映画『ファンタビ3』のあらすじ紹介、解説、考察をしています!
グリンデルバルドの陰謀を阻止するためダンブルドアとニュート達が世界を駆け巡る。
結末に触れる内容を書いています。未鑑賞の方はご注意ください(__)
制作年:2022年
本編時間:149分
制作国:イギリス、アメリカ
監督:デヴィッド・イェーツ
脚本:J・K・ローリング
関連書籍:『ハリー・ポッター』シリーズ/J・K・ローリング著
主要キャスト紹介
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ニュート・スキャマンダー…エディ・レッドメイン
イギリス人魔法使いで変わり者な魔法生物学者。
彼の著書『幻の動物とその生息地』はホグワーツ魔法学校で参考書籍にされている。
恩師ダンブルドアと仲間達と共にグリンデルバルドの陰謀を阻止する特別チームの一員になる。
(引用:https://nsbb.in)
ゲラート・グリンデルバルド…マッツ・ミケルセン
国際指名手配中の闇の魔法使い。前作とは容姿が再び変わっている。
魔法界の新しいリーダーになり、マグル、ノー・マジとの戦争を引き起こそうと画策する。
(引用:https://www.flicks.com.au)
アルバス・ダンブルドア…ジュード・ロウ
イギリス人魔法使いでホグワーツ魔法学校の教師。
教え子のニュートにグリンデルバルドを任せる間、クリーデンスに接触を図る。
(引用:https://fsawtft.com)
麒麟
ブータン生まれの魔法動物。本作において重要な動物。
麒麟が子を産むときは世界のリーダーの転換期が訪れると言われている。
予知能力と魂の善悪を見抜く力があり、善良な魂の人物にはお辞儀をしてくれる。
かつては政界のリーダーを決める際、麒麟がお辞儀をした人物がリーダーになるというならわしがあった。
ジェイコブ・コワルスキー(クイニーの恋人、ノー・マジ)…ダン・フォグラー
テセウス・スキャマンダー(ニュートの兄、マクーザ闇祓い局長)…カラム・ターナー
ユーラリー・”ラリー”・ヒックス(イルヴァーモーニーの防衛術教師)…ジェシカ・ウィリアムズ
バンティー(ニュートの補佐)…ビクトリア・イェーツ
ユスフ・カーマ…ウィリアム・ナディラム
■グリンデルバルド信奉者
ロシエル…ポッピー・コービー・チューチ
クイニー(ティナの妹)…アリソン・スドル
クリーデンス・ベアボーン/アウレリウス・ダンブルドア…エズラ・ミラー
アントン・ヴォーゲル(ドイツ魔法省長官)…オリヴァー・マスッチ
ヘルムート(ドイツ魔法省)…アレクサンドル・クズネツォフ
■その他
アバーフォース・ダンブルドア(アルバスの弟)…リチャード・コイル
ティナ・ゴールドスタイン…キャサリン・ウォーターストン
サントス議員…マリア・フェルナンダ・カンディド
ミネルバ・マクゴナガル…フィオナ・グラスコット
アリアナ・ダンブルドア(アルバス、アバーフォースの妹)…ヘーベ・ベアーゾール ほか
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※このページの情報は2022年9月時点のものです。最新の配信状況はサイトにてご確認ください。
あらすじ紹介
前作からの変化
魔法生物学者のニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)とノー・マジのアメリカ人パン職人ジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)が初めて出会ってから約1年が経ちました。
ニュートの著書『幻の生物とその生息地』はホグワーツ魔法学校では指定参考書になるほどの好評ぶりです。
ニュートの想い人ティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)はマクーザの闇祓い長官に就任し、ニュートの兄テセウス(カラム・ターナー)はイギリス魔法省闇祓いの長官になり、忙しい毎日を送っています。
一方、ジェイコブは同棲していた魔法使いの恋人クイニー(アリソン・スドル)がグリンデルバルド(マッツ・ミケルセン)の仲間になって家出したショックから、パン屋を休業して落ち込む日々が続いています。
あらすじ①:
ある日の夜、ブータンの山奥で幻の魔法動物『麒麟』の赤ちゃんが生まれました。
ニュートは麒麟の出産に立ち会いますが、赤ちゃんが生まれた直後にグリンデルバルドの部下が現れて麒麟の母親は殺され、赤ちゃんは攫われてしまいます。
