彼が良い人そうだったのと、優子が知る限りで彼を好きな他の女子生徒が居なかったからです。
実際に脇田くんは良い人でしたが優子はデートする度に微妙な価値観のズレに気付いてモヤモヤしながらも付き合っていましたが、高校卒業して大学進学した直後に脇田くんは他に好きな人が出来、優子が振られる形で交際が終わりました。
③優子の就職先
映画では、優子は短大卒業後に一流レストランに就職したものの、すぐに退職して個人経営の洋食屋に再就職していますが、原作小説では優子はストレートに個人経営の洋食屋に就職しています。
梨花は泉ヶ原さんの家に住んでいた時、メイドの吉見さんに『この食材はこの飲み物と合わせなければならない』と飲みたいドリンクを出してもらえないなど、過剰に型に嵌まった対応に一番イライラしていました。
そして優子が一流レストランを辞めた理由は『伝統や流儀を重んじるスタイルが肌に合わなかった』でした。
この退職理由で優子の性格の梨花に似ている部分が強調されていたのかなと解釈しています。
➃森宮が優子を知るタイミング
映画では森宮が優子の存在を知るのは結婚式の当日でしたが、原作小説では梨花は森宮と交際し始めた当初から優子のことを知らせていました。
梨花が再婚を急いでいたことを強調するための変更かなと解釈しています。
⑤梨花の生死
映画では優子が結婚する時に梨花は亡くなってしまいますが、原作小説では梨花は生きていて、結婚報告の時に優子と梨花は再会し、結婚式にも梨花は参加しています。
以上です。読んで頂きありがとうございました。
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