アニメ「マイマイ新子と千年の魔法」ネタバレと感想|テーマについて考察 | 映画鑑賞中。

アニメ「マイマイ新子と千年の魔法」ネタバレと感想|テーマについて考察

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ヒューマンドラマ

昭和30年の山口県防府市を舞台に、おでこにマイマイ(つむじ)を持つお転婆で妄想遊びが得意な新子の日常を描く。
新子はおじいちゃんが教えてくれた”この町の千年前の風景”を想像しながら町を走り回る毎日を送っていた。

制作年:2009年
本編時間:93分
制作国:日本
監督:片渕須直
脚本:片渕須直
原作:小説/高樹のぶ子『マイマイ新子

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声の出演・キャスト


(引用:http://blog-imgs-31.fc2.com

青木新子(あおきしんこ)…福田麻由子
昭和30年の山口県防府町で暮らす、空想好きでお転婆な小学3年生。
両親と祖父母と妹と一緒に暮らしている。
幼い頃から祖父に教わってきた、ここ防府町の千年前の街並みや人々の暮らしを想像したり、現在に残っている昔の事がわかるような跡を探すのが大好き。

 

マイマイ新子と千年の魔法
©2009 高樹のぶ子・マガジンハウス/「マイマイ新子」製作委員会

島津貴伊子(しまづきいこ)…水沢奈子
東京から防府町に引っ越してきた女の子。
母親を病気で亡くし、医者の父親の転勤で新子の通う中学校に転校してきた。
服装・髪型などから都会育ちの雰囲気を漂わせている。

 


(引用:http://0309ks.blog98.fc2.com

諾子(なぎこ)…森迫永依
千年前の平安時代、歌人の父親・清原元輔と一緒に京都から周防(現在の防府町)に移住した少女。
清少納言なのではないかと言われていて、清少納言に関する本には彼女の名前が登場する。

 


(引用:https://twitter.com

千古奥田風花
諾子の屋敷で働く諾子と同い年の下女。
母親や兄妹が病気がちのため、彼女が大黒柱として日々黙々と働いている。

 


(引用:https://twitter.com

鈴木タツヨシ…(江上晶真
新子の家の近所に住む小学5年生の男の子。
父親は警察官で、父親の木刀をいつも持ち歩いている。
普段は寡黙だが、大事な所ではビシッと行動するリーダータイプ。
新子の同級生の男子たちとよく一緒にいる。

 


(引用:http://www.animecharactersdatabase.com

青木小太郎野田圭一
新子の母方の祖父で元教師。
千年前の防府町の人々の暮らしを新子が幼い頃から教えている。

ひづる先生(保健室の先生)…脇田美代
多々良権周防介(千年前の住人、地方豪族)…小山剛志
清原元輔(諾子の父)…塚田正昭
青木光子(新子の妹)…松元環季
シゲル(新子の同級生)…中嶋和也
ヒトシ(同級生、小柄)…川上聡生
ミツル(5年生、大柄)…西原信裕
青木長子(新子と光子の母)…本上まなみ
青木東介(新子と光子の父)…竹本英史
青木初江(新子と光子の祖母、長子の母)…世弥きくよ
鈴木巡査(タツヨシの父、警察官)…瀬戸口郁
バー・カリフォルニアの女…喜多村静枝
やくざの親分…関貴昭
考古学者…久賀健治
一平(同級生、映画館の息子)…冨澤風斗 ほか

 

あらすじ紹介

新子と貴伊子の出会い

昭和30年の山口県防府市。おでこにマイマイ(つむじ)をもつ小学3年生の青木新子は、両親の東介、長子、祖父母の小太郎、初江、妹の光子と一緒に暮らす、いたずらっ子で空想好きの少女です。