その直後、麒麟の赤ちゃんは双子だったことが判明してニュートはすぐさま保護しました。
数日後、ダンブルドアはニュート、ニュートの兄テセウス、防衛術教師のラリー、ノー・マジのジェイコブ、純血魔法使いのユスフ・カーマ、ニュートの助手バンティーを集めて「グリンデルバルドの陰謀を阻止してほしい」と依頼しました。
ユスフは最も危険なグリンデルバルドの信奉者のフリをする潜入捜査を任されます。
ユスフは彼らの仲間になるために、実の妹であり、前作でグリンデルバルドに殺されたリタ・レストレンジの記憶を自ら手放しました。
あらすじ②:
グリンデルバルドは麒麟の赤ちゃんを殺して未来予知の能力を手に入れました。
そしてドイツ魔法省長官であり国際魔法使い連盟の一員でもあるアントン・ヴォーゲルを信奉者にし、彼の権力で指名手配を証拠不十分で取り下げさせました。
グリンデルバルドは政治家として、近々行われる魔法使い連盟の新しい一員を決めるための選挙に立候補しました。
グリンデルバルドは当選する可能性が一番高いサントス議員の暗殺を企てていましたが、主にジェイコブとラリーが邁進してサントスの暗殺を阻止します。
バンティーは魔法動物の保護地区に繋がっているニュートのカバンを魔法皮革店に持ち込み、よく似たカバンを6つ作って欲しいと依頼しました。
任務遂行の過程でテセウスがドイツ魔法省に捕まって暗殺されかけます。
ニュートは魔法動物達の協力を得ながら無事テセウスを救出しました。
チームがそれぞれ奮闘している間、ダンブルドアはクリーデンスに近づいて誤解を解こうと語り掛けました。
それぞれの役割がひと段落すると、一同はホグワーツ魔法学校の『必要の部屋』に集まりました。
クリーデンスは『ホッグズ・ヘッド・イン』の店主でダンブルドアの弟アバーフォース・ダンブルドアの息子だったことが判明します。
アバーフォースは若かりし頃にとある女性と恋に落ちますが、彼女は突然遠くに引っ越してしまいそれきりでした。
彼女は当時妊娠していて、その子がクリーデンスだとダンブルドアはニュートに語りました。
また、ダンブルドアはクリーデンスと話した時に火の鳥が飛んでいたことから彼の死期が近いことを悟り、アバーフォースに伝えました。
あらすじ③:結末
グリンデルバルドは国際魔法使い連盟の新メンバーを決める方法について、「3人の立候補者の中から麒麟に選ばせよう」とヴォーゲルに提案します。
そして麒麟の赤ちゃんの死体を自由に操れるゾンビに仕立ててヴォーゲルに渡しました。
国際魔法使い連盟の新メンバー決定選はブータンで行われることになりました。
このままではグリンデルバルドが新しいメンバーになってしまいます。
ニュート達もブータンに行くと、キリンが双子だと知ったグリンデルバルドは部下を放ってニュートのカバンを狙いますが、用意していた6つのカバンを使ってどうにか切り抜けました。
ニュート達が会場に着いた時はグリンデルバルドが新メンバーに決まった直後でしたが、その時クリーデンスが聴衆の前で全部仕込みだと暴露します。
怒ったグリンデルバルドがクリーデンスを殺そうとした時、守ろうとしたダンブルドアと対決になりました。
戦いに決着はつきませんでしたが、ダンブルドアとグリンデルバルドの『血の誓い』のネックレスは壊れました。
その後、ニュートが本物の赤ちゃん麒麟を会場に持ち込んで正当な儀式が行われ、サントス議員が選ばれました。
グリンデルバルドは逃亡して再び指名手配され、ダンブルドアチームの作戦は成功しました。
グリンデルバルドに置いて行かれ、死期が近づき衰弱しつつあるクリーデンスはアバーフォースが連れて帰りました。
クイニーはブータンでジェイコブと再会して気持ちを再確認し、グリンデルバルドの仲間から抜けました。
ジェイコブのパン屋で小さな結婚式を開き、ニュートは久しぶりにティナと再会しました。
パン屋の近くでひっそりと結婚式を見守っていたダンブルドアは、ニュートに感謝して夜の闇に消えました。
解説、考察、感想など
動物さんの悲劇に弱いので上映始まって5分位で泣いてしまいました(笑)
マッツ・ミケルセン氏のグリンデルバルドは見た目に派手さは無いものの、渋さゲージマックスで素敵でした。
前作より複雑さが減り内容も軽かったので、上映時間は前作よりも長かったですがあっという間に感じました。
ナギニの登場を期待していましたが、一切登場せずでした。
次作に出てくれるの楽しみにしてます。
以下、気付いた点や謎について考えます。
タイトル『ダンブルドアの秘密』とは?
