劇場版シリーズの14作目「名探偵コナン 天空の難破船」の解説・考察をしています!
「テロリストがウィルスを盗まなかった理由」「ボール射出ベルトが2回使えたのはなぜ?」「キッドが宝石を月に向ける理由」「キッドが蘭にキスしようとした理由」 などについて書いています!
この映画をまだ見ていない方はネタバレにご注意ください。
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声優・キャスト&キャラクター紹介
(引用:http://jin115.com)
江戸川コナン…高山みなみ
工藤新一…山口勝平
黒の組織に薬を盛られて身体が子どもになってしまった高校生探偵の工藤新一。
子どもの姿の時は江戸川コナンと名乗り、幼馴染みの毛利蘭の家に居候している。
頭脳明晰でサッカーが得意。
(引用:twitter.com)
怪盗キッド…山口勝平
工藤新一と顔がそっくりな高校生怪盗。
新一に負けず劣らずの頭脳を持ち、得意の変装やトリックを駆使して巧みに宝を盗み出す。
コナンの正体を知っている人物の1人。
鈴木次郎吉からの挑戦を受けてレディ・スカイを狙う。
©2010 青山剛昌/名探偵コナン制作委員会
毛利蘭…山崎和佳奈
新一のガールフレンドのような存在。
コナンの正体が工藤新一だとは知らずにコナンと一緒に生活している。
空手が得意で、関東大会で一位になるほどの実力を持つ。
©2010 青山剛昌/名探偵コナン制作委員会
鈴木次郎吉…永井一郎
蘭の親友である鈴木園子の叔父。
自身の宝である『レディ・スカイ』をエサに怪盗キッドに挑戦状(レディ・スカイを盗まれたらキッドの勝ち、守り抜いたら次郎吉の勝ちになる)を叩きつけた。
目立つのが好きで、赤いシャムネコ事件のせいでキッドへの挑戦状が新聞の一面に載らなかったことに憤慨している。
鈴木園子(蘭の親友)…松井菜桜子
服部平次(浪速の高校生探偵)…堀川りょう
遠山和葉(平次のガールフレンド)…宮村優子
吉田歩美(少年探偵団)…岩居由希子
小嶋元太(少年探偵団)…高木渉
円谷光彦(少年探偵団)…大谷育江
灰原哀…林原めぐみ
阿笠博士(発明家)…緒方賢一
目暮警部…茶風林
佐藤刑事(捜査一課警部補)…湯屋敦子
高木刑事(捜査一課警部補)…高木渉
白鳥警部(捜査一課巡査部長)…井上和彦
中森警部(捜査二課知能犯捜査係)…石塚運昇
服部平蔵(大阪府警察本部長、平次の父)…小山武宏
遠山銀司郎(大阪府警察刑事部長、和葉の父)…小川真司
千葉刑事(捜査一課巡査部長)…千葉一伸
鹿角剛士(奈良県警察捜査三課警部)…広瀬正志
ルパン(次郎吉のペットの犬)…高木歩 (本作のみ登場キャラ)
微生物研究所の研究員…小田敏充
太田千秋(テレビに出ていた細菌学者)…本多知恵子
アナウンサー…大本眞基子
小田切敏郎(警視庁刑事部部長)…中田浩二
宇野忠義(警視庁刑事部参事官)…大矢兼臣
藤岡隆道(ルポライター)…野田圭一
水川正輝(日売テレビディレクター)…真地勇志
西谷かすみ(レポーター)…石毛佐和
石本順平(カメラマン)…池田知聡
浅野光洋(チーフスチュワード)…大川透
作業員(キッドの変装)…石井真
ウェイトレス…伊藤静
ウェイター(キッドの変装)…谷山紀章
テロリストリーダー…大友龍三郎
テロリストメンバー…天田益男、阪口周平、松本大、三宅健太
テロリストの仲間のウェイトレス…優木まおみ
ヘリ操縦士…上野亮
川口聡(和葉の親戚の少年)…大橋のぞみ
豪福寺住職…井原啓介
ニセ警官…大西健晴 ほか
補足:赤いシャムネコと新型ウィルスについて
『赤いシャムネコ』は本作に登場する犯罪組織の名称です。
コナンの話では、十数年前に財閥に対してテロを繰り返し、すでに壊滅したはずの組織でした。
赤いシャムネコは微生物研究所から新型のウィルスを強奪して施設を爆破して『七日以内に次の行動を起こす』という犯行声明をインターネットに出していて、その7日目がコナン達が飛行船に乗る日でもありました。
