映画「桐島、部活やめるってよ」ネタバレ解説|宏樹が泣いた理由など6の考察 | 映画鑑賞中。

映画「桐島、部活やめるってよ」ネタバレ解説|宏樹が泣いた理由など6の考察

ヒューマンドラマ
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映画「桐島、部活やめるってよ」の解説、考察、あらすじ紹介をしています!
第22回小説すばる新人賞を受賞した同タイトル小説を映画化。

制作年:2012年
本編時間:103分
制作国:日本
監督:吉田大八
脚本:吉田大八、喜安浩平
原作小説:『桐島、部活やめるってよ』朝井リョウ 著

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主要キャスト紹介

※登場する生徒は全員 松籟第一高校の2年生です。

桐島
男子バレー部のキャプテン。
勉強ができてイケメンでリーダーシップにも優れているので、校内でも目立つ生徒。
誰にも相談することなく突然部活を辞めてしまい、部員と顔を合わせたくないのか学校にも来なくなる。
本編には一瞬登場するが、顔は出ない。

 

桐島
©2012「桐島」映画部  ©朝井リョウ/集英社
前田涼也神木隆之介
映画部の部長。監督として精力的に映画作りもする。
いわゆる陰キャラで同じクラスの武文といつも一緒。
桐島が学校に来なくなって騒いでいるクラスメイト達を傍観する。
クラスメイトのかすみに恋している。

 

桐島
©2012「桐島」映画部  ©朝井リョウ/集英社
菊池宏樹東出昌大
野球部の幽霊部員。桐島の親友で沙奈の恋人。
勉強、スポーツ万能で容姿も良くモテるが、いつもどこか冷めている。
学校では竜汰、友弘と一緒にいることが多い。
放課後はいつも桐島の部活が終わるのを待ちながら竜汰、友弘と中庭でバスケをしている。

 

桐島
©2012「桐島」映画部  ©朝井リョウ/集英社
寺島竜汰落合モトキ
帰宅部。宏樹、友弘と同じクラスでお調子者タイプ。
男女問わず人気者の宏樹や桐島を内心うらやましく思っている。
最近かすみと付き合い始めた。

 

桐島
©2012「桐島」映画部  ©朝井リョウ/集英社
友弘浅香航大
帰宅部。放課後に宏樹、竜汰とバスケをしたりくだらない話をしたりするのを純粋に楽しみにしていたが、桐島が学校に来なくなると放課後の集まりがあっさりなくなったことに寂しさを感じている。

 


(引用:https://f.hatena.ne.jp
東原かすみ橋本愛
バドミントン部。
学校では実果、梨紗、沙奈と一緒にいることが多く、特に実果と仲が良い。
恋人の竜汰は交際をクラスメイトに宣言したいと言うが、かすみは人間関係のいざこざを気にしてストップをかけている。

 


(引用:https://kaigai-drama-eiga.com
宮部実果清水くるみ
バドミントン部。
かすみたちとは他のクラスで、バレー部の小泉と同じクラス。
梨紗、沙奈とよくつるむが、内心2人をあまり良く思っていない。

 


(引用:https://lineblog.me
飯田梨紗山本美月
帰宅部で桐島の彼女。校内一の美人と言われている生徒。
かすみ、沙奈、実果とよく一緒にいて、特に沙奈と仲が良い。
桐島が自分に何の相談もなく部活を辞め、学校に来なくなったことを怒っている。

 


(引用:https://ameblo.jp
野崎沙奈松岡茉優
帰宅部で宏樹の彼女。校内でもトップに入る美人と言われている。
自分と対等か上の立場の人物には迎合し、見下している人物に対しては陰湿な行動を取ることがある。
梨紗、桐島、宏樹は同等で、それ以外のクラスメイトは全員自分よりも下だと思っている。

 

桐島
©2012「桐島」映画部  ©朝井リョウ/集英社
武文前野朋哉
映画部の副部長。前田が作る映画の脚本は武文がメインで書いている。
クラスでの立ち位置は前田と同様、地味で目立たないタイプ。