『ダンブルドアの秘密』は恐らく、ダンブルドアが長年胸に秘め続けてきたグリンデルバルドへの未練や愛情です。
前作の『みぞの鏡』でかなり伏線張られていたのでわかりやすかったです。
この作品でダンブルドアが初恋相手を何年も思い続けてきたという信じられない程のピュアさが発見出来ました。
これは麒麟ちゃんもお辞儀せずにはいられないよなと思いました。
一方、ダンブルドアがグリンデルバルドに対する愛を捨てられたのは、グリンデルバルドがクリーデンスを殺そうとした瞬間だったのでしょう。
ダンブルドアの道具は何に使われた?
ニュートがチームを集めて電車の中でジェイコブ、テセウス、ラリー、バンティーにダンブルドアからの預かり物を渡していました。
それぞれどのように使われたのか思い出します
ジェイコブがチームの一員に選ばれたのは、メンバーにマグルを入れて『隙』を生むためです。
グリンデルバルドは未来予知できるので計画を事前に練るのは無駄で、その場のとっさの判断で行動する必要がありました。
ジェイコブという存在は敵を油断させるのに非常に効果的でしたし、誰よりも広い心と愛と勇気を持つジェイコブなら、例え命の危険にさらされても勇敢な判断をしてくれるはずとダンブルドアは見込んで仲間に入れたのでしょう。
また、杖は通常なら芯に魔法生物の一部が入れられていますが、ニュートが「芯は入ってない」と言っていたので、この杖には魔法の力が無いことを意味します。
しかし、ホグワーツの生徒達はスネークウッドの杖を珍しがっていたので貴重な種類の杖ではあるのでしょう。
ジェイコブが杖を持たされたのは、彼がマグルだと周囲にわかりにくくするためと、「俺じゃ役に立たないんじゃないか」と不安がるジェイコブに歓迎の意思と本来の勇気を発揮してもらうために渡したものだったのでしょう。
そして、サントス議員の暗殺を阻止する際に杖を持ったジェイコブが周囲の注目を集める陽動作戦としても使われました。
ラスト「この杖をもらっても良いか」というジェイコブに対して、ダンブルドアは「この杖は君が持つにふさわしい」と答えました。
魔法が使えない魔法の杖と、魔法界を良く知るマグルのジェイコブという共通性からでしょう。
テセウスに渡されたのは金のブローチがついた赤いネクタイでした。
このブローチにはポートキーが仕込まれていて、ホグワーツに繋がっていました。
ドイツ魔法省に捕えられたテセウスと、テセウスを助けに来たニュートが巨大サソリから逃げるために使われました。
ダンブルドアは、テセウス(イギリス魔法省闇祓い局長官)が真っ先に目をつけられると推測してポートキーを渡していたのでしょう。
ネクタイにポートキーが仕込まれているのをテセウスは知らなかった風でしたが、ピンチになるあの瞬間までずっとブローチに触らなかったのがちょっと不思議でした。
ラリーに渡されたのは本でしたが、あえて本を渡した理由はあまりしっくり来ていません。
本はサントス議員の暗殺パーティーでラリーが嵐を出す時に使い、ジェイコブを助ける時にも使われましたが、彼女なら本なしでも嵐を出現させたりジェイコブを助けることは出来た気がするので、強い動機は見つかりません。
あえて理由付けするとしたら、彼女が初登場した『黒い魔法使いの誕生』でも本の中から登場していたり本と縁のある人物のようなので、本がラリーに勇気と知恵を与えていたのかもしれません。
バンティーには彼女しか読むことが許されないメモが渡されました。
何が書いてあったかは明かされませんが、皮革店での様子、最後まで彼女が本物のカバンを持っていたことなどから『必要な時が来るまでニュートのカバンを肌身離さず持っていてほしい』的な内容が記されていたのではないかと推測しています。
この流れだとユスフにも何か渡されていて良い気がしました。
ユスフは電車で集合した時から既にどんな彼がミッションをするか知っていたので、テセウスの時のように事前にダンブルドアと会って直接協力を依頼されていたと思われます。