新子は元教師の祖父小太郎が作ってくれたツタのハンモックの上で『千年前の街の風景(平安時代当時の風景や人々の暮らし)』を思い描きながら毎日を過ごしていました。


(ハンモックに揺られる新子 引用:http://soko-tama.cocolog-nifty.com

ある日。新子の中学校に、東京から島津貴伊子という女の子が転校してきました。

喜伊子は制服の準備がまだで、よそ行きのワンピースに香水をつけて来たので、クラスメイト達は喜伊子から漂う都会っぽさを受け入れられず誰も話しかけようとしません。
喜伊子は母親を亡くし、父親の転勤を機に新子の住む街に引っ越してきた子でした。
父親はお医者さんで、貴伊子はお金持ちのお嬢様です。

その日初めての授業が急遽自習になりました。
日本地図の色塗りが課題になると、28色の豪華な色鉛筆を持っていた喜伊子の周りに生徒が集まりました。
ペットのカメを学校に連れて来ている男の子のシゲルが、喜伊子に「水色の色鉛筆を貸して」とねだりました。
シゲルは泥だらけで汚かったので貴伊子は嫌でしたが、断われずに貸してしまいました。

シゲルは色鉛筆を乱暴に扱った末にとっても短くしてしまい、喜伊子に「もう返して」と言われると暴れていやがったので廊下に立たされました。

その日の放課後。喜伊子と喋りたかった新子は彼女の後をついていき、社宅にたどり着きました。

社宅と言っても豪華な庭付きの洋風一戸建てのおしゃれな家です。
喜伊子は新子を家に入れてくれて、新子は2階建ての家に感動しながら、洋風の家具やフランス人形のある喜伊子の部屋に入りました。

部屋を見た後、喜伊子は新子を1階のリビングに連れて行って牛乳を出してくれました。
台所には、一般家庭には無いガス式の冷蔵庫が置いてあります。

喜伊子は「香水なんかつけるんじゃなかった」と呟きながら、戸棚に香水を戻しました。
戸棚には亡くなった貴伊子の母の写真が飾られていて、香水はお母さんのものでした。

その後、ふたりは音楽と一緒にピンクや青の綺麗な光が天井にうつる素敵なオルゴールを見て遊びました。

今度は新子が喜伊子を自宅に招待しました。

新子は家族を一通り紹介して、庭に隠していたグリコのおまけなどを集めた宝箱を見せてから家の中に入ります。

家の中で、新子と喜伊子と光子(新子の妹)は、貴伊子が持ってきたおやつのチョコを食べて酔っ払ってしまいました。
それはウィスキーボンボンで、お酒が入っていると知らずに持ってきてしまったのです。

喜伊子は「私のお母さん、肺に水が溜まって死んじゃった!」と答えてコロコロ笑いました。
新子の母親 長子が帰宅して、異変に気付きます。
長子と祖父母は酔っぱらった3人を眺めながら、残っていたウィスキーボンボンをかじりました。
※ウィスキーボンボンは一般家庭には手が届かない高級品でした。


(酔っぱらった新子、喜伊子、光子 引用:https://ameblo.jp

外でハンモックに揺られて酔いが覚めた新子は、おじいちゃんから教わった『千年前から変わらない道や川』を貴伊子に教えました。

新子は「千年前の風景を思い浮かべると、必ずマイマイ(つむじ)がざわざわするんだ!」と熱く語りました。
2人は周防国衙跡に行き、千年前の妄想遊びを楽しみました。

その日の夜。喜伊子は千年前の女の子がどんな子だったのか想像しながら眠りました。

 

千年前の少女

舞台は千年前に移ります。
平安時代に暮らすお姫様、諾子(なぎこ)は、歌人の父親清原元輔と一緒に周防に移住してきました。
諾子は「近所に同じ年頃の女の子がいる」と聞いて、一緒に遊ぶ人形を作って女の子が遊びに来てくれるのを待っていましたが、その子は何日待っても訪ねてきてくれません。

諾子は退屈しのぎに、折り紙の端切れを川に流して眺めました。


(外をぼんやり眺める諾子 引用:http://soko-tama.cocolog-nifty.com

ある日、地方豪族の多々良権周防介が諾子に、そ同い年だった女の子が亡くなってしまったとを告げました。

多々良の一族は鉄作りが生業です。
墜落した流れ星から良い鉄がとれるので、彼らは流れ星を追いかけてここ周防にたどり着き、それ以来何百年もここで鉄を作り続けています。