報道によると、その新型ウィルスは感染すると最初は体が痒くなり、全身に湿疹が出てやがて衰弱して死んでしまう、死亡率80%を超える危険なウィルスです
主に咳やくしゃみなどの飛沫感染で感染します。
あらすじ紹介
あらすじ①:
主人公の江戸川コナンは毛利蘭、小五郎、園子、阿笠博士、灰原、元太、歩美、光彦と共に、東京から大阪に向かう世界最大の飛行船『ベル・ツリーI世号』に乗っています。
園子の叔父である鈴木次郎吉が怪盗キッドに『飛行船内でのお宝争奪勝負』を挑み、コナン達は見届け人として招待されたのです。
コナン達以外の見届け人は、ルポライターの藤岡隆道、日売テレビの独占取材班3人(水川正輝、西谷かすみ、石本順平)と、飛行船の乗組員です。
次郎吉がキッドのために用意した宝石は、美しい輝きを放つ青い宝石『天空の貴婦人(レディ・スカイ)』という指輪でした。
指輪は飛行船上部にあるスカイデッキに置かれ、強化ガラスケースに入れられています。
指輪をケースから取り出すには次郎吉の指紋認証と暗証番号が必要で、その他にも様々な仕掛けがありました。
さらに警備には警備員に加えて捜査二課知能犯捜査係の中森警部らも参加しています。
コナン一行は『レディ・スカイ』を見せてもらった後でそれぞれ自由行動を始めました。
この時、蘭は若い従業員の男が変装したキッドだと見抜いて中森警部に突き出そうとしました。
焦ったキッドはとっさに「俺は新一だ」と嘘をつき、コナンから盗み聞きした『新一と蘭しか知らないはずの昔話』をして蘭を困惑させました。
結局、蘭は中森警部には何も言わずキッドを解放しました。
その後『赤いシャムネコ』が盗んだ新型ウィルスが船内の喫煙室から発見されます。
ルポライターの藤岡と女性従業員1人がウィルス感染と思われる症状で倒れました。
コナンは元太が感染したの従業員のくしゃみを浴びていたことを思い出し、急いで元太を追いかけますが、元太に異常は無さそうでした。
あらすじ②:
その時、飛行船の上部から『赤いシャムネコ』の集団が侵入してきました。
彼らは4つの爆弾を船内に仕掛けた後、乗客全員を人質に取り、次郎吉からレディ・スカイを奪いました。
その直後、日売テレビの水川が3人目の発症者になって喫煙室に隔離されました。
探検していたおかげで人質にならずに済んでいたコナン、元太、歩美、光彦は、取り付けられた爆弾をこっそり探して起爆装置を解除しました。
最後の爆弾を解除した直後、コナン達は存在がバレて赤いシャムネコに捕まってしまいます。
元太、歩美、光彦をかばったコナンはシャムネコ軍に飛行船の窓から放り出されてしまいますが、怪盗キッドに救われて無傷で愛知県佐久島に着地しました。
コナンは新一として目暮警部に連絡して迎えをよこしてもらうことにします。
キッドには工藤新一に化けてもらい、高木警部と佐藤警部が乗るヘリコプターに乗って、飛行船に戻ることに成功しました。
飛行船に乗った直後、キッドは「俺にはもう必要ない」と言ってコナンに次郎吉の指紋シートを渡しました。
あらすじ③:
コナンは再設置されていた爆弾を解除した時、爆弾が細菌が蔓延している部屋とは別の場所に設置されているのを見て疑問を抱きました。
その後、キッドに連れられて飛行船外側の上部に上がった2人は、赤いシャムネコが煙幕を撒いているのを目撃します。
その煙は奈良上空に舞うように計算されていました。
そしてネットで『奈良上空に細菌を撒いた』と犯行声明を出すと、関西中が大混乱に陥りました。
飛行船の中に戻ったコナンは、蘭が感染&隔離されていることを知りました。
蘭と他の感染者の発疹を見て色々と推理が繋がったコナンは、探偵仲間の服部平次に連絡してバイクで奈良に行くように依頼しました。
奈良に到着した平次たちは、奈良県警と共に、豪福寺から国宝の仏像を盗み出そうとしていた盗賊団を捕まえました。
そもそもコナンたちを襲った集団は本物の「赤いシャムネコ」とは何の関係もない、海外で傭兵経験がある集団だったことが判明しました。