そして、ユスフに渡されたのはグリンデルバルドの状況やこれからの動きをダンブルドアもしくはホグワーツに報告出来るツールだったのではないでしょうか。
マクゴナガルがアバーフォースの宿に押しかけていたことから、ユスフの情報はホグワーツ内に共有されていたように思えました。
ユスフの潜入中のシーンがほとんどなく少し残念だったので(もしくはカットされた?)もう少し見たかったです。
ニュートには特に何も渡されていなかったようにも思えますが、彼だけに何も無いのも何となく違和感があります。
範囲を前作まで広げて考えると、ニュートに渡されたのは『ニコラス・フラメルの住所』です。
フラメルは本作には登場しませんが、活躍しそうな雰囲気はあるので今後に期待です。
もしニコラス・フラメルの住所ではないとすれば、残るはダンブルドアからの言葉(伝言など)がニュートが預かったものだったのかもしれません。
ユスフの潜入が成功した理由
ユスフはクイニーの読心術を突破してグリンデルバルドの仲間になったので闇落ちしたかと思われましたが、最後でグリンデルバルドの敵を倒したことで、ちゃんとダンブルドア側だったことが明らかになりました。
これは同時に、クイニーがユスフの本心を読んだうえであえてグリンデルバルドに嘘を伝えてユスフを仲間に入れていたことを意味します。
恐らくクイニーは計画にジェイコブが絡んでいることを知り、黙認せずにはいられなかったのではないでしょうか。
この点が、クイニーは闇に染まり切らずジェイコブをちゃんと愛し続けていたことを示唆しています。
クリーデンスの新たな事実と衰弱の謎
クリーデンス(アウレリウス)はダンブルドアの弟アバーフォースの息子だったことが判明しました。
アルバス・ダンブルドアにとっては甥っ子ということになります。
ダンブルドアとグリンデルバルドが恋に落ちていた同時期に、アバーフォースも谷に住む娘(人間か魔法使いかは明かされず)と恋をしていたのです。
アバーフォースの恋人は突然いなくなってまいそれきりで、ずっと後になってからアバーフォースは彼女が妊娠していたことを噂話程度に知りました。
アバーフォースと彼女の別れの原因について多くは語られませんでしたが『ハリーポッターと死の秘宝PART1』では、ダンブルドアの過去を知る老人2人が『昔、ダンブルドアの父がマグルを殺し、ダンブルドアは兄弟姉妹と共にゴドリックの谷に隠れ住んでいた時期がある』と語るシーンがあります。
アバーフォースの恋人の両親は、ダンブルドアの父親の罪を知って恐れから強制的に引き離したのかもしれません。
また、クリーデンスは冒頭から手に蝿が止まったり、火の鳥が絶えず彼の近くを飛んでいたりと死の予感がぷんぷん漂っていました。
クリーデンスの死の原因は恐らく『オブスキュラス』です。
オブスキュラスを宿した子は普通なら10歳以下で死んでしまうようですが、クリーデンスは驚異の生命力で10代後半の現在まで生き延びていました。
しかし、オブスキュラスもクリーデンスと一緒に大きくなっていたので、クリーデンスの体が耐えられなくなっていたのでしょう。
父アバーフォースとの親子愛で次回作までにオブスキュラスが消滅して生き残ってくれたら嬉しいですが、ダンブルドアが「クリーデンスは救えない」と発言していたので望み薄かもしれません。
しかし、「クリーデンスの雰囲気がスネイプに似ている」とSNSなどで話題にもなっているのを見てハッとしたので、何らかの奇跡が起きて生き残って魔法が使えるようになって将来的にスネイプになる可能性も捨てきれません(笑)
どちらにせよ、クリーデンスには生きていて欲しいです!!
次のページに続きます!
2ページ目は『クリーデンスの裏切り』、『クイニーについて』、『ダンブルドアとグリンデルバルドが戦えた理由』、『ネックレスについて』、『ラストについて』などです。
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