新子と貴伊子と仲間たち

場面は新子達の現代に戻ります。
新子と喜伊子は毎日一緒に遊ぶようになりました。
ある日、そんな2人に、クラスメイトのシゲルヒトシ、5年生で何かと親分になりたがるミツル、寡黙な親分肌の5年生タツヨシと意気投合して、皆で一緒に川にダムを作って遊びました。

やがて、子どもが作ったにしては立派なダムが出来上がりました。
その時、赤い折り紙のような金魚がどこからか泳いできたので、新子たちは驚きます。
ダムの一部に囲いを作り、金魚をその中で飼うことにしました。

新子が金魚のことをおじいちゃんに話すと、新子たちがダム作りをしたその川も、千年前は大きな川で、当時は舟も通っていたと教えてくれました。

翌日。保健室の優しくて美人なひづる先生に千年前の少女のことを話すと、先生は『清少納言』の文献を見て、千年前に少女だった人物を教えてくれました。
千年前に、まだ幼かった清少納言が、京都から周坊に移住してきたと記されているそうです。
清少納言の幼い頃の名前は諾子といいました。

新子と貴伊子は関心したと同時に、ひづる先生の書きかけの手紙を目撃しました。

放課後、新子と喜伊子はダムに金魚がちゃんと生きているかどうか見に行きました。
金魚は元気に泳いでいて、ダムにはクラスメイト達が給食のパンを持って集まっていました。
この時、金魚の名前を『ひづる』にしようと皆で決めました。


(金魚を見る新子と喜伊子 引用:https://ameblo.jp

金魚を見終わると、6人は映画館の息子の一平に頼んでこっそり映画館に入れてもらい、恋愛映画を鑑賞しました。

映画が終わった後、新子は「私も思春期になったら、キスに興味を持つようになるのかな?」と顔を赤くし、喜伊子は「ひづる先生には幸せになってもらいたいな。私のお母さんに似てる気がする」と言いながら空を見上げました。
男子はキスシーンのマネをしてふざけます。

同じ日の放課後。ひづる先生は引き出しから同じ宛名の大量の手紙を取り出すと、全て焼却炉に捨てて燃やしてしまいました。

やがてダムには、ダムを作ったメンバーだけでなく、光子とその友達などが集まるようになり、喜伊子にも友達がたくさん出来ました。

喜伊子はひづる金魚を眺めながら、学校に馴染むことができたことを新子に感謝しました。
すると新子は「私、諾子とも友達になりたい!」と言うので、喜伊子も笑ってうなずきました。

 

新子たちの冒険

千年前。諾子はひとり遊びしながら退屈に過ごす日々が続いていました。
ある日、諾子は地方豪族の男の子達を連れて山へ行き、きれいな白い花の枝を牛車の屋根いっぱいに飾り付けて町を練り歩きました。

町民達は牛車と花を笑顔で見つめます。
この時、諾子は町中で、諾子の屋敷で働いている少女千古を見かけました。
千古は年齢の割に大人びていて、ただ毎日黙々と仕事をこなしている少女です。
諾子は小さな声で千古に「遊ぼうよ」とささやきました。

諾子は屋敷に帰ると男の子の1人に頼んで、上げ土門の屋根の上の土に花の種を植えてもらいました。
千古は男の子が種を植える様子を不思議そうに見ていました。

新子達の現代。新子たち6人と光子は『山洞窟の中に山賊がいる』という噂を確かめるため、洞窟に来ました。

マイマイ新子
(洞窟に着いた新子たち 引用:©2009 高樹のぶ子・マガジンハウス/「マイマイ新子」製作委員会)

洞窟をのぞき込むと暗闇に光る目が見えたので、皆は悲鳴を上げて逃げました。
タツヨシは全く驚かず、ゆっくりと皆が逃げた方に歩いていきました。
意外にも勇敢だった光子は、光る目の正体が猫だったことに気が付き「怖くないじゃん」とぼやきました。