 


(引用:https://kaigai-drama-eiga.com
久保孝介鈴木伸之
バレー部の副キャプテン。試合直前に桐島が相談や報告なく突然部活を辞め、学校を休んだことに怒る。
沙奈からは陰でゴリラと呼ばれている。

 


(引用:https://kaigai-drama-eiga.com
小泉風助太賀
実果と同じクラスのバレー部部員。
桐島のポジションを急遽任されることになり、重荷に感じている。

 


(引用:https://renote.jp
沢島亜矢大後寿々花
吹奏楽部部長。ひそかに宏樹に思いを寄せており、部活の自主練時間は宏樹が見える場所で楽器の練習をするフリをしながら宏樹を見ている。
宏樹と沙奈の関係を知りつつも、気持ちがふっきれずにいる。

・その他のキャスト
野球部キャプテン…高橋周平
日野(バレー部部員)…榎本功
詩織(吹奏楽部部員)…藤井武美
亜矢の後輩…植村純奈 ほか

 

あらすじ紹介

あらすじ①:金曜日 桐島の退部

松籟第一高校での出来事です。
春のある金曜日、バレー部のキャプテン桐島が部活を辞めることが顧問から部員たちに伝えられました。
顧問は退部理由は言わず「桐島のポジションだったリベロは、これからは(仲野大賀)に任せる」と発表しました。
バレー部は明日の土曜日に大事な試合を控えているため、部員たちは唖然とします。

桐島が部活を辞めた話は瞬く間に学年中に広まります。
桐島の親友 宏樹(東出昌大)は、本人からではなくクラスメイトから桐島が部活を辞めたことを知りショックを受けました。
野球部の幽霊部員で帰宅部同然の宏樹は、放課後は毎日桐島の部活が終わるのを待ってから一緒に帰っていましたが、桐島は部活を辞めることすら事前に教えてくれず、放課後は宏樹が待っていることを知りながら黙って帰ったからです。

桐島の彼女の梨紗(山本美月)も宏樹と同じ扱いを受けて傷つきました。
梨紗は事情が知りたくて桐島に電話やメールをしますが、反応はありませんでした。

桐島の退部が知れ渡る少し前、映画部部長の前田(神木隆之介)、副部長の武文(前野朋哉)は、職員室で映画部の顧問と今年の『映画甲子園』に出品する自主制作映画について打ち合わせをしていました。

前田と武文は、一緒に原案を考えたゾンビ映画『生徒会オブ・ザ・デッド』を制作・出品したいと言いますが、顧問は去年出品して初めて一次予選を通過した『キミフケ(君よ拭け、僕の熱い涙を)』の続編にすべきだと言い意見が合いませんでした。

前田と武文が顧問と話していた時、桐島もバレー部の顧問と退部について話し合いをしていましたが、前田と武文は桐島が部活をやめようとしていることが漏れ聞こえても無関心でした。

その後、前田と武文は顧問の意見を無視して『生徒会・オブ・ザ・デッド』を作ることに決め、後輩たちを連れてさっそく撮影の準備をして屋上に上がりました。


(屋上から中庭に居る宏樹を見つめる亜矢 引用:https://zilgz.blogspot.com

前田たちが屋上に上がると、吹奏楽部部長の亜矢(大後寿々花)がサックスの練習をしていました。
宏樹に片思いしている亜矢は、放課後になると宏樹がよく見える場所でサックスの自主練をしながら放課後の宏樹を盗み見るのが日課になっていました。

前田が「撮影したいから場所を譲ってほしい」とお願いすると、亜矢は難癖をつけて拒否します。
口論になりかけた時、桐島が部活を辞めたことを知った宏樹が中庭から居なくなったので、亜矢はあっさり屋上から去りました。
何も知らない前田は、亜矢が『自分との話し合いの末に場所を譲ってくれた』と勘違いしました。




