映画『リピーテッド』のあらすじ、解説考察を紹介しています!
暴行事件の真相と犯人、フラッシュバックの意味など書いています。
設定は『メメント』を彷彿させていて面白そうですが、ニコール・キッドマン、コリン・ファース、マーク・ストロングと名俳優がメインキャストを固めているのに何となく全体的に地味で無難にまとまってしまっているのが残念です。
登場人物に良い人がいないので、個人的にはもう少しえぐみのあるラストでも良かったような気がします。
ただコリン・ファースと住めるなら記憶障害になっても良いなとあほなこと考えてしまいました(笑)
鑑賞済みの方のための考察記事です。まだ観ていない方はネタバレにご注意ください。
本編時間:92分
制作国:イギリス/フランス/スウェーデン
監督・脚本:ローワン・ジョフィ
製作総指揮:リドリー・スコット
原作小説:『わたしが眠りにつく前に』S・J・ワトソン 著
キャスト紹介
クリスティーン・ルーカス…ニコール・キッドマン
脳の損傷で1日しか記憶を保てない解離性健忘症になってしまった40代女性。
夜眠ると記憶を忘れ、起きた時は20代前半の状態になる。
少しでも過去を思い出そうと奔走する。
ベン・ルーカス…コリン・ファース
クリスティーンの夫で教師。クリスティーンは夫についても忘れているため、毎日自己紹介と病気の説明をするが、彼女が取り乱しそうな情報はあえて伝えなかったり嘘を言ったりすることがある。
ドクター・ナッシュ…マーク・ストロング
クリスティーンに毎日コンタクトを取る神経心理学者。
クリスティーンが稀な症例であることから無償での治療を申し出て、数週間前から弁に内緒で治療を行っている。
クレア…アンヌ=マリー・ダフ
クリスティーンの親友だが、発症から長年疎遠になっている。
アダム(クリスティーンの息子)…ディーン=チャールズ・チャップマン
ナンカロウ(第一発見者)…ベン・クロンプトン ほか
あらすじ紹介
40代女性のクリスティーン(ニコール・キッドマン)は1日しか記憶を保てない解離性健忘症を患っています。
ある朝、クリスティーンは同じベッドに見知らぬ男が寝ていることに混乱して寝室の隣にあるバスルームに駆け込みます。
バスルームの壁には沢山の写真と付箋が貼り付けてあり、一緒に寝ていた男性はベン(コリン・ファース)という名前で、クリスティーンとベンは夫婦であることが示されています。
クリスティーンが寝室から出ると、目を覚ましたベンは慣れた様子で状況を説明します。
ベンの職業は教師、クリスティーンとは結婚14年目の夫婦で、クリスティーンは10年前に交通事故で頭を強く打ったことが原因で記憶障害になってしまったそうです。
ベンは朝の身支度をしながら一通り説明を終えると仕事に出かけました。
ベンが家を出て数分後、自宅に電話がかかってきます。
電話はドクター・ナッシュ(マーク・ストロング)という医師からで、クリスティーンは全く覚えていませんが、ナッシュは彼女の担当医だと言います。
クリスティーンは半信半疑でナッシュ医師に会ってみると、ナッシュはクリスティーンとの出会いから話してくれます。
ナッシュは論文のために記憶障害の研究をしていて、稀な症例としてクリスティーンを一方的に知っていました。
今から数か月前にナッシュは偶然クリスティーンを見かけ、研究の一環として無料で治療させてほしいとクリスティーンとベンに申し出ました。
しかし、ベンは「昔はいくつも病院に通ったが治らなかった」と拒絶したそうです。
諦められなかったナッシュはほとぼりが冷めるのを待ってから再びクリスティーンに連絡を取り「ベンに内緒で治療を受けてくれないか」と提案すると、クリスティーンは同意して数週間前から治療を行っているようです。
クリスティーンはナッシュ医師との会話から、記憶障害の原因は事故ではなく暴行事件だったと知って驚きます。
暴行事件の犯人は警察も特定できず迷宮入り状態で、クリスティーンが記憶を取り戻せば犯人もわかるとナッシュは言います。
クリスティーンはナッシュを信じ、本格的に治療する決意をします。
解説・考察・感想など
暴行事件の真相と犯人は?
クリスティーンが記憶障害になった原因の事件の真相を解説します。
10年前、クリスティーンはベンという夫がいながらマイクという男と不倫していました。
やがてマイクは本気になりクリスティーンに離婚を迫りますが、クリスティーンは「あなたとはあくまでも浮気だ」と拒否します。
するとマイクは激怒してクリスティーンに暴力をふるい、ワインボトルで頭を何度も殴打しました。
マイクは不倫と暴行がバレるのを恐れて病院に行けず、瀕死状態のクリスティーンをシーツにくるんでホテル付近の工業団地に捨てました。
クリスティーンは生きているうちに発見されて病院に運ばれますが、脳に後遺症が残って記憶障害を患ってしまいます。
夫のベンは友人クレアの助けを借りながらクリスティーンと息子アダムの世話をしてきましたが、事件の原因がクリスティーンの不倫にあったことや終わりが見えない介護生活、クレアと流され不倫してしまうなど色々耐えられなくなり、4年前に離婚してクリスティーンを施設に入れ、アダムを連れて引っ越しました。
マイクはクリスティーンがベンに捨てられたことを知り、彼女の後遺症に対する責任と愛情から面倒を見る決意をします。
マイクは偽造書類をそろえてクリスティーンを施設から退院させると、ベンに成りすまして夫婦生活を始めました。
しばらく平穏な(?)暮らしが続きますが、ナッシュ医師とクリスティーンが出会い、クリスティーンが治療に本気になることで真相が明らかになります。
以上が事件の概要です。
クリスティーンは自分自身を貞淑な妻だと思い込んでいて「私が夫を裏切るはずない」などと発言しますが、ナッシュ医師と簡単に不倫しそうになることから、彼女はいわゆる『信頼できない語り手』だとわかります。
本物のベンは時系列を見直すと6年は頑張ってクリスティーンの面倒を見たようですが、離婚後1度も会いにこずクリスティーンが施設から出たことにも気づいていない(?)というのは無理がある気がします。
施設代を負担しているのは本物のベンのはずなので、施設から請求が無くなればなぜなのか普通調べますよね。
そうなると本物のベンは退院が不倫相手の仕業だとわかってあえて放置した可能性が出てきます。
また、これは個人の感想ですが、クリスティーンはベンのことも彼との結婚も覚えていなかったし、しかも離婚されてるのでマイクはベンに成りすます必要はなかったような気がしますが、どう思いますか?笑
次のページに続きます!
2ページ目はクリスティーンの病気とフラッシュバックについてです。
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