新子たちは麦畑の近くまで戻ってきて「怖かったね~!」と笑っていると光子が居ないことに気が付きました。

新子たちは慌てて来た道を戻って光子を探し、偶然会ったひづる先生にも聞いたが、先生も見ていないと答えます。
皆がいったん新子の自宅前に戻ったとき、玄関にタツヨシの父親がいました。
タツヨシのお父さんは警察官です。
新子が恐るおそる玄関をのぞくと、光子は洞窟にいた猫をつれてそこにいました。

山からゴルフ場に入り込んでゴルフボールを拾おうとしていたところを、タツヨシの父親が見つけて連れて帰ってくれたそうです。
皆は安心してお礼を言いました。

タツヨシがいつも持っている木刀は元々父親の物で、タツヨシは父を誇りに思っていました。

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ひづる先生の結婚

そこに、ひづる先生が心配して新子の家に来てくれました。
新子と光子がひづる先生を見送っていた時、先生が左手の薬指の指輪に気がつきました。
先生は新子に「結婚することになったから、来週の月曜日で学校を辞めて、結婚したら東京に引っ越す」と打ち明けました。
先生の結婚相手は大学時代の同級生で、東京に住むラグビー選手だそうです。

後日。新子が喜伊子だけにひづる先生の結婚の話をすると、喜伊子はとても喜びました。
その時、喜伊子には諾子の「遊ぼうよ」というささやき声が聞こえてきて、喜伊子は力強くうなずきました。

2人は原っぱで花をたくさん摘んで、ダムの中のひづる金魚がいる囲いに花を飾り付けました。
シゲルとヒトシはビー玉を持ってきて囲いの中に入れると、赤や青のビー玉で囲いの中はとても華やかになりました。

その日の夜、新子は押入れから碁石を見つけ出して「これもひづる金魚の所に飾ろう」と光子と話しながら眠りました。

翌朝。新子は平安時代の教育係の女性たちに「もう遊んではいけない」と叱られる夢を見ました。
新子は悲しくて泣きながら目覚めましたが、目覚めた瞬間に夢を忘れてしまったので、なぜ泣いているのかわかりませんでした。

 

金魚の事件とひづる先生の噂

その後、新子と光子が碁石を持ってダムに行くと、皆の様子が変でした。
新子が見てみると、ひづる金魚が死んでいました。

喜伊子は金魚の囲いの中に母親の香水を飾りとして瓶ごと入れていたら、いつの間にか香水が漏れて囲いの中に充満してしまったのが原因でした。

新子たちは周防国衙跡の裏にひづる金魚のお墓を作って皆で弔いました。
シゲルが「ちゃんとお祈りすれば天国に行って、8月15日(お盆)に返って来る」と光子に説明していると、喜伊子は「帰ってくるわけない!私のお母さんは帰ってきたことない!」と怒って帰ってしまいました。

新子は喜伊子の後姿を見つめることしかできませんでした。

新子は家に帰って、おじいちゃんに「国衙跡は【千年の魔法の土地】だから、金魚生き返るよね?」と聞きますが、おじいちゃんは困ったように黙ってしまいました。

翌日。シゲルの家の近くの川で、ひづる金魚にそっくりの金魚を見たとニュースが入りました。
ひづる金魚が生き返ったと確信した新子は、放課後に6人で金魚を探しました。
ですが、喜伊子は暗く黙ったままで、結局金魚は見つかりませんでした。

土手で休憩していた時、ミツルがひづる先生の『噂』を話し始めました。
それは、ひづる先生は本当は既婚男性とずっと付き合っていたけれど、その人が奥さんと別れなくてやけくそになり、今の男性と結婚したという噂でした。

ミツルは「それを聞いちゃったら、”ひづる”って名前も汚い気がする」とつぶやきました。
皆が黙っていると、タツヨシが「金魚は明日必ず見つかる。この木刀がそう言うんじゃ。だから明日また集まって、皆で笑おう!喜伊子も笑え!」と叫び、木刀を天にかざしました。