あらすじ②:週末

土曜日の試合で、桐島のいないバレー部は予選試合に負けました。
桐島の代わりにリベロを任された小泉は試合でも尽力しましたが、桐島との実力の差は明らかでした。

日曜日。前田がショッピングモールの映画館でゾンビ映画を見ていると、クラスメイトのかすみ(橋本愛)と出くわしました。
かすみは前田の片思いの相手です。
前田はかすみも映画を観ることを知って嬉しくなり、映画の後はゾンビ映画の良さを一方的に語りました。

しかし、かすみは映画を観に来ていたわけではなく彼氏の竜汰(落合モトキ)とデート中に喧嘩して、逃げた先が映画館だっただけでした。
前田が一通り喋る終わると、かすみはそそくさと行ってしまいました。
前田はかすみが落ち込んでいたことに全く気付かず、純粋にかすみとお喋りできたことを喜んでいました。

 

あらすじ③:月曜日 広がる波紋

月曜日、桐島は学校を休みました。
怒ったバレー部員たちは梨紗を質問攻めにしますが、梨紗も桐島と連絡が取れず怒っていたため険悪な空気になりました。

その日の昼休み、梨紗の友人の沙奈(松岡茉優)は男子バレー部の悪口を言いまくり、他クラスの友人 実果(清水くるみ)に同意を求めますが、実果は「彼らにも事情がある」と答えたので沙奈はイラっとします。
実果が沙奈の悪口に同意しなかったのはこの時が初めてでした。


(実果の態度に機嫌を悪くする沙奈 引用:http://johnnyadepp2001.seesaa.net

その日の放課後、実果はかすみに「小泉は頑張ってた。沙奈たちは自分のことしか考えていない」と愚痴りますが、かすみは反応に困って黙ってしまいました。
すると、実果は「かすみにもわからないよね」と言うと部活を休んで帰ってしまいました。

同じ日の放課後、宏樹、竜汰、友弘はいつものクセで中庭に集まりましたが、宏樹と竜汰は「桐島が居ないなら残る理由がない」と帰ってしまいました。
友弘は放課後の3人の時間が好きだったので、あっけなく解散したことに寂しくなりました。

 

あらすじ④:火曜日 結末

火曜日。
桐島が学校に来ると噂を聞いた友弘は親切心から梨紗に教えますが、桐島に無視され続けていた梨紗はさらに機嫌が悪くなり、沙奈にまで冷たく接します。

その日の放課後、前田は教室に忘れた映画の脚本を取りに行き、かすみと竜汰が付き合っていることを知りました。
前田に知られたことで、竜汰は「もう俺達のことバラしてもよくない?」と聞きますが、かすみは「前田君は大丈夫だけど、女子は色々と面倒だから嫌」と答えました。

その後、前田が部員たちと科学棟の近くで撮影しようとしていると、今日もまた亜矢と鉢合わせてしまいます。
亜矢は宏樹が放課後に沙奈と科学棟の裏で待ち合わせていることを知り、近くに居たのです。
前田が「屋上に行けばいいじゃないか!」と怒ると、亜矢は落ち込んだ様子で「今日で最後にする。ごめんなさい」と謝りました。
前田には何のことかわかりませんでしたが亜矢が真剣だったので、屋上で別のシーンを撮影することにします。

科学棟の裏で宏樹と落ち合った沙奈は、少し離れた場所に亜矢が居るのを確認すると、亜矢に見せつけるように宏樹とキスをしました。
亜矢が傷ついて居なくなると、沙奈は満足気にします。

その頃1人で中庭に居た友弘は、屋上に桐島がいることに気付き、宏樹やバレー部員達に知らせながら急いで屋上に行きました。
宏樹は沙奈を放置して屋上に向かいます。
梨紗、かすみ、竜汰、バレー部員たちも皆屋上に走りました。
小泉が屋上に行くか迷っているのを見た実果は、小泉に「行かなくていい!」と言いますが、小泉も屋上に向かったので実果も追いかけます。