※傭兵:雇われる形で様々な戦争に参加する兵士。
彼らの目的は最初から仏像を盗むことで、『赤いシャムネコ』と名乗っていたのは目的がバレないようにするためのカモフラージュだったのです。
コナンは次々に敵の男たちを倒し、小五郎などの協力を得て全員捕まえることができました。
コナンは、テロリストのリーダーがウィルスを恐れない様子を見て、中の液体が本当はウィルスではないことを確信しました。
症状の特徴から、かぶれや発疹の原因が植物の『うるし』だと判断したコナンはすぐに蘭に真実を伝えて安心させました。
テロリストたちが微生物研究所を爆破したのは『ウィルスを盗んだと見せかける』ためで、実際には何も盗んでいませんでした。
豪福寺周辺から住職なども含めて一時的に人を遠ざけるために「ウィルスの脅威」を利用したのです。
あらすじ④:結末
真犯人がわかったコナンは飛行船の上部に向かいました。
この事件の真犯人は、1人目の感染者のルポライター藤岡隆道でした。
藤岡は自ら最初の感染者になることで周囲の目をあざむき、隔離されることで人目に付かない場所で部下たちに指示を出していたのです。
また、日売りテレビから来たと言っていた西谷と石本も藤岡の仲間で、広間に居た蘭、園子、刑事たちは縄で拘束されてしまいました。
コナンはボール射出ベルトを使って飛行船を急降下させ、その衝撃で藤岡は海に転落し、西谷と石本は壁に激突して気絶しました。
この時、隠れて様子を伺っていたキッドが蘭の縄をほどいた後、気を失っている石本から指輪を奪って逃走しました。
その後、駆けつけた警察により犯人たちは捕まって事件は解決しました。
皆が落ち着いた頃、蘭がいないことに気付いたコナンはスカイデッキに探しに行きました。
キッドが新一だと思い込んでいた蘭は、キッドからキスを迫られていました。
(怪盗キッドに自首を迫る蘭 引用:https://twitter.com)
しかし、蘭はお尻を触られたことでキッドが新一ではないと確信します。
キッドは蘭にレディ・スカイを返却して夜の闇に逃げていきました。
キッドと蘭のキスのくだりを見ていなかったコナンは「何されたの?!」と問い詰めますが、蘭は答えませんでした。
解説、考察や感想など
テロリストがウィルスを盗まなかった理由
終盤の謎解きで、犯人たちが使っていたのがウィルスではなく「漆」だったことが発覚します。
犯人たちがウィルスを盗まなかった(使わなかった)理由は、目的と利便性を考えた時に本当にウィルスを使ってしまうと面倒だったからなのでしょう。
犯人たちの目的は豪福寺から国宝の仏像を盗むために奈良県に緊急避難命令を政府に出してもらうことなので、本物のウィルスを使ってしまうと犯人達自身も危険にさらされてしまいますし、ワクチンを用意する手間などが増えてしまいます。
わざわざ研究所に侵入して研究所を爆破したのは、そもそもウィルスを盗まなかったと知られないようにするためです。
ボール射出ベルトが2回使えた理由
(©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 2010)
コナンはテロリストの男たちを倒すのに一度サッカーボールを使っていて、その後も真犯人を振り落とすために再びベルトのボールを使っています。
たしか設定では一度に一個のボールしか射出できないはずでしたよね。
単純に演出ミスというのも考えられますが、ミスでないとすると1回目ボールを使った後にコナンと博士は会っていたので、その時にボールを入れてもらっていた可能性があります。
博士はコナンのためにいつもボールを持ち歩いているのかとちょっと疑問にも思いますが、キッドが必ず現れる飛行船でしたし、巷ではウィルス事件も騒がれていたので博士も用心していたのかもしれませんね。そう思うしかないです(笑)
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