 


(タツヨシに元気づけられた新子たち 引用:https://shufu-blog.com

 

タツヨシの事件

その日の夜、新子の家に突然タツヨシが訪ねて来ました。
タツヨシは「残念なことになった。明日になったらわかると思う。俺だって悔しいんや」と意味深な発言をして帰ってしまいました。

そのすぐ後、新子はおばあちゃんが台所で長子と話している内容を聞いて衝撃を受けます。
タツヨシの父親が警察署で首をくくって自殺していたらしいのです。

噂によると、タツヨシの父親は『バーカリフォルニア』という飲み屋の女性に惚れていて、同じバーの2階にたむろしているヤクザから何十万円も借金をしていたらしく、警察署には『責任を取る』という遺書も残されていたといいます。
※昭和30年頃の会社員の平均月収は約3万円

新子はショックで座り込んでいると、おじいちゃんが現れて「よくある話じゃ」とコメントしました。
新子は、おじいちゃんが噂話を鵜吞みにしたことが許せず、長子に「喜伊子におもちゃを届けてくる」と言ってタツヨシの家に走りました。

タツヨシは「明日になれば、大人から『もう俺と遊ぶな』と言われるぞ。明日の約束も、もう無しじゃ」とぶっきらぼうに言います。
新子は「だったら今日、ひづるを探そう!大体、何でタツヨシと遊んだらいけんのよ?悪いのはバーの女なんでしょ?」と訴えます。

新子はタツヨシの母親が今日帰ってこないと知ると、今からタツヨシの父親の敵討ちに行くことにました。

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貴伊子と諾子の関係

新子は喜伊子に書いた謝罪の手紙を貴伊子の玄関ポストに入れてから、タツヨシとバーカリフォルニアに行きました。

喜伊子はすぐに手紙に気付きますが、辺りを見ても新子はもういませんでした。
喜伊子は部屋に戻ると、新子と麦畑で遊んだ日を思い出しながらベッドにうずくまりました。

そして次に目を開けると、喜伊子は見たこともない大きな広いお屋敷の中に居ました。
傍にあった鏡を見てみると、喜伊子は千年前の姫、諾子になっていました。

驚いて慌てているうちに、地方豪族の男の子たちが呼ぶので外に出てみると、上げ土門にピンク色の綺麗な花がたくさん咲いています。
喜伊子は、前にもこの景色を見たことがあるような気がしました。

周りを見渡すと、喜伊子が新子たちと行った洞窟のある山が見えたので、ここが千年前のこの街なんだと気が付きました。

そのままこっそり男の子たちと一緒に町に繰り出すと、職人たちが鉄を打つ音がいたるところから聞こえ、町は生き生きしています。
千年前の周坊を見た貴伊子は感動しました。

喜伊子は男の子たちに連れられてボロボロの家に来ました。
そこには千古と家族が住んでいて、千古以外は病気か何かで寝込んでいます。

喜伊子が中に入ると、千古の母親が出てきて、千古がお腹を壊して仕事を休んだことを土下座して謝りました。
千古の腹痛はもう治っているようです。
喜伊子は笑って欲しいと思い、屋敷の門で摘んだピンクの花を千古にプレゼントしました。

その後、喜伊子は千古の幼い兄妹2人に人形劇をして見せて、千古にも手伝ってもらうと子どもたちはすぐに笑顔になりました。

やがて子どもたちは人形を抱えて眠り、喜伊子は千古に「明日も遊ぼうよ」とささやくと、千古は微笑んでうなずきました。

 