亜矢に科学棟を譲って屋上に向かっていた前田たちは階段の途中で桐島とすれ違いますが、前田は桐島を気にも留めませんでした。
前田たちが撮影を始めると同時に、宏樹、竜汰、友弘、バレー部部員、実果、沙奈、梨紗、かすみが屋上に到着しましたが、桐島はもう屋上にいませんでした。

久保が怒り任せに映画部の小道具を蹴ったことで、前田と久保が殴り合い寸前になりますが、久保は小泉に警告されると引き下がりました。
この時かすみは、沙奈の性格の悪さマックスの言動に耐えられなくなって沙奈にビンタしてしまいました。


(かすみにビンタされた沙奈 引用:http://johnnyadepp2001.seesaa.net

興奮状態の前田は、後輩たちに「こいつら全員、食い殺せ!ドキュメント風でいこう!」と叫ぶと、映画部員は桐島に会いに来た生徒たち全員に襲い掛かりました。
前田は、ゾンビが竜汰のミサンガを腕ごと食いちぎるシーンや、かすみの首がゾンビに食いちぎられるシーンを妄想しながら、取っ組み合いをカメラに収めます。
前田は撮影中に誰かとぶつかってしまい、拍子でカメラが落ちて壊れました。


(取っ組み合う生徒たちと叫ぶ前田 ©2012「桐島」映画部  ©朝井リョウ/集英社)

カメラが落ちたので映画部員達は静かになり、桐島を探しに来た生徒達は屋上から立ち去り、屋上には映画部員と宏樹が残りました。
宏樹は前田が8mmカメラについて楽しそうに喋る姿を見て、なぜかちょっと泣いてしまいました。

その後、帰ろうとした宏樹は、携帯に桐島から不在着信が入っているのに気付きました。
校庭で猛練習中の野球部員をぼんやり眺めながら、宏樹は桐島にリダイヤルしました。

主題歌:高橋優『陽はまた昇る




感想や解説・考察など

事前に何も知識を入れずに鑑賞したら、冒頭の沙奈が話している段階で意味が分からず・・・(笑)
一時停止して(録画だったので)Wikipedia様にお世話になり、初めから見直しました。
なので、まだ見ていないかたはざっくり概要だけ調べてからの鑑賞をお勧めします。

ストーリーの進み方は「その土曜日、7時58分」みたいで面白かったですし、生徒たちの感情や人間関係の微妙な変化などの繊細な描写が秀逸で面白かったんですが、ラストが「え、これで終わり?!」という感じで残念でした。
明日からどうなるの~?!ってところで終わってしまったので。
宏樹の未来だけは想像つきますが、かすみと沙奈など女子の関係がどうなったのかすごく気になるので続編待ってます(笑)

桐島を探す生徒が誰も前田に桐島を見たかどうかすら聞かないことや、前田からも何も言わないところが彼らの関係の薄さを物語っていました。
前田からしたら、そっちのゴタゴタなんて知るかよ!て感じですよね。。

以下は気になった点の考察を書いていきます!

放課後のバスケ


(引用:https://ameblo.jp

宏樹、友弘、竜汰が放課後集まってバスケをしていたのは、宏樹が桐島の部活が終わるのを待っていたからで、友弘と竜汰は宏樹に付き合って一緒にいたからです。
桐島が学校を休んだ日の放課後、宏樹と竜汰は「学校に残る意味が無いから」と帰ろうとします。
この時、友弘が2人を引き止めようとしたのは『放課後バスケ』を純粋に楽しみにしていたからです。
恐らく友弘だけが、放課後3人で過ごす時間に青春や友情を感じていたのです。

一方、宏樹と竜汰にとっては恐らく『放課後バスケ』は学校生活の延長であり純粋な『暇つぶし』で、それ以上でもそれ以下でもなかったのでしょう。

次のページに続きます!




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