『プラットフォーム』解説|ラスト考察、パンナコッタの意味、聖書とドン・キホーテとの関連など | 映画の解説考察ブログ - Part 2

『プラットフォーム』解説|ラスト考察、パンナコッタの意味、聖書とドン・キホーテとの関連など

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プラットフォーム スリラー
©BASQUE FILMS,MR MIYAGI FILMS,PLATAFORMA LA PELICULA AIE

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謎の存在ミハル

プラットフォーム

©BASQUE FILMS,MR MIYAGI FILMS,PLATAFORMA LA PELICULA AIE

謎が多すぎた女性入所者ミハルについて考えます。
ミハルはプラットフォームをエスカレーター代わりにして階層を移動しながら『穴』に迷い込んだという子どもを探していました。
しかし元職員のイモリギいわく彼女に子どもはおらず、持ち込んだものもよくある普通の物だったと言っていました。

イモギリを信じるならミハルは妄想を伴う精神疾患者だったことになるので、外の世界では病気が原因で犯罪を犯してしまい、トリマガシと同じように「精神病院か穴か」になって穴に来たのかもしれません。

ミハルがイモギリのペットの犬を殺した理由は、恐らくイモギリ(施設職員)に恨みがあったからだと思われます。

ミハルの疑問点は降りた後どうやって自分の階層に戻っていたかという点と、彼女が登場する意味なんですが、まだ考え中なのでまとまったら更新します。

 

ラスト考察:子どもは本物?

ゴレンとバハラトが最下層の333階に着くと、子どもが隠れていました。
この子どもは現実的には本物だと考えにくいので、ゴレン(とバハラト)が死の真際に見た幻なのでしょう。

食べ物もお風呂もない場所で小綺麗で痩せてもいないのはありえませんし、何より食べ物を隠しただけですぐに見破られる高度な監視システムがあるなら、子どもが入り込んでいたらすぐに見つかって保護されるか追い出されるか、何かしら対応されるはずです。

子どもは未来を担う存在であることから『希望』を象徴するので、あの子は最後まで諦めなかったゴレンに見えた『希望が具現化した姿』だったのではないでしょうか。
子どもがパンナコッタ(メッセージ)を食べたのも、大人(現在)からのメッセージが子ども(未来)が受け取ったようなイメージに見えました。

 

ラスト考察:パンナコッタ

ゴレンはパンナコッタを最下層にいた子どもに与え、パンナコッタの代わりに子どもをプラットフォームに乗せました。

個人的な解釈ですが、ゴレンがトリマガシを殺した後の、管理者側のリーダーらしき男がパンナコッタを持ち、シェフを数人並べて髪の毛をチェックしているシーンがありましたよね。
あのシーンは時系列としては、ゴレンが子どもをプラットフォームに乗せて0階に行かせた後の出来事だと思います。

あのときシェフのリーダーが持っていたのは恐らくゴレンとトリマガシが死守してプラットフォームで送り返したパンナコッタで、やはり子どもは幻だったのです。

しかし残されたパンナコッタを見たリーダーは『誰も食べなかったのは毛が付いていたからに違いない』と考えて、シェフの誰の毛なのかをチェックしていたのです。
しかし着いていたのは恐らくゴレンの毛であり、ゴレンとバハラトがパンナコッタに託したメッセージは管理者側には伝わらなかった というどこまでも皮肉が効いた悲しい結末だったのかもしれません。
パンナコッタを誰も食べなかった理由が髪の毛だと思ったことは、リーダーもまたイモギリと同じで『穴』の実情を知らない証拠でもあります。

ネットで画像検索するとリーダーがパンナコッタを持って上を見ている画像が出てきて、そうなるとリーダーにも伝言の意味がちゃんと伝わったことになるんですが、映画を見返しても画像と同じシーンがみつかりませんでした。
カットされてしまっているのでしょうか。。(ちなみにアマプラで見ました)

なぜゴレンとバハラトがパンナコッタを選んだのかはよくわかりませんが、合理的には栄養分が少なく形状を保ちやすいからパンナコッタが選ばれたのかな?とも思っています。

強いて意味を考えると、聖書に登場する「約束の地」は神がイスラエルの民に与えると約束した土地で、そこは「乳と蜜の流れる地」だったそうで、約束の地を与えられたイスラエルの民は豊かに暮らすことができたと言われています。
パンナコッタは生クリーム(乳)と砂糖(蜜)で出来ているので、「約束の地」とかけて食料に困らないようにしてほしいというメッセージを込めたのかなと思ったりしましたが、解釈としてはあまり自信がありません。

 

『ドン・キホーテ』との関連

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(引用:https://eloctavohistoriador.com

ゴレンが持っていた小説『ドン・キホーテ』(ミゲル・デ・セルバンデス著)との繋がりを考えます。
この小説は1605年に前編、1615年に後編が出版されて世界的に流行したコメディ要素の強い冒険物語です。
超簡単なあらすじは、騎士道物語の読み過ぎで現実と妄想の区別がつかなくなった主人公ドン・キホーテが冒険の旅に出て、最終的には無事に帰宅して妄想も治ってまともになりますが、病気で死んでしまうという話です。
ちなみに騎士道物語はジャンルのひとつで、騎士や勇者が仲間と一緒に魔王を倒すようなドラゴンクエスト的な世界観の話です。

ゴレンのモデルがドン・キホーテだとすると、ゴレンとバハラトが抱いた『管理側にシステムの欠陥を伝え、改善してほしい』という目標は叶うはずがない幻想であるという皮肉的な暗示になります。

ちなみにラストに読み上げられる
罪多き偉人は罪人でしかなく 寛大でない富者は貧者だ
富は持っているより使うことで脚合わせになるが 気まぐれではなく上手に使う必要がある
こちらもドン・キホーテからの引用です。

 

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参考サイト様一覧

あらすじ:ドン・キホーテ(ミゲル・セルバンデス)のあらすじ

 

感想などお気軽に(^^)

  1. 匿名 より:

    ミハルの子どもはVSCに入ってから産まれた、と仮定することもできるでしょう。
    イモギリを憎んでいるのであれば直接手をかけるはずです。子どもと離ればなれになる苦しみを味わってもらいたいからイヌを殺したという解釈もできそうです。

  2. 匿名 より:

    333階の子供は確実に幻想だったと思います。理由は元管理員の人(名前は忘れました)が16歳以下は入れないようにしていると言っていたからです。

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