新子とタツヨシとヤクザ

新子とタツヨシは、港町の夜の店が並ぶ路地にたどり着き、タツヨシの記憶を頼りにバーカリフォルニアを見つけました。

新子とタツヨシが恐るおそる階段を上がっていくと、ドアから金髪の女と、サングラスをかけたガラの悪そうな男が現れます。

男は「こんな小便くさいガキは、シツケしてやろう」とすごんでいます。
気が付くと、新子とタツヨシの後ろにもう1人ヤクザが現れて、挟まれてしまいました。

新子が「タツヨシがお父さんの敵討ちに来ました!うちらの明日の約束を返して!」と涙声で叫ぶと、金髪の女は驚いた顔をしてお店の中に入れてくれました。

タツヨシは金髪女の頭に軽くゲンコツすると、女は泣いてしまいました。

ヤクザが「鈴木巡査(タツヨシの父親)はベーゴマのことになると、急に子どもみてえになったなあ…」と思い出話を始めたとき、どこからともなくピンク色の花びらが新子のラムネのコップに入りました。

タツヨシは昔、父親に「ベーゴマの削り方を教えてやる」と言われた時に嫌がって、父親に殴られたことがありました。
やがてタツヨシも泣き出しました。
新子はタツヨシの様子を、マイマイをざわつかせながら見守りました。

しばらくするとタツヨシは叫びながら店を飛び出したので、新子もタツヨシに続きました。
帰り道を走り、見慣れた川や麦畑の道まで戻ってくると、タツヨシは、明日から母親の実家の大阪に行くことを明かします。

「将来自分に子どもが出来たら、ベーゴマの削り方や凧のあしのつけ方、ちゃんと教える!」と力強く言うと、タツヨシは新子にお父さんの形見の木刀をプレゼントしました。
新子は「子どもたちに色んな遊びを教えれるように、いっぱい遊ぼうや!」と叫びます。
普段笑わないタツヨシの笑顔をその時初めて見れたので、新子は嬉しくなりました。

タツヨシが帰った後、新子は近くにある川の中に金魚を見付けて、喜伊子の家に走りました。
川に向う道を、喜伊子が新子よりも早く走ったので、新子は驚きます。

美しい天の川の夜空の下で、新子と喜伊子は金魚を見付けることができました。
やがて懐中電灯の電池が切れて金魚は見れなくなりましたが、美しい蛍と天の川を眺めました。
しばらくすると、新子の父親 東介が新子を迎えに現れました。
新子と喜伊子は「明日も遊ぼうね!」と約束しました。

月曜日。ひづる先生が退職すると、先生の悪口を言っていたはずのシゲル、ヒトシ、ミツルは大泣きでひづる先生を見送りました。

その後も、新子と喜伊子は毎日のように一緒に遊びながら、おじいちゃんに色々なことを教えてもらいます。

その年の冬の終わりにおじいちゃんが亡くなり、春になると、今度は新子が父親の職場の近所に引っ越すことが決まりました。

新子の引っ越しの日。よく一緒に遊んだ6人全員が新子を見送りにきてくれました。
シゲルはペットのカメを、喜伊子は美味しいと評判のたい焼きを新子にプレゼントしました。

主題歌:コトリンゴ『こどものせかい

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解説・考察や感想など~

ほんのりファンタジーの効いた、優しくてちょっと切ないお話でした。
冒頭の音楽が特に独特だったので、新子登場のシーンは新子よりも音楽に聞き入ってしまいました。

本作は当初 小規模での劇場公開で宣伝もほとんど行わなかったため、お客さんが入らず約1か月で上映終了となっていましたが、作品を観たファンによる宣伝と署名活動が行われ、上映を再開して約2年間のロングランになった作品です。

この作品は結構沢山の『死』と『空想』が出てきました。
なので、本作のテーマは『身近な人との別れの辛さ、淋しさをどう乗り越えるか』、『想像力の大切さ』だったんじゃないかと感じました。

母親の死を受け止められていなかった喜伊子は、新子の持つ想像力の影響を受けたおかげで母親の死を乗り越える(受け止める)ことが出来ました。
父親が自殺したタツヨシは、新子の想像と行動力のおかげで父親の人となりをきちんと思い出して、泣いたり笑ったりすることが出来るようになっていました。
新子も一番大好きだったおじいちゃんを失くします。
この過程はあまり描かれていませんでしたが、新子は持ち前の想像力のおかげで「おじいちゃんはいつも私のそばにいる」と思うことが出来たのではないでしょうか。

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